随分とお待たせして申し訳ないです。
中々時間がないので、このぐらいの間が空くかもしれませんがご了承ください
それでは本編どうぞ!
「…卍解 氷帝桜花」
突き立てた刀を中心にステージ全体が凍りつき、会場を冷気が包み込む。
「くっ」
いくら技術力で私の氷を溶かしても、溶かした瞬間に凍りついていく。私の氷が総ちゃんの足場を奪うのにそう時間はかからなかった。
「総ちゃんアイディアは良かったけど、まだまだ甘いよ。貴方の1番の武器である速さはもう使えない」
「……えぇ、そうですね。でも、それは琴音も同じなのでは?」
総ちゃんの言う通り、この状態では私もいつもの様に動くのは難しい。ならば、なぜわざわざそんな状況にしたのか…それは私は動く必要がないから。
「………うん。でも、私は動く必要なんてないから。」
「…氷帝 桜吹雪」
数億枚の桜の花びらが絶対零度の冷気を纏って飛んでいく。少しでも掠るだけで傷口から凍りつく、今の総ちゃんじゃ確実に避けられない。………そう思っていた。
(………あー、そうだった)
桜吹雪が止み、煙が晴れると総ちゃんがいた場所には若干総ちゃんの面影を残した人物が立っていた。
(………へぇ、あんな見た目になるんだ)
煉獄を使った総ちゃんの姿を見たのは初めてだった。
煉獄を渡して以来、完全に使いこなせるようになるまでは私の前では使わない。そう言って総ちゃんは私の前で煉獄を解放することはなかった。
そんな総ちゃんが解放したということは完全に使いこなせるまでに仕上げてきたのだろう。
「………へぇ、楽しみだ」
主従関係や序列など気にすることなく、ただの東雲琴音としてただただ楽しみで仕方がなかった。ー自分と同等の相手と戦うということは。
「…………参る」
総ちゃんは煉獄を水平に構え、私へと切っ先を向ける。
ガキィン
「………速っ」
一瞬。
凍りついているステージの上を、私の知る限り最も早い速さで私の目の前まで総ちゃんは辿り着いた。
(………参ったな)
総ちゃんの速さを奪う為に凍りつかせたステージも、理由は分からないが普段と変わらぬ速さで動ける総ちゃんの前では私の足枷にしかならない。
「………解除」
ステージの氷を全て水蒸気へと変え、普段のステージの姿へと戻す。
だが、それでも現状は変わらなかった。
私は、自分よりも速い相手とは戦ったことが無かった。あの母でさえ、私の速度を超えることは無かったし自分自身速度が自分の武器だと思っていたからこそ、自分よりも速い存在と戦う想定なんてしたこと無かった。
「………くっ」
防戦一方。
そんな言葉が頭に過ったのは私だけではないだろう。この試合を見ている生徒全員がそう思ったはず。
それほど、私は総ちゃんの速さについて行くのがやっとだった。
(……お母さん、許してね)
速さにプライドがない訳じゃない。ただそれ以上に、プライドを優先してこの好敵手に負ける。そんなことだけはしたくなかった。
総ちゃんから一瞬距離をとり、総ちゃんとの間に氷で壁を作り出す。
「……霧幻の桜氷帝」
「…………まだ上があったんですね」
「まぁね」
出し惜しみするつもりなんて更々なかったが、使わなかった理由はただ一つ。この状態、加減なんてものは効かず相手はもちろん周りへの影響も想像がつかない。
ただ1つ分かっているのは、卍解の能力を遥かに上回るってことのみ。故に母によって、普段は禁止されていた。
「……舞え、桜吹雪」
先程とは質量が段違いの桜吹雪がステージ全体を包む。
「………これで果てて。」
ズドォォォン
轟音とともにステージへと桜吹雪が雪崩込み、総ちゃんをその濁流へと引きづりこんでいった。
『・・・・・。』
桜の濁流による轟音の後に残ったのは、嵐が過ぎ去ったあとのような静寂。
校章破壊も、総ちゃんの意識の消失も何もアナウンスされなかった。
「…………うへぇ。」
静寂に包まれていた会場は、桜の濁流が去ったステージに立っている総ちゃんの姿によって一気に歓声に包まれる。
「………痛たたた。今のは危なかったですよ、琴音」
「いや、私としては今ので決めたかったんだけど?」
避けることなんて出来ない範囲だった。
それでも総ちゃんは身体の所々が凍りついているものの校章の周りは殆ど無傷の状態だった。
「……それはそうとそろそろ決めさせてもらいますかね。これ以上、琴音がその状態ですと茜さんの負担が計り知れませんし」
「……どうりでか」
卍解したときもそうだし、もう一段階解放したときもそうだったが周りの観客は寒がりさえすれど観客がいる場所が凍りつくようなことは無かった。つまり、私の能力のステージの外への干渉力が弱まっているということでその事が疑問で仕方がなかったが茜さんが居るとなれば全て納得がいく。
「……そうだね、そろそろ沈めてあげよっか」
「そうですね、これ以上寒いのは私も勘弁なので」
忘れてはいけないが茜さんの能力の恩恵があるのはステージの外の話であってステージ内にいる総ちゃんには恩恵はない。
そのため、総ちゃんは私の冷気の影響をもろに受けているわけである。
総ちゃんと私はお互い、ステージの端っこへと移動し私が中央に作った氷柱が落ちてくるのと同時に動き出す。
「無量、無碍、無辺、三光束ねて無窮と成す」
「絶剱・無窮三段突き」
「……全て氷の華と化せ…」
「霧幻氷桜」
戦闘描写があまり上手くないのでこれが限界でした……。
上手くなるにはまだまだ時間がかかるかもしれませんが、長い目でお願いします。
次回も早く投稿出来るように頑張りますので、よろしくお願いします