IS世界のボン太くん   作:マガガマオウ

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学年別トーナメントは次の回です。
鈴とセシリアは無事トーナメントに出られるのか!


嵐の前は静かとは限らないのふもっふriot

第七ミスリル島。織斑一夏が受験日騒動の後、ひと月の間過ごした日本ミスリル保有の施設島である。

この日、一夏はシャルルを連れこの島に来ていた。

何故、シャルルが島を訪れたのか。

それは、例の情報がシャルルの父アルベールに渡った後に、それを証拠に前経営陣を纏めて告訴した為である。

これは、デュノア社内外に混乱を与えた。

株価も影響を受けて、大きく下がる事になった。

そんな中、フランスミスリルを仲介してミスリル本社が業務提携を持ち掛けたのである。

因みに、他社に流れたと思われていた技術者の殆どはフランスミスリルに一時的に身柄を預けていたらしく。

ミスリルで更に磨きをかけた技術を持って新生したデュノア社に戻りつつあるらしい。

そんな事もあって、シャルルは各国のミスリルが保有する施設を使用できる様になったのである。

 

「ここが、第七ミスリル島!」

「あぁ、ここでアルビノボン太くんは生まれた。」

 

二人は、離陸するヘリを見送り一路IS開発施設に向かった。

勿論、二人乗り自転車での移動だ。

施設が近くに見えて来ると、シャルルは最初に来た一夏と同じようにある一点に釘付けになった。

 

「シャル。お前が今抱いてる心情、俺には解るぞ。」

 

一点を見つめたまま視線を逸らさないシャルルに一夏は語り掛けた。

 

「一夏…。ボン太くんが…ボン太くんが動いてる!」

 

心の底から感動したと言わんばかりのリアクションに一夏は黙って頷いた。

 

「あれは、ボン太くんトレーナー。データを取る為に、稼働してるモデルだ。」

「ボン太くんトレーナー。」

「俺が、アルビノボン太くんを受け取る前に動かした機体だ。」

 

一夏は、懐かしそうにボン太くんトレーナーを眺める。

そこに、後ろから声がする。

 

「二人とも、外出許可が出てるのは夕方までだよ~。」

 

愛子の、急かすよな声で意識が遠い何処かへ飛んでいた二人の意識が戻る。

 

「そうだった!学年別トーナメント前にメンテナンスをするために来たんだった!」

「僕も、すっかり忘れてた!」

 

そう、IS学園の年間行事の一つ学年別トーナメント。

本来、個人戦で行う筈のこの試合は前回のアクシデントにより急遽タッグマッチに変更されていた。

この発表の直後に一夏はシャルルと組む事を決め、その為の準備として学園では行えない本格的な整備の行うために第七ミスリル島まで足を運んだのである。

 

「じゃあ、ラボまで付いて来てね。」

 

愛子の先導の下、ラボまで付いて行くシャルル。

一夏は通い慣れたのか愛子達を置いて先に向かったらしい。

 

「あの。」

「なに?」

「一夏はここに以前来た事があるんですよね?」

「うん。そうだけど、それがどうかした?」

「いえ、大した事じゃないんです。その時、どう過ごしてたのかなって?」

「ん~ん。そうだね、ボン太くんトレーナーで専用機の補助AI用にデータ収集兼操縦訓練をしたりISに関する基礎学習をしてたかな。でも如何してそんなこと聞くのかな?」

「それは…その…。」

 

シャルルの反応に、何かピンっと来た愛子はしたり顔でシャルルを眺める。

 

「シャルル君って呼んだ方が良いかな?それとも、シャルロットちゃんと呼んだ方が良い?」

「はっ!えっ!何で、僕の本当の…。」

「これでも、日本ミスリルの諜報部の部長をしてますから。」

「えぇぇ!」

「まぁ、そう言う事。」

 

そんな、会話をしているとラボに辿り着いた。

もう既に整備ラックに機体を展開した一夏の隣でシャルルも自分の専用機を展開する。

 

「やっぱり、この前のボーデヴィッヒさんとの試合で結構無理させたね。」

「すいません。」

「僕も、止められなくて。」

「いえ、いいのよ。お陰で相手の機体データは録れたんだし。」

「しかし、AICは厄介です。前回は模擬試合だからアルファに操縦権を移せました。」

「今回は、公式の試合だからあの手は使えない。」

「それに、向こうも対策はしてるだろうしね。」

「ステルス機能が使えたら良いんだけどね。」

「それも無理でしょう。そもそもの話、ステルス機能は戦闘時の強襲用の機能でしょ。」

「試合じゃ無理だね。」

『発言を宜しいでしょうか。』

「あれ?アルファ、如何したの?」

『はい。前回の戦闘データを基に戦闘をシミュレートしたのですが、ある形態の勝利の確率が断トツで出ました。』

「その形態のデータを開示しろ。」

『了解。これが、その形態のデータです。』

「これは…!」

「これなら…!」

「成る程ね。」

 

三人は、其々のしかし確かな勝算を確信した反応を見せた。

一方、此方はIS学園。

鈴音とセシリアがトーナメントを前にタッグ戦の練習を行っていた。

と、言うのも鈴音は最初は一夏をパートナーにしようと誘ったが既にシャルルと組んでおり、次点で仲が良いセシリアに声を掛けたのである。

この学年別トーナメントには、生徒達の間である噂が広がっていた。

学年別トーナメントで優勝すれば男子生徒の何方かと付き合えると言うものだ。

これは、箒がトーナメント戦の期間が迫る中、一夏に言った一言が原因とも呼べるこの事態に箒自身は頭を抱えていた。

そんな本人のあずかり知らぬ所で広がった噂は校内の三分の二を占める生徒たちの話題になっていた。

 

「ほう。中国とイギリスの専用機か。」

 

練習中の二人に声を掛ける人物が一人。

 

「あれ?アンタ確か、ドイツの…。」

「ラウラ・ボーデヴィッヒさんですわよ。鈴さん。」

「あぁ。ありがとセシリア。」

「いえいえ。」

 

割と良好な二人の友人関係を思わせるやり取りを横に置きラウラは言葉を続ける。

 

「それにしても、随分と貧相に見えるものだな。データ見た時の方が強そうに見えたぞ。」

「何ですって!」

「落ち着きなさい。ボーデヴィッヒだっけ、その挑発は意味ないわよ。」

「何だと?」

「織斑先生に釘刺されてるのよ。挑発されても受け流せってね。」

「教官が…!」

「それに、アンタもまた大貫さんの手伝いに駆り出されるは嫌でしょ。」

「ぐっ!ふん!そこまで言うなら引いてやる。命拾いしたな。」

 

明らかに怯えた表情で強がりを言ってもあんまり効果は無い。

さっきまで肩を怒らせていたセシリアも若干呆れた表情でラウラを見送った。

 

「懲りないのね、あいつ。」

「懲りませんわね、ボーデヴィッヒさんは。」

 

その後、何も無かった様に練習を再開した。

何はともあれ学年別トーナメントまでの期間は過ぎていく。

 

ラウラ「お、大貫さん!違うんだ!これは、喧嘩を吹っ掛けたとかじゃなく!」

 

 

 

 

 

 

 




前々回の今回のフラグでした。
という訳で鈴もセシリアもトーナメント戦には出ます。
本編で出て来るかは別として。
感想などありましたどうぞよろしくお願いします。
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