読んでやって下さい。
「なあ、ギャップ萌えってどう思う?」
「……なんだい、藪から棒に。とうとう
「ちげーよシリーズ化だよ。こういうのは定型文とかあった方が面白くなるんだよ、たぶん」
「まあいいけど。それで? 今回はどういった話なのかな?」
「おう、教えてやろう。
昨日の話なんだがな、中々出なかったラノベの新刊がやっと発売されたから、学校帰りに本屋寄って買いに行ったんだよ。
適当にふらつきながら探してたんだけど、そしたら何とそこに美少女がいたんだ」
「……へぇ、どんな子?」
「それが多分うちの学校の生徒なんだよ。学校で見かけた気がするし三年かな? 髪が肩くらいまでのボブカットでさ、結構大人っぽくてリップも付いてたから色気もあってよ」
「……それはそれは、色々と注意が必要だねぇ生徒会長として。うちは化粧禁止だし、あんまり弛みすぎてるのもいけないからね。後で探しておくよ」
「あー……まあ化粧は学校帰りにしてるやつはたまにいるし、そこまで騒ぐほどでもないと」
「いやいや大事なことさ。最近は女子生徒を狙った犯罪も多いし、学校の雰囲気も緩いからね。生徒会長として見過ごせないな。
生徒会長として、ね」
「お、おう。そうか、まあ頑張れ。
──こほん。
で、話の続きなんだがな。そんな女子が目についたから少し目で追っちまったんだよ。ストーカーじゃねぇぞ? 単純にちょっと気になっただけだから、睨むな睨むな。
そしたらよ、少し周りキョロキョロ見たと思ったら、近くにあった男性向けのエロ本をファッション誌と一緒にレジに持ってたんだよ。」
「それはますます注意が必要だね」
「まあ、そうかもしれんが、そうじゃないだよ。
パッと見てみれば大学生くらいの女性が、男性向けのエロ本を買う。そこに俺は若干の胸の高鳴りを感じたんだ。
しかもファッション誌と一緒なのもポイントだ。カモフラージュを使う、つまりそこに一抹だとしても、いじらしい恥じらいがエロスと同居しているのさ。
彼女がなんの理由があってエロ本を買っているのか知らない。自分の欲求のためか、はたまた彼氏のための勉強か、もしくはそういうプレイだったのかもしれない。
どんな理由があったとしても、俺はそこに小さな、灯火のような温かみを知ったんだ。
そして気づいたのさ、これがギャップ萌えだって。
この気持ち、分かってくれるか?」
「とりあえずそいつを退学にしよう」
「なぜそうなる」
「逆に聞くけど、なんでそれを僕に話せたのか理解に苦しむよ。
僕は女の子で生徒会長なんだけど」
「何言ってんだ、親友であるお前だから話したんだよ」
「……それは暗に女として見てないと言いたいのかな?」
「いや、そうじゃなくてだな。
こう長い付き合いとしての、以心伝心比翼連理で一期一会のサムシングがだな……」
「絶対意味分かってないよね」
「兎に角な、意見が聞きたいわけよ。
この話に対するものでも、もしくはギャップ萌え全体に対するものでも良い。こう、なんていうかだな。
そう……俺は何でもいいからお前と話がしたいんだ」
「……はぁ。君って奴は頭良いくせに馬鹿っていうか、友達多いくせに構ってちゃんというか。
まあいい。いいよ、話をしようじゃないか。
率直に言えば……君の気持ちは分かんないでもない、かな。
別に君に共感した訳じゃないけど、ギャップ萌えは理解できるよ」
「さすが、そう言うと思ってたぜ」
「人の魅力は長所だけじゃないからね。短所……コンプレックスでもいいけど、そういった落差にときめくのは結構あるからね。
不良が捨て猫に餌あげたり、チャラ男が実は優しかったりとか」
「それって短所なのか?」
「イメージ上の落差って言うものだよ。不良には不良のイメージがあって、チャラ男にはチャラ男のイメージがある。
それから外れた行動、つまりはイメージ上の欠点や短所がギャップになるってことだね」
「ほほん。生徒会長さんたらそういうの結構お好き?」
「君にオネェは流石に似合わないと思うよ。
それに僕の場合、理解ができるだけだから。共感はできないかな。
どっちも僕の趣味じゃないからね」
「なるほど、ね。
じゃあ、エロ本買った女の子の方には共感できる?」
「……それはセクハラってことかな。生徒会室行く? いまならふたりっきりのお説教ができるよ?」
「ち、ちゃうねん。出来心やねん。
いやほら、真面目な生徒会長のそういう話って珍しいというか、そう! ギャップ萌えの新開拓なんだよ!
あの胸の高鳴りをもう一度味わいたいだけなんだ!」
「……ふーん、そう」
「……」
「……まあ、共感はできるよ。そういう気持ちは、ならないことも、ない」
「お、おう。そうか……」
「なんだよその歯切れの悪さは。君から聞いてきたんじゃないか」
「いや、改めて考えればちょっと罪悪感があるというか、マジで教えてくれるとはおもわなかっていうか……」
「あのねぇ、僕だって女の子だし、女の子にはそういうデリケートな所が一杯あるんだからね。無闇矢鱈と聞いて良いことじゃないんだからね。
……まったく、そんなんだからモテないんだよ」
「あ、お前さん言ってはならんことを言ったな!
お前だって彼氏いたことないだろ!」
「ふーんだ、僕は告白されても受けてないだけさ。
君とは根本からして違うのさ」
「うるせぇムッツリスケベ」
「なあ!? ななななにを根拠に、そんなわけないだろ!!」
「はっ、その動揺が答えだムッツリ生徒会長!
エロ本買った女子に共感してる時点で、貴様はスケベの烙印を押されても文句は言えないのだ!」
「き、君って奴は本当に畜生だな!」
「ほらほら弁明してみろムッツリ生徒会長!
こっそりエロ本買ってんだろムッツリ生徒会長!」
「そ、そんなの持ってないもん!」
「おやおや何を動揺されてるのかな~?
図星疲れて焦ってるのかな~?」
「わ、私は何も、疚しい、ことなんて」
「その身が潔白であると確信しているならば、なにも動じることなんてないだろう?
例えばその携帯の中に、そういう画像や履歴があったりしないだろう?
夜な夜なベッドの中で見てたりしないだろ?」
「……し、してないもん」
「おいなんだその間は。え、マジでしてんの?」
「ちち違うから! 君のしか……じゃなくて! フォルダには君との出会いからこれまでの軌跡集くらいしか入ってないし」
「おう、そうだな。
そういうことにしとくよ。なんか、悪かったな。
いいよいいよ、ほらギャップ萌えってやつだ。かわいいかわいい」
「──き、君って奴は!!」
男主人公:前回と同じ人
チキンのくせに口は回る
気づいてるくせに気付いてないフリ
実は頭良い設定が追加
言わせてんのよ
ソフトなオープン
女主人公:前回と同じ人
言葉攻めに慣れてないので弱い
ちょっと嬉しかったりする
わりと構ってちゃん
言わされてんのよ
ハードなムッツリ
落ちが強引になってしまった気がする。
書いてるうちに筆がノってしまった。筆じゃないけど。
正直に言ったのにからかわれてムキになったり、
動揺して一人称変わったり、
弄られてちょっと気持ち良くなっちゃったり、
ラジバンダリ。