眠れず、続きを書くことにしました…
なので、誤字脱字があるかもしれませんが優しく教えて貰えると助かります…。
今回は少し短めですが、それではどうぞ
刀奈によって、振り回れる1日も終わりを告げ私は実家での最終日を道場で過ごすことにした。
今日も総ちゃんはどこかへ出掛けてしまい、透は透で綺凛ちゃんの家にお邪魔するとか。
てなわけで、完全に手持ち無沙汰な私は道場に来るぐらいしかやることが無いのだ。
(……それにしても、門下生多くないかな?)
私が六花に行く前は、数十人しかいなかった門下生も今では数百人にまで増えたらしい。
母曰く、「誰かさんのせい」とのことらしいが我が家の門下生が増えるようなことをした人がいたのだろうか?
そんな疑問はさて置き、門下生の殆どは剣術を嗜んだことがある程度。あのレベルじゃ、六花じゃ通用しない。
(………あの子…)
私の目を引いたのは、つい先日見たばかりの刀奈と同じ水色の髪をした少女だった。
私は出来るだけ気配を消して、その子に恐る恐る近付き声を掛けた。
「………ねぇ、あなた更識晶さんだよね?」
「ひゃっ!?」
少女は私が急に現れたことで、驚いてしまった。
その声に反応して、周りの門下生も私へと視線を向ける。
(………不味い)
そう思い少女の手を引き即座に退散しようと思ったのだが…
「「「「「さ、桜姫様っ!?」」」」」
盛大に2つ名を呼ばれてしまい、逃げるに逃げられなくなってしまった。
「…どうも。」
「す、すげぇ。本物だ」
「綺麗…」
「あれが六花最強の剣士……」
羨望の眼差しだとしても、これだけの大人数の視線を集めるのはあまり気分が良くない。
私の性格が悪いのだが、あまり長居したいとは思えなかった。
「……あの、聖奈さん。この子少し借りても大丈夫ですか?」
私は直ぐにここから離れるため、東雲流の師範代をしている轟聖奈さんに確認をとる。
「えぇ。私よりもお嬢様が教える方がいいですからね」
「ありがとうございます。それじゃあ、ちょっとこっちに来て」
私は聖奈さんに頭を下げ、少女の手を引いて道場から出た。
私は道場から出てすぐにある、東雲家の鍛錬場の方に少女を連れてきた。
「ふぅ。ごめんね?勝手に連れてきちゃって」
少女は未だに戸惑っているのか、1度息を吸い込む。
「……フゥ。いえ、東雲さんと話せるなんて夢みたいです!」
「あ、ありがと。それで、あなたが更識晶さんであってるよね?」
「は、はい!先日は姉がお世話になりました」
とてもあの刀奈の妹とは思えないほど、礼儀正しく落ち着いた子。
唯一刀奈と似ているのは、まだ小学生とは思えないその胸元ぐらいだ。
「そっか、良かった。私、君に会いたかったんだよ」
「え!?私にですか?」
「そう、君に」
私の言葉に再び驚いたのか、目を見開いて固まってしまっている。
「………おーい。」
目の前で手を振りながら声をかけると、瞬きを数回して漸く元に戻った。
「あ、すみません!そ、それで東雲さんが私に何用でしょうか?」
「琴音でいいよ、その顔で東雲さんって呼ばれるのもなんか違和感あるし」
この子の顔も含め、更識家の姉妹はどうしてこうも顔が似るのだろうか。
「あ、分かりました。それでは、琴音さんで。そ、その…私のことも下の名前で呼んで欲しいのですが…姉も居ますし分かりずらいと思うので……」
「うん、分かった。晶ちゃん」
ボンッ。そんな音でも聞こえて来そうなほどの勢いで、晶ちゃんの顔は真っ赤に染めあがった。
「大丈夫……?」
「は、はい!!」
私に話しかけられたことでもう一度平静に戻ったのか、晶ちゃんは少しばかり落ち着いたようだった。
「えっとね、晶ちゃんに会いたかった理由なんだけどただ単に私が晶ちゃんの実力を知りたかっただけなんだよね」
「そ、そうですか」
「うん、さっき晶ちゃんの素振りを見てたけど凄かった。一刀一足がしっかりしてたし、キレも良かった。」
晶ちゃんは褒められ慣れてないのか、少し照れ臭そうに私の話を聞いていた。
「それでね、もし晶ちゃんがもう少し上を目指したいならもう1段階上のことを私が教える。本当は今日で戻る予定だったんだけど、晶ちゃんに教えるために目一杯ここに残るよ」
晶ちゃんは基盤である素振りは既に完璧だった。
だが、あれだけ完璧であると完璧であるが故に勝負になると勝てない。
「それに、もし私が教えることが出来るようになったら私があなたを特待生として推薦するように生徒会長に頼むよ」
晶ちゃんは来年度の入学としか言っていなかった。
だが、特待生となれば色々優遇されることも多くなるし何より純星煌式武装も優先的に使える。
「………特待生とか関係なく、私!琴音さんの指導受けたいです!」
「…そっか。それじゃあ、この夏休みで刀奈をギャフンと言わせるぐらい強くなろう!」
「は、はい!!」
私の言葉に、晶ちゃんはとてもいい笑顔で返してくれた。
「それじゃあ、まずは木刀じゃなくてその腰に差してる真剣で素振りしてみてくれるかな?」
「は、はい」
晶ちゃんは木刀を丁寧に壁に立て掛けると鞘から刀を抜き中段に構えた。
(………あれは確か【雪羅】)
晶ちゃんが持っている刀は、更識家にある名刀の中でも比べ物にならないほどの名刀である。
スッ
(……うん、やっぱり綺麗)
晶ちゃんの素振りには一切の無駄もなく、風を切る音以外何も聞こえないほど鋭かった。
「うん、やっぱり綺麗だね」
「あ、ありがとうございます」
チャキッ
「それじゃあ、いきなりだけど私の手合わせしよう」
「あ、はい!!」
私が構えたことで、晶ちゃんも慌てて構え直した。
「それじゃあ行くよ、、はじめ!」
キィンッ
私の掛け声と共に、素直に振り抜いてくる晶ちゃん。
私はそれを難なく受け流し、一旦間合いをとる。
(……速さは綺凛ちゃんと同じ。技のキレは少し劣るかな)
晶ちゃんは私が距離をとったことで、少し戸惑っていたがすぐに距離を詰めてきた。
ガキィン
「……これで終わり」
私は先程同様切りかかってきた晶ちゃんの刀を弾き、首筋に刀身を当てた。
「参りました……」
手合わせとはいえ、簡単に負けてしまったのが悔しかったのか晶ちゃんはとても落ち込んだ様子だった。
「……うん。やっぱり、晶ちゃんは強くなるよ」
「え?」
晶ちゃんは私の言葉に信じられないと言った様子で、こちらを見ている。
「確かに今のままなら、六花じゃ勝てない。つまり、晶ちゃんの剣は素直過ぎるんだよ。確かに剣道なら、それでいいのかもしれないけど、実践じゃ素直な剣は相手には届かない。だから、私が晶ちゃんに剣術ってものを教える。ちゃんと着いてきてね?」
「はい!」
(………この年にして、あの速度と技のキレ。ひょっとしたら、ひょっとするかもね)
私と晶ちゃんの長い夏休みは、これから始まる。
今回で夏休み編は終わりの予定です
次回から新学期→獅鷲星武祭という形で行きたいと思います
また原作に戻り、他作品と似てしまう気がしてきていて書くのが若干億劫になりますが頑張って書こうと思います…
それではまた次回!