東方染水記   作:ナンモナイト!

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*不吉な予感が空中に漂う...




五十六話 ~博麗神社決戦②~

 

 

???「私の名は...」

 

 

 

 

W.D(ウィングディ) Gaster(ガスター)だ。」

 

 

 

「ガスター...?シュテン、知ってるか?」

 

「名前だけなら知ってる。仮面がガスターに似てるってよく言われてたからな。」

 

(確かに似てるな)

 

 

シュテンが被っている仮面はガスターの顔に少し似ている為、よく言われている。ちなみに、ヤリカも間違えた。

 

 

『な、なぜガスターが!?』

 

「知ってるのか、博士?」

 

 

ヤイカが、無線機ごしにレボリューションに聞く。

 

 

『...ええ、個人的に何回か会ったことがあるので。』

 

「誰の声だと思っていたら、レボリューションか。久しいじゃないか。」

 

『確かに久しいですね。...率直に聞きますが、ガスター。前に私とヤリカで〝倒して異次元に封印した〟はずのあなたがなぜここにいるんですか?』

 

 

レボリューションが、無線機をスピーカーモードにしてガスターに問い詰める。

 

 

「よくぞ聞いてくれた、と言いたいところだが生憎、簡単には言えない〝事情〟があるんだよ、レボリューション。」

 

『簡単にと言うことは、何をすれば吐いてくれるんですか?』

 

「そうだな...それじゃあ私を、再び倒してみろ。そうすれば、多少の事は話してやろう。」

 

『だそうですよ、二人とも。』

 

「...その言葉、忘れるな。」

 

「ふん、ボコボコにしてやる。」

 

 

シュテンが、指を鳴らしながらジャイ○ンみたいなことを言う。

 

 

「ふむ...しかし、一人余計な奴がいるな。」

 

二人「「?」」

 

「お前だ、潮辛ヤイカ。」

 

「お、俺?」

 

 

ガスターがヤイカを指差す。

 

 

「お前の〝強さ〟では、戦いどころか私に触れることさえも不可能だ。死にたくなければ...いや、〝大事な息子〟を助けたいんだったら、潔く引いた方がいいぞ。」

 

「...そんなこと、やってみなければ...」

 

「〝やらなくても、結果がわかることもある〟...軍人であるお前なら、わかるだろう?」

 

「......」

 

 

ヤイカは、ガスターに拳銃を向けたまま、黙りこむ。

 

 

「それに、私が戦いたいのは〝吸血鬼(別の奴)〟だからな...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

~愽麗神社への道 上空~

 

 

愽麗神社へ続く道の上空を飛ぶ人影。その人影の背中には、紋章が付いた羽が生えている。

 

彼の名は、ギアラ・エビルアビス。こことは別の幻想郷(吸血鬼に仕える吸血鬼)からやってきた吸血鬼(超自虐的)である。

 

 

ギアラ「......」

 

 

 

 

 

~数分前 紅魔館~

 

 

ギアラ「愽麗神社に黒い球体?」

 

リアクター『ああ、愽麗神社に偵察にいったクロウが言っていた。』

 

『何が起きているのかはわからないが...少なくとも、愽麗神社に行ったヤイカ達が巻き込まれているのは確かだ。...この異変の〝犯人〟がいる可能性もある。』

 

「愽麗神社の場所を教えてください、今すぐ!」

 

 

ギアラは、掴みかかる勢いでリアクターに迫る。

 

 

『わかったから一回離れろ。...地図がある。これを持っていけ。』

 

「ありがとうございます。では!」

 

 

ギアラは扉から飛び出し、あっという間に消えていった。

 

 

蛇蜘夜「凄い勢いで飛び出していったな、

アイツ。」  

 

『それだけお嬢様達のことが大切なんだろう。そのお嬢様達をあんな姿にした犯人がいるとなれば、飛び出してでも行くだろうな。』

 

 

 

 

~現在~

 

「...あれが愽麗神社ですか。確かに黒い球体がありますね。しかもあの球体の中から、深い闇のような気配も感じますね...」

 

  

 

~神社境内~

 

 

ギアラは、境内に降り立つ。

 

 

「わっ!な、何ですか貴方!」

 

「クソ吸血鬼の...いや、今はそんなこと言っている場合ではないですね。吸血鬼のギアラ・エビルアビスです。ワルドさんに、元いた世界から連れてこられました。」

 

「ああ、ワルドが呼んだ助っ人でしたか。私は革命の科学者、Dr.レボリューション。ワルドの友達です。」

 

「よろしくお願いします。...それで、状況は?」

 

 

 

レボリューションは、ヤイカ達が神社に来てからのことをギアラに話した。

 

 

 

「...ということです。」

 

(...シャテン・シュテンは、私と一緒にこの世界に来た方...)

 

「この中に入るのは?」

 

「何回か試したんですが、駄目でした。」

 

「そうですか...」

 

(なら、力付くで...?)

 

 

ギアラは、魔剣〝ティルフィング〟を出現させる。

 

 

(け、剣を何もない空間から出現させた!?)

 

 

 

その頃、球体の中...

 

 

 

「...ん?どうやら、私が戦いたかった相手が来たようだな。潮辛ヤイカ、お前と入れ替わらさせてもらうぞ。」

 

「だが...」

 

『ヤイカ、素直に従っておけ。』

 

 

ヤイカの無線機から、レボリューションとは明らかに違う、そして聞きなれた声が聞こえる。

 

 

「ワルド!」

 

ワルド『ヤイカ、お前の気持ちはわかる。だが、お前じゃ勝てないのは本当だ。』

 

『確かにお前は強い。だがガスターの強さは、お前と比べると正に〝次元〟が違う。』

 

『それに、ヤリカを助けにきたお前が死んだりでもしたら、誰がヤリカを助けるんだ?』

 

「お前なら30秒とかからず助けられるだろう。」

 

『「俺が助けないと意味がない」って言ったのはどこのどいつだー?それに、俺は基本的にはお前達の事には介入しないぞ?』

 

「チッ...わかった。」

 

「話はついた様だな。それでは、この〝球体〟の外で待っているがよい。」

 

 

そういうと、ガスターは指を鳴らす。するとその直後、球体の中からヤイカの姿は消え...

 

 

「うわっ!?」

 

 

代わりに、球体の外にいたギアラが、さっきまでヤイカがいた位置に現れる。

 

 

『...えっ?ギアラが消えた...と思ったらヤイカ!?まさか、入れ替わったんですか!?』

 

 

シュテンが着けている通信機から、球体の外にいたレボリューションの驚きの声が聞こえる。

 

 

「ここが球体の中...?」

 

「ヤイカと入れ替わったと思ったら...お前がギアラ・エビルアビスか?」

 

 

シュテンが戸惑うギアラに声をかける。

 

 

「...そういう貴方は、シャテン・シュテン?」

 

「ああ、シュテンだ。同じワルドに呼ばれた〝助っ人〟同士、よろしく頼む。」

 

「ええ、よろしくお願いします...ところで、今目の前にいるのは?」

 

「ガスターだ。ここでItを分離しようとさしたら出てきた。」

 

「ガスター...」

 

(シュテンと顔が似てますね...)

 

「ふむ、ようやく役者が揃ったな...そうだ!まだ言っていないことがあった!」

 

(言っていないこと?)

 

「今回のこの〝異変〟...言うならば〝世界線融合異変〟だが、この異変、なぜ起こったと思う?」

 

「世界線融合異変は、数ある〝世界線(二次創作)〟同士が融合し、絡み合って起きる物だ。だが本来〝世界線〟とはお互いが離れていて、絡まないように出来ている。それが、急に世界線同士が近づいて絡む、なんてことはあり得ない...そう、()()()()()()()()()限りはな。」

 

二人「「!」」

 

『まさか...』

 

「そう、そのまさかだ。」

 

 

 

 

「私が、()()()()()()()()()()()()。」

 

 

 

 

『なんてことを!そんなことをしたら...』

 

『世界線が崩壊する恐れがある...か』

 

 

ワルドが通信に割り込み、そう呟く。

 

 

『ワルド!』

 

『〝世界線〟は、非常に繊細だ。人為的に動かそうとでもすれば、バランスが崩れて一気に崩壊する恐れがある...それをやったってのか?』

 

(しかしガスターに、世界線に干渉できるような力は無かった筈...どうやって?)

 

「そんなことは()()()()()()。」

 

 

バシュンッ

 

 

その声が聞こえた直後、ガスターの顔を、剣筋と、エネルギーを纏った矢が掠める。

 

 

(今のは、シャテン・シュテンの〝マジカ・スターアロー〟とギアラ・エビルアビスの〝ティルフィング〟か...予想以上の速さだな)

 

ガスター(お前)は、お嬢様と妹様、そして咲夜をあんな姿にした。その罪は...死んで償ってもらう。」

 

 

いつも敬語で話すギアラが、急に荒々しい口調になる。〝激怒〟している証だ。 

 

 

更にギアラは、髪が伸び、翼が変形し、目の下に出来ていた濃い隈がなくなり、代わりに模様が出来る。強大な力を秘めた〝始祖〟の姿だ。

 

 

「それは俺も同じ意見だ。だが、お前は俺の愛する幻想郷を汚した。タダでは死ねルトは思ウなヨ?」

 

 

シュテンは、〝狂気〟が浸透してきたからか、言葉が片言になり始める。

 

 

「そうかそうか。だが生憎、私もすぐに殺される訳にもいかないのでね。」

 

 

ガスターが指を弾き鳴らすと、白い枠が現れ、シュテン達を囲む。〝戦闘画面〟だ。しかし、今までの戦闘画面の様な〝コマンド〟は表示されない。

 

 

「そちらが私を全力で殺そうとするならば、私も君たちを全力で殺させてもらおうじゃないか。」

 

 

ガスターは、〝ガスターブラスター〟を二基出現させ、シュテンとギアラへ発射する。

 

 

ブラスターから放たれたレーザーは、シュテンとギアラに命中した様に見えた。しかし...

 

 

ギアラはティルフィングでレーザーを防ぎ、シュテンは〝ミラー〟でレーザーを跳ね返した。

 

 

「ハンタァァァァ.....ズ....」

 

 

ギアラに続き、シュテンも、狂気の力を解放した〝憎悪生命力シュテン〟の姿になる。

 

 

「それでこそ良い!怒りや憎悪は、非常に強い力になる!」

 

「...だが、それさえ飲み込む更に強い力を、私は知っている。それは...〝闇〟だ。」

 

「始めようじゃないか、闇夜の宴を...」

 

 

 

Dark(暗く)

 

 

 

Darker(より暗く)

 

 

 

yet(また)

 

 

 

Darker(暗く)...」

 

 

 

 

 

 

BGM Dark Darker yet Darker

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

see you next time...




次回、決着。



最後まで読んで頂き、ありがとうございます。



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