流星のロックマン×ポケットモンスター   作:中2病人間M

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アクーシャへ

『ピィピィピィピィオネェェェ!?』

「あら、どうしたの?おー、よしよし」

「ママ、やっぱりセレナじゃなきゃダメなんじゃないかな?」

『ピカピカ』

「ええ、でも、サトシの時には泣き止んだのに?」

「なんでだろう?」

『ピカピカ』

 

 

フィオネはセレナの腕に戻ると全身の力を抜き喜んだ。

 

 

『ピィオネ!!』

「もしかして、セレナのことママでサトシのことパパだと思ってるんじゃないかな?」

『あら、そうなの、ミソラ、貴女とスバル君ならよかったのにね』

「ハープ………」

「私がママでサトシがパパ……それって…」

『ギャハハハ、こいつら傑作だ傑作、おい、誰かカメラ回せ………うぷっ…』

 

 

ウォーロックはハープに腹を攻撃されたのだ。

 

 

「所でこいつ何を食べるんだ?」

『ピカピカ』

 

 

その時

 

 

「ごめんくださーい!!」

「おお!!この声はククイ君じゃ」

 

 

オーキド博士は研究所の扉を開けてククイ博士を招き入れたのである。

 

 

「アローラ、アローラ地方のポケモンスクールで教師をしているククイだ、よろしく」

「よろしくお願いします、サトシです、で、こっちは相棒のピカチュウ」

『ピッカッチュウ!!』

 

 

ここにいる全員自己紹介をすませた。

 

 

「所でククイ君、カキ君の容体は?」

「それがまだ安静だって言うのに打倒ハデスを掲げて訓練しちゃってて生徒たちで毎回止めてるところですよ」

「カキ君らしいのう」

「全くです、ハハッ……しかし今回のカキの件は俺に責任があります、生徒たちを安心させるために早くハデスを捕まえないと……」

「ククイ博士、俺が協力します!!」

『ピカピカ!!』

「……………いや、駄目だ」

「えっ…」

『ピカッ…』

「サトシも俺のスクールの生徒たちと年齢は変わらない……俺はそんな子供たちに指名手配犯と戦えなんてさせられない…」

「…………他に戦える人はもう残ってないんです」

『ピカピカ』

「………………」

「各地のジムリーダーたちももう殆どいないんです、誰かがハデスを止めなければ……ハデスは言ってたんです、ケフェウス・ドラゴンが復活したらこの世界を消してもらうって…だから俺は戦う!!」

『ピカピカッ!!』

「サトシ……」

『ピィオネ?』

「…………わかった、サトシ、お前の熱い心、だいばくはつのように響いたぜ」

「だいばくはつ?」

『ピカピカ?』

「ククイ君の癖じゃよ、感情をポケモンの技に例えてるんじゃ」

「あー、だいばくはつか!!……所でこれからどうしよう、きっとハデスはまたフィオネを…………………あれ?」

『ピカピ?』

「どうした?」

「なんでハデスはフィオネが生まれた時に拐わずに帰ったんだろう?」

『ピカピカ』

「たしかに」

「もしかしたらこの子がタマゴじゃないとだめなのかも」

『ピィオネ?』

「………そうなのか……う~ん」

「そういえばメレメレでハデスはそのフィオネはマナフィの直系で帰巣本能でアクーシャにとか言ってたぜ」

「マナフィ!?アクーシャ!?」

『ピカピカ!?』

「サトシ!?どうしたの?」

『ピィオネ?』

「それだけ聞ければ十分だ、後は俺に任せて」

『ピカピカ?』

「オーキド博士、電話借ります」

「うむ」

 

 

サトシはテレビ電話でどこかに連絡をしたのだ。

 

 

「そうなんだよ………マ……ナ一座の連絡先わかる?……本当に?頼んだぜ」

 

 

そして、電話が終了し10分足らずで再度電話がかかってきたのである。

 

 

「どうだった?…………え、クチバシティに来てるって?……あー、船か…OKそれはハンサムさんに相談してみる…………え、来るの?………わかった」

 

 

通話が終了し今度は別の所へサトシは電話をかけた。

 

 

「あっ、ハンサムさん」

『サトシ君か、ハデスに襲撃されたそうだね』

「はい……でも、そんなことより明日クチバシティに船って用意できますか?」

『船?』

 

 

 

次の日、クチバシティのクチバ港にサトシたちはいたのだ。

 

 

「急遽だからね、調査用の船が一隻手配できた」

「ありがとうございます、ハンサムさん」

 

 

そこへ、

 

 

「サトシ~」

「あっ、ハルカ」

 

 

ハルカがここへやって来たのである。

 

 

「みんなは?」

『ピカピカ?』

「もうすぐだと思うよ」

 

 

そこへ、トレーラーが1台到着した。

 

 

「サトシ君、ハルカ、久しぶり」

「「ヒロミさん!!」」

『ピカピカ!!』

 

 

そう、以前マナフィの事件の時に出会った水中ポケモンショーのマリーナ一座のヒロミとその他のマリーナ一座のみんなだった。

 

 

今回、フィオネの帰巣本能を利用しフィオネにアクーシャまで案内してもらいハデスよりも先にアクーシャにたどり着きアクーシャを守ろうという作戦だったのだ。

 

 

「しかし、たしかアクーシャって皆既月食の時しか姿が見えないんだろ?」

「はい、ククイ博士、けど、あそこにはマナフィがいます、きっと見えなくても協力してくれますよ」

「なるほどな」

 

 

その時

 

 

「うぉーい、サトシー、ハルカー」

 

 

船からサトシとハルカを呼ぶ声が聞こえたのである。

 

 

「えっ………あ、ジャッキーさん!!」

『ピカピカ!!』

 

 

船にいたのはポケモンレンジャーのジャック・ウォーカーことジャッキーだった。

 

 

「よし、フィオネ!!絶対にアクーシャを守ろうな」

『ピカピカ!!』

『ピィオネ?』

「サトシ、フィオネがびっくりしちゃってるよ」

「そうか、ごめんな」

『ピカピカ』

『ピィオネ?』

 

 

ハルカはセレナに抱かれるフィオネを見つめていた。

 

 

「…………ハルカ、マナフィのこと考えてたのか?」

『ピカピカ』

「……うん、マナフィ…私のこと覚えてるのかな」

「覚えてるに決まってるじゃない」

「そうだぜ」

『ピカピカ!!』

「ヒロミさん、サトシ………うん、さぁ早く行こう」

「ああ」

『ピカピカ!!』

 

 

サトシたちは船に乗りアクーシャへ向けて出港したのだった。

 

 

 

 

その後、船は大海原に向けて航行していたのだ。

 

 

『ピィオネピィオネ』

 

 

船が出港してからずっとフィオネは海を見ながらはしゃいでいたのである。

 

 

「フィオネ、楽しそう」

「セレナ、暫くしたらフィオネを海に入れなきゃならないと思うぜ」

『ピカピカ』

 

 

暫く航海したら今後はフィオネを頼って針路を決めなければならない、マナフィの時のように、これは帰巣本能を持つフィオネにしかできないのだ。

 

 

「フィオネ、大丈夫かな」

『ピィオネ?』

「平気だって」

『ピカピカ』

「………でも……」

「マナフィの時だってそうだったし、マナフィはアクーシャまで連れてってくれたぜ」

『ピカピカ』

「うん!!」

『ピィオネ!!』

 

 

フィオネはサトシやピカチュウと一緒にセレナを励ましているようだった。

 

 

「もう……フィオネの心配してたんだよぉ〜」

『ピィオネ?』

 

 

そこへ、

 

 

「うぉーい、サトシ、セレナ」

 

 

ジャッキーとヒロミ、ハルカがやって来た。

 

 

「セレナ、そろそろフィオネを海に」

「ハルカ、もうフィオネに針路を任せるのか?」

『ピカピカ?』

「そうよ」

「後はフィオネに合わせてお祖父ちゃんが操縦してくれるわ、あー、セレナ、その顔だとかなり心配してたのね」

「もう、ヒロミさんまで言わないでください………………フィオネ…いける?」

『ピィオネッ!!』

 

 

そして、フィオネはセレナの腕から離れ海へと飛び込んだのだった。

 

 

「フィオネ……………頑張ってね……」




いやぁ、やりたかったよ、セレナママにサトシパパ………はぁ、セレナがいなくなってからもう2年かぁ…
※あんまりにも短かったのでかなり空いちゃいましたけど追加しました。

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