折れても再び立ち上がる   作:Seasoned Seaweed

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比較的今回は早めの投稿です、いい感じに課題が捌けて時間があったのと内容も大してこともないので一気に書いてみました。

次も早めに出せるといいのですが(遠い目)
努力はします。


私は借りを作ってしまう

帰り支度も粗方終わって夕陽を背景にサンダースのシャーマン達が撤収していく様をみほ達とじっくり眺めていた。シャーマン達が見えなくなり、そろそろ皆のもとに戻って帰ろうとした。

 

「さぁ、こっちも引き上げるよ。お祝いに特大パフェでも食べに行く?」

「行く」

「麻子、鳴ってるよ携帯。誰?」

「知らない番号だ。はい、え...はい」

「どうしたの?」

「いや、なんでもない」

「何でもないわけないでしょ!」

「おばぁが倒れて病院に」

 

皆がどうにかして病院に向かう方法を話している中私は携帯を手に取りある番号に電話を掛けた。

 

「もしもし、いきなりで悪いんだけどヘリを貸してほしい。友達の親族が倒れて病院にすぐに向かわなければならない。」

「何よいきなり!何であんたの頼みなんか聞かなきゃならないのよ!」

「エリカどうした?」

「た、隊長、夏樹さんがいきなりヘリを貸せと言ってきまして...」

「訳アリのようだ。代われ。西住まほだ、夏樹さんどういう事か説明してほしい」

 

まほさんに理由を説明すると2つ返事で貸してくれると言ってくれた。ついでにエリカも操縦手として貸してくれた。近くにいるようですぐに迎えに来てくれることになった。

 

「みんな落ち着いて。もうすぐここにヘリが来る。麻子はそれに乗って病院に向かって」

「え、どうしてヘリが?」

「黒森峰の隊長と副隊長に頼んで貸してもらった。黒森峰ならヘリで観戦に来ていると思ってエリカに電話したらビンゴだった。とにかくここで待ってて」

 

数分後ヘリが到着し、麻子と沙織がヘリに乗って病院へと向かっていった。残った三人が心配そうに飛んで行ったヘリを眺めているのを横目に、何事もなかったかのようにその場を立ち去そろうとしている西住まほを追いかけ声をかけた。

 

「西住さん、ヘリありがとうございます。でも何で、あっさり貸してくれたんですか?この間あんなに失礼なことを言ったのに...」

「失礼なことを言ったのはこちらも同じだ。それにこれも戦車道だ。気にするな」

「そうですか。お気遣い感謝します。」

「決勝で会おう」

 

彼女は颯爽とその場から立ち去って行った。決勝で会おうということはそれなりに期待してくれているのか、それともただの社交辞令か、その意図は読めなかったが、とにかく今回の件は感謝しかなかった。かと言って決勝では手を抜くのは相手にも失礼だし論外だ。ただこのまま借りを作ったままなのは癪なので、何らかの形で借りを返そうと決意し、3人と共に学園艦へと戻った。

 

翌日、麻子のおばあさんのお見舞いに行こうと誘われたが、先に会長から呼び出されていたし、あまり大人数で行っても迷惑かもしれないので少し迷ったが断わった。私は一人生徒会室へと向かい会長たちと試合の状況を確認することにした。

 

「明日はプラウダ高校、明後日は黒森峰女学院がそれぞれ一回戦の試合だな」

「まぁ、順当に勝つだろうね。夏樹ちゃ~ん今日の試合で勝ったほうがうちと当たるんでしょ?どっちが勝つと思う?」

「これまでの成績や戦車の性能で考えるとマジノ女学院でしょうけど、私の予想はアンツィオ高校が勝つと思います。噂によるとマジノ女学院は最近隊長が変わったので不安定らしいです。それに比べてアンツィオは隊長がかなり優秀で着実に力をつけています」

「へ~よく知ってるね~他には何か知ってる?」

「マジノはフランス風の学校なので使用戦車もルノーやソミュアとかですね。アンツィオはよく知らないですけど、イタリア風の学校なのでCV33とかセモベンテとかじゃないですかね?戦車道の試合でイタリアの戦車ってあまり出てこないので自信ないですけど」

「ほえ~ほかは何かある?」

「そうですね~。マジノは防衛戦が得意ってことぐらいですかね。アンツィオは機動力の高い戦車を使用してくることが予想されるのでそれを生かした戦術だと思います」

「なるほどねぇ。まぁ夕方には結果が出るし、2回戦までまだ時間あるからその時考えればいいよ~。それよりさ、2回戦はまだよくても準決勝と決勝って車両の上限増えるんしょ。今の戦力じゃさらに厳しくなるね~」

「戦力の増強は今後の課題ですね。夏樹、何か案はあるか?」

「いや、そんなこと言われましても...」

 

予算も大してないのに無茶言わないでよと思ったが、少し考えた後一縷の望みにかけてみることにした。可能性は低いためあまり期待はできないがやらない理由はない。

 

「あまり期待はできないですけど少しアテがあるので聞いてみようと思います。多分無理なので本当に期待しないでください」

「いいから何でもしろ。負けたら終わりなんだ」

「うまくいけば会長にもやってもらいたいことがあるのでそのつもりでお願いします」

「はいよ~」

 

寮に帰った私は早速携帯を開き、もう一年以上使っていないトークアプリのグループに目を付けた。それはかつてのチームメンバーであり、最も信頼できる親友だった。私が急に戦車道をやめると言った時、皆は何度も引き留めてくれた。しかし、それを振り切って戦車道のない学校に行ったから、ひどく私に失望しているだろう。さらに、これから頼むことなんて彼女たちからしたら何を今さらと言われるのは確実だろう。でも、少しでも勝てる確率を増やすために彼女たちを説得する必要がある。そんな葛藤があったが会長たちに言った手前、もう手を引けないので勇気を振り絞ってメッセージを送信した。

 

『久しぶり、元気だった?頼みたいことがあるんだけど』

 

 




次回はオリキャラを出します。
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