東方染水記   作:ナンモナイト!

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ウマ娘にハマったナンモナイトです。タキオンと温泉行きたいけど、旅行券が出ない。何回やっても出ない。発光しよう(?)

今回は、地霊殿に突入するまでの場繋ぎ的なお話です。今のナンモナイトにはこれが限界だ...

それでは、最後までゆっくりご覧下さい。


六十三話 〜突入〜

〜旧都郊外〜

 

 

繁華街の喧騒も薄れた、旧都の郊外。辺り一面岩だらけの、草木一本も見えないこの地を、一人の青年が歩いていた。

 

 

レボリューション《...よし。後は、この道を進んで行けば、地霊殿とやらに着きます。》

 

ヤリカ「りょうかーい...そういえばレボリューション、その地霊殿までの距離はあとどんくらいだ?」

 

《110km弱でしょうねえ...最近測ってないからわかんないですけど》

 

「うせやろ?アカンこれじゃ俺が死ぬゥ!...じゃなくて、マジでどれぐらいなんだよ」

 

《2.5kmちょっと...自転車が欲しくなるくらいの距離ですね。》

 

「となると、空飛べる霊夢たちの方が先に着いてるか?少なくとも、飛んだ方が速いだろうしな...」

 

《この前作った〝強化ジェットパック〟使ったらどうです?》

 

「いや、あれは弾幕ごっこ用だろ?なるべく残しときたい。」

 

《あっ、そっかあ...》

 

「スーパージャンプは、ビーコン有るところじゃないとダメだし...あー、霊夢たちに携帯型ビーコン持たせとくんだった!」

 

「レボリューション!ちょっと遅れるって、紫から霊夢たちに伝えてもらってくれ!」

 

《はいはい、わかりました。》

 

 

 

 

「おーい、二人ともー!」

 

魔理沙「おーヤリカ!遅かったな!」

 

霊夢「あら、なんか久しぶりね。」

 

「数十分会ってないだけだろ。」

 

「あら、そう?4ヶ月は会ってなかった気がするけど。」

 

「...?」

 

《おっと霊夢さん、それ以上はいけません》

 

「...まあいいや。それで、ここが地霊殿なのか?」

 

 

霊夢たちの目に、7,8階ほどはありそうな、いかにもと言った感じの立派な館が写る。

 

 

「紫が言うにはそうみたいね。」

 

「信用できんのか...?」

 

「胡散臭いのはわかるけど、信用はできるわ。幻想郷の安全にも関わってくる問題だし、流石に嘘はつかないでしょ。」

 

紫『その通りよ。それに、私みたいな美少女が嘘なんてつくわけないでしょ?♡』

 

 

霊夢の傍に浮く陰陽玉から、やたらと甘ったるい声が聞こえる。

 

 

「声裏返ってんぞBBA」

 

『ちょっとあなた後でスキマ裏に来なさい、その口縫い付けてやるわ』

 

「やってみせろよ紫、どうとでもなる筈だ!」

 

(ヤリカの顔に青筋が立つなんて珍しいわね...)

 

『...まあ冗談は兎も角。あなた達の目の前に建っているのが地霊殿よ。そこの主に会って、異変を解決してちょうだい。方法は()()()()。』

 

「了解。さっさとぶっ飛ばして帰りましょ。」

 

「同感だ!」

 

「やっぱそれかよ...ま、俺もそのつもりで来てるけどさ。」

 

「ところでどう入ろうか...扉は鍵しまってるだろうし...よし、俺がブリーチングチャージャー(ドア・壁破壊用の指向性爆薬)で吹っ飛ば」

 

「恋符〝マスタースパーク〟!」

 

 

魔理沙の元気な声ともに、ミニ八卦炉から過剰を通り越した、理不尽なまでの火力が地霊殿の扉に襲いかかる。扉は、吹っ飛ばすどころか消し炭さえも残っていなかった。

 

 

そしてそれを、呆然とした顔で見ていた霊夢とヤリカの方に振り向いた魔理沙は...

 

 

魔理沙「(^ω^)b」グッ

 

二人「( ゚д゚)」

 

レボリューション《( •᷄ὤ•᷅)ン?》←困惑中

 

 

満面の笑みで、親指を上に突き出した。

 

 

〜妖怪の山 R.サイエンスラボ〜

 

 

レボリューション「相変わらずむちゃくちゃですか魔理沙...」←立ち直った

 

「しかし、魔理沙のミニ八卦炉ってどこからあれだけのエネルギーを供給してるんでしょう?磁界共鳴送電方式みたいな、ワイヤレス式なんでしょうか...。それとも、内部電源的な物が...?バッテリーの類だとしたら、あれだけのエネルギー量を実現するのは難しいだろうし、何より、充電やバッテリーの交換という手間が...」

 

にとり「...あ、いたいた。おーい、レボリューション!」

 

 

地霊殿に突入するヤリカたちの映像が映るモニターの前で固まるレボリューションの近くに、幻想郷きってのマッドサイエンティスト集団技術者集団、『河童』のリーダーである河城にとりが現れ、レボリューションに声をかける。

 

 

「となると、やはりワイヤレス式...いや、八卦炉というくらいだから、何らかのエネルギー発生装置的なものが内部に...?片手に収まるサイズとなれば、アイアンマンのアーク・リアクターのような半永久的エネルギー発生装置が...」

 

 

しかし、思考に没頭するレボリューションの耳には届かない。

 

 

レボリューションは昔から、集中していると外からの情報がほぼほぼ入ってこなくなる癖がある。『反重力機関』の開発をしていた時、思考に没頭しすぎて、すぐ近くで起きた交通事故に気づかず、一緒にいた友人に言われてようやく気付いたくらいである。

 

 

「あ、あれ?レボリューション?レボリューショーン!?」

 

「しかし、魔法使いである魔理沙がそんなものを...半永久的エネルギー発生装置なんて、にとりたちでも作るのは...ブツブツ」

 

「ていっ」

 

 

パチパチッ

 

 

「痛ったあ!?」

 

 

にとりは、背中に背負う巨大なリュックから電極のようなものを取り出すと、それでレボリューションの首をつついた。すると、そこから小気味の良い音が鳴り、レボリューションの首筋に鋭い痛みが走る。

 

 

「ちょっと何やってんですかにとり!びっくりしたあ!」

 

「おっ、よく私だとわかったね?」

 

「わざわざ私の研究室まで入ってきてこんなことするの貴女しかいないじゃないですか!ていうか、いたなら普通に声かけてくださいよ...」

 

「かけてたよ3回も!でも全然反応しないんだもん!」

 

「え、そうなんですか?...どうやら、また

私の悪い癖が出てたようですね...いやはや、申し訳ない...。それで、私に何か用です?」

 

「いや、大したことじゃないんだけどね。万歳楽のことで話があったんだ。」

 

「ああ、タマちゃんのことですか。どうしました?」

 

「そろそろ別の物が食べたいらしいから、何が良いものないかなーって思ってさ。」

 

「ああ、でしたら...」

 

 

レボリューションは立ち上がり、モニターを離れる。

 

 

すると、その直後。

 

 

 

......ガ...ガ....ガガ...

 

 

 

モニターに備え付けられたスピーカーから、ある〝音〟が発される。

 

 

「流石に海のエビは無理なので、ヌマエビとかでどうでしょう?アザラシはエビ食べますし」

 

「そうなのかい?それなら、そこらの川にでも潜れば摂れるね!」

 

「〝潜る〟という単語がすぐに出てくるあたり、さすが河童ですね...」

 

 

バタンッ

 

レボリューションたちは、その〝音〟に気が付かず、部屋を出る。

 

 

 

ガ、ガ、ガ、ガガ...

 

 

どうやらその音は、モニター画面の端の方に表示された、ある〝カウンター〟が反応することで鳴っているようだ。

 

 

そのカウンターの下に表示されていた文字は...

 

 

 

 

 

 

Geiger counter

 

 

 

 

 

 

 

 

See you next time...




また4ヶ月も遅れた上、短いお話で申し訳ございません(焼き土下座)

この小説が投稿されてから、早3年...最終話が投稿される日は、果たして来るのか。いや来ない(断定)

冗談です。いつかは完結させます。いつかは。

それでは、最後までご覧いただき、ありがとうございました。次回も、イカよろしくー!

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