気になるの人もそうでない人見てって下さい。
一夏との試合後、自室でシャワーを浴びるセシリアは今日の事を思い出していた。
『初めてでしたわ。あんなに熱くなったのは。』
それは試合の中での自身の心情の変化だった。
『あそこまで興奮したのに、それが不快じゃない。むしろ心地よかった。』
己の全てを出し切った、戦いだ負けはしたが悔いは無い。
『お父様とも他の男性とも違ったお方、不思議な方でしたわ。』
自分が出会ってきたどの異性とも違う威風堂々とした態度、それでいて決して輝度礼節を忘れぬ義理堅さどれに置いても今までにないタイプの男性であった。
『そして、何よりあの方の相棒でもある…。』
その姿を思い浮かべるだけで胸の刻む鼓動が早くなるのを感じた。
『これが恋なのでしょうか?でしたら凄く嬉しいですわ。』
誰を思い浮かべてるのか?
しかし確かに彼女は恋に浮かれた顔をしていた。
時間は過ぎてその夜、寮の一室では一夏と箒が二人で今日の試合の映像を見ながら反省会をしていた。
「やはり実戦経験が欠けているな…。」
一夏は自分の戦い方を見てそう呟いた。
「そうか?私には十分戦えているように見えるが。」
そう返す箒にしかし一夏は厳しい目を向ける。
「今回はアルファが居たしそれにオルコットも最初は油断していた。それでも辛勝だ、まだ動きに無駄が多い。」
そう自分を評価した一夏はより鍛錬と実戦に近い訓練が必要と結論付ける。
「少し厳しすぎじゃないか?お前はよく戦ったしそして勝った。」
「今はそれだけで十分じゃないか。」
箒はそう語り掛け一夏を宥める。
「そう言ってくるのはありがたい。しかし、ギリギリの勝利であった事も事実だ。勝って兜の緒を締めよとも言う。」
「それに鍛錬の方向性も見えた。それだけでもこの映像の意味は大きい。」
そう言って立ち上がり部屋の扉に向かう。
「一夏ランニングか?」
「あぁ、一日でも休む訳にはいかんのでな。」
「なら、私も行こう。」
箒も立ち上がり二人で寮の外まで歩いて行く。
外はすっかり日が落ち辺りは薄暗くなっていた。
一夏と箒は走る前に軽く運動をして寮からグラウンドまで道を走り始めた。
「中々いいペースだな一夏。」
ランニングの途中で箒が話しかけて来る。
「あぁ。二年前から始めたからな。」
「二年前と言うとあの事件からか?」
箒はそう聞くと一夏はそれで合っていると答えた。
「あの日、俺は無力だった。」
「大した抵抗もできず簡単に攫われ挙句殺される寸前までだった。」
「だが俺は救われたあの人たちに。だから憧れたあの姿にあの力に。」
「俺は弱い自分を変えるために我武者羅になって努力して来た。今だってこうして努力を続けている。」
黙って一夏の言葉を聞く箒。
彼女には一夏が輝いて見えた。
それから夜は過ぎ翌日正式に一夏はクラス代表となった。
その日夜一年一組の面々はささやかな祝賀会を開いていた。
「一夏君クラス代表就任おめでとう!」
「いや~、中々魅せる戦いだったね~!」
口々に賛辞を贈るクラスメイトに対して一夏は困った笑顔を見せながらその言葉を受け取る。
「俺で良かったのか?勝ったとは言っても辛勝だぞ。」
少し謙遜しながら答えて一夏にそれは違うと誰かから声が掛る。
「確かにわたくしも最初は油断してました。しかし最後は本気でしたわ。」
「それでも一夏さんは勝った。それは誇るべき事です。」
そう言いながらこちらに歩み寄るセシリアは更に続ける。
「元はと言えばわたくしの失言が招いた事です。でも貴方は訂正を呼び掛けてくれましたわ。」
「それを無下にしてしまった責任はわたくしにあります。」
「皆さんもあの時は失礼な事ばかり言ってしまい申し訳ありませんでした。」
そう謝罪してくるセシリアにクラスメイト達は笑って許した。
「もう気にしてないよ。」
「そりゃあ最初はむっとしたけど。」
「でもその後の織斑君とのやり取りで本気じゃないって解ったし。」
「皆さん…はい!これから仲良くしてくさいな。」
どうやら和解はできた様だ。
そうこうしていると話題は代表戦に移った。
「代表戦頑張ってね!」
「織斑君なら楽勝だよ!」
「専用機持ちも四組しか居ないって話だし。」
クラスメイトがそう持て囃すが一夏は憮然と答える。
「いや。勝負に絶対はない常在戦場気を引き締めてかからなくては相手に失礼だ。」
「あぁ。そうだったね、ごめん。」
「また織斑君を怒らせるところだったよ。」
「いやだから怒ってるとかでは無く…。」
弁明しようと声を続けようとすると見慣れない人物が目に入った。
リボンの色から上級生であるらしいが何故ここに?
「えっと君が織斑一夏君でいいのかな?」
「はい。そうですが、貴女は?」
「私は新聞部二年の黛薫子って言います。インタビューに伺いました。」
「うっ!インタビューですか…。」
その言葉聞いて青い顔をする一夏。
どうやらマスコミに囲まれた事が軽いトラウマになったらしい。
「あの…何かまずかった?」
「いえ、以前にマスコミの襲撃に会いまして。」
「あぁ!うん。安心してうちはそう言うやり方しないから。」
薫子の説得で質問に答える気になった一夏は了解の意を伝えた。
「じゃあ最初はクラス代表に選ばれた意気込みを一つ。」
「意気込みと言うかまあ選ばれたからには選ばれただけの意味があると信じ期待に応えるだけです。」
「おお中々言うね~。じゃあ次に専用機について教えてくれる。」
「詳しくは言えません。しかし自分が望み選んだあの機体はまだ可能性を残しているとだけ言っておきます。」
「可能性か~。詳しく聞けないの残念だけどそこ新聞部の力で何とかして見せるよ。」
「じゃあ最後に何枚か写真を撮らせてね。」
そう言ってカメラを此方に向ける薫子に注文を受けながらポーズを取る一夏。
セシリアとのツーショットやクラスの集合写真などを撮影し終えた。
そして帰ろうとした時一夏とセシリアの会話で足を止めた。
「あの…一夏さん、聞いてみたい事があるのですの。」
「なんだ?」
「あの姿の、何ていうんでしょうか?」
「ボン太くんか?」
「はい!そのボン太くんのグッズなど販売してないでしょうか?」
「!今、ボン太くんグッズが欲しいと言ったか⁉」
「はい。あの、どうされましたの。」
「いや。何故欲しいんだ?」
「いえ。おかしな話ですけど。その…ボン太くんに心を奪われまして。」
恥ずかしそうに語るセシリアに自分と同じもの感じた一夏は疑問に答えようとした。
しかしその声は遮られる。
「その話!聞かせて貰ったわ!」
薫子である。
セシリアに近づいて手を取り。
「貴女も目覚めたのねボン太くんLOVEに。」
「!薫子先輩…。」
「何?織斑君。」
「…世にボン太くんの幸せが有らん事を。」
「!貴方。世にボン太くんの幸せが有らん事を。」
二人の謎の会話に着いて行けず困惑していると。
「オルコットさん明日の放課後新聞部の部室に来て。織斑君もそこで話しましょう。」
その頃、IS学園の校門付近に小さい影が一つ。
「遂にきたわIS学園!待ってなさい一夏!」
新たな風雲を告げる嵐がすぐ近くまで近づいていていた。
薫子「新たな仲間の誕生ね。」
セシリアまさかのボン太くんにフォーリンラブ。
一夏な謎言動も来なります。
最後に感想などありましたどうぞよろしくお願いいたします。