艦隊オルガ   作:Nyose

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新年最初だわーい

今回はいつもの鎮守府以外の艦娘のお話です
デイリーミッションって大事ですよね

ホントに今回は淡々とこなす平穏な日常回






だとよかったのにね











【警告】大変ショッキングな表現が含まれます
嫌な予感がした方 苦手な方はこの回を飛ばしていただいても問題ありません







艦隊オルガα EM 【ショッキング注意!】
あるひのいつもの日常任務【警告有】


「…ふぃーっ!今日もこれで任務完了、だねっ!」

 

「いつも行かない海域も、たまには行ってみるものじゃな。

 ま、改二のわらわがおればどのような海であろうと制せるがのう!」

 

「私も改二なんですけど…。まあ、練度は姉さんの方が上、ですね」

 

「みんなー!そろそろ帰るよーっ!あたし的にはもう来ないと思うからーっ!」

 

「はーいっ!」

「分かった」

「はい!」

「うむ」

 

わたし、子日!

 

今日もいつも通り、提督から「でいりー」って呼んでる任務を終わらせています!

旗艦の阿武隈さん、初春姉さんに若葉ちゃんや、初霜ちゃんも一緒だよ!

 

でも今日はちょっと遠出。全部が全部いつも通りじゃ流石に飽きちゃうもんね!

ちょっと強いのがいたらどうしよう、って思ったけど全然そんな事なかったや。

道中も特に何も起きなかったし、きっと今日はいい日だね!子日だねっ!

 

 

 

 

帰り道、しばらく進んでいると何だか視界が悪くなってきた。

こういう時、いつも若葉ちゃんが立ち止まって…。

 

「…濃霧か。初霜、ぶつかるなよ」

 

「はい。分かってます。…でも変ね。この辺りに霧が出るなんて」

 

ほらやっぱり。

…この辺がどこなのか正直よく分かんないけど、

霧が出るような場所じゃないとは確かに思う。なんなんだろう?

 

「不思議な事が起きた時は、大体深海棲艦のせいだから、気を付けて進もっかぁ。

 警戒を怠らないでね。特に初春ちゃん!」

 

「…分かっておる。何やら嫌な予感がするからの」

 

阿武隈さんの指示通り、なるべく全方位に気を配って、どこから何が来てもいいよう備えてみる。

案の定、初春姉さんの予感は当たり、突然現れたこの濃霧はいくら進んでも晴れる気配がない。

集中して辺りを警戒しようにも、何とかみんなはぐれない様にするのが精一杯だった。

 

 

…そんな時だった。

 

 

「…! 何か来る!」

 

「みんな戦闘の用意を!まだ弾薬はいっぱいあるよねっ!

 霧で場所よく分かんないし、姿が見えたらすぐに撃つよっ!」

 

「「「「了解!」」」」

 

霧の向こうから響く、海の上を進むホバーみたいな音。

わたしたちは周辺をキョロキョロ見渡し、多分敵だと思う何かを探す。

 

「…そこじゃなっ!」

 

音はやがて影になり、それは初春姉さんの近くに現れた。

影を視界に入れた姉さんはすぐに砲撃。

距離が近かったみたいで、直後に爆発したので弾は当たったことが分かった。

 

爆発で少しだけ霧も晴れ、音と影の正体が姿を見せる。

 

「…何じゃ?これ」

 

「あたしこんなの知らなぁい…」

 

「新型か」

 

初春姉さんの砲撃でだいぶ壊れてるけど、その姿は駆逐級くらいおっきくって、

黒っぽい体と赤い一つ目の、シャコかカブトガニみたいな形をしてる。

あーもうめんどくさい。ハサミあるしカニでいいよね。

 

「カニの…深海棲艦、かな?やったね!新型倒せたよ!

 最近はほら…どっかの鎮守府がいっぱい姫を倒してるって噂だし、

 わたしたちも、新型倒したって事でみんなに自慢できるね!」

 

「そうですね。新型の情報は特に重宝されます。

 出来る事なら残骸も持ち帰って分析したい所ですが…。どうやら、まだいるみたいね」

 

霧の中で敵を見つけたのは、わたしたちだけじゃないみたい。

もやもやとした中で、次々に赤い点のような光が灯っていく。

 

…え?数、多くない?ねえ?

 

 

「みんな!行くよ!駆逐の砲撃でもなんとかなるから、数がいても大したことないっ!」

 

 

 

そこから、泥沼のような戦況がしばらく続いた。

 

何度も、何度も撃っても、魚雷を投げつけても、この黒いカニはむしろ増えていく。

向こうの砲撃は痛いし、こっちの弾は残り僅か。

絶え間ない攻撃は、特に最初の一体を撃った初春姉さんに集中してゆき…。

 

 

「くうっ!こやつら!殲滅じゃ!殲滅してやるからの…!わらわばっかり狙いおって!」

 

「っ!初春ちゃんっ!!後ろぉっ!!」

 

「何っ?!」

 

わたしたちの砲撃の隙間をかいくぐり、新型の一つが巨体で初春姉さんに飛び掛かる。

今までよく見えなかった裏側と、後ろについていた何かが姉さんに向けら…。

 

あれ…まさか…ドリル?!

 

 

 

 

「な…わらわが…こんな…!

 

 

 嫌じゃ、いやぁああああああああああああああああぁぁぁ!!

 

 

ざぼん。

 

ドリルを向けた新型と共に、海の中へと消えた姉さんは、やがて持っていた扇子だけが浮かび上がった。

 

 

「っっっ!よくもっ!」

 

「待って若葉!多分これ以上は私的にダメだと思う!何とかするから、みんなは逃げて!」

 

「でも!それじゃ阿武隈さんが!」

 

「いいから!早く!!!」

 

「…ごめんなさい!必ず助けに行きます!」

 

両手の砲をフルに活用して敵を倒し続ける阿武隈さんに言われ、わたしたちはすぐに撤退した。

濃霧の中に阿武隈さんの姿が消えるとき、新型の数はもう辺り一面を埋め尽くすくらいになっていて、

 

 

 

阿武隈さんのだと思う砲撃の音は、2分ほどで聞こえなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ……みんな、待ってよぉ…!あのカニの砲撃で、速度が出な…!」

 

一生懸命走ってはいるけども、多分中破くらいになってる私はみんなに遅れていた。

全速力で飛ばして5分。新型の姿は無くなったけど未だに霧からは出れない。

 

「子日!もっと速く!…あの新型の情報は、何としても持ち帰って対策を…!」

 

「…?何か光って……」

 

先を行く初霜ちゃんと若葉ちゃん。このままじゃおいてかれちゃう。

二人とも私を見ながら前に進み、若葉ちゃんが何かに気付いて上の方を指差した。

 

「みんなぁ…待って…すぐ追いつくか……ふえっ?」

 

 

それが最後だった。

 

 

 

 

 

▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓――――!!

 

「は…へ…?」

 

私の後ろの方から、びりびりした光の棒みたいなのが降ってきて、

 

 

それは海に穴をあけながら右から左へと通り過ぎ、

 

 

 

 

進路上にいた初霜と若葉を逃げる間もなく飲み込んで消えていった。

 

 

 

「……え…?もう…やだ……」

 

もう怖さすら通り越して涙も出ない私は、一応後ろに何がいるのか確認するため、

ゆっくりと振り向く。

 

 

 

 

 

遥か遠くに鳥のような影と、目前に迫る私よりおっきなナイフみたいなものが見えて、

 

 

 

 

 

 

 

 

その後の事は、もう誰も知らない。





新年一発目にやる話じゃねえ

もし推しがいた場合 誠に申し訳ないことをいたしました
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