魔法少女リリカルなのはvividー青年の物語・・・・・の後の物語   作:Rainーのち大洪水

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すいません!本当にすいません7月末までにあげるとか言いながらこんなにも遅れてしまいました。

ほんっとすいません!

これからもよろしくお願いいたします!

お気に入り登録感謝です!

では番外編(過去話?)です!


番外編
番外編 「OSAKE」


ミッドチルダ首都クラナガン中央区某大型デパート。

 

もう少しで開催すると言うお話会の為のお菓子やデザート等を買い込んでいるハーヴェイ夫婦

 

周囲にギョッとされながらも全く気にせずに二人は幸せそうに笑っていた。

 

最初自宅に輸送されてきた「ホテル・ノスタルジア」への招待状を確認してホテルなら持ち込みは駄目じゃないかと落胆したが一応問い合わせしたところホテル側の監査が通れば持ち込みは可とされていた。

 

1Fのショッピングフロアにてノーヴェから送られてきたメッセージに記載されていた当日の参加者人数から必要な量より若干多めに買い物籠に詰めていく。

 

アリス「ふふ!何だか「あの時」を思い出すわね?」

 

クライ「あの時?」

 

クライの返答にアリスは「ええ!」と嬉しそうに続けた。

 

アリス「ほら!私達の9年目の結婚記念日ヴィーナスの皆と山へピクニックに言ったじゃない!」

 

今年が始まってすぐの頃、寒い時期ではあったがハーヴェイ夫婦とカズマを初めとしたバイトメンバーで軽い打ち上げを行ったのだ。

 

クライ「・・・・・・」

 

ガシャアアア!

 

思わずカートを手放してしまいコントロールを失ったカートはそのままお菓子の商品が陳列している棚へと突っ込んでいった。

 

丁度その場に居合わせた幼い少年が幼いゆえの正義感に眉をキッ!としかめクライの前へと立ちはだかった!

 

アリス「あ、ちょ、ぼくーーーー」

 

気付いたアリスが少年を呼び止めようとしていたが既に遅く

 

少年「ーーーオジサン!そんなことしちゃーーー」

 

そう注意しようとして、金縛りでもあったかのように固まってしまった。いや、固まったと言うには語弊が生じる、この場合は全身がこきざみに震えていた

 

少年「あ・・・・あ・・・・」

 

クライ「・・・ぼおおおおくうぅぅぅぅあ、駄目じゃないかあぁぁ、急に出てきて・・・・もし何かあったらどうするんだああああああ?」

 

目が血走り青筋がビキビキにたっていて冷や汗をダラダラ流しているクライが少年を見下ろしていた。どこか必死な形相のクライがへたりこんでしまった少年にはどう映ったのだろうか少なくとも

 

ーーーた、タカシ!謝りなさい早く(小声

 

ーーーけ、警備員さんこっちでーーってちょっとお!?何で死んだふりしてるの警備員さん!?

 

ーーーパパー!ごわいよおぉぉぉ!?

 

ーーーだ、大丈夫!いざとなったら俺がまもごわいよおぉぉぉ!?

 

周りは軽い地獄絵図と化していた。しかしクライはそれどころじゃなかった彼には周囲を気にする余裕がなかった、因みに正義感勝る少年はたった今へたりこんだまま足元に軽く池を作ったがクライは気づいていなかった。

 

クライ「今年の・・・・1月18日・・・・・」

 

忘れもしない、年に一度の結婚記念日という大切な日であり

 

クライ「ーーーーあ、アリスぅ?その手に持ってるのは?」

 

気付けば妻が笑顔で持っている黒いビン、そのラベルには「大吟醸」と書かれている。

 

アリス「ーーー何って、うふふふふふふ♪」

 

ーーー忘れもしない地獄と化した日でもあったのだから。

 

所で皆さんは合宿編でカズマが露天風呂で日本酒を薄めて作られた風呂に入った時の事を覚えているだろうか?

 

そう、クライとエリオが挑み勇んだあの惨劇だ。

 

あの時はエリオの負傷とクライの声が若干枯れると言う結果に落ち着いたが初めて幼児化してしまった時はそりゃ大変だったらしい

 

今回の番外編(メタァ)はその時の話にスポットライトを当てて行こうと思う。

 

ーーーあれは今年が始まったばかりの寒い時期だった。

 

 

 

 

 

最初は例年通り自宅で晩酌をしながらゆっくり凄そうと決めていたクライとアリス。しかしどこから聞き付けたのかカズマが皆で祝おうとバイトメンバーを誘い、茶菓子と「お飲物」と「おつまみ」を揃えてクライ達に誘いをかけた、(なお、買い出しメンパーにカズマは居なかった、カズマは場所の摘出に精を出していた)

 

クライ「な、何か悪いな・・・」

 

「なにいってんすか店長!いつも毎年いつもこの日が休みだから何かあるのかなぁって思ったら、結婚記念日だなんて!」

 

「そうですよ!水臭いじゃないですか!私達いつもお世話になってるんですからお祝いさせてくださいよ!」

 

ヴィーナス開店して以来からの古株アルバイトの男性(ユーマ 20歳)と女子高生アルバイト(アネッサ 18歳)が道中クライにそう言い、他のアルバイトもうんうんと頷いている。

 

アリス「皆・・・ありがとう」

 

クライ「その・・・さんきゅうな?」

 

皆の優しさに涙ぐむアリスとクライ、ほんわかとしたムードのまま一行はーーー

 

「鬼さん泣かないで!」

 

「きっと良いことあるよ鬼さん!」

 

クライ「・・・・・・・・・・うん・・・・」

 

近所の子ども達によってムードは(クライだけ)悲壮な物になった。

 

ユーマ「そういやカズマは場所取りしてるんだよな?」

 

アネッサ「うん、結構人気がある場所って言ってたから、先に場所取り行くって」

 

クライ「カズマ・・・・」

 

クライ達を祝おうと積極的なカズマに微笑むクライ、警備員の仕事やめて喫茶店で働いてくれと言って本当に良かったと思うクライ

 

ちょっと向こうの警備会社と揉めたが本当に良かったと思う。

 

クライ一行が目指しているクラナガン北部のキャンプ場は気候が穏やかの為、夏でも冬でも年中そこそこ快適に過ごせるため、とても人気がある

 

条件としては、無人世界「カルナージ」と同じレベルかもしれない

 

一行はバスに乗り、キャンプ場がある山の麓へと来た。

 

「カズマさん大丈夫かな?」

 

ユーマ「大丈夫だろ?張りきって深夜1時には家でたって連絡来たし」

 

クライ「1時!?」

 

余りの早起きにビックリするクライ、普段起きるのが遅めのカズマが早起きするなんて、と逆に不安になるクライ。

 

クライ「ってか1時ってバスないだろ?どうやって・・・・」

 

ーーーまぁ、想像着くけど・・・

 

アネッサ「確かに・・・でも2時には場所取り完了って連絡来たんでしょ?」

 

「は!?・・・・毎度思うけどあの人不思議っすよね・・・でも大抵の事は何か「まぁ、あの人なら」って思っちゃうんすよね?」

 

「・・・・案外走って行ったりして・・・」

 

ユーマ「まっさかぁ!

 

・・・・・・・・・」

 

新人アルバイトの一言に黙り混んでしまうアルバイトの皆に苦笑するクライとアリス

 

クライ「(あいつ前にクラナガン南部で財布忘れて走って40分で帰ってきたからな・・・流石にくたばってたけど・・・あれ?単純計算しなくてもあいつ車より遥かに速いんじゃ・・・)」

 

改めてカズマのデタラメさに戦々恐々とするクライ

 

*大体往復で120㎞はあります。

 

ユーマ「キャンプ場にとうちゃーっく!」

 

そして一行はキャンプ場についた

 

人工的に平面にならされた地面には人工芝生が敷かれており昼寝などするときに快適だろうと思わされる

 

所々円形に人工芝生が敷かれていない場所があり、看板に「BBQスペース」と書かれており道具貸し出しも入り口付近に簡易テントがあり、中に専用道具が充実していた。

 

面積もかなりの広さを有しておりそこらの学校の校庭より倍近くの広さがある、ちゃんと敷地外には行かないよう杭が並べて打たれており小さい子が間違ってすり抜けないように金網を並べてあった。

 

よく見ると入り口に看板がたっていて「BBQエリア」「釣りエリア」「キャンプエリア」「ピクニックエリア」等と軽い案内板があった。

 

アリス「カズマ君は?」

 

肝心の場所取りのカズマが見当たらなく、代わりに他の団体等がちらほら目に映る

 

ユーマ「ピクニックエリアは奥みたいなんでそこにいるかと思いますよ?」

 

クライ「あさ早いからあいつ寝てるんじゃないか?」

 

持参したレジャーシートの上で寝そべるカズマが容易に想像できて皆の顔に苦笑が浮かぶ。

 

ユーマ「まぁ、行ってみましょ?」

 

ーーーーーー

 

奥に進むと一面人工芝生が敷かれており、冬なため枯れている木しかないがどこか風情があり気温も若干肌寒い、という程だった

 

余りの景色の良さに感嘆の声をあげるクライ一行

 

ピクニックエリアの外周は軽く崖になっており山を軽く見渡せるような高さだった。

 

アリス「すごいわ!お花見とかに最適じゃない!」

 

アネッサ「あ!やっぱりそう思います?綺麗ですよね!」

 

「彼氏と来たら最高かも・・・欲しいな・・・彼氏、カズマさんに頼もうかな・・・」

 

ユーマ「カズマは無理だろ・・・あの執務官さんと黒髪美少女が御執心みたいだし」

 

ユーマの言葉に皆「あぁ・・・」と同意する

 

クライはヴィーナスの常連客となったオレンジ髪の美女と黒髪ツインテール美少女を思い浮かべた。

 

確かに美人だし、一途だし、仕事も偉い立場だし、完璧美女だし、もう一人は可愛いし、訛りが可愛いし、乙女だし可愛いし・・・あれ?後半可愛いしか言ってなくね?

 

本当にカズマが羨ましいとおもーーー

 

アリス「ーーーー貴方?」

 

クライ「!?ご、ごめんなしゃい・・・」

 

妻と来ているのに、いくら恋愛感情がないためとは言え違う女性の事を考えてしまったクライ、これでもかとアリスに冷たい視線がクライへと突き刺さっていた。

 

クライはたまらん!とばかりに辺りを見渡し目的の人物が一番奥にレジャーシートの上でしゃがみこんでいるのを見つけた。

 

クライ「おお~い!カズーーーー」

 

カズマ「バウ!バウワウ!」

 

『きゃん!きゃんきゃん!』

 

カズマ「バウッ!ヴヴヴヴヴ・・・・・・・・」

 

『く~ん、く~ん・・・・』

 

カズマ「バウッ!バウッ』

 

『く~ん、く~ん、へっへっへっへ!』

 

カズマ「・・・・・・・し、しょうがないなぁ・・・・ち、ちょっとだけだーーーーーー」

 

『!きゃん!く~ん』

 

一行『・・・・・・・・・・・・・』

 

しゃがみこんでいるカズマは何やら子犬とお喋りをしていた、どうやら食い物をねだられていたみたいでカズマが粘ったが折れたみたいだ、子犬も嬉しいのかカズマの膝辺りに頭を擦り付けていた。

 

 

 

 

そして目があった。

 

一行『・・・・・・・・・・・・・』

 

カズマ「・・・・・・・・・・・」

 

『く~ん・・・・・』

 

固まる一行とカズマ、よく見ると冷や汗がダラダラと流れている。

 

クライ「・・・・・とりあえず、何かあげたら?」

 

カズマ「ーーーーいけ!キリングマシーン!奴等を喰い殺せぇ!?全てを無かったことにするんだぁ!」

 

カズマは子犬にクライ達を襲うよう命令し始めた。

 

瞬間よだれを垂らしながら、口を大きく開けてクライ達の元へ走っていくキリングマシーン(カズマ命名)

 

あまりの気迫にクライ達も思わず身構える、見た目は可愛くて従順でも牙を剥けば野獣と変貌を遂げる獣の姿に「これならいける!」と思わずガッツポーズをするカズマ、因みに何が行けるのかは作者にもカズマにも分かりません。

 

クライ「てか、なんつぅ物騒な名前子犬につけてんだぁあ!?」

 

カズマ「うるせぇ!ちっくしょー!こうなったら全員もふもふで悶え死ねぇ!」

 

ユーマ「なにその贅沢な死に方」

 

カズマ「てかどこにいった!?キリングマシーン!?」

 

会話をしている間、まったく子犬の叫び声が聞こえてこない事に疑問を覚えたカズマが三角目を作りながら辺りを見渡す。

 

アネッサ「きゃああ!アリスさぁん!この子凄くもふもふしてる!」

 

アリス「ほんと!可愛いわねぇ・・・」

 

「野良なのかなぁ、首輪はしていないみたいだけど・・・」

 

そこには子犬に虜にされて撫で回している女性神の姿があった。

 

カズマ「キリングマシィイイイイイイイイン!?」

 

クライ「・・・・・どうでもいいけど、そのネーミングセンスはどうなんだ?」

 

カズマの嘆きの声が辺りに響いたのであった。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

カズマ「・・・・・・まぁ、色々あったけど・・・・始めますか」

 

メンバーも揃ったので(成り行きで子犬も参加)レジャーシートに弁当やお菓子、「お飲物」を揃えたカズマ達はそれぞれジュース等を手に取り立ち上がった。

 

カズマ「音頭は?ユーマさんやる?」

 

ユーマ「いやいや、言い出しっぺはカズマ何だからカズマがやるのが自然だろ」

 

クライ「え!そうなの!?」

 

思わずカズマを見るクライ、カズマはそっぽを向き「ま、まぁ・・・」と言っていた。

 

カズマはまだ短い付き合いであるものの、何かと良くしてくれるハーヴェイ夫妻に何かしてやりたいと思い、きっかけを探すために近所の知り合い等に聞き回っていた時に偶然ミリー婆さんに結婚記念日の事を教えて貰ったのだ。

 

聞いてそく行動に移したカズマに皆が暖かい目で見る、落ち着きがなくなったカズマがやけくそと言わんばかりに声を上げた。

 

カズマ「あぁもう!はじめっぞ!

 

ーーーでは、店長クライさんとオーナーアリスさんの9年目の結婚記念日を祝して!

 

ーーー乾杯!」

 

こうして結婚記念日を祝してのピクニックが始まったのだった。

 

ーーー

 

アリス「あら?これお酒?」

 

最初は皆で食べたり飲んだりで騒いでいたが段々と落ち着いてきたのか

 

皆思い思いに過ごし始めた。

 

そんな中、アリスとクライが飲み物を貰おうと飲料系の物を置いてある組立式のテーブルに近づいた時、アリスが「マッコリ」と書かれたお酒を手に取った。

 

クライ「見たことない酒だな・・・そっか、ユーマはもう成人してるんだもんな」

 

ユーマ「へへ!おかげさまで・・・ここに置いてある奴はビールもそうですが、全部「地球原産」の物なんですよ?」

 

クライ「ほお!地球の・・・」

 

ユーマは黙ってコップ3つ用意して注いだ。

 

アリス「ありがとう、ユーマ君・・・あれ?カズマ君は?」

 

コップを受け取ったアリスが礼を言いながらふと気になったのか辺りを見渡しながら言った

 

クライ「あぁ、カズマならそこの木の根本で寝てるよ、流石に疲れたんだろ、お?これ飲みやすいな・・・・」

 

ユーマ「でしょ?実はこのお酒の原材料に米がはいってるんですよ?」

 

クライ「へぇ!地球は面白いこと考えるんだな?」

 

全くです!とクライ達が満足してくれた様子にご満悦のユーマ、すると周りから皆がなんだなんだと集まってきた。

 

アネッサ「あ、お酒・・・だから車で来なかったのね?」

 

ユーマ「あぁ・・・・・そうだ」

 

ユーマはそう言って「良いこと思い付いた」とばかりに口角を上げた。皆が?を浮かべるなかコップに半分くらい注いだお酒を寝ているカズマの元に持っていき近くに置いた。

 

「ちょ!いいんすか!?カズマさん未成年ですよ?」

 

クライ「いや、男ならカズマくらいの時は少しは飲むもんだ、それにどういう反応を見せるか気になるしな」

 

*偏見です。お酒・タバコは二十歳を迎えてからね!

 

どこか興味津々のクライに「もう・・・」と困ったように笑うアリス

 

アネッサ「でも流石に匂いとかで気づくんじゃない?」

 

クライ「いや、カズマって起きてすぐ飲み物を飲む習慣って言うか癖があるみたいなんだ、こないだイタズラでハチミツたっぷり入ったコップを側に置いたら寝ぼけながら飲んでたからな。「どろどろしてる・・・・ま、いっか」って言ってた。」

 

「それチョー見たいっす」

 

因みに昼休憩の時のクライの賄い飯にふりかけがわりに練乳をかけられるという事件が一週間程続いたと言う。犯人は・・・想像に任せます。

 

カズマ「・・・・・・・寝た・・・・」

 

そうして話しているとカズマがむくむくと起き出したのでアネッサが「しっ!」と言って静かにさせた。何気に乗り気である。

 

カズマは若干寝ぼけ眼で辺りを見渡すと、おもむろに側に置いてあった泡盛(同じく米を使った蒸留酒)が入ったコップを一気に飲み干した。

 

固唾を飲んで見守る一行と子犬

 

カズマは一瞬ビクンと体を反応させた後、俯いてしまった。

 

クライ「お、おい?カズマ?」

 

動かないカズマに流石に心配になったのかクライが声をかける

 

カズマ「ふわあぁ!お昼ねいっぱいしたぁ!」

 

ーーーいつもと全く違う、まるで幼子のような声音を出して体を伸ばしているカズマに皆一斉に凍りついた。

 

クライ「・・・・・・・・は?」

 

カズマ「あぁ!みんなであつまってなにしてるの?」

 

ぼくもまぜてぇ☆と言った豹変したカズマがゆっくりとした足取りでクライ達に近寄ってきた。

 

一行は唖然とした表情でカズマを見つめつつ、心の中で同時に叫んだ。

 

一行『幼児化あぁぁあ!?』

 

ユーマ「え?は?うそ?マジで?たった一杯で!?」

 

カズマ「どーしたの?ユーマおにいちゃん」

 

混乱しているユーマに自身の唇に人差し指をつけたカズマが?を浮かべながら聞いてくる、瞬間ユーマの背中がゾゾゾとなった

 

「か、カズマさん落ち着いて!こ、これ水飲んで!」

 

カズマ「アルバイトAおにいちゃんがおちつきなよぉ!」

 

「誰がアルバイトAじゃごらぁ!?」

 

きゃー♪アルバイトAが怒ったぁ♪と何が楽しいのか素晴らしい程の笑顔で喜んでいるカズマ

 

クライ「・・・・・・あ、アリスどうしーーー」

 

混乱のあまりまともな判断がつかなくなったクライがアリスに助けを求めようとして

 

アリス「何か可愛いわね・・・作った感じが全くない・・・うん、幼児化カズマ君アリね!」

 

クライ「いやねぇよ!?」

 

アネッサ「カズマ君!あっちの木に虫さんいたよ?」

 

クライ「アネッサ!?順応早いなおい!」

 

ユーマ「・・・・・・・・・」

 

クライ「ユーマぁ!?気持ちは分かる!分かるよ!?でもこんな状況で俺を置いて固まらないでぇ!?」

 

瞬くもまともに機能しなくなり始めた周りにクライがツッコミを入れていくも追い付かず息が軽くあがるしまつ。

 

クライ「・・・・まぁ、ある意味新鮮っちゃ新鮮だな」

 

開き直ったクライは子犬を撫でて癒されつつ時間がたてば終わるだろうと楽観してカズマを見守った。

 

カズマ「おーい!むしさぁん!おねんねしてるのぉ!?」

 

「冬眠しちゃってるのかな?残念だねカズマ君」

 

カズマ「むぅぅう!」

 

クライ「・・・・ま、あれもあれでストレスが溜まっている証拠なんだろうな」

 

段々と落ち着いてきたのかリラックスした表情でカズマを見るクライ

 

段々と感覚が麻痺し始めたのか微笑ましそうにカズマ達を見ている。

 

クライ「カズマぁ!虫も疲れてるんだ、休ませーーー」

 

カズマ「えい♪」

 

 

ーーーズダアアアアアアアアアアン!

 

おもむろにカズマがライダーキックの要領で木に蹴りをかました。瞬間鳴り響く轟音

 

近くにいた女子高生アルバイト含め、アリスとアネッサ以外のメンバー全員が再び凍りついた。

 

アネッサ「わぁ!?カズマ君すごい!太い木が歪んじゃったよ!?」

 

カズマ「えっへん!」

 

アリス「でもねんねしてる虫さん達が可哀想だからやめようね?」

 

カズマは「はーい!」と、言って笑った。

 

クライ、ユーマ『いやいやいやいやいやいや!?』

 

やっぱり駄目だ!と言わんばかりにカズマの前に現れたクライとユーマ、きょとんとしているカズマに聞いてみる

 

クライ「か、カズマ?今何歳だっけ?」

 

カズマ「んーとね・・・・5歳!ーーーあ!」

 

すぐさま離れて言ってしまうカズマ、クライは悟った。

 

ーーー確かに5歳相当のしゃべり方に話のきかなさだ・・・!

つまりはとんでもない暴れん坊が生まれた事になる。

 

クライとユーマ、そしてアルバイトAは頷きあい、何とかカズマを押さえようと決意する。その表情はまるで戦争にいく男の面構えで勇ましかった。

 

カズマ「ねぇ?どうしてワンちゃんっておしっこするとき片足あげるの?」

 

気付けば放尿している子犬を見ながら不思議そうにしていて

 

ーーーそのまねをしようとズボンを脱ごうとしていた

 

クライ「ちょおおおおおおお!?」

 

ユーマ「おち!おちつけ!?」

 

アリス「あらあら♪好奇心旺盛なのね♪」

 

クライ「アリスゥウウウウ!?何でお前そんな当たり前のように受け入れてるの!?」

 

アルバイトA「そんなこと言ってる場合じゃ!ちょカズマさんやめーーー」

 

アルバイトAがカズマを止めようと肩に掴みかかり

 

カズマ「や!」

 

盛大に投げ飛ばされた。

 

アルバイトA「のわああああああああ!?」

 

クライ「アルバイトAェェエエエエ!?」

 

無様に転がっていったアルバイトAはやがてとまり「気付けばアルバイトAって名前になっていた件について」と呟き堕ちた。

 

女性陣は気付けばビールを飲んで(アリスに飲まされた)ほろ酔い気分になっているのかこの惨状を見てもケラケラ笑っていた。

 

ユーマ「つかどんなバカ力だよおい !?」

 

クライ「ユーマ!他のお客さんらが来る前になんとかするぞ・・・・俺らもカズマも危ない、色んな意味で」

 

ユーマ「あーちくしょお!やってやらぁ!」

 

・・・そのあとは本当に大変だった、後ろから近づいても後ろに目があるのか投げ飛ばされるし「てんちょおおおおお!?」

 

笑わせて動きを止めようと、にらめっこしても何故か投げ飛ばされるし「てんちょおおおおお!」

 

挙げ句の果てにとちくるったクライが「カズマと同じことをすれば」と言ってズボンを脱ごうとしてアリスに投げ飛ばされるし「オーナアアァァアアア!?」

 

悪戦苦闘の末、30分が経過した頃にカズマが眠そうになってきた事に安心感を覚えてクライ達は横になった。

 

アリス「アネッサちゃんもアルバイトBちゃんも弱いわねぇ・・・カズマ君どうしたの?眠いの?」

 

ユーマから剥ぎ取った毛皮コートを抱き締めながら、眠そうな目でアリスの元へきたカズマにアリスがそう聞くとカズマは眠そうにしながらもにっこり笑って「アリスママぁ、お昼ねしよっ♪」と言った

 

アリスは嬉しそうにレジャーシートの空いているスペースに横になりカズマを横に寝かせた。軽く頭を撫でてあげると気持ちよかったのかすぐ寝てしまった。

 

ーーー本当に元気な「子ども」ね

 

あどけないカズマの寝顔をみてアリスはカズマの頭を撫で続けた。

 

カズマ「・・・・クライさん、アリスさん、結婚おめでとう」

 

アリス「ーーー・・・・ふふ、おやすみなさい♪」

 

ーーーーー今回のピクニックで得た教訓

 

・お酒は二十歳を絶対に越えてから。

 

・飲んじゃだめな人はやっぱり飲むな!

 

 

 

ーーーーーー

 

 

クライ「駄目だアリス」

 

アリス「ええ!私幼児カズマくんに会いたい!」

 

クライ「駄目ったら駄目!」

 

その場の惨状を全く気にしないままレジへ言い合いをしながら去っていく二人。

 

よいこの皆はお酒は二十歳を越えてからね?




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