折れても再び立ち上がる   作:Seasoned Seaweed

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予告通り(?)比較的早く投稿できました。今は夏休みなので何とか時間を作って少しづつ執筆しております。なので、次も多分……そんなにかからないと思いたいです。不定期投稿で申し訳ないですが、暖かく読んでいただけると嬉しいです。


対外試合で私は頑張る

「これより本隊に合流しますが、その前にポジションを変更します」

「いいよ~。それで、夏樹ちゃんが車長なのはわかるけど他はどうするの?」

「私が車長、会長が砲手、河島さんが装填手、小山さんはそのまま操縦手をお願いします」

「何故私が装填手なのだ!会長は砲手の練習はしてないし、砲手の練習をしている私のほうが適任だろう!」

「敢えて厳しい言い方しますけど、河島さんの砲手としての能力はその程度のものなんですよ。練習で一度も当てるどころか至近弾ですら一発も撃てない。はっきり言って砲手に向いてないですね。だから、この戦況を少しでも良くするためには、砲手を変える必要があります。それに会長はやるときはやってくれるので、会長に任せたいです」

「かーしま、場所変わって」

「……わかりました」

 

河島さんは納得できてないようだが、会長に言われたから渋々場所を変わった。そして、準備が整ったところで、全車に向けて通信をした。

 

「それでは、本隊に合流します。戦車前進」

 

「Eチームより各車へ。履帯修理完了。至急そちらに向かいます。」

「こちらAチーム。あと何分で合流できますか?」

「多めに見て15分くらいです。おそらく15分もかからないと思います」

「わかりました」

 

全速力で市街地に向かって数分後に2両の撃破報告があった。しかし、その数分後に再び通信があり、一両を撃破失敗した上に、こちらは2両撃破されてしまったそうだ。これで、2対4。さらに厳しくなってしまった。そして、市街地が近づいてきた。

 

「こちらEチーム。あと、2分で市街地に到着します。そちらの状況を教えてください」

「こちらAチーム。現在、敵全車と遭遇してFJ地点付近を東に逃走中です。」

「了解です。通信はつなげたままにしておいてください。」

「わかりました。合流お願います。」

 

私は地図を確認して、みほ達が進んでいる道を確認していくと、最近工事が始まった路地があり、行き止まりになっていることに気が付いた。通信の状況を聞く限り、この工事中の路地に進んでいるようだったから、すぐに報告した。

 

「Aチーム!そこの道は工事中で行き止まりになってるよ!」

「え、本当ですか?細いけどここの道通って逃げます。」

「待って、あと、一分で合流できるから、行き止まりに着いたら、なんとか時間稼いで」

「なんとかって……わかりました。やってみます。」

 

私は聖グロに奇襲するために地図に線を書き込み、会長たちに指示をした。

 

「小山さん、この線の通り走ってここで止まってください。会長は敵側面を砲撃してください。接射ならマチルダは撃破できます。河島さんは会長が撃ったらすぐに装填してください。」

「夏樹さん、ここって……」

「大丈夫です。多分…。とにかくあと少しですよ。小山さんお願いします。」

 

そして、小山さんは私が書いた通りに進み、民家を無理やり貫通して聖グロ隊の側面にたどり着いた。会長は目の前にいたマチルダの側面を砲撃し、マチルダに白旗が上がった。聖グロがこちらに驚いた隙をついて、みほがマチルダを撃破して転進し、それに続けて私たちも全速後退してその場を離れた。みほたちはもう一両のマチルダを撃破して、2対1になった。

 

「Eチーム聞こえますか?この道でチャーチルを挟み撃ちにすると見せかけて、回り込みます。」

「了解。盾になればいいんだよね」

「はい、すみません。お願いします」

 

作戦通りAチームが回り込み、その前に私の車体を入り込ませて盾となり、私は撃破された。そして、Aチームはチャーチルを砲撃したが、やはりチャーチルの装甲は硬く弾かれてしまった。Aチームは撤退しようとしたが、チャーチルの装填が恐ろしく早く、IV号に白旗が上がった。

 

結果として負けてしまったが、準優勝校をここまで追い詰められたのは大きな成果だ。しかし、負けは負けだから、あまり気分はよくなかった。しばらくして、聖グロが試合後の挨拶に来た。私はある事情があってダージリンさんに会うのが少し面倒だったので、少し離れたところから盗み聞きをすることにした。

 

「あなたが隊長さんですわね」

「あ……はい…」

「あなた、お名前は?」

「西住……みほです」

「もしかして西住流の?黒森峰にいたはずでは?それよりも、38(t)の車長はどなたかしら?」

「私だ」

 

負けたため少し不機嫌な河島さんが答えると、ダージリンさんは目を細めながら答えた。

 

「…38(t)の車長さんは途中で変わったのでしょう?あなたじゃなくて変わった後の車長さんに会いたいのだけれど」

 

流石に車長が変わったのはダージリンさんにはお見通しだったようだったので、盗み聞きをやめ会話の輪に交わることにした。

 

「お見通しだったようですね。流石です。お久しぶりですね、ダージリンさん。私が38(t)の車長です」

「あら、夏樹さんじゃない。戦車道やめたのではなかったかしら?」

「色々あって今年だけ復帰してます」

「ダージリンさんとお知り合いだったの?」

「以前に何度か会ったことがあって」

「そうなのよ。何度もアプローチを掛けたのだけれど、結局全部振られてしまったのよ」

「ちょっとどういう事!?二人ってそうゆう関係なの!?本当に女の子同士でそういうこともあるんだ!」

「婚活戦士は黙れ。あと、ダージリンさんもそういう言い方やめてもらっていいですか?普通に私が聖グロのスカウト蹴ったって言ってくださいよ」

 

これが、私がダージリンさんに会うのが面倒だと思っていた理由だ。




もう一度言います。私は河島さんが嫌いわけではないです。ガルパンは箱推しです。みんな好きです。河島さんが好きな人ごめんなさい。
もしかして、アンチ・ヘイトのタグ入れたほうがいいですかね?わかんないので入れておきますね。

あと、チャイナ服マリーさん可愛すぎてやばい

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