「ここだ」
「ハデス様、ここが世界のはじまりの樹の最深部なのですか?」
ハデスとファムトム・ブラックはロータにある世界のはじまりの樹の最深部に来ていた。
「そうだ、ここに封じられているのはこのロータに伝わる波導の勇者、ルカリオの片割れ、波導の闇、ダークルカリオだ」
「……ルカリオ、ダークルカリオとは?」
「かつて波導の勇者は人間を滅ぼそうとしていた、しかし、波導使いアーロンと出会い心境が変化し後にルカリオは己の闇を切り捨て決別した」
「もしや、その波導の闇はルカリオは切り捨てた闇?」
「そうだ、ルカリオから切り捨てられた純粋な闇の存在、ダークルカリオ、奴の目的はこの世界の人間を滅ぼすこと」
「しかし、切り捨てられた闇などたかが知れてると思いますが」
「そうでもない、ルカリオは元々闇の存在、その後、ルカリオに芽生えた光が闇を外へと排出した」
「つまり、ダークルカリオはルカリオよりも強いのですか?」
「戦闘能力は遥かに勝る、そして、ケフェウス・ドラゴン様の目的はダークルカリオの目的と近いものがある、現状ではこちらに協力する可能性は高い」
「なるほど、そもそもルカリオはなぜ人間を滅ぼそうと?それにそのルカリオ、私が調べた通常のルカリオとは明らかにべつもの」
「それはわからぬ、一説によれば突如現れたリオルがルカリオとなり人間を滅ぼそうとした……とされる」
「……」
「何者がこのリオルを生み出したのかはわからない」
「……」
その時
オレンジ色のポケモンのような形をした何かが大量にやって来たのだ。
「また、緑白球か」
緑白球、それは世界のはじまりの樹に侵入した異物を排除するための防衛機能のひとつである。
「ハデス様、あの数……」
「問題ない」
ハデスはエンテイバスターを取り出し何もないところへ放った。
『ミュウ!?』
エンテイバスターは姿を消していたミュウに直撃し、ミュウにダメージを与え命を共有している世界のはじまりの樹にも異常が発生し緑白球は崩壊したのだ。
「さて、ダークルカリオを目覚めさせるぞ」
ハデスはあるクリスタルに向けて電波を放ったのである。
『ミュウミュウ!!』
「焦っているな、それほどにダークルカリオを復活させて欲しくないのか?」
そして、クリスタルは砕けその中から黒い波導を放つダークルカリオが現れた。
『お前が私を目覚めさせたのか?』
「そうだ、私はハデス、ケフェウス・ドラゴン様の
『その手伝いを私にしろと?』
「そうだ、私たちに協力すれば人間を滅ぼすことができる」
ダークルカリオは目をつぶりハデスの波導を読んだのである。
「どうだ、私の言葉に嘘偽りはない」
『そのようだな、たしかにお前の言葉に嘘偽りはない』
「そうか」
『しかし、お前の中にあるお前以外の波導はそうではないようだ』
「私以外の波導?」
『そのケフェウス・ドラゴン?だったか』
「そうだ、ケフェウス・ドラゴン様の目的はこの世界を破壊しもうひとつの世界へ侵攻することだ」
『……違うな』
「なに!?そんなはずはない、私はケフェウス・ドラゴン様の意思の一部を宿している、そんなわけはない」
『お前もそのケフェウス・ドラゴンもある者に利用されているようだな』
「……なんだと?」
『悪いがお前たちには協力できない』
「……まぁいい、ならば貴様にケフェウス・ドラゴン様の電波を植え付けて私の下僕としよう、ファントム・ブラック」
「了解!!」
ハデスとファムトム・ブラックは同時に攻撃をするもダークルカリオは黒い波導で攻撃を防いだのだ。
『その程度か?』
「なにっ!?」
「私とハデス様の攻撃を防いだだと!?」
そして、ダークルカリオははどうだんをハデスとファムトム・ブラックに放ちハデスにダメージ与え、ファムトム・ブラックを電波変換解除まで追い込んだ。
「しまった!?」
「ハデス様!?」
『わわわ、ハイド~!?』
復活した緑白球にハデスとハイドは飲み込まれたのであった。
『さて……私のやることはひとつ、世界のはじまりの樹の生命コアを攻撃し周辺の人間を滅ぼすこと』
『ミュウミュウ』
『ミュウ、お前に恨みはないが世界のはじまりの樹と共に消えてもらうぞ』
その時
「ルカリオ!!」
『ピカピカ!!』
「何をしようとしてるんだ!!」
『へっ、見ろよ、スバル、あの黒い影、明らかに悪そうだな』
スバルたちがジラーチの力を使いここへやって来たのだ。
『……お前は……!!そうか、この波導、アーロンの』
「ルカリオ……いや、違う、俺の知ってるルカリオじゃない」
『ピカピカ』
『お前のことを知っている、あいつがこの世界から消える前の最後の記憶にいた少年だな』
「お前は、いったい誰なんだ」
『ピカピカ』
『私の名はダークルカリオ、お前の知っているルカリオの片割れの存在』
「どういうことだ」
『ピカピカ』
『私とお前の知っているルカリオとは表裏一体の存在だ、さすがに命の共有まではしていないが私とやつは記憶を共有している』
「じゃあ、俺のことも 」
『ピカピカ』
『無論、記憶として知っている、甘い考えの少年とだけな』
「ねぇ、サトシ、あのルカリオってやっぱりサトシの言ってた」
「ああ、セレナ、俺の友達のルカリオとそっくりだ、けど、違う、俺の知ってるルカリオはあんなやつじゃない」
『ピカピ……』
『そうだ、私はあんな弱いやつとは違う』
「ルカリオは弱いやつなんかじゃない!!」
『ピカッ!!』
『弱いに決まっている、考えてみろ、人間を滅ぼすことを目的としてこの世に誕生したのにその感情を切り捨てた、殆どの力と引き換えにだ、私はやつより優れている、私はやつより強い!!』
「力だけが強さなんかじゃない!!」
『ピカッ!!』
『おい、スバル!!』
「どうしたの?ウォー……あ!!」
『えへへ……』
そこにはムーの電波体、ゴーストがいたのである。
『やい、ハイドとハデスはどこだ?』
『え、えぇっと……消えちゃった、変なのに飲み込まれて』
「!!あのポケモンの形したやつらにか!!」
『ピカッ』
『う、うん』
『へ、そいつは好都合じゃねぇか、つまりよ、あのダーク何とかを倒せば一件落着ってわけだ、スバル』
「うん、電波変換、星河 スバル、オン・エア!!」
スバルはウォーロックと電波変換してロックマンになった。
「ピカチュウ、クロス変換!!」
『ピカッ!!』
サトシもピカチュウとクロス変換したのだ。
『ポケモンと融合することで力を高めたか……だが、同じことだ』
その時
「ロックバスター!!」
ダークルカリオにロックバスターが直撃したのである。
しかし、このロックバスターを放ったのはロックマンではない。
「父さん!!」
『へっ、久々の登場だな』
「ああ、コピーウォーロックの調子が悪くてようやく落ち着いたんだ」
ダークルカリオにロックバスターを放ったのはロックマンたちに遅れてジラーチに転送してもらったダークロックマンだった。
「聞いてくれ、スバル、サトシ君、各地でジャミンガーたちが無差別に暴れ始めたんだ」
「えっ!?」
『ピカピカ!?』
「これって」
『ああ、ハデスが消えちまった影響だろう』
各地で暴れまわるジャミンガーが現れイエティ・ブリザードやハープノート、FM星人たちはそのジャミンガーたちを対処していた。
『わわわ、どうしょう……』
「ね、協力してファントム」
『あ、セレナちゃん……』
ゴーストとセレナは実は過去に出会っているのだ。
以前、ハデスがセレナのサトシへの気持ちを利用し洗脳するために連れ去った際にヘリコプターの中でゴーストとセレナは少し会話していたのである。
「サトシ、どうして……」
『セレナちゃんはなんでそんなにサトシが好きなのぉ~?』
「えっ……貴方は?」
『ボクはファントム、まぁ、こんな見かけだからハイドからはゴーストって呼ばれてるよ~』
「そうなんだ、あのね、ファントム、サトシはね、私に勇気をくれたの」
『勇気?』
「うん」
セレナはサトシとの出会いを簡単に話した。
『でも、それじゃ……』
「うん、小さいときの記憶だからね、でも、今のサトシと出会って、サトシの優しさを知って、今、改めてサトシがす……」
その時
セレナが突然失神したのだ。
『ハデス様……』
「ハイドの電波生命体、洗脳が解けたらどうするつもりだ?ハイド」
「申し訳ありません!!……ほら、ゴースト!!」
『すみません……』
「到着したら石のベッドに拘束しておけ」
「了解!!」
『ごめんなさい』
「前のこと?それならもういいよ、私、こうしてここにいるし」
『セレナちゃん、まだ、サトシのこと……』
「うん、前より大好き……」
セレナは少し紅潮しながら小声でそう言ったのだった。
『と、とにかく協力するよ、あいつを何とかしないと大変だからね』
「ありがとう、ファントム」
『う、うん』
『さて…手合わせ願おうか』
「……」
『ピカピ』
「サトシ、しっかりして」
『スバルの言うとおりだ、サトシ、あいつはお前の友達とは違うんだぜ!!』
「ああ、俺の友達の姿して悪いことするなんて許さないぜ」
『ピカピカ』
『その通りだ、スバル』
「うん、行くよ、ウォーロック!!」
『おう!!』
「「ロックバスター!!」」
「クロスバスター」
3人がダークルカリオに攻撃を放った。
『私の波導を嘗めるな!!』
ダークルカリオは黒い波導で攻撃を防ぎサトシたちに攻撃を加えたのだ。
「ぐっ!!」
『ピカピカ』
「ハァハァ…」
『なんてやろうだ』
『どうだ、サトシ、あのルカリオよりも強いだろ?』
「たしかに強いぜ」
『ピカピカ』
『わかったか?だからあいつは弱い』
「だけど、お前は弱い!!」
『ピカピカ』
『どういう意味だ?』
「言ったろ?力だけが強さじゃないんだぜ、それをお前にもわからせてやる!!」
『……よかろう、お前の考えなど甘いことを教えてやる!!』
ダークルカリオから黒い波導が溢れだしたのである。
「お前、あいつの記憶もあるんだろ?だったらアーロンやあいつの感じたことを理解できるじゃないのか?」
『ピカピカ』
『……記憶は共有しているがそれには感情は伴わない、以前、お前の仲間のマサトがあいつに渡したチョコレートの味は知っているがそれを食べてどう感じた等は私には理解できない』
「だったら俺が感情を教えてやるぜ……ルカリオ!!」
『ピカピカ』
『黙れ!!』
「サトシ」
『協力するぜ!!』
「僕も協力するよ、サトシ君」
「ありがとう、スバル、大吾さん」
そして、サトシたちはダークルカリオに色んな攻撃をするも全てが弾かれ、ダークロックマンは電波変換を解かれてしまった。
「父さん!!」
『大吾!!』
「スバル、すまない」
『弱いな』
『スバル、まだ行けるな?』
「うん」
『フン……!!時間の花、なるほどいいことを思いついた』
「ルカリオ、何をする気だ」
『ピカピカ』
『時間の花、知っているな』
「ああ、波導に反応する」
『ピカピカ』
『そうだ、そして、使い方次第では時間を越えることもできる』
「……」
『わからないか?簡単に人間を滅ぼすことができる方法だ』
「なに!?」
『ピカピカ』
そして、ダークルカリオは近くにあった時間の花に近づき黒い波導を注ぎ込んだのだ。
『……復活させてやる、人間を怨む神を……』
そして、ダークルカリオは消えたのだった。
数千年前、シンオウ地方、ミチーナ。
銀の水によって身動きができなくなったアルセウスに当時未来から歴史を変えるためにやって来たサトシがアルセウスに命の宝玉を返そうとしていたのである。
『残念ながらそれをアルセウスに返すわけにはいかない』
突如、現れたダークルカリオはサトシから命の宝玉を奪った。
「……!!お前は……ルカリオ、なのか……」
『人間はアルセウスを裏切った、滅ぼすべき存在』
ダークルカリオは黒い波導を命の宝玉に注ぎ込んだのだ。
そして、それに鼓動してアルセウスからもダークルカリオの黒い波導が溢れだしたのである。
次の瞬間
ミチーナの神殿から爆発音が響いた。
『ダモス……何故だ……人間め、二度と騙さない、裁きを受けるがいい!!』
そして、怒り狂ったアルセウスは周囲を破壊したのだ。
『……人間どもめ覚悟しろ……私が眠りから覚めたその時こそ人間の最後だ』
アルセウスは眠りにつくため自分の世界へと消えていったのである。
『これで歴史は元に戻る』
そして、ダークルカリオは命の宝玉を湖に捨てたのだった。
『あのやろう!!どこへ消えやがった』
「落ち着いて、ウォーロック」
『落ち着けるか!!』
その時
世界のはじまりの樹全体に地響きが起きた。
『なんだ!?』
「地震!?」
「きっと、ルカリオが何かしたんだ」
『ピカピカ』
その時
『そうだ、その通りだ』
ダークルカリオは再びここへ現れたのだ。
『てめぇ、何しやがった!!』
『………時の花を使い変えられた歴史を修正させてもらった』
「歴史?」
『どういうこった?』
『アルセウスだ』
「!!アルセウス……まさか」
『ピカピカ』
『そうだ、私の生みの親、創造神……いや、破壊神アルセウス様の復活だ!!』
「なんてことしてくれたんだ!!」
『ピカピカ!!』
『さて、次はこのロータの歴史を変えさせてもらう』
ダークルカリオは再び時の花に波導を注ぎ込んだのである。
「まてっ!!」
『ピカピカ!!』
『スバル!!』
「うん」
「行くよ、ファントム」
『う、うん、セレナちゃん』
サトシたちは時間移動をしようとするダークルカリオにしがみついた。
『貴様ら……』
そして、サトシたちはダークルカリオと共に消えたのだった。
今回の話の元ネタはドラゴンボールゼノバースの歴史改変を元ネタにしています。