出会い
俺は何処にいるのだろう…
旅を続けていると自然と東西南北が分かると思っていたが、未だに俺は方向オンチで、もう3日位、森から出られてない。でも、進まなければ出ることなんて出来ないから、いつ出れるかを考えながら、森の中を進んでいく。
…あれから、何時間歩いただろうか…進み始めた時は太陽が輝いていたが、今、太陽は沈みかけている。
「…はぁ、今日も野宿になんのかな…」
そう俺は思ったが、目の前に光が見えたので、とりあえずそこまで歩いてみる事にした。あともうすぐ、もうすぐでこの森を抜けられる。そう思った瞬間であった。その光が目の前に広がり、その後俺は気を失った。
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…俺が目を覚ました時、目の前にあったのはひとつの御屋敷。いや、変である。地図にもこんな屋敷は載ってない。つまりは…「異世界」のモノであることは俺でも分かった。そこで私はとりあえず入ってみようと思ったが、どう入ろうか。こんな屋敷なのに門番がいないのは何か理由があるのか、凡脳である俺には理解が出来なかった。仕方ない、不法侵入以外ないか。そう思い、俺は門を開けた。
屋敷の中は掃除がされていて、とても綺麗だ。どうせ古ぼけた廃墟だろうと思ってたんだがな…。とりあえず人の気配が無かった。だから廃墟だと思ってた。
一通り屋敷の中を歩いてみたが、人は1人もいなかった。やっぱり廃墟じゃないか。いやおかしい。じゃあ、何故、掃除が…そう考えたその時であった。
「あらあらァ?私の御屋敷に無断で入っておいて、挨拶のひとつもないんですかァ?」
…!?何処からか、女の人の声がする。急いで後ろを振り返ると、先程までいなかったはずの人、ゴスロリ風のドレスを身にまとった女の人がいるではないか。
「…いつから…そこに?」
「最初から…ですよォ?」
その女は首を傾げながら答えた。
「まさか…あんた…幽霊か?」
俺は声を振り絞ってこう聞いた。有り得る。だって、さっきまで人の気配なんてしなかったんだから。しかしその女は笑いながら答えた。
「何言ってるんですかァ?私は生きてますよォ?」
それを聞いて、少し安堵した…気がした。
「そうか…じゃあ聞きたいことが2つある…」
「なんですかねー?答えられることなら答えますよー?」
「まずひとつ、ココはどこだ?」
「ココですかー?ココは魔界、正確には第2魔界ですよー。」
魔界…?魔界なんか、小説かゲームでしか聞いた事ないぞ。ますますわかんねぇ…
「…そうか、じゃあ2つ目だ。アンタは誰だ?」
「あらー?相手に名を聞く時はまず自分から、そう学校で習いませんでしたかー?」
割としっかりしてんなー、コイツ…
「あぁ、俺は…」
そう口に出して、俺は言葉に詰まった。あれ?俺の名前って…
「まさか記憶喪失ですか?じゃあ私の名前から言った方がいい気がしますねー。私の名前はトロイア、まぁこの世界の人は私の事を『煩悩の姫』と呼んでいる人が多いですねー。」
は?なんじゃそりゃ?煩悩の姫?俺は来たばっかなんだから知らねぇよ、そんなこと。
「そうか、ならば願いがある。あんたが俺に名を付けてくれないか?」
そう俺が言うと、『煩悩の姫』は少し悩んだ顔をしたあとこう言った。
「んー、そうですねー、私なら…『煩悩の騎士』とでも呼びますかねー」
は…。つまりは俺が『煩悩の姫』の『騎士』になれってことか。願い下げだ、んなもん。
「凡脳」ってのは「煩悩」と読みを同じにした私の作り言葉です。くだらないギャグだと思って下さい。