折れても再び立ち上がる 作:Seasoned Seaweed
春休みに入ってようやく執筆できるようになってやっと投稿できました。
久しぶりの投稿なので誤字脱字あるかもです(ちゃんと確認してから投稿しろクソ作者)
模擬試合から数日後、私は生徒会に頼まれて燃料や砲弾などを仕入れに行った。最初は断ったが公欠扱いに生徒会権限で公欠扱いにすると言われ仕方なく戦車ショップに行き、上手く値切って注文して学校に戻ると信じられない事が起きていた。
ピンク色のM3、赤や黄色の三突、「バレー部復活」の白い文字が書かれた八九式、そして金色の38(t)が並べられ、みんな満足そうにしている。
「会長、これなんですか?」
「かっこいいでしょ?」
「会長、話しがあるので生徒会室に行ましょう」
とりあえず怒りを抑えこんだ私は、会長の言い分を聞いてからこのまま戦車道を続けるのか辞めるのかを判断する事にした。このふざけた塗装は戦車への冒涜であり、到底許されるものではなかった。しかし、あの会長はいつもヘラヘラしているが、実際には色んなこと考えている人だということはもう分かっている。今回も何らかの思惑があるのだろうからそれを聞くために生徒会に連れていった
しかし、会長は戦車の迷彩を何だと思っているのだろうか。敵に見つからないように目立たないにしたり周りの風景に同化させるための迷彩なのに、III突は派手な赤色だし38(t)は金色に輝いている。これはまるで敵に見つけて下さいと言っているようなものである。
「あのふざけた迷彩は何ですか?」
「かっこいいでしょ?」
「本気で言ってるなら私は戦車道を辞めますよ」
「勿論冗談だよ。これは皆の士気を上げるためだよ。近々他校と練習試合をしようと思ってるから、そのための飴みたいなものだよ。いきなり試合するって言っても初心者が多いからビビっちゃうでしょ?だから、とりあえず、
好きなようさせてみた。勿論、練習試合が終わったら元の塗装に戻させるよ」
正直ここまで考えているとは思わなかった。確かに初心者がいきなり試合すると言われたら尻込みしてしまうだろう。だから、試合前に少しでも士気を上げておこうという会長の判断は理にかなっていると感じた。
「このふざけた塗装は許せないですが、とりあえず納得しました。でも、この時期だと練習試合受けてくれるような学校なんてないと思いますよ?わざわざ大会前に情報を漏らしたくはないでしょうし」
だから、練習試合をしてくれるところなんてないないと思っていたが、次の日の練習後に
「急ではあるが、今度の日曜日に練習試合を行うことになった。相手は聖グロリアーナ女学院」
まさかこの時期に練習試合を受けてくれるところがあるとは思っていなかった。しかも準優勝経験もある強豪校の聖グロが相手してくれるとは。ただ、いきなり聖グロは厳しいだろう。
その後、生徒会と各チームの車長(Cチームは装填手のカエサルさん)を集めて作戦会議が行われた。河島さんが色々調べたようで作戦を発表した。
「いいか?相手の聖グロリアーナ女学院は強固な装甲と連携力を生かした浸透強襲戦術を得意としている。とにかく相手の戦車は硬い。主力のマチルダⅡに対して我々の砲は100メートル以内でないと通用しないと思え。そこで一両がおとりとなって、こちら有利になるキルゾーンに敵を引きずり込み、高低差を利用して残りがこれを叩く!」
初めて作戦立案した割にはそこそこよくできていると感じた。戦車の性能差を考えて有利なところにで待ち伏せするのはいい作戦ではある。しかし、詰めが甘いとも思った。それはみほも感じていたようで
「聖グロリアーナは当然こちらが囮を使ってくることは想すると思います。裏をかかれて逆包囲される可能性があるので...」
「あ~確かにね~」
「黙れ!私の作戦に口を挟むな!そんなこと言うならお前が隊長をやれ!」
「すみません...」
「みはが謝る必要はないし、隊長はみほがやるべきだと思うよ。河島さんがそこまで言うなら最初はその作戦で行きましょう。それで、その次の作戦はどうしますか?まさかこの作戦だけで全滅させられると思ってませんよね?」
「この作戦で全滅させるに決まっているだろう。私の作戦は完璧だ」
「河島さんの作戦だと全滅は難しいと思いますよ。自分でも言ってたようにマチルダやチャーチルは硬いのでそんな簡単に撃破できません。それに、囮だとすぐに気づくでしょうから簡単に誘い込めるとも思えません」
「うるさい!私に口答えするな!」
「河島さんは戦車道を舐めているんですか?そんな簡単に全滅させられるようなところが準優勝できるわけないでしょう。はっきり言って考えが甘いです」
こうやって熱くなってしまうあたり私は戦車道が好きで、本当は辞めたくなかったんだと嫌でも感じてしまった。3年間勝てなかったぐらいで戦車道を辞められるほど私の心は冷めていないようだ。
河島さんはどうしても隊長をしたいようで私やみほの意見を全く聞くつもりがないらしく何としても従わせたいようだ。
「黙れ!私の作戦は完璧だ!」
「だったら最初は河島さんが隊長をやればいいですよ。ただしこの作戦が終了するまでです。作戦終了後はみほが隊長、私が副隊長として指揮を執ります。最初は河島さんの好きにしたらいいです。でも、その後は口出しせずに私たちの指示に従ってください」
「いいだろう。まぁお前たちの出番はないだろうけどな」
かなり荒れた作戦会議は隊長を前半と後半で交代することでとりあえずまとまった。作戦会議が終わり生徒会室を出ようとしたら片づけを手伝ってほしいと言われたのでそのまま残って手伝った。河島さんが書類を職員室にもっていくと言って教室から出ていくと会長が話しかけてきた。
「夏樹ちゃん、本当にかーしまに任せてよかったの?」
「河島さんみたいな人は一度痛い目に合わないとわからないと思うのでこれでいいんですよ」
「なかなか厳しいこと言うね~」
こうして、練習試合向けての準備が進んでいくのであった。