折れても再び立ち上がる   作:Seasoned Seaweed

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デレステの無料10連で3人SSR出ました!加蓮ちゃん可愛いすぎてやばいです。



久しぶりに私は戦う

「ここで停車してください。恐らく、Aチームはそこの道を通るので、Aチームが通った後に気づかれないように後をつけます」

 

砲撃音や地形などでAチームが通るであろう道を予測して、そこから少し離れた場所に停車させ、少し待機することにした。そして、ここからの作戦を説明した。

 

「Aチームの後をつけて、AチームがBチームを倒した瞬間に側面若しくは背面に肉薄して、至近距離で砲撃し撃破します。撃破後はすぐに反転して、他のチームに気づかれる前に潜伏します」

「いいね〜。でもさ、もしあっちの装填が間に合ったらこっちも危ないけど大丈夫?」

「大丈夫です。相手はみほ以外初心者です。初撃破の余韻に浸って必ず反応が鈍くなります。それに、いきなり戦車が向かってきたらすぐに何をすべきか判断できるはずがないし、みほがすぐに指示を出したとしてもなかなか体はすぐに動けません」

「な~るほど~。じゃあそれでいこっか」

 

作戦を伝え終わったところでちょうどAチームが近づいてきたので、通り過ぎた後で後をつけ始めた。どうやら、逃げることに専念しているようで反撃していなかった。そのまま追っていると、Aチームの前からCチームが向かって来た。流石に、III突まで来たら分が悪いから、一度引く事にした。

 

「一度引きます。ここでAチームを倒してもCチームに撃破されるので、CチームもAチームに倒してもらいましょう」

「まだ気づかれてないんだから3両とも倒せばいいだろう」

「1両倒した時点で他の2両に気づかれます。最悪2対1になって不利になるので、極力リスクは避けたいです」

「ならどうするんだ?」

「とりあえず先回りして潜伏します。ここの曲がり角を右に行ったから、このあたりの山の中を無理やり突っ切って、この吊り橋のあたりに潜伏して様子見しましょう」

 

当然、初乗りの小山さんでは流石に整備されていない山の中は操縦できないと思ったので、走りやすいところまで私が操縦して再び小山先輩と交代した。すると、後ろからDチームがついて来た。

 

「ねぇ、どうする?撃っちゃう?」

「うーん、わかんない。とりあえずついて行こう!」

「おっけー」

 

一向にこちらを打つ気配がない。どうやらDチームは様子見しているようだ。しかし、いつ撃つかわからない不確定要素が後ろにいるのは、不安だから、先に撃破することにした。

 

「このカーブを曲がったら、加速してから山の中に入って停車してください。。後ろに他のチームがいるのは不安なのでここでDチームを撃破します」

 

小山さんは指示通りに操縦して上手く隠れることができた。初乗りとは思えない手際の良さだった。

 

私達が消えてしまったためDチームは困惑して停車してしまった。ハッチを開けて私達を探しているが見つけられないようだ。この間に私は河島さんに標準器の使い方や砲塔の回し方などをを教えて、初めてだから標準だけ合わせてあげた。

 

「以上で説明終わります。最初だけ標準を合わせたので、あとは撃つだけです。他のところは弄らないでください。Dチームもそろそろ動き出すので私の合図で側面を撃ち抜いてください」

 

Dチームは少し落ち着いた様でゆっくり進み始めて、私達の前に近づいてきた。

 

「3、2、1、撃て!」

「喰らえ!」

 

河島さんが撃った砲弾は見事にM3の側面を撃ち抜き、白旗が上がった。

 

「有効。Dチーム行動不能」

 

「よし、ナイスです河島さん」

「やりましたよ会長!」

「ナイスかーしまー。それにしてもすごい音だね〜」

「振動もすごいですね...」

 

会長たちは砲撃の衝撃に驚いていた。これで試合が終わるならもう少し余韻に浸らせても良かったのだが、まだAチームが残っているので意識を引き戻して次の指示を出すことにした。

 

「まだ試合は終わっていません。吊り橋まで行って偵察しましょう。吊り橋はもう近いので恐らく先に到着できるはずです」

 

吊り橋から少し離れた場所に停車して、しばらく偵察していると向かい側からAチームが来た。吊り橋の前で停車するとみほが降りて指示を始めた。交戦中に戦車降りるのは自殺行為だ。急いで砲撃中止させるために通信をしようとした瞬間にIII突が砲撃した。III突が放った砲弾はIV号の砲塔側面を掠っただけで特に被害もなく、みほも無事だった。その後すぐにみほは車内に戻ると急にIV号の動きがよくなり、B、Cチームを連続で撃破して橋を渡り切って停車した。そして、キューポラから顔を出してあたりを見渡し始めた。しばらく見渡した後車内に戻ったので、まだこちらを発見できていないようだった。

 

もう少し待ってから確実に仕留められるところまでゆっくり後ろから近付いて撃破しようと提案しようとしたら、河島さんが痺れを切らしてしまった。

 

「えーい、まどろっこしい!この私が撃破してやる!」

「え、ちょっと待って」

 

私が待ってと言う時にはもうすでに砲弾が放たれていた。しかも、Aチームから大きく離れた場所着弾した。

 

「小山さん!アクセル全開で離れて下さい!こちらの方が若干速いので多分追いつかれません」

「りょ、了解!」

 

「Eチームの砲手誰なんでしょうね?全然違う方向に着弾しましたよ」

「もしかしたら、わざと外して誘き寄せているのかもしれないので警戒は怠らないで下さい。このまま追いかけます」

 

これはまずいな。奇襲作戦が出来なくなった以上普通に戦わなければならなくなった。さてどうしたものか...

 




決着は次の話で

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