「ふもっふ。ふももふーもふ。」『各員に継ぐ。あと少しで作戦区域に入る。』
「ふもふももふーも。ふもっふふもふもるふも。」『ステルスを解除して。戦闘モードに移行しろ。』
「「「「ふもっふ!」」」」『了解!』
ドイツ上空を飛ぶ謎の着ぐるみ様な一団がいた。
『待っていて一夏君。すぐに助けるから。』
着ぐるみ集団の中の隊長である、相良愛子はそう心の中で呟く。
彼女と織斑姉弟の関係は端的に言えば幼馴染と呼べる。
何てことはないまだ幼い姉弟を残し失踪した織斑夫妻に代わり二人の面倒を見たのが隣家の相良家であったそれだけの事である。
愛子と他のメンバーが纏っている?着ている?着ぐるみに見えるそれは彼女の父親であり世界的有名企業ミスリルの日本支社代表取締役社長相良宗介が己の情熱とミスリルが持てる全ての技術を注ぎ込み作られた日本ミスリル最新のISである。
どうしてこうなった。(ボソッ)
目標の建物が見えてくるがどうやら四方を高く頑丈そうな壁で多い地上からの侵入は無理そうであり、かと言って空から入れば発見され逃げられるのは目に見えている。
じゃあどうするか?愚問である。
「ふもっふ!ふもふももふー!」『各員!突撃陣形!』
「「「「ふもっふ!」」」」『了解!』
「ふもっふ-!」『突撃ー!』
正面から破ればいい!彼女の指示で矢じり型の陣形を組んだ着ぐるみ達が隊列を乱すことなく突っ込んでいく。
その手にランスを持ち片方に大型の盾を持った姿は騎士の様にも見えてとてもシュールである。
ドッカン!
外で見張りをしていた犯人グループの二人は突如として起きた事に混乱していた。
「何!何が起きた!」
「分らん!多分、襲撃だろうけどここまで派手なのは見たことない。」
慌てる二人はしかしプロだったのだろう土煙が舞い上がる中で動く影に気づき銃を構えて発砲した。
チュンチュン カランカラン
だが聞こえた音は弾が当たったにもかかわらず命中を阻まれ地面に落ちた音だった。
煙がはれ襲撃者の正体がはっきり確認出来るようになるとその異様さに困惑する。
「なんだこいつら!ぎゃぁぁぁぁ!」
一人がそう言うやいなや撃たれて気絶した一応非殺傷のゴム弾ではあるが当たれば気絶するほど痛い。
そんな様子を見ていたもう一人は相方が殺されたと勘違いして恐れ慄く。
「ひぃぃ!助けt…。」
言い終わる前に撃たれて気絶した。
無力化した二人を超硬質ワイヤーで縛り建物内に侵入した着ぐるみ小隊は早速保護対処である織斑一夏の捜索を開始した。
『どこに居るの一夏君。』
弟の様に可愛がっている少年の安否が気になり内心焦っている愛子は高周波マイクが拾った男女数人の会話を聞いたそこだそこにあの子は居ると確信してその部屋の扉の前まで進む。
鉄製の少し錆びた扉はそれでも中々頑丈そうである。
しかし、愛子は扉の蝶番の辺りに拳銃を撃つ。
パンパンパンギィバッタン
侵入を阻むための扉があっけなくその役割を放棄して倒れた。
部屋の中に入れば一夏を探す愛子、居たやっはりここに居た!
思ったより元気そうだ。
「ふもっふ!ふももふもるふもっふ!」『突撃!人質の保護を優先にして一人残らず無力感しろ!』
「「「「ふもっふ!」」」」『了解!』
その後は迅速であった犯人グループから一夏を保護した愛子達は鎮圧用の武装を展開して今だフリーズしている犯人たちを取り押さえの係った。
「はっ!撤退、早く撤退しなさい!もうこうなったら引くしかないわ。いくら可愛い着ぐるみが相手でもこっちにはISがある撤退の時間稼ぎ位はできるわ。」
恐らく司令塔と思われる女がISを展開して応戦しよとする。
「ふももふもっふ。」『奴の相手は私がする。』
愛子は鎮圧用から戦闘用武装に切り替え応戦、この新型は機動力が凄い相手のマシンガンの弾より早く躱して避けて翻弄して手に持ったショットガンで牽制する。
「くぅ!早い、そして可愛い!弾が当たらない、何よりも可愛い!」
最早それは新型の独断場だった。
弾が当たらず距離は詰められあっという間に目と鼻の先まで詰め寄られる。
「ふもっふ!」『止めだ!』
最後は近接装備を展開する暇すら与えられずスタンロッドの一閃を諸に受けた。
「あぁぁぁぁぁぁ!決め顔もかわいぃ…。」
勝負あった!その場にいた男たちは脱力してへたり込み、後は超硬質ワイヤで縛り上げられた。
そして、一夏というと。
「かっけぇぇ。」
その一部始終を見てそう呟くのであった。
『よかった。一夏君は無事だケガもないみたいだしよかった。』
一夏の視線に気が付いた愛子はゆっくり近づいて肩に手をかけた。
「ふも、もっふ!」『もう、大丈夫だ!』
モンド・グロッソの会場までの距離を元気に行進する謎の着ぐるみ集団がいた。
「ふーも!ふもふもふっもふも!」
「「「「「ふーも!ふもふもっふもふも!」」」」」
一夏も一緒になっての歌っている曲はあのアメリカ映画の内容があれな曲だった。
愛子の父は元は腕利きの傭兵だったらしく今の会社もその時の縁で勤めているそのせいか社員も傭兵経験のあるものが多いらしい即ちあの手の映画は世話になった影響でよく見るのだそうだ。
そんな事をしていると、進路上に見知った顔が見える一夏の姉千冬がこっちに飛んで来ている。
「おーい!千冬姉ー!」
漸く再会できた一夏は千冬に呼びかけると千冬は号泣しだしてこちらに来た。
「良かった!お前が無事で本当に良かった!」
「俺も心配かけてごめん…ごめんなさい!」
そんな二人を背中で隠しながら愛子も少しもらい泣きしていた。
『良かったね。千冬ちゃん一夏君本当に良かった。』
二人にとって愛子が姉弟であるのと同時に愛子もまた二人は掛け替えのない姉弟なのである。
その後は泣き止んだ一夏からの説明で事情を知った千冬は信じ難いもの見る顔で着ぐるみ達を見ていたが。
「俄かには、信じ難いしかしここにこうして一夏が無事でいることが何よりの証拠か…ありがとうございました。貴方方のお陰で私達姉弟は再開できた。この御恩は決して忘れません。」
千冬の畏まった言葉を聞くも何を今更と思い。
「ふもっふ。」『気にするな。』
そう言うと日本へと帰った。
その道中、愛子はこの新型の名を何するか考えていた。
『そうだ!ボン太くんにしよう。』
その後、日本ミスリルが世界にボン太くんを売り込んだが注文を受けたのはマイアミ市警とFBIだけだったらしい。
その二年後、織斑一夏が専用機をボン太くんにするまで存在を一部のファン以外忘れられたのは言うまでもない。
宗介「やはり、使えるじゃないか?なぜ売れなかったんだろう。」
フルメタの世界とは違う世界線でミスリルが企業として残ってるという設定です。ついでに愛子の母親はかなめです。
どうでしたか、また感想などありましたらよろしくお願いいたします。