魔法少女リリカルなのはvividー青年の物語・・・・・の後の物語 作:Rainーのち大洪水
お気に入り登録感謝です。
では続きです!
インターミドルチャンピオン大会運営本部室
デスクに備えられているテレビに映っている試合を見ていた運営委員長は一言も言わず、無表情のままただモニターを見ていた。
「・・・・・・・・」
『試合終了おおおお!カズマ選手!強烈な一撃を叩き込み決着を着けました!
試合終了のゴングが鳴り響きます!
カズマ選手、カリーナ選手に握手を交わします!笑顔で讃え合う二人に惜しみ無い拍手を!』
興奮した様子のアナウンスと画面から聞こえてくる拍手や歓声を聞き流しつつ委員長は嘆くように呟いた。
「・・・・しっかし、理不尽な程の強さね・・・なんなのよ・・・」
ーー何よりその舞台にあんたが立っていた事を忘れないでくれ
ーー試合は最後まで見ろ!
「・・・笑ってる・・・」
リングに立つ男女、かつて・・・いや今でも忌避している光景に立つカズマとカリーナは、両方笑っていた、まるで「楽しかった」と言わんばかりに
自分の時はどうだった?
思い浮かべるまだ運営委員長が現役「トップファイター」だった頃、完膚なきまでに叩きのめした相手選手(男)は自分をどんな目で見ていた?自分は見下していた。それだけははっきり覚えている。
分からない
試合が終わってそうそう「逃げだした」自分には分からない。
「・・・・・・・」
今更になって気になりだした運営委員長は電子モニターを呼び出し、「過去」の試合を探し始めた。
ーーーー
インターミドルチャンピオンシップ第二予選会場「シャワールーム」
選手が汗を流すために設けられたシャワールームで本日第一試合目(シード戦)を無事終えたヴィクターは産まれたままの姿で温水を浴びていた。
・・・大事な事なのでもう一度言おう
ーーーナイスバディなヴィクターが一糸纏わぬ姿でその裸体を濡らしていた。
エドガー『いやさっきと一言一句ちがくね!?ただ卑猥度が上がっただけじゃね!?』
ヴィクター「!?ち、ちょっとエドガー何をしてるの!?」
目の前に電子モニターが現れ、通信状態となった画面に上を向き咆哮をあげるエドガーが映った。
エドガー『す、すいまっせん!ちょっと変なでんぱを受信してしまい・・・あ、それはそうと第一予選会場で動きがありました』
変な電波・・・・・・・?と首を傾げるヴィクター
この世には知らない方が幸せな事があるんだよ by作者
エドガー『いやだから貴方が変な事を執筆するからでしょうがあああ!?』
・・・・とりあえずエドガーは知らず知らずの内にストレスを抱えているんだな、と完結させたヴィクターは黙ってエドガーに続きを施した。
エドガー『・・・オホン、ミカヤお嬢様とカズマ、どちらも順調に勝ち進んでいるようです。』
そう言って、試合のデータを表示するエドガー
画面にはミカヤとカズマ、他にもヴィヴィオ達のデータが並べられだている。カズマの試合データを見て呆れ笑いにも似た苦笑を浮かべるヴィクター、しかしミカヤ達のデータを見て幾らか表情を引き締める。
ヴィクター「やはり今回のインターミドルは一筋縄じゃいかないようね・・・」
彼女が見つめる画面には・・・
予選1組第二回戦
コロナ・ティミル
1R2分21秒
累計被ダメージ2500
FB ロックカノン(ゴーレム操作チャージ型砲撃)
アインハルト・ハイディ・イングヴァルト
1R 0分 42秒
累計被ダメージ 800
FB 覇王流 「断空拳 弐撃」
予選4組第二回戦
高町ヴィヴィオ
1R 0分50秒
累計被ダメージ 1100
FB エクシードスパイク(強化蹴撃)
ミカヤ・シェベル
1R 0分30秒
累計被ダメージ 0
FB 天瞳流抜刀居合術 「霞」
予選5組第二回戦
リオ・ウェズリー
1R 0分 57秒
累計被ダメージ 3000
FB 伍連炎砲 (多段砲撃)
エドガー『ミカヤお嬢様もミウラ嬢との試合で追い込まれましたが。最後は打ち勝ったようです』
ヴィクター「そう・・・ミウラとも戦ってみたかったけれど・・・仕方ないわね・・・私も負けてられないわ」
僅かに緊張を孕んだ表情でヴィクターは通話を切り次のーー来週の第3試合の相手のデータを出した。
ヴィクター「心してかからないと・・・・」
降りかかるシャワーの温水を頭を振って振り払い、睨み付けるようにそれを見た。
予選6組第二回戦
シェルファ・アイラス=サンクワール
1R 0分10秒
累計被ダメージ 0
FB 電光刹火(ライトニングブレイド)
ヴィクター「・・・見たこともない魔法・・・彼女は一体・・・」
一瞬で終わらせてしまった試合に会場は唖然とした空気に・・・会場だけじゃなく全選手も唖然としていた。それはヴィクターも例外ではなかった。
デバイスの術式演算補助も使用している気配もなく、それらしき「詠唱も無かった」
・・・でも
ヴィクター「・・・負けるわけにはいかない」
覚悟を決めた表情でヴィクターはシャワールームを出た。
ヴィクター「・・・・(大丈夫かしら?シャンテ選手・・・)」
ハイドを使った戦術を発揮する間もなく一瞬で終わってしまったシャンテ・アピニオンを案じながら。
ーーーインターミドルチャンピオンシップ第二予選会場内「医務室」
清潔感溢れる医務室内にてセコンドであるセインとシスターシャッハに見守られながらシャンテは塞ぎ混んでいた。
セイン「・・・・・・」
シャンテ「・・・・・・」
かける言葉が見つからず困惑した表情で見合う二人に申し訳ないと思いながらもシャンテは言葉おろか、体すら動かす気力が湧かなかった。
シャンテ「(一瞬だった・・・・私シスターシャッハにも・・・レインにもあれだけ鍛えて貰って・・・強くなれたと思ったのに・・・)」
相手はレインの「恋人」と自称する女である自分ですら見惚れる程の美少女だった。
剣すら持てないであろう細腕、蹴りをいれたら折れそうな腰、「箱入り娘」と第一印象でそう思った程だった。
何でか悲しくて、虚しくて、悔しくてレインは違うと言っていたが、照れていて・・・
試合開始前、シェルファとなのった美少女から言われた。「彼の事は忘れなさい、貴女の「為」でもあるのよ」と
最初は可愛いからって調子に乗っている、とかふざけんな!とか思ったし、口にした。
でもいざゴングが鳴ってみれば見たこともない魔法陣が一瞬で投影されて、雷で型どった剣が無数こっちに放たれた。
単発魔法だと言うのに早くそして広範囲のそれを避けることは出来ずに、一瞬で12000あったLIFEを0にされ気を失ってしまった。
シャンテ「(恩・・・少しでもいいから返したかったな・・・)」
元々孤児だったシャンテはぐれにグレていて、毎日意味も理由もなく城下町で暴れまわっていた。
そんな腐った自分を拾ってくれたのは、セコンドのシスターシャッハだった。
肉体言語でOHANASIしたシャッハは聖王教会でシャンテを引き取り、色んな人達と合わせてくれて又、色んな人達に出会った。
カリムにディード、オットーにセイン、ヴィヴィオ達に、アルピーノ親子・・・・そしてレイン
最初は凄い無愛想な奴とシャンテは思った。全く笑わず会話もどこかあまり続けないようにしていたしシャンテも最初は次元漂流者と言うことで不安なのかもしれない、そう思って黙って見ていた。本当に不思議だと思う、今では好意を抱くまでになっているのだから。
ともあれ、シャンテはそんなシャッハに尊敬と感謝の念を抱いていて何かできないかと思い、インターミドルにでて活躍して有名になってきた信者を増やそうと思った。
シャンテ「・・・・シスターシャッハ」
シャッハ「・・・・どうしました?」
弱々しくか細い声を出すシャンテにシャッハは優しい声音で聞き返した。
シャンテ「・・・負けちゃった・・・アンタに学んだこの双剣で一杯勝って・・・私の師匠は凄いんだって、聖王教会は凄いんだってアピールしたかったのに・・・
ーーーあはは・・・負けちゃったよぉ・・・」
セイン「っ!馬鹿シャンテ!泣くなよ!アピールしたかった?十分してるよ!第一予選でお前の試合を見た観客の人達から問い合わせが殺到してるってよ!だから泣くな!」
セインが怒ったようにシャンテへと身を乗り出して言う
シャッハも普段は絶対に流さない「涙」、そして打ち明けない本音を漏らす程「成したかった」シャンテに優しく微笑み、シャンテの頭を撫でる。
シャッハ「・・・・ありがとうシャンテ、私はその気持ちだけで凄く嬉しいです、だから自分を許してあげて下さい
ーーー大好きな「家族」が泣いている姿を見るのは、悲しいですので」
こう見えて私、泣き虫なんですよ?と僅かに目を潤ませて笑みを浮かべて言うシャッハに瞠目したシャンテは今度こそ大声をあげて泣いた。
ーーー
シェルファ「・・・・・ふん」
その様子を医務室の外から聞いていたシェルファは鼻を鳴らして踵を返そうとして
カリム「入らないんですか?医務室」
カリムに話しかけられた。
シェルファ「・・・・さすがにあの空気に入っていける程空気が読めないわけではないわ、それにあの娘に「労り」の言葉をかけるのを皮肉に取られても癪よ」
不遜な物言いにカリムは苦笑を溢した。
シェルファ「・・・・あの娘、気を失う最後まで抗おうとしてたわ、レインが「目をかける」のも分からなくもない」
そう言ってそのまま去っていき、フッと消えたシェルファにカリムは嬉しそうな笑みを浮かべて医務室内に入っていった。
ーーーー
ベルカ領地、ファビア宅
ファビア(?)「ふぅ・・・・」
水晶にインターミドル予選第一会場の試合を見ていたファビアが軽く息を吐き、どこか安心した様子で映っているカズマをみた。
その顔には「カズマなら当たり前」と分かっている絶対的な信頼が伺って見えた。
そこへ、深層世界に「交代」をして中に入っている「本体」の意識が
ーーーファビア・クロゼルグの意識が本体に入っている「魔女 クロゼルグ」へと話しかける。
ファビア『・・・・良かったの?カズマに一声かけに行かなくて』
クロゼルグ「・・・いいのよ」
心配そうに言う子孫(ファビア)に微笑んで返して首を横に振るう。
クロゼルグ「私は本来、とうに滅されなければいけない身・・・でも、「あのときの私はまだ思い出してなかった」・・・・だから、カズマに伝える事をこの口で伝える為に生き恥をさらしてでも
ーーカズマと同じ時代に生を宿した子孫(貴女)の体に私をいれた。」
ファビア『・・・・そう・・・』
少し寂しそうに響くファビアの声にクロゼルグは安心させるように笑い、口を開く。
クロゼルグ「安心なさいな、「全てが」終わったら私は還るべき場所にいくから、だからもう少しだけ付き合って?」
どこかすがるような物言いのクロゼルグにファビアは悲しい感情を覚えるも「いつまでも、いいよ?」そう返しつつ、クロゼルグの意識を迎え入れた事によって「甦った」記憶に思いを馳せた。
ファビア『・・・・(大丈夫だよ?クロゼルグ・・・カズマは許してくれる、謝って、理由もちゃんと言えば・・・)』
そう諭してあげられたら、すでにそうしている
ふと深層世界から部屋に飾ってある「枯れたまま保存」してある花冠をみて、また悲しく笑みを浮かべた。
ーーー自分を許せる訳がない、カズマは、記憶に映る優しく、とても強い、エレミアの初恋相手で、クラウスの生涯のライバルで・・・オリヴィエの親友であり、唯一の「理解者」であり・・・・・クロゼルグの兄貴分だったカズマは・・・
ーーーー他ならぬ魔女クロゼルグに間接的とは言え心を壊されかけたのだから。
だから自分(ファビア)は自分(クロゼルグ)を許せない、本人が入ったからかよくよく鮮明になった記憶にクロゼルグの流れてくる感情。
ファビア『・・・・カズマ、まだ会ったことも話したことも無いけどお願いします
私のご先祖様を許して』
ーーーーー
試合は順調に消化されていき、今日の予選は終わりを迎えた
クライさんは嫁に報告してくると言ってそそくさと帰っていった。
ティアナさんはどこか名残惜しそうにしていたが、明日から5日間の出張任務があるらしく明日に備えて街中にへて向かっていった。
残る俺たちはと言うと・・・
ノーヴェ「・・・・・・・・カズマおつかれ」
カズマ「お、おう」
精根尽きたかのように真っ白くなっているノーヴェが至近距離から俺を見上げていた
ノーヴェ「・・・・・・・カズマおつかれ」
ノーヴェ「・・・・・・・カズマおつかれ」
ノーヴェ「・・・・・・・カズマおつかれ」
カズマ「ヒィ・・・・」
ノーヴェさんがバグってる!?
カズマ「・・・・ところでリオ?何で首に抱き付いてるのか「やだ」・・・・・・・・」
リオ「・・・・・・やだ」
・・・・・・・・・黙って脇を見ると腕に抱き付いて頬擦りするアインハルトがいた。
ヴィヴィオは逆の腕に抱き付いている腕にコアラよろしく足と腕を絡ませていた。
コロナ「カズマさん少しそのままにしてあげて下さい、皆寂しかったみたいで・・・・」
コロナが苦笑をしながら言ってきて、ノーヴェをゆっくり見上げる。
俺もそれにならい燃え尽きた様子のノーヴェを見る。
なるほど、分からん
ノーヴェ「・・・・・・カズマおつかれ」
カズマ「あんたはどこのNPCだあああああ!?」
誤字、脱字 、指摘等ありましら、よろしくお願います