本気勝負と合意と見てよろしいですね?
ISロボトルゥー、ファイト―ォ―!
鈴音がクラス代表となった日から数日が経ち、代表戦の当日となったこの日。
鈴音はピットの中でイメージトレーニングで最後の追い込みをかけていた。
『遂にこの日が来た。無理を言ってクラス代表を変わって貰ったんだ。』
『自分の為にも、クラスの為にも負けられない!』
気合は十分、一夏の専用機のデータも何度も見返した。
対策だって、クラスメイトと話し合って十分練った。
『クラスの皆が協力してくれたこの試合、絶対勝つ!勝って一夏に謝らせるんだ!』
鈴音の思いに釣られてクラスメイトも助力を惜しまなかった。
『待ってなさい!一夏、この勝負私が勝つ!』
沸々と闘志を燃やし勝つ準備を着々進めて来た鈴音には勝利した自分の姿が見えていた。
所替わって反対サイドのピットの中では相変わらず混沌とした空気が流れていた。
「ふもっふ。もふるふーも?」『アルファ。調子はどうだ?」
『問題ありません。オールグリーン。全て正常です。』
試合前の最終チェックを始めているアルビノボン太くんの横に千冬の全て悟った顔で佇んでいた。
「もう慣れた。何だ、慣れればどうって事無いじゃないか。」
「お~い!帰って来てくださ~い!織斑先生~!」
哀れな千冬を現実に戻そうと声を掛け続ける愛子である。
「ボン太くん…いつ見ても可愛いな~。」
真耶は最早ボン太くんファンに膝まで浸かり始めていた。
「ふもっふ!ふももふーもっふ!」『よし!全確認行程完了だ!』
「一夏。」
「ふも?」『なんだ?』
全ての確認を終えた一夏に箒が声を掛ける。
「鈴の事を思うと。はっきりとは言えないが。」
「ふもっふ…。」『箒…。』
「勝て一夏。勝ってそれから謝ってこい!」
「ふーもっふ。」『了解!』
されから試合の開始を告げるアナウンスが流れた。
両名、気合は十分後は技量と意地が勝負を決める。
互いが居るピットのカタパルトを睨みその時を待っていた。
そして時は来る。
「織斑君。出撃して下さい。」
真耶の通信が入る。
「ふもっふ!ふももふももっふふもるもっふ!」『了解!アルビノボン太くん織斑一夏出るぞ!』
カタパルトからアリーナの内部に射出されて飛び出るアルビノボン太くん。
その姿を確認したセシリアは他のボン太くん愛好会の面々と共に応援の声を出す。
「がんばれ~ですわ~!ボン太く~ん!!」
セシリアの声が聞こえたのかそちらに顔を向けて声援に応えるボン太くん。
「きゃ~!ボン太く~ん、愛してますわ~!」
セシリアの声援に負けずエールを送る会員達の声援を背中に受けて対戦相手の下に向かう。
「随分、人気じゃない。その姿だから?」
不機嫌そうに、皮肉を込めてそう問うてくる鈴音に。
「ふもっふもふもっふ!」『当たり前だボン太くんだからな!』
「うっ!そう、まぁいいわ。」
「それより分ってるんでしょうね。この勝負に勝った方がどちらかの言い分を聞くって話。」
「ふもも!ふーもふももっふふっもっふ!」『当然だ!一度決めたことは決して違えるつもりはない!』
「そう…なら、いいわ!」
「ふもっふ!」『よろしくお願いします!』
勝負の前、に決めた取り決めで勝者は敗者に何でも一つ言う事を聞くという内約が果たされていた事の確約を取ると鈴音は武装の双天牙月と言う青龍刀を構える。
ボン太くんも突撃槍と大型シールドを構える。
両者睨み合いそして激突した。
双天牙月を縦に振るい上段から叩きこみを掛ける鈴音に対してボン太くんはシールドを青龍刀に対して垂直なるように構える。
そして当たる直前に平行に反らして青龍刀の威力を逃がした後、出来た隙を見逃さずランスで連続で衝きを放つ。
「くっ!中々やるわね。でもこれはどお⁉」
そう言って不敵な笑みを浮かべる鈴音を不審に思っているとアルファが警告してきた。
『周囲の空間に異常を確認しました。離脱してください。』
「ふもっふ!」『了解!』
その場から退避した後どこからか衝撃が来る。
「あら?避けれたの、優秀な補助AIのお陰かしらね。」
「ふもっふ。ふもるるふっももっふ?」『アルファ。あの衝撃波は鈴の機体の武装か?』
『はい。おそらく周囲の大気を圧縮して放つ一種の衝撃砲と思われます。』
アルファの説明は当たっていた。鈴音のIS甲龍には龍咆と呼ばれる衝撃砲が搭載されている。
龍咆は空間自体に圧力を掛け砲身を作る、そして衝撃波そのものを砲弾として打ち出す装置である。
これの恐ろしい所は、砲身が見えずどこに狙いを付けているか分からない事とどこからでも発射できる所である。
しかし、長所ばかりでは無い勿論短所も存在する。
それは砲弾が大気である為に距離を空けられると途端に威力が落ちる事である。
それに気づいたボン太くんは突撃槍からバズーカに武装を変更して遠距離からの攻撃に切り替えた。
「ふもっふ!ふーももふる!」『アルファ!周囲の変化を逐一報告しろ。』
『了解。観測を開始します。』
「させますかってのよ!うぉぉー!」
距離を取って戦うボン太くんと距離を詰める鈴音。
一進一退の攻防が開始された。
「ふもっふ!」『喰らえ!』
ボン太くんがバズーカを放つ!
「無駄よ!」
双天牙月で弾頭を逸らし、龍咆で追い立てる。
そんな攻防が繰り広げられ一見ボン太くんが不利なこの状況はしかし、着実に鈴音を追い詰めて行った。
その予兆が現れ始めたのは戦いが始まって二十分が経とうした時だった。
「くっ!エネルギーが!」
鈴音の機体は鈍重な見て目ではあるが機動力は高い、それに加え龍咆などの空間に干渉する等のエネルギー多く使う武装を装備している為頗る燃費が悪い。
目に見えて動きが悪くなるのを見たボン太くんは一転攻勢に出る。
バズーカを放ちその後に再び突撃槍に持ち替えると突撃を仕掛ける。
「そんな物!くぅ、どうって事無い。」
弾頭を払い除けボン太くんの突撃を迎え撃つ。
『空間に異常を確認しました。』
「ふもっふ!」『分かった!』
アルファの忠告が聞こえ退避しようと後退したが今度はうまくいかなかった。
「そう何度も…逃がすとでも思ってる!」
双天牙月を投げ退路を封じた。
そして、龍咆の一撃を放とうとしたその時。
ドーン
突如天上から音がして鈴音とボン太くんの居る地点に閃光が降って来た。
「ふもっふ。」『間一髪か。』
「ありがと…その、一夏…。」
「ふももっふ。」『今はボン太くんだ。』
「あんた。こんな時までぶれないのね…。」
二人のそんな会話を余所に閃光を放ったと思われる機影が降りて来る。
「ボン太くん…何あれ?」
「ふもっふ。ふももっふふーもっふふもるる。」『分らん。しかし招かざる者という事ははっきりしてるな。』
謎の乱入者はISだった。
しかしその姿は異様である。
胴体は人が操るには細く何より手足が以上に巨大であり片側に巨大な銃と反対側にはこれまた巨大なブレードが装備されている。
何よりその雰囲気に生気を感じないのである。
明らかに善意のある存在ではない。
突然空から現れた敵にボン太くんは鈴音はどう対処するのか。
次回に語ろう。
?「さぁ、私を楽しませて下さいな。」
さて次の話決着です。
そして新たなる形態が登場する予定です。
感想などありましたどうぞよろしくお願いします。