魔法少女リリカルなのはvividー青年の物語・・・・・の後の物語 作:Rainーのち大洪水
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ヴィヴィオ「っ!(やっぱり防がれた!)」
ジェットステップによる高速歩行で距離を詰めて、その勢いのまま「アクセルスマッシュ」の魔力による速度ブーストをした「アクセルジェットスマッシュ」で初撃を当てつつ、このミドルレンジの間合いの主導権を手に入れる算段だったけど・・・・やっぱりそうはうまく行かないよね!
『試合開始して直ぐにヴィヴィオ選手特攻!しかしミカヤ選手これを冷静に対処!』
お兄ちゃんに仕込んで貰った、ミカヤ選手のような受け身基本の剣士対策、初撃を防がれわしたけど!居合刀のような長物の武器は基本その長さ故小回りが効いた立ち回りは難しいため、ミドルレンジを苦手とする
ヴィヴィオ「(だったら間合いの利はまだこっちにあるはず!)」
ミカヤ「━━二連」
弾き合った直後の硬直も辞さず身を回転させ、その勢いのまま再び「水月」を放った。
ヴィヴィオ「っ!?」
スパーリングの時とは全く違う動きに一瞬固まるも、何とか伏せてかわし、同時に後ろに跳んで大袈裟に回避する
先のミウラとの試合の時に見せたカズマの「特攻居合」、もしかしたら他にも使えるのかもしれない、と思ったゆえの回避
ミカヤは追撃せず、またも居合の型に入った。
ヴィヴィオ「っ(あんな連続技、スパーリングの時には一度もっ!)」
突然の事態に呑まれつつも、何とか拳を構えミカヤを見据える。
ヴィヴィオ「っなら!」
そう叫ぶとヴィヴィオの足下に、虹色の魔方陣が出現して、すぐさま虹色の魔力球が複数現れた。
ミカヤ「中距離攻撃・・・」
ミカヤは目を細め、居合の構えを解いた。
ヴィヴィオ「(━━━?何で・・・・)ソニックシューター!フルファイア!」
ミカヤの行動に疑問を覚えつつ、しかし隙を見逃せなかったヴィヴィオは「アクセルジェットスマッシュ」と同じ要領で速度、威力を強化した魔力球がその名の通り凄まじい速さでミカヤへ向かおうとして。
━━━ゴオッ!
全身を威圧するような「ナニカ」がミカヤがいる方向から吹き荒れたように感じた。
ヴィヴィオ「(この感覚、お兄ちゃんと同じ━━━━」
まるで夜叉が目の前にいるかのような恐怖にも似た感覚にヴィヴィオの体が一瞬硬直する。
ノーヴェ「下がれえぇぇぇぇぇぇえ!!!!」
同時に背後からノーヴェの絶叫にも似た叱責、ヴィヴィオは「え?」と呟く
魔力球がミカヤに向けて放たれていく。
━━━正確にはミカヤが「いた場所」に、だが。
刹那、ヴィヴィオのクリスによるオート障壁が背後に展開された。
ヴィヴィオ「!?クリス!?」
相棒の突拍子もない行動にヴィヴィオが一体何をと言った感じで振り向こうとして。
ギャリイィィィィィィイ!!
そんな刃が鳴る音と激しい衝撃がヴィヴィオに襲いかかった。
ヴィヴィオ「っくううぅぅぅ!」
━━━━━
ウェンディ「な、なんすかあの速さ・・・・」
一部始終を視界に納めていたウェンディが呆然とした顔をしながらそう呟いた。
ミカヤがしたことは単純明快、ただヴィヴィオの背後に回り込んだだけ
ただその速度がカズマ並みに異常な速さだっただけ。
ノーヴェ「(天瞳流剣士のスタイルは基本間合いを支配する受けの型、前まであんな動きはしてなかった・・・
いや、しなかった、のか? )」
明らかに魔法による身体強化の範疇を越えている動きを見て、恐らくカズマが前に使っていた「エクシード」であると予測される。
前のミウラ戦でも確かさっきと同じ動きをしていたとノーヴェは思い出す。
だとすれば・・・・
ノーヴェ「━━━━」
そこまで考えて、ノーヴェはヴィヴィオの顔を見た
予測していた以外の動き、予想以上の火力、並外れた機動力を前にしても彼女は、ヴィヴィオは
ウェンディ「ノーヴェ姉、やっぱヴィヴィオはすごいっすね」
ノーヴェ「・・・・・・」
圧倒的な実力者であるミカヤを前に笑っていた。口は語らずとも、目の輝きが、興奮したような息づかいが、今にも襲い掛かりたいと震わせる体が
ノーヴェ「・・・・あぁ、私の自慢の愛弟子であり門下生で
━━━私の親友の妹分だからな」
実況のアナウンスがヴィヴィオの笑顔を見て驚愕の叫びを上げるなかノーヴェは眩しいものをみるかのように目を細めた。
高町 ヴィヴィオ
LIFE
15000→14100
ーーーーーー
ヴィヴィオ「(すごい!すごい!本当に見えなかった!)」
クリスのオートガードが発動してなかったら、開始早々致命的なダメージを受けていただろう事態を障壁越しに伝わった衝撃から容易に想像できた。
下手したら一発KOもあり得ただろう、それほどに強烈な一撃だった。
そう理解していながらヴィヴィオは興奮を押さえきれなかった。
ミカヤは強敵だ。そこはスパーリングとは言え実際に手合わせをしたヴィヴィオは承知の上、寧ろ「絶対に勝つ!」と意気込んでいた。
ヴィヴィオ「今度は!」
━━━轟ッ!
だからこそ、予想以上の実力を前にして更に「自分「達」の力がどこまで通用するか」と意欲を燃やす。
ヴィヴィオ「(頑張ろうね!クリス!)━━━ディバイン」
クリス『っ!』ピッ
何とかミカヤの斬撃を凌ぎきり、同時に攻撃後のミカヤの硬直の瞬間を狙いバインドを出現させて捕捉。
ミカヤ「っ!?」
ヴィヴィオ「バスター!」
即時展開、即時発射されたなのは直伝の砲撃魔法「ディバインバスター(オハナシシヨウカ)」威力はチャージをカットしたためか本来の物より7割りがた落ちるが
ヴィヴィオ「(ミカヤさんを一瞬でも足止め出来れば充分!)」
━━━ここでアクセルスマッシュを決めて更に主導権を握━━━
このあとの展開を内心で計画しながら右腕に魔力をチャージした直後
ミカヤ「はぁ!」
バインドに拘束されたミカヤがバインドを破壊してディバインバスターを即座に裂いた。
二方に別れた光線がミカヤを避けて背後の地面を抉った。
ヴィヴィオ「っえぇ!?」
ミカヤ「全く!君との試合は気が全く抜けないよ!」
そう笑みを浮かべながら言うミカヤはヴィヴィオへと詰めより、鋭い正拳突きを繰り出す。
ヴィヴィオ「っく!(体術!?)」
その一撃を平手で受け流しお返しとばかりにアクセルスマッシュを放つ。
ミカヤ「っ」
顔目掛けて放たれたそれをミカヤは首をそらしてかわした。
追撃しようと右足を蹴りあげようとして
━━━ミカヤが居合刀を持ってないことに気付いた。
ヴィヴィオ「(いつの間に!?)」
嫌な予感を感じて距離を取ろうと足に力を入れて飛び退こうとしてグンッと左腕が引き戻される
ヴィヴィオ「なっ!?」
ミカヤ「━━━━捕まえたよ」
不敵な笑みを浮かべそう言い放つミカヤ、右手はさっき受け流しに使った左腕を捕まれており、左手には先程までなかった「晴嵐」を握りしめていた。
ミカヤ「天瞳流抜刀居合━━霞」
ばっ!と掴んでいた手を離し、態勢を崩すヴィヴィオ目掛け神速の刃を振りかざした。
ガギイィ!
何か「壁」をきりつけたような音がリング場に響いた。
ーーーーーー
アインハルト「・・・・・強いですね、ミカヤさん」
リオ「はい・・・スパーリングの時とは動きが全く違います・・・」
試合を観ていたアインハルトが真剣な顔でそう言って、リオもそれに同意した。
それほどまでにミカヤは巧い動きをしていた。
先程の体術での攻防に入る瞬間に投げた「晴嵐」の落下地点へヴィヴィオを誘導、観客席側からなら見えたが至近距離にいるヴィヴィオには気付かない、否、気づく余裕もないだろう。
ディエチ「でもヴィヴィオも負けてないよ」
リオ「ヴィヴィオには「アレ」がありますからね!「アレ」の効果は私やアインハルトさん、お兄ちゃんが立証済みですから!防御魔法を一箇所に集中する事で防御強度を引き上げる
━━━セイクリッド・ディフェンダーが!」
ーーーー
ミカヤ「・・・・・まさか本当に一ヶ月やそこらで完成させて、しかも実戦投入可能レベルにまで仕上げて来るとはね、君達には驚かされてばかりだよ。」
ヴィヴィオ「・・・・勝ちに来てますから!」
ヴィヴィオの右肩目掛けて振り落とされた刃はその刃と肩の間に出現した薄く、しかし浅くない濃い虹色の魔力障壁がしっかりと阻んでいた。
プロテクション
一転集中型防御魔法、確かにその防御力は目を見張る物があった。
本気でないにしろ、「管理局の白い悪魔」「固定砲台」の異名をもつ母、高町なのはの十八番「ディバインバスター」ですらヴィヴィオに傷付ける事無く防がれたと言う。
しかし、そんな強力な魔法でも、やはりというか弱点、及び欠点は存在する。
セイクリッドディフェンダーは発動したい箇所「だけ」に防御魔法を施す、故に他の部分が一切守られていないと言う弱点を晒すことになってしまう。
ミカヤ「なら見せて頂こう!」
そう言いつつ、ミカヤは再び晴嵐をしならせ追撃を試みる。
━━━同時に反対側からはしらせながら。
ミカヤ「(━━━これならどうかな!?)」
一点集中ならば、他の箇所を攻められ、勝つ超至近距離のせいで逆に防げないならどう捌く!
そう思いながらミカヤは左右同時に攻撃を仕掛けた。
ミカヤ「っ!?」
━━━━そして防がれた、それも二発とも「交互」に
ニヤリと笑うヴィヴィオにミカヤはツゥ・・・と背筋に冷たいものが走ったのを自覚した。
ヴィヴィオは晴嵐と鞘の両方を掴み、グイッと引き寄せる
ミカヤ「っく!」
ヴィヴィオ「はあぁ!」
突然の事に一瞬硬直してしまったせいで踏ん張りが付かず引き寄せられてしまう。
そしてヴィヴィオの姿が視界から消えた。
ミカヤ「っどこに━━━」
違う、即座に気付いた、何故ならヴィヴィオは目の前にいたから
変身魔法を解いて。
ヴィヴィオ「アクセルスマッシュ!」
ミカヤ「ッガっ!」
そしてミカヤの腹部に鋭く速い一撃が入った。
ミカヤ・シュベル
LIFE
15000→11500
『鋭いのが一髪入りましたぁ!ヴィヴィオ選手!ミカヤ選手を翻弄しました!』
ミカヤ「っ!」
即座に飛び退き距離を開けるミカヤ
ミカヤ「っ(速度重視の「嵐凱」にしたのは失敗だったな・・・
それにしてもさっきの防御、あの一瞬で二発とも止められる何て、しかもちゃんと受け止めて体も少し引いて衝撃を和らげている上、反対側からの攻撃からも少しだが距離を稼いでいる。
こりゃ手強いな・・・・」
そう思いつつ自然と口角が僅かに上がり、晴嵐を持つ手に力が入った。
試合時間は「1R:1分57秒」と表示されていた・・・・・
ーーーーーー
カズマ「やっば!もう始まってる!」
階段を二つ飛ばしで走っていくカズマ、あれからティアナと少し連絡をとり、状況整理をしていたら気づけば試合開始時間を過ぎていた。
カズマ「・・・・ティアナさんむくれてたな・・・」
「私も試合見たかったんだけど(ジト目)」と訴えかけてきた。マジで罪悪感が半端ないのだが、そればかりは仕方無いと割り切る。今回の事をなるべく大事、それもマスコミ沙汰などにはなるべくしたくないのだ、するにしてもそれは「両者の隔たり」が無くなった時である。
それに「信頼」も「信用」もできる局員がティアナだけだったから仕方がない
ないったらない!
そうこうしてる間に観客席がズラリと並ぶ通路にでる。
カズマ「っと、座るところ座るところ・・・」
そう言って辺りを見渡すカズマ
フェイト「あぁ、ヴィヴィオが刃物持った人とあんなに・・・」
なのは「うん、フェイトちゃん、今良いところだから黙ろうか?」
フェイト「私親友なのに・・・」
砕け散るフェイトを無表情で試合を観察しているなのはがいた。
カズマ「こんにち━━━━━━━━え?」
苦笑いを溢し話しかけようとして傍らに佇む人が視界に入り、そんな思考はぶっ飛んだ。
何で?どうして?あり得ない、そんな言葉ばかりがカズマの頭に響いてくる。
声が渇ききっているかのように小さい呻き声のような声がでるだけ。
すると向こうも気が付いたのか、此方に顔を向け、目を大きく見開いた。
女性は口元を両の手で塞ぎ、a車椅子に乗った男性は同じく目を見張るも、すぐさま嬉しそうに微笑みコクリと会釈した。
カズマ「━━━━━レントさん、イオ・・・・・さん・・・・」
呆然と呟いた言葉が会場内にとけていった
誤字、指摘等がこざいましたらよろしくお願いします!