艦隊オルガ   作:Nyose

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書く前の私へ そろそろ艦隊オルガ2行かせて?


主計科任務 補給物資奪還作戦

三日月・オーガスが連れられた先、

鎮守府の地下深くにある巨大な空間。

 

モビルスーツ用のデッキがそこにはあった。

 

「へー、こんなところがあったんだ」

 

「キミのバルバトスはあっちだから、さっさと行ってちょうだい」

 

明石が指さす先、そこには確かに三日月の機体が格納されていた。

因みにバエルはその反対方向に置かれている。

 

「なんか形が変わってるんだけど」

 

三日月が最後に乗っていた時、バルバトスはルプスレクスの姿となっていたが、

ここにあるのはルプスの姿になっていた。

 

「あぁ、キミのはどうも特殊みたいなんです。

 艦娘の中には幾つかの姿に切り替えができる子がいるんだけど、キミのはそれに近いみたい。

 でもちょっと違うのが姿ごとに破損状態が保存されてるみたいで…

 

 今のうちの状態で修理できたのは損傷の少なかったルプスだけです。

 最初の戦いみたいに瞬時に形変えるようなのは多分今後ほぼできないと思って下さいね?」

 

「もしレクスになったら?」

 

「その場でバラバラになりますね」

 

「ふーん」

 

「仮に三つの姿全部修理が終わっても出撃の後、

 整備と補給のコストがそのまま三倍になるからホントやめて?」

 

「じゃ、行くね。色々ありがと」

 

「キミの事は嫌いだけど…まぁ仕事ですから」

 

三日月はルプスに乗りなぜかあったMS用のカタパルトへ運ばれる。

 

 

「三日月・オーガス。ガンダム・バルバトスルプス。出るよ」

 

___________________________________________

 

 

それにしても…

 

 

「まさか発進で死んじゃうとはねー!」

 

「うるせー。お前らの頑丈さが羨ましいぜ…」

 

川内さんに笑われるオルガさん。

多分、オルガさんが脆すぎるだけなんじゃないかな…。

 

こんな感じで、私たちは今作戦海域に向かってます。もう少しでつきそうです。

 

「てか、なんで俺は普通に水の上を走れてるんだ?」

 

「さあ…?」

 

すごいなあオルガさん。蘇ってすぐの時は全然足元がおぼつかなかったのに、

もう慣れてきてる。私も…。

 

「なんか後ろから来てるよ!アイドルの追っかけ?!」

 

背後から巨大な影が迫って来た。あれは…。

 

「おぉ、ミカ!」

 

 

<<お待たせ>>

 

 

大きいロボットから三日月さんの声が聞こえる。スピーカー越し?かな?

ってことはあれがモビルスーツ?バルバトス…ルプス?

 

「見てくれよミカ!なんか俺、海の上を走れるようになったぞ!」

 

<<そう>>

 

「何だよ…反応悪いじゃねえか…」

 

<<オルガならできてもおかしくないと思って>>

 

「お前はホントに俺を何だと思ってるんだ…」

 

「へー!近くで見るの初めてだぁ!見てたよ?凄い強かったね?

 まあ?夜戦だったら私の方が上な気がするけど?」

 

「多分無理だと思いますよ?姉さん」

 

「凄いね、夕立ちゃん…」

 

「かっこいいっぽいー!」

 

「改になったり改二になったり、一体どれだけの練度を積めばそうなるのー?」

 

「へッ、ミカと俺達はな、CGS襲撃、火星支部、タービンズ。

 ブルワーズにドルトコロニー!地球外縁軌道統制統合艦隊、エドモントン!

 それからえーっと…夜明けの地平線団、そしてモビルアーマーと幾多の戦場を越えてんだ!

 そこいらの連中とは経験の次元が違ぇんだよ!ハハハハ!!」

 

 

わっ、私も近くで見たい…!

 

 

 

「ううっ、うっ!うわぁっ!わぁ!速いぃ!はやい!うわっ!」

「特型駆逐艦ー!陣形崩れてるよー!」

 

「わっ!すっ、すみません!」

「大丈夫?」

 

「どこか、調子悪いっぽいー?」

「うっ、だっ、大丈夫!うわ、あ、あ、あ、ああ!」

 

「吹雪ちゃん…もしかしてあなた…」

「うわっ?あ…あ、えっと…」

 

 

 

「「「実戦経験がないーー?!」」」「ぽいー?」

 

「何やってんだぁぁぁーーーーー!!!!」

 

あはは…バレちゃった…。

しかもそんなこんなでいつの間にか敵棲地にたどり着いちゃった…。

大丈夫かな、私…。

 

<<俺が先行するから適当についてきて。無理はしなくていいから>>

 

「…はい、三日月さん……」

 

 

 

 

戦闘はすぐに始まりました。みんな手慣れた様子で深海棲艦を蹴散らしてく。

 

<<へぇ。これがアンタらの敵か>>

 

三日月さんはちょっと様子を見てるみたい。

 

「特型駆逐艦!そっち行ったよ!!!」

 

「え?」

 

駆逐級がこっちに向かってくる!怖い!

 

「ええいっ!お願いっ!当たって下さーーい!」

 

大きい!怖い!こわいこわい!

私は目をつぶって持っていた砲を撃ちました…。

 

でも砲弾は明後日の方向へ飛んで…。

 

「?!」

 

「吹雪ちゃーーーーん!!!!」

 

もうだめだ…大きな口が目の前まで来て…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――ミカァ!!」

 

 

 

大きな水しぶきがあがる。

私の目の前に、三日月さんのバルバトスルプスが現れました。

 

バルバトスルプスの持っていた長細い棒…ソードメイスって言うそうです。

それで駆逐級を思いっきり叩く。

 

一撃でした。一撃で木っ端微塵になった駆逐級はそのまま海底へ消えました。

 

 

「三日月さん、ありが――」

 

<<…チッ!ハァーー……邪魔>>

 

「そんなぁ!?ひどいですぅ!」

 

 

倒した駆逐級が沈み切るのを眺め終え、

三日月さんが私の前から走り去ると同時に、

 

空にはとてもたくさんの飛行機が飛んでくるのが見えました。

あれは…!赤城さん達だ!

 

「第三水雷戦隊。ご苦労様でした!下がってください。

 ここからは、第一航空戦隊が参ります!」

 

「ここは…譲れません!」

 

赤城さん達の爆撃を三日月さんも砲撃で援護。

 

周囲の敵はあっというまに消え、残すは目標のみになりました。

 

 

 

 

 

作戦海域の奥までたどり着く。

ようやく今回の目標のポイントに来ました。

 

私達は近くの岩陰から様子を伺ってみる事に。

三日月さんは目立つので水中で待機してるようです。

 

<<あれか>>

 

 

…って、あれは…。

 

 

 

 

 

「ヨイショ。ヨイショ。…アァ…マタ…失敗シチャッタ…ノ…」

 

 

なんか、小っちゃい子が、小島の上にあるキッチンで、お料理してる。

そして何度も失敗してる。あの手袋でフライパンは分かるけど包丁はきついと思う。

 

「オネーチャン達二、オ料理。モット練習スル…ノ…!」

 

 

 

「…神通さん。あの子は?」

 

睦月ちゃんが訊く。

 

「あの深海棲艦は…北方棲姫ね…。普段この辺りにいるのは泊地棲姫の筈なんですが…」

 

「ってか!私達の兵站凄く無駄にしてない?!さっさとやっつけて取り戻そうよ!」

 

「そうね。食べ物に対するあの扱い!許せないわ!」

「私も川内さんと赤城さんに賛成です」

 

確かにさっきから失敗と判断したらすぐその辺に捨ててる…粗末にしちゃだめだよ。

しかもそばに置いてある材料の詰まった箱の山、全部奪われた物資だ…。

 

「まあ待てよ」

 

ここでオルガさんが出ようとした川内さん達を止める。

 

「相手は子供だぞ?そうマジになんなよ。…俺が行く。こういうのは慣れてっからな」

 

<<オルガってこういうのホント得意だよね>>

 

「まあな。お前らも無駄に戦わなくて済むぞ。俺の交渉術って奴を見せてやる」

 

そう言って意気揚々とオルガさんは北方棲姫…ほっぽちゃんの方へ向かった。

 

 

 

 

「よう、嬢ちゃん」

 

「ダレ…?」

 

「俺は…鉄華団団長…オルガ・イツカだぞ…!」

 

「テッカダン?」

 

「まぁ…よい子の味方って奴さ。ちょっと通りかかってな。こんな所で何してんだ?」

 

「オネーチャン二、サプライズデ、ゴチソウ…作ル…ノ!」

 

 

すごい!オルガさん、今のところ深海棲艦と友好的に話せてる!あんなに柄が悪そうなのに!

 

 

「そうか!姉ちゃん想いなんだな。いい子だなお前」

 

「エへへ…」

 

「で?何作ってんだ?姉ちゃんには内緒にするからよ、こっそり教えてくれよ」

 

「和食定食!」

 

「すげぇじゃねぇか!そんな豪勢なの出されたら誰だって驚くぜ!」

 

「オニーサン、オウエン…シテクレ…ル?」

 

「あぁ、勿論!でもよ、その上等そうな材料、どっから持ってきたんだ?」

 

「ソレハ……」

 

「まさか盗ってきたのか?そりゃ良くねえよ…。

 持ち主には俺が謝っとくからさ、返してやってくれねえか?」

 

ほっぽちゃんの表情が変わる。雲行きが怪しい。

 

海面からズラリと深海棲艦の艦載機が浮上する。

 

「は?」

 

 

 

「カエレ!!」

 

 

艦載機からの機銃掃射。オルガさんは成すすべなく蜂の巣にされる。

 

「ヴウッ!」

 

 

♪いつもの曲♪

「だからよ…止まるんじゃねえぞ…」

 

 

すぐさまオルガさんは蘇る。

 

 

「よくもやりやがったな!やっちまえ!ミカァ!!」

 

 

えぇ…。

 

 

「それは大人げないよオルガさん!」

 

「本気になるなって誰の台詞っぽいー!?」

 

「うるせー!」

 

しかしこの後オルガさんはこの選択を後悔することになります。

…三日月さんに頼んだらどうなるか少し考えれば分かるんですから。

 

 

大きな水しぶきをあげほっぽちゃんの目の前にルプスが姿を現す…

 

 

 

前にすぐさまソードメイスが叩きつけられる。

多分ずっと待ってたからウズウズしてたんだろうなぁ…。

 

「ひゃぁっ!…あれ?」

 

「あれは…障壁!」

 

なんと、ほっぽちゃんは一部の深海棲艦が張れるという障壁でメイスの一撃に耐えていた。

 

<<へぇ…。硬いんだ>>

 

「ナニ…コレ…?」

 

なんか嫌な予感がする!ほっぽちゃん!逃げてー!

 

「クルナ!」

 

ほっぽちゃんはどこからか護衛の戦艦級や重巡・軽巡級を呼び出す。

一撃で全滅。三日月さんは止まらない。

 

「オイテケ!」

 

続いて周囲から巨大なたこ焼きみたいな浮遊砲台を出してルプスに砲撃。

一切通用せずこれもメイスの一振りで全て叩き落される。時間稼ぎにもならない。

 

「カエレ!カエレェ…!」

 

再び矛先はほっぽちゃんに向けられる。

思ったより障壁は硬く、メイスの連撃を受けてもひび割れながら耐えている。

 

逆を言えば、ルプスの攻撃を特等席で眺める羽目になるのですが。

 

「イヤァアアアア!!カエレェ!!カエッテェェェ!!」

 

「三日月さん!もういいです!止めてください!」

 

「おいミカ!やめろ!」

 

<<ダメだよオルガ>>

 

あぁ…可哀そうなほっぽちゃん…燃料を漏らしながら号泣してる…。

 

最後は逆手持ちしたメイスの突きで障壁が割られる。

このままほっぽちゃんが潰され…

 

 

…ずに、目の前で動きが止まる。メイスが下げられる。

 

「ヒィイィ…!!」

 

「よ、よかった…三日月さんにもまだ優しさが…」

 

 

あるわけなかった。

 

 

ルプスは持ち方を変え、そのまま振りかぶり…。

 

 

 

思い切りフルスイングした。

 

 

 

ベギグギャッ!

 

 

なんか、生き物から出ちゃいけない音ベスト10に入りそうなのが響いた気がする。

きっと気のせいだと思います。

 

ほっぽちゃんは遥か彼方へと吹っ飛び星になり、後には奪われた兵站物資が残された。

 

 

一応、作戦…成功…です………。

 

 

 

「なあ、あんた達の戦いって、毎回こんな感じか…?」

 

「…ちょっと今回は…特殊なケースだと思います…」

 

神通さんの苦笑いを合図に、私たちは帰港しました。

 

あまりにもほっぽちゃんが可哀そうだったので、

私はせめて、また会えるかな…。と祈る事にしました。




終わった・・・!ようやく艦隊オルガ1終了のお知らせです
なにこの大容量!さては詰め込んだな!

あとこれだけは言っておきますね・・・
一応生きてるから・・・ミカくんが容赦ないだけだから・・・
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