まぁ前回とかもそうだったんですけどね
綾斗アンチについて、様々な意見頂いていますが今のところアンチなしという意見はないのですがもし、アンチが嫌いな方いましたらアンケートの方にお願いします
今は学生にとって幸せな冬休みの真っ只中。
殆どの生徒が実家へと帰省するこの時期だが、私も例に漏れず実家へと戻るハメになった。普段はあまり帰って来いとは言われないんだけど、今回だけはお母さんからの指令があった為帰ることになってしまった。
こんなことになった理由は、たった一つ。
お母さんがパーティーを開くと言い出したせいである。
そのお陰で、ユリスから珍しく誘われたリーゼルタニアへ行くのを諦め総ちゃんと実家に帰省することになった。
(……はぁ。何でこうなったの……)
暗部のトップである東雲家が開くパーティーとは、どんなものか。
暗部のトップということでそう言う関係の人が集まると思いきや、ただの名家のパーティー。つまり、普通の晩餐会と対して変わらないのだ。
それでも、一応暗部の方々は挨拶に来るのだけど。
「折角のパーティーなのにそんなしんみりした顔してどうしたんだい?」
そう、先ほど言った通りただの名家のパーティーなので他国の人が沢山来るわけでしてこの男アーネスト・フェアクロウも来ているわけである。
「……私の性格知ってるでしょ?さっきから、知らない人にばっかり話しかけられて辛いの」
我が家主催のパーティーということで、表の当主であるお母さんはもちろん長女である私も挨拶しなきゃいけないわけで下心丸出しの他家の跡取りと挨拶を交わすのは苦痛でしかない。
「だろうね。」
「…そう言えば、アーネストこそ実家の方は良かったの?」
「あぁ、東雲家のパーティーと言ったら喜んで送り出してくれたさ」
何故、私の家のパーティーならいいんだろうか……。
フェアクロウ家とは暗部としての関わりはないし、表向きの東雲家は確かに名家ではあるが他にも同じような家は沢山あるわけで。
「……さて、後もつっかえているようだし。一旦お暇するよ」
「……あっ。ちょっと待ってよ……」
私の願い虚しく、笑顔でアーネストは歩いていってしまった。
(……また地獄のような時間が………)
アーネストがいなくなった事で再び挨拶の開始。
私にとっての地獄の時間のスタートのはずだった。
「よっ、東雲」
「………一ノ瀬先輩?」
アーネストがいなくなって、落ち込んでいた私の話しかけてきたのは馴染み深い声だった。
「湿気た面してんな、東雲。」
ここに来て馴染み深い顔を見るととても安心する。
それよりも、周りにいる下心丸出しの人たちと話すよりも数段楽である。
そして、先ほどから気になっている一ノ瀬先輩の隣に立つとても綺麗な女性。
「一ノ瀬先輩こそ。それに隣の方はもしかして……」
「あぁ、紹介するよ。月城香苗、俺の婚約者だ」
「月城香苗です。いつも翔がお世話になってます」
一ノ瀬先輩の婚約者である月城香苗さんは、一言で言えばとても美しい女性だった。
一つ一つの行動がしっかり洗練されていて、動き一つで魅せられるようなレベルである。
「いえ。一ノ瀬先輩には弟共々お世話になっています。」
私がそう言うと何故か誇らしげな顔をする一ノ瀬先輩。
(……褒めなきゃ良かった)
「…翔、女子同士で少しお話したいからちょっといいかな?」
「おう、それじゃあ俺はあっちで待ってるわ」
そう言って一ノ瀬先輩はパーティーの方へと戻っていった。
「えっと、東雲さん口調崩してもいいかな?」
「あっはい。」
「ありがとう。実はね、翔が家に帰ってくる度にあなたの話をするからどんな子かと思って話したいと思ってたの」
「そうなんですか。あの一ノ瀬先輩が……」
それからと言うもの、私は香苗さんとの会話で盛り上がってしまいそのまま話し続けてしまった。
「へぇ、琴ちゃんも大変ね。それだけ可愛くてスタイルもいいと言い寄ってくる人も少なくないんじゃない?」
「いえ、最近じゃあまり無いですね。何だかんだ、一ノ瀬先輩も守ってくれてますし」
「そう言えば、翔入学早々のあなたに決闘申し込んで負けたんでしょ?」
「えぇ。あの時は面倒な人だと思いましたよ」
「面倒な人?」
香苗さんはキョトンとした顔で聞いてくる。
ただでさえ綺麗な人が、こんな顔をしたらそりゃ周りの人の視線を一手に集める。
一ノ瀬先輩も例に漏れず、凄い見つめてるし。
(……さて、一ノ瀬先輩にはいつものお返ししとかないとね。)
「…えぇ。なんでも「勝ったら俺とデートしてくれ」と言われまして。」
その言葉を聞いた瞬間、先ほどまでの可愛らしい表情から一点。後ろに禍々しいものが見えるほどの怒りの表情に変わった。
「ごめんね、琴ちゃん。ちょっと席外すね」
「えぇ、大丈夫ですよ。私も少し行かなきゃいけない場所があるので」
香苗さんはそう言うと、その形相のまま一ノ瀬先輩の元へと歩いっていった。
(…さてと、私も仕事しますかね)
私はパーティー会場から抜け、ある場所へと向かった。
「……全員集まってる?」
「えぇ、マスター。全員欠けることなく。」
私がパーティーから抜けてまでしなければいけないこと………それは裏の仕事。
実家ということもあり、私に対して総ちゃんもしっかりとした口調に変わっている。
「さて、今日は仕事の話ではないんだけど。今日から私の直属の部下が1人増えます。」
前々から私の直属の部下が総ちゃんの1人というのは何かと不都合があったため幹部の方々からは心配されていたことでもある。
「……入って」
「…失礼します」
そう言って部屋に入ってきたのは、私と同じ名前の人物。
「紹介します。元銀河の暗部【影星】の竹宮琴音さんです」
私が紹介したことで、集まっている幹部の方々は琴音に視線を集中させる。
「彼女の実力は、私がよく知っています。隠密行動ならば、この中でも群を抜いています。異論ある方はいますか?」
私がそう聞くと誰も手を挙げず、静かに頷いた。
「ありがとうございます。それでは、堅苦しいのはここまでです。皆さん、親睦を深めましょう!」
この幹部会の定例でもある親睦会。
大体、毎回この流れになるのだけど殆ど私と総ちゃんは縁側に座って和菓子を食べている。
他の幹部の方はみんな成人しているためお酒でどんちゃん騒ぎ。なので、私たちは混ざれるわけもなく静かにお茶を啜るだけなのだ。
「琴音、びっくりしたよぉ。急に【影星】の方から異動届来るんだもん。それに琴音がこんな立場の人だったなんて知らなかったし」
確かに琴音のことに関しては、私が銀河の方にお願いしたので琴音からしたら驚くことだろう。
最初は夜吹くんにしようかとも思ったけれど、そうなると【影星】が立ち行かなくなると思いやめておいた。
実際、隠密行動ならば琴音の右に出る者は知らないし白兵戦ならば総ちゃんだけで事足りてる。
「ごめんね、私も騙すつもりは無かったんだけどね。あんまり公に言えることでもなくて…。けど、これからはよろしくね?」
「うん、よろしくお願いします。主」
「やめてよ、総ちゃんだけでも嫌なんだから」
琴音にもそのような呼び方をされてしまうと、私の名前を呼んでくれる人がお母さんと透しかいなくなってしまう。
透は透で、暗部の仕事となるとお姉ちゃんって呼んでくれなくなるし…。
「それじゃあ、琴音様かな?」
「……もう好きに呼んで」
琴音のイタズラ心に満ちた顔を見て、これ以上言っても無駄だろうと思い諦めた。
「お嬢様、お餅を持ってまいりました」
「あ、ありがとうございます。茜さんも参加して来たらどうです?」
琴音と話していると、わざわざ私の好物であるお餅を持ってきてくれたこの人はお母さんの直属の部下である霧嶺茜さん。
「いえ。私はパーティーの方でお嬢様がいなくなってしまったと皆様落胆していらしたのでそちらの対応に」
そう言って、茜さんすぐにパーティー会場の方に戻って行ってしまった。
(…申し訳ないです)
すぐにパーティー会場の方に戻ればいいのだが、あの地獄をもう経験したくないため戻るに戻れない。
「……琴音食べないんですか?」
何処から持ってきたのか、団子を頬張っている総ちゃん。少しは琴音にも分けてあげたらいいのに………そう思った私だったが……
「う〜ん、これ美味しい」
総ちゃんとは反対側に座ってこちらも、団子を頬張っている琴音。
(……私の直属の部下って、何でこう食べてばっかりなんだろう……)
自分の部下に些細な疑問を抱きながらも、私はパーティーが終わるまで縁側でゆっくりすることにした。
私がパーティー会場から抜けたあと、女性に正座させられている男性が居たのはまた別のお話。
琴音に持たせる、純星煌式武装の方も案の方お願いします!!
あと、感想貰えるととてもやる気出ます
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