魔法少女リリカルなのはvividー青年の物語・・・・・の後の物語   作:Rainーのち大洪水

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71話ーーカズマ対コロナ①

━━━インターミドルチャンピオンシップ大会予選、第3、4回戦

 

この日の早朝、聖王教会本部の建物の玄関口でレインはセインとシャッハ、そしてカリムに見送られていた。

 

いずれもレインが今日ミュールゲニアへ帰ることを知っているメンバーで、ディードやオットーはリオとコロナの専属コーチのため、ノーヴェ改めナカジマ家に外泊している。

 

シェルファは少し離れている場所で待っている。別れが辛いとかそう言うのでは無く、ただ面倒なだけだった。

 

ただ、さっさと先に行く割りには、カリムに何かを伝えるかのように、些細な変化だが視線を向けていた。

 

カリム「━━━貴方とシェルファさんの事はインターミドル大会の本部の方に言伝てをしておきました。

 

━━━レインさんはミカヤ選手かヴィヴィオ、シェルファさんはヴィクトーリア選手との試合をエキシビジョン(公演)マッチ(試合)として認めて下さるそうです。」

 

レイン「そうか」

 

相変わらず無表情で答えたレインにその場にいる3人は苦笑いしていた。

 

セイン「ったくよぉ!短かったかもだけど最後ぐらい笑━━━」

 

シャッハ「セイン!レインは別れを惜しんで何時も通りに過ごそうとしている━━━」

 

シャッハ「・・・・・・・・・」

 

レインは3人から目を離さずに笑っていた。レイン自身も分からない、「向こう」でやっていたように低頭で済ませば良かったのに何故か表情が緩む。

 

分からないがこれだけは言わねばあるまい。

 

 

そう思いレインは穏やかな表情のまま口を開いた。

 

レイン「今まで世話になった・・・・ありがとう」

 

セイン「っ、でっでもさ!まだ試合はしてくんだろ!?最後まで応援してくよ!」

 

照れ臭そうに笑ったセインがレインにそう言う。

 

シャッハ「でも、シャンテやディードには言わなくていいのですか?レインが試合をする以上途中リタイアは嫌でもバレると思うのですけど」

 

レイン「それなら大丈夫だ、プライムマッチとやらがあった日に言っておいた」

 

まるで「洗濯物なら干しといたよ」とでも言うように言うレインにぎょっとする2人

 

まぁ、実際は結構な騒ぎになったのだが。

 

カリム「レイン、また会えますか?」

 

俯いていて表情が見えないカリムにレインは変わらずに答えた。

 

レイン「分からない、会えるかもしれないし会えないかもしれないし、現に俺は此方の次元世界にくる方法を知らない。あの時は偶然だったからな

 

 

━━━でも」

 

 

落ち込む様子のカリムにレインは一旦閉じた口を再度開く。

 

レイン「俺はまた会えたらいいとは思う」

 

カリム「・・・・・駄目です、思うじゃなくて必ず来てください

上司命令です。」

 

目に若干の涙を溜めたカリムがレインを見る。

 

その様子に苦笑を浮かべるセインにシャッハ、レインに至っては「上司もなにもアンタに仕えた記憶はないぞ」とどこかじとっとした目でカリムに訴えかける。

 

レイン「・・・・・はぁ、分かったよ」

 

初めて砕けた話し方をするレインに固まった3人にレインは溜め息を軽くついた。

 

レイン「━━━行くよ、「例え忘れても」必ず━━」

 

シェルファ「・・・・・・・・」

 

反射的に口元に手をやるレイン

 

━━俺は何を?この人達の事を、約束を忘れるなんて・・・

 

カリム「・・・・・・・・レイン?」

 

何処か動揺した様子のレインに心配の声をかけるカリム、レインは頭をふり「大丈夫」と言った。

 

カリム「・・・・・・「最後」の戦い、武運を」

 

何処か含みのある言い方をしたカリムに疑問符を浮かべるシャッハとセインを横目にレインはゆっくり頷いた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

同時刻、カズマ宅

 

カズマ「でさぁ!妹達の好意は嬉しいんだがさぁ!ぶっこむことが多すぎるんだよぉ!?」

 

ファビア「・・・・そう、なんだ・・・・・」

 

まだ辺りが明るくなり始めた頃、軽い走り込みを終え一息着いていると時間帯、何故かカズマは自宅の前に立っていたクロゼルグに似た少女を流れるような動作で自宅へと招き入れお茶を出してリビングにて愚痴を言っていた。

 

ぶっちゃけ犯罪案件であるがまぁ

 

ファビア「大変だったね・・・・・」

 

カズマ「ありがとう・・・ありがとう・・・」

 

本人達は全く気にしてないから良いだろ。

 

どうやらファビアは今日行われる話し合いに参加の意をカズマに伝えたはいいが、場所も時間も「遠巻き」にしか聞いておらず、招待状等の郵送さえされておらず、カズマもノーヴェに確かに一人追加とは言ったものの、名前しかわからず他の情報なんて分からなかった。

 

ファビア「急にごめんなさい・・・・」

 

カズマ「いや、会えて良かったと思ってるよ。」

 

ファビア「え?」

 

カズマは座ったままファビアの頭に手を置き。真剣な目でファビアの目を見て言った

 

カズマ「俺は「アイツとの約束」を破っちまったんだ。

 

恨まれても仕方ないって思ってる。」

 

何故か呆然としているファビアを余所にカズマは悲しそうに微笑んでファビアの頭を撫でる。

 

カズマ「・・・・結局「森」は半分焼けちまったし「バカ姫」だって連れ戻せ無かったんだ。その癖俺はホイホイこの時代に帰って来ちまった「違う・・・」?」

 

遮ったファビアにカズマは怪訝な顔をするもファビアは・・・・いや、クロゼルグは口を開いた。

 

クロゼルグ「違う・・・カズマは何も・・・何も悪くなんかない!」

 

雰囲気が・・・いや、それだけでなく、まるっきり「入れ替わったような」気の変化にカズマの顔が驚愕の表情に変わった。

 

━━何・・・で・・・?さっきまでは・・・血が濃く継いでるから?人格汚染レベルまでに記憶に侵されて二重人格?・・・いやそれはない、いくら何でもクロの気を間違える筈が・・・・・・

 

そこで一つの解答に辿り着いたカズマ、普通はあり得ないそんな解答

 

でもそんなあり得ない経験をしてきたカズマにとってその解答は無視できる物じゃなかった。

 

カズマ「・・・・・く・・・・・ろ?」

 

クロ「・・・・・・久しぶり・・・・カズマ」

 

そんなカズマの顔を見て、歓喜、罪悪感、寂しさ、そんな感情を顔に笑みに変えて返すクロ

 

ファビア『・・・・・・・・・』

 

深層心裏の世界でその光景を見ていたファビアは静かに祈るように目を瞑った。

 

ーーーー

 

カズマ「元気だったか?お前今何処に暮らしてるんだ?ちゃんと飯食ってるか?ちゃんと風呂入ってるか?寝る前に歯磨きしてるか?」

 

クロ「え?あ・・・あのぉ・・・?」

 

カズマ「大丈夫か?学校とか、虐めにあったりしてないか?・・・・・どうしたクロ?」

 

クロ「どうしたのは此方の台詞だよぉ!?」

 

最早暫く離ればなれで数年暮らしていた娘の元へ駆け込んだ父親のようなリアクションをとるカズマ。

 

心中複雑なクロは何も言えず、ただなされるがままだった。

 

ファビア『・・・・(まぁ、クラウスの子孫達に比べたら大人しい子が恋しいのが分かるけど・・・)』

 

何処か苦笑にも似たような顔をしたファビアがカズマに声をかけた。

 

ファビア『カズマ・・・・そろそろ御先祖を虐めるのは止めてあげて?』

 

言ったあとに気付く、普通の一般人には「この場所」からの声は聞き取ることが不可能だと。

 

深層心裏の世界とは、正真正銘その人個人の世界だ、勝手は全く違うけど閉鎖結界と似たようなものだ。

 

ファビア『・・・・・「ん?この感じはファビアか?」・・・・え?』

 

カズマ「・・・・やっぱり一つの身体に二つの魂があるんだな

 

ファビア『・・・・・そっか、一度クロゼルグの意志がカズマさんと「融合」してるから、軽いパイプみたいなのが私とカズマさんの間にできてるんだ』

 

クロ「・・・・ねぇカズマ、・・・・その・・・・」

 

ファビアが一人納得しているのを?を浮かべているカズマに気まずそうに話し掛けるクロ

 

カズマ「・・・・・・」

 

クロは言うか言わないか迷っているかのように口をモゴモゴしていた。可愛らしいようすだが、顔には焦燥の色が強く「早く言え!」と自分に言い聞かせているような感じだった。

 

カズマ「・・・・ごめんなクロ、それにファビア今日此れから大会があるんだ。

 

大事な試合でもあるんだ、そっちに集中したいんだだからさ━━━」

 

そこで切り玄関へと繋がるドアに視線を向けるカズマ、クロも?を浮かべつつカズマに倣いそちらを向くと

 

クライ「━━━・・・・・・」

 

「この情況マジなんなん」と顔に現したクライがドアを開けた状態で固まっていた。

 

改めて間近で見て凍り付くクロ(とファビア)

 

カズマ「この人と、この人の奥さんと一緒に待っててくれないか?」

 

クライ「え?はぇ?・・・・・・ど、どぅも・・・」

 

クロ、(ファビア)「『・・・・・・・・ピイイイイイイイイイイ!!??』」

 

朝の早い時間帯に住宅街に少女の甲高い悲鳴が響きそこに「あ、やっぱり?」といった開き直ったような声が混じったそうな。

 

ーーーーーーーー

 

インターミドルチャンピオンシップ大会予選会場

 

連絡通路にてベンチに座り試合開始時間まで待っているカズマ、その表情は集中・・・・とは言い難くクロの一件を気にしているように見えた。

 

クロがこうして会いに来てくれた事は嬉しい・・・だけど

 

カズマ「・・・・・(あの手紙と夢に関係・・・有るんだろうな)」

 

ひたすらクロが謝罪の言葉をかけてきたあの夢、そして

 

━━━何故貴方があんなことに巻き込まれたのか━━━

 

カズマ「・・・・・・・・」

 

ミカヤ「・・・・・・・・」

 

カズマ「・・・・何してんの?」

 

気付けばミカヤがずっと俺の隣に座っていて、しかも俺の腕を抱き寄せていた。

 

ミカヤは暫くこちらを見つめキョトン、としたあと

 

頬を染め、恥じらうように俯いた。

 

カズマ「いや何でだよ!?」

 

ミカヤ「いや、そんな白昼堂々と「ナニ」してるだなんて・・・・」

 

カズマ「黙れ発情剣士」

 

ミカヤはそう言われてムッとするわけでもなく、何かアクションをするでも無く、腕を組んだまま此方を見つめていた。

 

ミカヤ「・・・・カズマ、君がどう悩んでいようと現状は変わらない、悩んでる時点で変わらないんだよ、そしてまた、君と闘いたがってるコロナちゃんの勢いも変わらないよ?真っ直ぐ君の前に立ち塞がるだろう

 

━━━君はそんな中途半端な状態で彼女に立ち向かえるのかい?」

 

・・・・・・・・・・

 

ミカヤ「君がこの大会に関わらず全てにどう立ち向かってきたか、それは忘れないで欲しい」

 

ミカヤはそう言うと立ち上がり此方を見て微笑んだ。

 

ミカヤ「・・・・カズマが教えてくれた事だ

 

君はいつも通りにすべての事柄に全力で立ち向かってたほうが格好いいよ」

 

・・・・はぁ

 

俺は無言で立ち上がりミカヤの前までいき、軽くデコピンをした。

 

ミカヤは「むっ?」と言って此方を見ていた。

 

カズマ「・・・・・・・サンキュ、何か晴れたよ」

 

少し気恥ずかしくなってきたので。控え室に向けて足を進めながら手をあげた。

 

ーーーーーーー

 

ミカヤ「・・・・・全く、なれないことはするもんじゃないな」

 

カズマにデコピンされた所を優しく触りつつ「私も君も」と言って微笑んでカズマを見送った。

 

ーーーーーーー

 

 

『さてさて!お待たせしました!インターミドルチャンピオンシップ大会予選第3回戦を初めて行きたいと思います!

 

最初の試合から目が話せません!

 

レッドコーナー!カズマ=ツユクサ選手の入場です!』

 

会場が声援に包まれるなか、刃鐘を腰に差したカズマが静かな足取りで入場した。

 

『未だ実力が未知数であるカズマ選手!しかし今回の相手は一筋縄では行かない!

 

ブルーコーナー!名門魔法学園St・ヒルデ学園に通っている初等科でありながらゴーレムマイスター!

 

これまでの試合全て「肉弾戦や魔法戦」をしつつ同時にゴーレム創成をしていると言う驚異のマルチタスク(並列思考)のスタイルでプロ顔負けのテクニカルな試合を展開している

 

コロナ・ティミル選手だああ!』

 

緊張もしていないリラックスした様子でリングにノーヴェやオットーを伴って歓声に包まれながら入場した。

 

『お二人は同門ではありませんがチームナカジマに師事したことがあるときいています!お互いの事が分かっている二人の勝負、どちらが制するのでしょうか!』

 

アナウンスの発言を気にせずにコロナは此方を見ている。

 

コロナ「カズマさん

 

━━━よろしくお願いします!」

 

カズマ「・・・・・・・・」

 

コロナ「今は何もいいません、ですがこの試合が終わったら言いたいことがあります」

 

カズマ「・・・・・・ああ」

 

ブランゼルを起動して短剣方のデバイスを構えるコロナに刃鐘をいつでも抜けるように構え若干腰を降ろすカズマ。

 

カズマ「・・・・・・・・」

 

コロナ「・・・・・・・・」

 

『さぁ!両者睨み会った所で予選1組第3試合のゴングが

 

━━━カンっ!

 

━━鳴りました!』

 

━━━瞬間、会場がざわついた

 

ゴングが鳴った瞬間カズマがコロナの背後に腰を深くしてコロナを睨んでいた。

 

━━しかし

 

コロナ「━━━━━━━」

 

カズマ「・・・・・・・」

 

カズマが放った一撃、コロナは前ではなくカズマを見ていた。

 

コロナ「っロックシールド!」

 

焦ったようなそんな声で足元の地面から盾を作った。

 

カズマ「(見えていた?いや流石にいくら何でも「見切る」のはまだ・・・・・)」

 

カズマが放った斬撃が岩の盾を難なく切り裂き、返しの太刀で切りつけようとしたとき。

 

コロナ「魔力同調(シンクロ)!ロックニードル!」

 

「網」として散布していた自身の魔力を操り自分の周囲8メートル圏内に岩の棘が次々に創成されていく。

 

カズマ「(・・・なるほど、探知機がわりに自分の魔力を辺りに散らしておいたのか)」

 

しかし気にせずコロナに対して返しの太刀を放とうとする。

 

コロナ「!?(怯まない!?)」

 

堪らずバックステップで距離をおくも間に合わず右腕部に切りつけられた。

 

コロナ「っく・・・・」

 

コロナ・ティミル

 

LIFE

15000→13900

 

コロナ「━━発射!」

 

周囲に作られた岩の針が凄まじい早さでカズマに迫っていく。

 

カズマ「━━━━━━━」

 

ダアアアアアアアアン!

 

カズマを中心に爆音が広がる。

 

コロナ「・・・・・━━━そこっ!」

 

いつの間にか拳の形を型どった岩をブランゼルを持っている方の拳に装着していたコロナが自身の右方向に放った。

 

カズマ「はっ!」

 

バキイイインと音を立てて破壊される岩の拳、カズマが連撃を放とうとした瞬間。

 

コロナ「━━━クリエイト」

 

破壊された岩の破片が針状に創り直された」

 

カズマ「!?」

 

その場からすぐさま離れたカズマがいた場所に針が刺さった。

 

コロナ「はああ!」

 

距離を取ることを読んでいたコロナが魔力による身体強化でカズマとの距離を詰め正拳突きを放つ。

 

しかしカズマに当たる瞬間まるで幻だったかのように消えた。

 

コロナ「!?(あの体勢から!?━━━━後ろ!)」

 

感知に引っ掛かった方へすぐさま裏拳を放つもしゃがみこみかわされ、逆に足払いをかけられる。

 

コロナ「っ!」

 

すぐさま壁を創成して体勢を持ち直してその場から離れた。

 

コロナ「━━━創成開始」

 

創った壁が綺麗に斬られて真っ二つになるのを見届けながらコロナはクリエイションに入った。

 

カズマ「━━━特攻居合」

 

その様子を見ながらカズマは油断なく構えをとった




クロの口調が分からん・・・

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