煩悩の姫とその騎士の物語   作:煩悩の姫

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騎士の決意

「やぁ!」

『煩悩の姫』が、まずΩ級冥獣にニルヴァーナで斬りかかった。『煩悩の姫』は、戦い慣れている様で、とても素早く冥獣を斬りつけている。すると、冥獣の様子が変わった。いきなり「苦しみ始めた」のである。これが精神攻撃を基本としたニルヴァーナの「精神攻撃」なのだろう。

「こんな冥獣にも精神というのはあるようだね!」

「あるじぃ?どうするの、あの人?」

「あぁ、そうね…。すみません、確か…三池典太がありましたね?それで攻撃してください!」

三池典太…あぁ、この太刀の事か。

「行くぞ…三池典太」

「分かったぞ、我が殿!」

三池典太は俺の事を「殿」と呼ぶのか…。まぁ、ニルヴァーナの「あるじ」よりはいいかなと思った。…小狐丸が「あるじ」と呼んでくるのは、置いておいてほしい…。

俺が三池典太で攻撃すると、冥獣はさらに苦しんだ。しかし、それは「痛がる」様だった。

「流石は、『悪鬼悪霊退治の太刀』三池典太ね…。Ω級冥獣に大きなダメージを与えているわね…」

「あ…『悪鬼悪霊退治の太刀』?」

「そう、三池典太はそう呼ばれる事があるのよ。」

そ…そんな魔剣を手に入れたのか…俺…

それから、俺と『煩悩の姫』は冥獣を斬りつけている。冥獣も反撃をしてくるが、見る限り単調な攻撃しかしてこないので、避けることに苦労はしない。もしかしたら、俺たちだけで倒せてしまえそうな感じである。しかし次の瞬間、その考えは違かったことが分かった。いきなり冥獣は、攻撃のスピードを上げてきた。

「…!?まだ全力ではなかったのね…」

『煩悩の姫』も驚いている。攻撃のスピードは先程までの7割増しといったところだろうか。とても、戦い慣れていない俺には避けづらい速さだ。

その時、冥獣の攻撃が俺に直撃しそうになった。

「危ない!」

『煩悩の姫』が俺を弾き飛ばしてくれたおかげで無傷で済んだ。しかし『煩悩の姫』はそうとは言えなかった。冥獣の攻撃が当たっていた様で、攻撃が当たった左腕からは血が流れていた。

「あ…あんた…どうして…」

「…どうしてって…言われてもねぇ…助けたかったから助けただけよ…」

だとしても、今日、出会ったばかりの人を身を呈して助けるのには理由が足らない。どうして…どうしてなんだ…

しかし、冥獣は非情。傷ついた『煩悩の姫』に攻撃を仕掛けようとしている。何故だか『煩悩の姫』は動かない。否、動けないのである。先程、俺を弾いた時に足を挫いたようだ。

「あるじ!危ない!」

ニルヴァーナが叫ぶ。その時、俺の中の「ナニカ」が俺の足に行き、1回地を蹴ればすぐに『煩悩の姫』の所に辿り着き、『煩悩の姫』を救う事が出来た。いわゆる「縮地」の様な事が出来たのである。

「貴方…なんで…」

「その答えは…さっきのあんたの答えと一緒さ…」

「そう…痛たた…」

まだ、『煩悩の姫』は痛そうに、左手を庇っている。俺は、即座に持ってた布で応急処置をした。旅をしてた賜物で、俺は応急処置は得意だった。

「…ありがとう…ございます…」

 

そういえば…「あの言葉」の答え…してないな…。今…答えを出しちまうか…

 

「なぁ…『煩悩の姫』…」

「な…何ですか?」

「確か…あんた言ったよな…『私なら、貴方を『煩悩の騎士』と名付ける』って…」

「え…えぇ…。それが…何か?」

「…今、その答えを返すとする…。『OK』だ。今から、あんたの『騎士』になってやろうじゃねぇか…。それでいいか、『姫様』?」

…やっぱ『姫様』なんて言ったら、恥ずかしいな…。何か顔が熱くなってきた。

『煩悩の姫』も顔を赤らめている。やっぱり『姫様』と呼ばれたのが恥ずかしかったみたいだ。

「…え…えぇ、分かったわ。よろしくね、『私の騎士さん』」

そう言ったあと、『煩悩の姫』も俺も恥ずかしくなった。

 




…私事ですが、カルマが出ました。

さて、やっとこさ『煩悩の騎士』の出来上がり…と言いたいとこだけど、まだ残ってることがあるから、それを次回やって、1章を締められたらなと思ってます。
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