魔法少女リリカルなのはvividー青年の物語・・・・・の後の物語   作:Rainーのち大洪水

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54話

カズマ「・・・・レインはこのあとどうすんだ?」

レイン「明日の選考会が終わるまではこっちにいるから、とりあえずこの街を散策しようと思う。」

 

会場を出てレインにそう聞くと、街を散策すると言って歩を進めた。

 

カズマ「じゃあな」

レイン「・・・お前もな」

 

 

そう言って去っていく黒衣の少年を見送り俺はアインハルト達と合流すべく気配がする方へ足を向けようと歩きだす。

 

カズマ「っ・・・・てて・・・・こりゃレインに治癒魔法でもかけて貰えばよかったか?」

 

木人形に貰った一撃、そうとう重く服を捲ると軽く・・・というよりかなり青紫色に変色していた。

 

カズマ「・・・ま、「こんぐらい」なら問題ないだろ、臓器を傷付けた訳でもないし骨が折れたわけでもないしな「おい!いたか?」・・・・ん?」

 

ふと聞こえた声に反応してそちらを向くとカメラやマイクを構えた集団が走り回っていた。

 

カズマ「んげっ・・・」

「っくそ!全くのノーマークだった!「あの二年前の大会優勝者」が出てるだなんて!・・・しかももう一人はそれに匹敵する強さ・・・」

 

・・・そういや最初あったときのアインハルトも言ってたな。

 

駄目だ思い出せん

 

カズマ「・・・しかし、流石に気づいているだろうな・・・ったくあの木人形め、あそこまで再現せんでもいいだろうに・・・」

アインハルト「あ!兄さん!」

 

そこへアインハルトが俺を探していたのか駆け寄ってきた。

 

アインハルト「お疲れ様です兄さん、怪我は大丈夫ですか?」

 

心配そうに言いながら身体中をペタペタ触ってくるアインハルト、ちょっ、くすぐったいから・・・

 

アインハルト「兄さんの匂い・・・久しぶり・・・・」

カズマ「ん?」

 

少しそのままにしていたらアインハルトが顔を擦り付けてきた。・・・・今なんつった?

 

カズマ「と、とりあえずここだとあれだから皆が居るところにーーー」

アインハルト「すぅ、はぁ・・・・若干汗が染み込んだ兄さんの匂い・・・すぅ・・・・・あぁ・・・最っ高・・・」

 

アインハルトちゃんんんん!?

 

妹の突然の奇行に言葉に出さず突っ込んだ俺を誉めてほしい、わりとマジで。

 

「あ!いた!」

カズマ「あぁもう、休ませてくれぇ!」

アインハルト「いいえ兄さん、まだまだこれからですよ?

 

・・・・ふひ!」

 

頼むから小一時間程こいつをだまらせてぇええ!?

 

ーーーー

 

どうやら、ヴィクター達と合流したそうで今は近くのカフェテラスに集まっているらしい

 

カズマ「でアインハルトが迎えに来てくれたのか、ありがとな」

アインハルト「いえ、勿論です兄を求めない妹がどこに居ますでしょうか!」

 

目に強い意思を見せるアインハルトには・・・何も言わない。

 

アインハルト「(本当はブラコン戦隊ブラコンジャーの皆さんとチャンピオンがじゃんけんしているあいだにぬけだしてきた・・・とは言えませんね・・・何より)・・・兄さん、あの・・・」

カズマ「・・・大丈夫だ・・・とは言えないな、あんな顔を晒したんだ」

アインハルト「・・・・・・・・」

 

気遣ってくれるその心遣いが素直に嬉しい。

 

カズマ「ノーヴェさんから聞いたのか?俺がタイムスリップしたこと」

 

カフェテラスまでの道中、横を歩いているアインハルトにそう尋ねた。

 

アインハルト「やはり・・・・・いえ、それは聞いていません。ですがノーヴェコーチが話し合いの場を設けると言ってました。」

 

・・・・たく、そこまでしてもらっても大した話できねぇぞ

 

カズマ「・・・ま、心配してくれてありがとうな」

アインハルト「っはい!」

 

アインハルトの満面の笑みは・・・やはりアイツとは似てもにつかなかった。

 

ーーーー

 

ジーク「あ!カズマお疲れ様ぁ!」

カズマ「おう、皆も応援サンキュな」

 

カフェテラスに着くとノーヴェさんやジークをはじめとした皆が座って待っていた。

 

ヴィヴィオ「アインハルトさんずるい!」

リオ「腕までくんで・・・・」

 

即座に抱きついてきたヴィヴィオとリオ、ルールーはそれを見て口元をひくつかせているが、どこか勝ち誇ったような顔をしていた。

 

ジーク「・・・・・・・・」

ヴィクター「ジーク?落ち着きなさいあの子達は妹達よ?そう言ったのは貴女でしょ?」

ジーク「・・・・・・・っち」

ヴィクター「!?」

 

ジークは何やらジトーとした目を此方に向け、それをリアが宥めていた。オカンか

 

ヴィクター「ああん?」

カズマ「!?」

 

何故ばれた!?なんだ古代ベルカの記憶、体質継承者は揃いも揃って読心術が使えるのか!?流行りなのか!?

 

カズマ「ってかお前ら離れろ!俺汗臭いんだからマジで!」

コロナ「・・・・あ、でも何か落ち着く匂いがします・・・・」

リオ「でしょー!」

 

そう言って頬擦りしてくる子供達を何とか引き剥がしクライさんに声をかけられた。

 

クライ「お疲れ様、本当にやっちまったな」

カズマ「言葉の割りには全然驚いてないぞ?」

クライ「・・・本当にお疲れさん」

 

優しげな表情を浮かべられそう言われた俺は何故だか無性にむず痒くなり。「おぅ」と目を逸らした。

 

ノーヴェ「カズマ、悪いんだか・・・」

 

頃合いを見計らってかノーヴェさんが申し訳なさそうに言った。

 

カズマ「アインハルトから聞いてるよ、俺が踏み出さないばかりに・・・悪かった、その話し合いの件、喜んで了承させてもらう」

ノーヴェ「あ!い、いや!謝らないでくれ!」

カズマ「じゃあノーヴェさんも謝る必要はないよな?」

ノーヴェ「っ・・・・はぁ・・・たく、お前ってやつは」

 

ノーヴェさんは呆れたように笑った。

 

カズマ「シャンテとセインさんも久しぶりだな」

シャンテ「一ヶ月ぶりだね、お兄さんもお疲れ様・・・あの・・・アイツは?」

カズマ「レインなら街を散策すると言って中央区市街地辺りにいると思うが・・・」

 

それを聞くや否や頭を抱えだす二人。

 

 

カズマ「まぁ、あいつなら大丈夫だろ?」

シャンテ「あいつ今日の朝まで取り調べでホテルのばしょさ、知らないんだ・・・」

カズマ「・・・・・・・」

シャンテ「目を逸らさないでよ・・・・」

 

すまん、俺には何にもできん

 

セイン「みんな、あたしたちはそろそろ戻るよ、カズマ今日はお疲れさん」

ヴィヴィオ「じゃあねセイン!シャンテ!ルールー!明日はお互い頑張ろうね!」

ルーテシア「えぇ、皆も頑張ってね、お兄ちゃんもじゃあね!また今度行くから」

カズマ「あぁ」

 

立ち上がって皆に挨拶して去っていったルールー達を見送る

 

カズマ「俺も明日は観に行くからな?頑張れ」

ヴィヴィオ「うん!」

リオ「ちゃんと観てよね!絶対エリートクラス目指してやるんだから!」

コロナ「まずはスーパーノービスクラスにならないとね」

 

正規参加者の地区選考会はまず軽い模擬戦を行い、どちらかがダウンしたらそこで終了、それに伴い選考結果でスーパーノービスクラスからのスタートとなれば予選で一度勝てばエリートクラスへと上がる事ができる。

 

・・・・・ってノーヴェさんが言ってた。

 

アインハルト「・・・兄さん、私達は強くなったと思います。」

カズマ「みたいだな、ノーヴェさんがべた褒めしてた」

ノーヴェ「か、カズマ!」

 

チームメンバーから嬉しそうな視線を受けたノーヴェさんは恥ずかしそうに叫んだ。

 

ノーヴェ「お、お前ら絶対油断なんかするなよ!?確かに強くはなった!ビックリするぐらいにな!

 

ーーーでもこの場にいるのはトップファイターの中でも更に上位にいる人たちだ、それだけは絶対に覚えとけ」

4人『オス!』

ヴィクター「皆さん期待してますわ」

ジーク「ハルにゃんにコロちゃんはうちと同じ予選ブロックやからねーーー

 

 

そこでジークは不敵な笑みを浮かべて言い放つ。

 

 

ーーー元チャンピオンとして負けるわけにはいかないな」

 

ジークが生み出すプレッシャーにアインハルトとコロナは目を見開くも、少し汗を流しジークを見返していた。

 

ヴィヴィオ「私はミカヤさんとミウラさんと、だね!」

ミウラ「ぼ、僕も!?」

ノーヴェ「あぁ、旦那から聞いてるよ、「八神道場門下生一の実力者」だって」

ミウラ「師匠達が・・・・」

 

ミウラは少し呆然としていたが、まだ不安はもっているものの力強く頷いた。

 

リオ「私のブロックにはハリー選手!倒しますよ!」

ヴィクター「ふふ・・・あのポンコツ不良娘は強いですわよ?」

リオ「ドンとこいです!」

 

・・・本当に強くなったな、2ヶ月前とは大違いだ。不安なんか持っちゃいない。慢心でも、傲慢でもない、「相手を倒す」それだけでここまで来たんだ。

 

カズマ「ノーヴェさん達はこれから最終チェックに?」

ノーヴェ「あぁ、各々のスタイルの仕上げ段階だ。ベストコンディションで出陣させなきゃ、コイツらの頑張った結果を存分に示せないからな」

 

ノーヴェさんはそう自身を持って答えた。

 

カズマ「ミウラ・・・・だったな?」

ミウラ「は、はい!ミウラ・リナルディでしゅ!あぅ・・・」

カズマ「なんでそんなに緊張してんだよ・・・」

 

思わず苦笑してしまう。

 

クライ「そりゃなぁ、あんな動き見せられたらそうなんだろ・・」

カズマ「クライさんとアリスさんは普通じゃねぇか」

クライ「俺は端からカズマを常人として見てないからな、こんぐらい普通だ」

 

誉めてんの?けなしてんの?

 

カズマ「ミウラ、不安か?」

ミウラ「・・・・・はい、正直不安です。皆さん自信一杯ですし・・・カズマさんやレインさん、それにチャンピオンやヴィクトーリア選手、トップファイターの皆さんが今後の相手だと思うと・・・勝てる気が全くしません」

 

ミウラはそう自分を嘲笑してるかのように言った。でも・・・「死んじゃいない」

 

ミウラ「でも!さっきノーヴェさんに言ってもらった言葉を聞いて思い出したんです、師匠達の言葉を何をやってもダメダメな僕を誉めてくれて、練習もいっぱいしてくれて、ストライクアーツの楽しさを分からせてくれて・・・だからインターミドルで師匠達に見せたいんです。

 

ーーー貴方達の弟子はこんなに成長したよって」

 

そう強く訴えてきた。・・・大丈夫そうだな、ヴィヴィオ達の友達が浮かない顔をしてたからついつい声をかけたが、余計なおせっかいだったみたいだ。

 

カズマ「お前と当たるのも楽しみだ」

ミウラ「いえいえいえ!?そんな僕なんか・・・」

 

・・・・度量に難ありだけど

 

 

アリス「・・・・・・・」

ヴィヴィオ「アリスさんそれ何のカタログ?」

 

そんな俺達のやり取りを横にアリスさんはさっきから何やら電子カタログを見ていた。

 

アリス「あぁ・・・・これよ?」

ノーヴェ「お酒?」

アリス「えぇ、最初はカズマ君が選考会通ってからにしようと思ったんだけど、皆も頑張ってるんだし今度お話しするんでしょ?それにと思ってね」

ヴィクター「良いですわね、わたくし達もお酒は飲めませんが、お茶の準備くらいは手伝おうかしら・・・」

 

・・・酒か、飲んだ事がないから気になるんだよな、未成年だからかもだが、でもいつも駄目と言ってくるクライさん

 

クライ「だ、駄目だろ?未成年いるんだしさ!」

ジーク 「店長さん?どうしたんそんな体内の水分全てを出したような顔して」

クライ「ジークの嬢ちゃん!?それ俺死んでるからね!?あぁもうアリス行くぞ!

 

ーーー俺達も何か菓子折りでも買ってくからじゃあな!」

 

これ以上酒を買う空気を嫌ってか、アリスさんの手を掴み去っていくクライさん。

 

カズマ「じゃあな!クライさん!」

クライ「ああ!お疲れカズマ!」

 

ーーーーー

 

カズマ「じゃ、行くわ皆も頑張ってな!」

 

皆が頷く中俺は歩き出そうとして。

 

ジーク「あ、うちも行くわ、ヴィクターうち帰るからまた明日な?」

 

ジークが慌てて立ち上がる。

 

ヴィクター「えぇ、ジークも明日は寝坊しないようにね?カズマも本当にお疲れ様」

カズマ「・・・・あぁ」

 

珍しく労れてかついつい素っ気なく返してしまった。

 

ジーク「皆も明日は頑張ってな?」

カズマ「じゃな」

アインハルト「チャンピオン」

 

唐突にアインハルトがジークを呼び止める。

 

ジーク「ほぇ?」

アインハルト「今日、貴女と話せて本当に良かった。

 

 

ーーーありがとうございます。」

ジーク「・・・・・・・・・・うん」

 

アインハルトにならい慌ててお礼を言うヴィヴィオ達にジークは手を振り、今度こそ俺達は帰路についた。

 

ーーーーー

 

ジーク「・・・・カズマ、ウチ残念やわ」

カズマ「何が?」

 

住宅街入口付近を歩いていると、ジークがおもむろにそう切り出した。

 

ジーク「不謹慎やけど、御先祖様の記憶がないことが・・・さっきなハルにゃんにお礼言われた時、クラウス陛下の顔が頭に写ったんや・・・笑顔だった・・・きっと友達やったんやな」

カズマ「・・・・あぁ、本当に仲が良かったよ」

 

それを聞いたジークはフワリと微笑んだ。

 

ジーク「・・・・ところでカズマ?お腹の痣見せて?」

カズマ「・・・・・・・」

 

微笑んだなんて嘘だ、目が全く笑ってないじゃないか。




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