今回は遂に、世界線融合異変の最終回です。こんなに長くなるとは思わなかった...。
今話は、いつもより長い6000文字越えでございます。
それでは、最後までゆっくりご覧ください。
ガスター「始めようじゃないか、闇夜の宴を...」
「
「
「
「
ガスターが片手を上げると、大量のガスターブラスターが出現し、シュテン達を狙う。
「Fire。」
そう言い、ガスターが指を弾き鳴らすと、ブラスターから大量のレーザーが放たれる。
しかし、シュテンとギアラはそれを軽々と避けていく。
ガスターは、更にブラスターを出現させレーザーを放つが、それも全て避けられる。
ギアラ「ほらほらこんなものですかァ!?」
シュテン「......」
「なら...」
またガスターが指を弾き鳴らす。すると、真っ黒だったシュテン達の周りの色が反転し、真っ白になる。
「こんなものはどうだ?」
再び〝黒い〟ブラスターが放たれる。当然、二人はそれを回避するが...
「ぐっ!?」
「ガッ...!?」
回避した途端、身体中に激突が走る。
レボリューション『辺りの色が黒と白に反転する〝Inversion world〟です!白い場所にいるとダメージを受けるので、
無線機越しに叫ぶレボリューションの声を聞いた二人は、返事をする暇もなく動き始める。
「教えてしまっては意味がないんじゃないか、レボリューション?」
『このくらいのハンデはあっても良いでしょう。その方が、
「...はて、何のことかな。」
レボリューションが意味ありげなことを言う。
すると、その直後。
「〝ライジンブレイク〟!」
いつの間にか接近していたシュテンが、〝ファイター〟のライジンブレイクを放つ。しかし、突き上げられた拳は、ガスターをすり抜け、空を切る。
『ガスターの体は実体がありません!なので、攻撃が当たらないんです!私とヤリカが戦った時は実体があったんですが...』
「コシャクナ...」
「さあ、まだまだ行くぞ。」
ガスターは両手の手のひらの穴から、
「こういうのを幻想郷では、弾幕ごっこと言うんだろう?まあ、そちらが弾幕を撃っていないから少し違うが。」
二人はその不気味な弾幕を避けていくが、ガスターは、二人が避けた所にブラスターを撃ち込んでいく。
二人も流石に避けきれず、何回か被弾してしまう。
「因みに言っておくが、ガスターブラスターに触れれば、問答無用でダメージを受ける。例え、シャテン・シュテンの〝幻想郷外耐性〟があろうともな。」
シュテンが持つ〝幻想郷外耐性〟は、幻想郷に住む人物以外の攻撃を無効化するものだ。耐性が完全に発現した訳ではないため、現在は無効化ではなく半減に留まっているが、十分に強力な耐性だ。
しかし、ガスターブラスターにはその幻想郷外耐性ですら意味をなさない為、シュテンはダメージを受けてしまう。
ギアラは吸血鬼だが、銀の武器や太陽光といった、普通の吸血鬼の弱点は効かない。だがその代わり、普通の吸血鬼には効かない攻撃が効いてしまうため、シュテンと同じくダメージを受けていた。
その後も弾幕とブラスターの組み合わせ攻撃は続いた。二人は終始避け続けていたが、所々で被弾し、ゆっくりと、だが確実にダメージを受けていった。
そして、攻撃が終わるころには、二人の動きはあからさまに鈍り、身体には傷が目立つようになっていた。
「.さて、そろそろダメージが蓄積されてきた頃だと思うが...」
「くっ...」
「ガァァァ...」
「もう少し楽しめるかと思ったが、ここでおしまいか...トドメといこうか。」
ガスターは、二人の目の前に二基のブラスターを出現させる。
「
そして、ブラスターは放たれた─────
「...な!?」
二人は、生きていた。
(一瞬で避けたのか?ならば...)
ガスターはブラスターを増やし、再び発射する。しかし...
「ぐっ!?」
二人からブラスターが放たれる...否。
二人に命中した筈のブラスターが、
(シャテン・シュテンの〝ミラー〟か...。っ!?)
ガスターは、立ち上がった二人の姿を見て驚いた。
二人は、
「な、何故だ!何故、あの傷が癒えている!」
『なんだ、知らないのか?』
二人の通信機から響く、レボリューションとは少し違う声。
「...ワルドか?」
『ああ。久しぶりだな、ガスター。』
『なんでシュテン達が無事なのか、知らないようだから、親切なワルド様が教えてやろう。』
『まずはシュテンだ。シュテンが狂気の力を持ってるのは知っているだろう?』
『狂気は、ただシュテンを強化するだけではない。狂気は、いわば〝生命力〟だ。』
『そして、狂気ってのは凄いもんでな。
(ほ、ほぼ不死ではないか...)
『ギアラの場合は、吸血鬼だから元々高い生命力や再生力を持ってるが、始祖の姿になると、シュテンと同じぐらいの不死性になる。』
『弾幕で動きを制限して、そこにブラスターを撃ち込む、というのは中々良い攻撃だったが...その二人を倒したいんだったら、〝どんな不可能でも可能にしてしまう〟ぐらいの力がないとダメだな。』
『それ、遠回しに〝俺だったら二人を二人を簡単に倒せる〟って言ってません?』
レボリューションが口を挟む。
『ハハッ、まあそうだな。』
『もはや隠す気もないと...』
『まあな。さて、二人とも!』
『いつまでもこのままだと、らちが明かない。だから...』
ワルドが、通信機越しに指を鳴らす。
『ガスターの体に
「...わかりました。」
ギアラは邪悪な笑みを浮かべる。そして、いつの間にか取り出した龍滅剣〝バルムンク〟と魔剣〝ティルフィング〟を構える。
「ガァァァァ...」
シュテンは、コピー能力〝レーザー〟〝ビーム〟〝スナイパー〟〝スパーク〟を多重コピーする。
「...なるほと。私の勝ち目は、最初から無かったと言うことか。たが私は、腐っても科学者だ。」
「〝科学者は諦めない!〟最後まで、抵抗させてもらう!」
ガスターは、超大量のブラスターを出現させ、一斉に発射する。
放たれたブラスターは、二人へ向かっていくが...
「幻術〝みえない〟」
ギアラの幻術で、ブラスターは空を切る。
「なっ、どこへ行った!?」
「こ ち ら で す 。」
ギアラはいつの間にか、ガスターの背後に立っていた。
「私...いや、〝私達〟の怒りを、受けとれ!!!」
「
「KYAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
ギアラは、ティルフィングとバルムンクでガスターを斬りまくり、シュテンは、コピーした能力を、一斉に発射した。
その嵐の様な攻撃は激しい地揺れを引き起こした。その地揺れは、博麗神社から離れた紅魔館や妖怪の山にも届くほどだった。
地揺れが収まるころには、ガスターの姿は、綺麗さっぱり消えていた。
「「「「カンパーーーイ!!!!」」」」
ここは博麗神社。幻想郷と外の世界の境目に立つ神社である。
妖怪の類いがよく集まってくるゆえ妖怪神社とも言われ、参拝客が殆ど寄り付かない博麗神社だが、今回ばかりは多くの客が集まっていた。
...と言っても、客の殆どは、やはり妖怪だが。
だが、妖怪だけではない。中には人間もいるし、特に今回は、人間でも妖怪でもない客や、
そんな博麗神社では、あるイベントが行われていた。
勇義「あの仮面のやつが持ってきた酒、かなり強いが中々美味いじゃないか。気に入った!」
萃香「ほらほら~ww 二人も飲みなよぉ~ww」
文「......」(←すでにグロッキー)
レボリューション「こっちこないでください酒臭い!」
ギアラ「レミリアお嬢様とフランお嬢様が元通りの姿に...ああ、本当に良かった!咲夜も立派になって...!」
レミリア「貴方がギアラね?話はワルドから聞いたわ。私達を助けてくれたんですって?」
フラン「何が起こってたのか、さっぱり覚えてないんだけどねー!」
「紅魔館を代表して感謝するわ。ありぎゃっ...ありがとう。」
咲夜(ああもう、肝心なところで噛むお嬢様ほんっっっと可愛い!!)
ギアラ「...咲夜、随分と顔がにやけてますが...」
リアクター『気にしなくていい。いつものことだ。』
「そ、そうなんですか...?」
シュテン「お前がこっちのオリジナルか...。まんまるピンクなのは、向こうと全く変わらないな...。」
カービィ「ぽよ?」モグモグ
「...それと食欲もか。しかし、こっちの幻想郷を救えたのはいいが、疲れたなー。帰ったら、レティと○○○でもして癒してもらうか...」
タイプ・プロト「おいシュテン!テメェ人様の小説で何言ってんだ!」
「別に良いだろ、タグにR-15付いてるんだから...」
「良くねえよ!て言うか、お前とレティの場合はR-15に収まらねえだろ!」
サキカ「次男のサキカだ。」
カイカ「末っ子のカイカです。」
ヤリカ「そんで、俺が長男のヤリカって訳だ。」
霊夢「へぇ~、あんた達がヤリカの弟ねえ~。」
魔理沙「なんていうか...かなり似てるな。」
ヤリカ兄弟「「「いやいや、全然似てない似てない。」」」
「いや、息ぴったりよ?」
「「「そうかなー?」」」
「ぴったり過ぎて怖いぜ...」
...そう、〝宴会〟である。
幻想郷では、異変を解決するたびに〝異変解決祝い〟と称して宴会を開く。...まあ、ただ酒を飲んで騒ぐための口実に過ぎないのだが。ちなみに春には、似たような理由で花見をすることもある。
そのため、宴会に参加出来る人数や人物に制限などはない。異変を解決した本人は勿論、異変を起こした張本人、更には異変に関係がない者でも、食材や酒さえ持ってくれば、参加出来るのだ。
宴会では、酒以外にも、様々なおつまみを食べる。しかも、その大半は手作りだ。そして、人数が多ければ多いほど食べる量は増える。更に今回は、あの〝ピンクの悪魔〟がいる。つまり、おつまみを作る台所は...
妖精メイド1「おつまみと料理の第一波、全滅しました!どちらも、二人のピンクの悪魔の仕業です。」
T-103「ナニッ!?持ッテイッテカラ、マダ1分モ経ッテナイゾ!?」
妖精メイド2「おっ、お酒も、鬼の人達とワルドっていう人が全部飲んじゃいました!」
妖夢「お酒まで!?」
蛇蜘夜「...相変わらず、食う速度も飲む速度も速すぎねえか?」
妖夢「取り敢えず、今出来上がった料理だけでもあっちに...」
妖精メイド1「てっ、敵襲来ーッ!ピンクの悪魔二人が厨房(神社の台所)に侵入しました!」
「ぽよよーい!」
幽々子「食べ物はどこかしら~?」
妖夢「あっ、これもう駄目だ...」
蛇蜘夜「おい!妖夢がぶっ倒れたぞ!」
「コッチ来ンナぴんくノ悪魔ーッ!!」
阿鼻叫喚の酷い有り様だったそうな...。
ちなみに、妖夢はこのあと助かったそうな...。
ヤリカ「ふー、ちょっと飲みすぎたな...。」
ヤリカが木に寄りかかって休憩していると、仮面をかけた人影が歩み寄ってくる。
「...久しぶりだな、ヤリカ。」
「ん?おお、シャテン・シュテンか!久しぶり!」
「正確に言えば、さっき会ってるんだがな。」
「...まあ俺、It化してたっていうからなぁ...。」
「覚えてないのか?」
「ああ、全く。サンダーボルト作戦が終わって、神社に帰ってきたところから、記憶がすっからかんだ。」
「サンダーボルト作戦?」
「こっちの話だ。気にすんな。ほんで、俺に何の用だ?」
「この前、お前がこっちの幻想郷に来た時〝こんどは戦おう〟って俺が言っただろう?」
「そーいや、そんなこと言ってたな。」
「ああ。だから、今からどうか、と思ったんだが...」
「今からだと不味くないか?今ここで戦ったら、神社が吹っ飛ぶ...あ」
「どうした?」
「戦うには良い場所がある。そこで
「わかった。それで、どこなんだ?」
「...幻想郷だよ。」
「...は?」
その後二人は
ついでに、タイプ・プロト(ワルドが〝向こう〟の紫に頼んで連れてきてもらった)とリアクターも、古龍やらB.O.Wやらが飛び交う激戦を繰り広げたという...
にも関わらず、
~次の日の早朝 博麗神社~
「レティ...もっとヤろうぜ...(意味深)」ムニャムニャ
「申し訳ありません、ザラムさまぁ...」ウーン
「イカ、よろぴく...」ムニャムニャ
「も、もうそんなに食べられにゃいわよ...」ムニャムニャ
「マスパースターク...」グオー
すると、ヤリカ達が眠る部屋にプロトが入ってくる。
「シュテン、シュテン。起きろ。」
「...んあ?ああ、プロトか。どうした?」
「向こうの紫様が迎えに来た。帰るぞ。」
「もう帰んのか?ああ、わかった。」
「ギアラ・エビルアビス、お前も起きろ。」
「ザラムさま...はっ!?」
~神社 境内~
紫「...あら、なんか久しぶりね、シュテン。」
「1日会ってないだけだろ。そんで?もう帰るんだって?」
「ええ。このスキマを通ってちょうだい。向こうの幻想郷に繋がってるから。ギアラはこっちね。」
「わかった。」
「わかりました。」
紫は、人が2人くらい通れるサイズのスキマを二つ開く。
そして、シュテンとギアラがスキマをくぐろうとすると...
「...ん?」
スキマから離れた位置に、ヤイカとヤリカが立っていた。おそらく、シュテン達に付いてきていたのだろう。
「ヤイカとヤリカ?どうしたんだ、あいつ?...しかも、服が違う...」
シュテンと戦っていた時は、防弾・防刃チョッキや迷彩服を装備していたが、今のヤイカは、スプラ軍の司令官などが着用するスプラ軍制服を来て、頭には
ヤリカも、スプラ軍制服を来て、片手には14式竹筒銃を構えている。
そして...
「我らが恩人ーッ!シャテン・シュテンとギアラ・エビルアビスにーーーッ!」
「うおっ、なんだ!?」
「敬礼ッ!!!」
ヤイカは完璧な敬礼を決める。
ヤリカは竹筒銃の銃口を上に向け、左手で竹筒銃の中央を、右手で下部を持ち、体の中央に構える。〝捧げ
それを見たシュテンとギアラは...
「...フッ、こちらこそ」
「ありがとうございました。」
と、呟き、軽く敬礼を返し、スキマの中に消えていった。
ヤイカとヤリカは、二人の姿が完全に消えるまで、敬礼と捧げ銃を崩さなかった。
*せかいは すくわれた。
See you next time...
作中でヤリカがやっていた〝捧げ
それでは、最後までご覧いただき、そして〝ギアラ・エビルアビス〟の作者様であるフルーツ侍さん、〝シャテン・シュテン〟の作者様であるHR-H HR-Eさん、本当にありがとうございました!
この後、(もしかしたら)番外編が出るかもしれません。
追記
HR-Hさんのイラストを参考に描いたイラスト(自作)を追加しました。駄目絵注意です。
【挿絵表示】
台本形式と小説形式、どっちが良いですか?
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台本形式
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小説形式
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どっちでも良いから更新ペース上げろ
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それより文章をもっと上手く書け