艦隊オルガ   作:Nyose

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いよいよ序盤の山場が近づいてまいりました
ミカ君の出撃前の掛け合いは今後定例になりそう




そして世はすべて事もあり

作戦開始数分前、モビルスーツデッキ。

 

三日月・オーガスが辿り着くとそこには、

見知らぬ武器を携えたバルバトスルプスレクスが立っていた。

 

「あ、三日月君。大分時間ギリギリですよ?寝すぎじゃないんですか?」

 

どこからか声がする。三日月が辺りを見渡すと、

通路の端でくたびれた姿で突っ伏している明石が頭だけ上げて挨拶をしていた。

 

「これは?」

 

知らない武器に、完全に修復されたと思しきレクスの姿に疑問を抱き、三日月は質問する。

 

「よぉーーやくレクスの修理が終わったんです。何日もぶっ通しの作業で私も妖精さんもヘトヘト。

 でもこないだの出撃で、三日月君が道具を大事にする人だってのは大体分かりました」

 

「そうなの?」

 

「ええ。燃料の消費や可動部の具合。武器の損耗とかから、

 ある程度人となりは掴めるもんなんですよ。

 かなり機敏に動いたみたいだけど、全部の動作が最低限でマシンの負荷もかかってない。

 もっと単純な艦娘の艤装でも多少負荷はかかるのに…まぁ、統計的に見ればですが」

 

「へぇー」

 

「もしかしたら艦娘の半身である艤装を壊しちゃったのはホントに事故だったりして。

 で!三日月君に見てもらいたいのがこれ!」

 

レクスの握る武器を指差す明石。

それはまるで、

 

「ガリガリが持ってそうなのだ」

 

バルバトスの全身、もしかしたらそれ以上と言えるほどの細く大きな馬上槍。

ガンダム・キマリスが持っていてもおかしくなさそうなそれは、どうやら新しい武装のようだ。

 

「対艦用ランスメイス。提督が用意したんですよ。三日月君の為に。

 今回は修理したレクスの試運転と、ついでにこの新しい武器を試してほしいそうです」

 

「そっか。あとでチョコにはお礼言わないと。あ、明石も直してくれてありがとね」

 

「いえ、仕事ですから。私も三日月君の事誤解してたかもしれませんね。

 …でもレクスって本当に修理のコストとか他と違って重いんで、

 くれぐれも壊さないでくださいね?いい?分かりました?」

 

「そう」

 

明石の忠告を右から左へ流しつつ、三日月はレクスの操縦席へと座り、

レクスを起動させカタパルトへと向かう。

 

 

 

「絶対!ぜーったい壊さないで下さいよー!?もう徹夜は…嫌…がくり」

 

 

___________________________________________

 

 

「―――作戦開始予定時刻です」

 

「よし」

 

大淀の合図を確認し長門はアナウンス用のマイクを握る。

 

W()島攻略作戦を発動する。第三、第四水雷戦隊、鉄華団!出撃せよ!≫

 

「「「はいっ!!」」」

 

「三日月・オーガス。バルバトス、出るよ」

 

長門の号令ののち、艦娘達、そして三日月のバルバトスはそれぞれのカタパルトから出撃した。

 

「ヴヴヴゥゥゥゥアアアアアア!!」

♪いつもの曲♪

「だからよ…止まるんじゃねえぞ…」

 

「あ、相変わらずそこで死んじゃうのか…オルガさん…」

___________________________________________

 

海上、移動中。

 

「おぉ!吹雪ちゃん!やっぱり訓練の成果出てるよ!すごく安定してる!」

 

「そ…そうかな…えへへ」

 

実はまだちょっとふらつく所があるけど、確かに前と比べたら全然違う。

この分なら射撃も安定してできそうだし、川内さんやオルガさんの特訓の効果が出てるのかな。

 

「おっ、見えてきたよ!バルバトス!」

 

≪ん≫

 

別の場所から出た三日月さんとも合流できたし、これで準備は万端!

 

「お、ミカァ!その武器は?」

 

≪チョコがくれた。今回の作戦で使うんだって。中々だよ≫

 

「そっか!良かったな!…あと、昨日のアレは流石にキツかったぞー!」

 

≪ごめん。もうアレ飽きたし多分しないよ≫

 

「お前なぁ…」

 

「あはは…」

 

まあ私もちょっと気にはなるけどね…オルガさんの不死身具合がどの程度か…。

 

っていけないいけない!睦月ちゃんに女の子らしくないって怒られちゃう!

考えないようにしよう!うん!

 

その後もしばらく談笑を続けながら、ようやく目的地に到着しました。

 

「とりあえず、あの岩場に身を潜めましょう。那珂、警戒任せれる?」

 

「まっかせてー!」

 

そう言うと那珂ちゃんさんは親指と人差し指で輪を作り、それを目に当て、

岩の影から周囲を観察し始めた。

 

「ねえ睦月ちゃん。あれ、何してるんだろ」

 

「さぁ…?」

 

「よく見えそうな気がするっぽい」

 

「そうかな…?」

 

そのまましばらく那珂ちゃんさんは辺りを見渡し、何かを見つけると動きを止めた。

 

 

「みーっけ!」

 

「気づかれてませんよね?」

 

「うん!今日はお忍びだもんね!」

 

「作戦通り、ここで敵の動向を探りつつ夜を待ちます。姉さん。零式水偵を」

 

「はいよ!」

 

神通さんの指示を受けて神通さん達はは腕についた艤装に、

川内さんが取り出した水偵をセットする。

 

「ん?何だそりゃ。そのでけぇドローンでどうすんだ?」

 

それを飛ばそうとしたところ、オルガさんが質問をした。

空母の人以外が飛ばすのを見たことないのかな?

 

「どろーん?あぁ、これも一応艦載機だよ。空母と違ってアタシ達軽巡は、

 こうやって直接取り付けて飛ばすんだ。ある程度視界とか共有できたり便利だよ」

 

「ああ、そうか。初めて見たんでな。すまねえ」

 

「では、お願いしますね」

 

神通さんが水偵に語りかけ、中の妖精さんが敬礼して返す。

 

「睦月、あれは誰に話しかけてんだ?」

 

「あぁ、あれは妖精さんです。艦載機の中に入って操縦したり、他にも色々してくれるんですよ」

 

「妖精、ねぇ…」

 

 

「行っけぇぇ~~~~!!!」

 

川内さんが叫ぶと同時に神通さんと一緒に水偵を飛ばす。とりあえずこれで警戒は十分なのかな。

 

 

「吹雪ちゃん、夕立ちゃん、睦月ちゃん。貴女たちには交代で、目視による哨戒をお願いします」

 

「「「はいっ!」」」

 

そう言って神通さん達は少し距離を取り、水偵の帰りを待つことに専念しだす。

 

≪…俺は出なくていいの?≫

 

「まだその時じゃねぇ。ミカの使い所は、ちゃんと考えてある」

 

≪そっか≫

 

水中で待機してる三日月さんは…もう少し出番は先みたい。

オルガさんは…一応念のために単独で別の方向を見張る事にしたのかな。

神通さん達とは違う方向に歩いて行った。

 

とりあえず順番として、私が最初に周囲を見ることにしました。

それからしばらく……大体1,2時間くらい経った頃。

 

「ふわぁぁ~…」

 

「ねえ、夕立ちゃん」

 

「んぁ?」

 

「私、夕立ちゃんの事、大好き」

 

「んぁっ?!」

 

夕立ちゃんが大きく崩れる音がする。よく聞こえないけど急に何か言われてびっくりしたのかな。

 

「とっ!唐突すぎるー!睦月ちゃん、緊張で壊れちゃったっぽいー!?」

≪かわいいと思うなら普通でしょ≫

 

「違うよぉ。実はね、今朝…

『言えるうちに大切な気持ちを表すことを躊躇わないで。明日をも知れぬ私達だから』

 って、赤城先輩が」

 

「水偵がなかなか戻らないね」

「収録が押してるのかな?」

「少し…心配ですね………」

 

「ふぅ~ん。そんなことがあったんだ。うん。ちょっと素敵っぽい」

 

「でしょ?それで思ったの。睦月、夕立ちゃんにはあんまり言えてなかったかなって」

 

「そ、そういう事なら、私も…睦月ちゃんの事…」

 

 

その時だった。私の視界に映る空の黒い影。あれって…もしかして…。

 

 

「…!! 嘘…!」

 

「どうした!特型駆逐艦!」

 

私の声に反応してみんな素早く警戒態勢に移る。

オルガさんも素早く胸にしまった拳銃に手をかける。

 

「10時の方向!敵機です!!」

 

私の指さす先には、敵の艦載機が飛んでいて、それは私達の頭上を通過した。

 

敵に、見つかった。

 

「「「!!!」」」

 

≪!≫

 

「そんな…ホ級に動きはなかったはず…!?どこから?」

 

「それよりも、偵察機に発見されたという事は…!」

 

「敵の艦隊が動き出したよ!!」

 

「偵察隊からの報告は?!」

 

「来なかったんだ!!!」

 

見張っていたホ級の他にいつの間にか出現した護衛がこっちに近づいてくる。

かなりの数だ!それにちょっとずつだけどさらに増えていく。

 

「司令部に打電を!!」

 

「チッ!どうなってやがる!あの連中はなんだ?!」

 

みんな急に慌ただしく動き始めてきた。

敵はまだ私達の存在には気づいていなかった筈…それなのに…どうして?

 

 

≪オルガ!≫

 

「あぁミカ!こりゃいよいよお前の出番だぞ!」

 

_____________________________________

 

 

「来タヨウダ…。ホッポ、予定通リ二」

 

「ウン…ワカッタ…オネーチャンモ…気ヲ付ケテ…ネ…」

 

「マンマト囮二引ッ掛カルトハ…。コチラモ動キマショウ。駆逐隊ノ次ハ空母、

 ソシテ悪魔二ハフラッグシップノ戦艦部隊ヲ回シテ!例エ頑強ナ巨人デモ、

 タ級率イル、ル級隊ノ火力ニハ一溜リモアルマイ…!

 

 ホッポノ…カタキ…!討タセテモラウ…ノ…!」





キマールのダインスレイヴ(+ヴィダール時の瞬間移動)
バルバトスの対艦用ランスメイスときてピンときてくれると嬉しいですが

本編未使用武装を積極的に拾っていきたいスタイルを取ります


あと今回ルプスレクスが出るって事は・・・







察して
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