我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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第二十一節:公開討論会 戦闘継続

 立華とレイナがその場所へ向かっていると……。

 

「壬生!どこだ!」

 

 見覚えのある上級生が誰かを探していた。

 確か……。

 

「達也、殺られた人?」

「その言い方は失礼だ。達也に倒された人だ」

「どっちも意味はほとんど同じだろうが!?」

 

 思わずツッコミを入れる上級生。

 確か名前は……。

 

「確か、ハラキリ?」

「桐原だ!何で切腹しなきゃならねえんだ!?」

 

 咆える上級生……桐原。

 それにレイナは軽く微笑んでいる。

 ツッコミをしてくれるのが嬉しいらしい。

 

 桐原に立華が尋ねる。

 

「どうしたんですか?」

「ちょっと人を探しててな……」

 

 その言葉に立華に直感が囁く。

 

「ふむ……」

 

―――スキル〈千里眼〉取得

 

 千里眼を使用する。

 遠方の標的の捕捉、動体視力の向上等のスキル。

 ……それはCランクまでである。

 Aランクなら未来予測と読心が可能になり、EXクラスなら過去と未来すら見通す。

 

(「なるほどね……」)

 

 桐原と壬生の因縁を理解する。

 他者のプライバシーにかかわるので、本来はあんまり使いたくないが、そうも言ってられない。

 

「先輩」

「……なんだ」

「一緒に来ます?」

「あ?」

「多分先輩の探し人が俺達が向かう所にいますよ」

「!」

「あくまで勘でs」

「行く」

 

 即答する桐原に立華は笑う。

 そして。

 

「じゃあ俺も久しぶりに使うか!」

 

 そう言って立華は鞄から自分のCADを出した。

 

「使うんだ」

「……なんじゃそりゃ」

 

 そのCADを見て、レイナは微笑み、桐原は奇妙な顔をした。

 

 ◆◆◆

 

 図書館の特別閲覧室。

 そこには国立魔法大学が所蔵する機密文献がある。

 それを狙ってテロリストがいた。

 それに混じって壬生もいた。

 彼女が案内したのである。

 閲覧用ディスプレイへとむかい、1人がハッキングツールを取り出してディスプレイの前にある座椅子へ座る。

 

 その時だった。

 

 何かが切れる鋭い音。

 倒れる音。

 

「こういう時なんて言うんだっけ?」

「そこまでだ!とか?後は、ダイナミックお邪魔します!とか?」

「う~ん……何か合わないような……」

「何でこういう時まで漫才してるんだ!?」

 

 鍵を掛けたドアが切られ、落ちていた。

 そこから現れたのは3人。

 

 1人目。制服姿の生徒。短めの髪をして、手に竹刀を持った男。

 壬生は知っている。剣術部の桐原武明だった。

 

 2人目。こちらは女生徒。白い髪の毛に白い肌の少女。手首にCADを巻いている。

 こちらも知っていた。確か風紀委員の鷹山レイナ。

 

 3人目。こちらも男生徒。白い髪の毛をウニ状にした肌が褐色の少年。

 こちらも知っている。風紀委員の藤丸立華。

 

 ただし、彼の姿は異様だった。

 右手には剣状のCAD……武装一体型CADを持っている。

 左手には日本刀。刃引きしていない刀だった。

 それだけならまだいい。

 だが、問題は同じようなCADが12()本空中に浮いていた。

 

(「なんでここが!?私達だってついさっき到着したばかりだと言うのに!?」)

 

 それに図書館内に配置していた人達がいたはずだ。

 なのに何故、彼らは傷1つなくここにいるのか。

 テロリストの1人がこちらへ歩いてくる3人に向かって驚きながら言葉を発した。

 

「なっ、馬鹿な!?下の奴等はどうした!?」

「こいつ1人で片付けたぜ」

「弱い。まだハラキリ、強い」

「桐原って言ってんだろうが!?」

 

 そう言って桐原が指差したのはレイナ。

 彼女があっという間に鎮圧した。

 無論テロリストも抵抗した。

 ……のだが。

 

(「とは言っても見事だったな……」)

 

 その光景を思い出す桐原。

 

 テロリストがアンティナイトで魔法を阻害。

 その隙に銃、ナイフ、棍棒などで挑んだ。

 だが、全員純粋な体術のみで彼らは沈んだ。

 拳や蹴り、肘打ち、投げである。

 レイナは魔法抜きでもかなり強い。

 なにせ、優秀な講師に護身術(と言えるかわからない)を習ったのだから。

 

 さらに彼らにはアンティナイトの魔法妨害するキャスト・ジャミングをどうにかする術もある。

 

「さて。どうする?」

 

 立華が笑みを浮かべる。

 それにテロリストは動く。

 

「壬生!」

 

 その声に彼女はアンティナイトを使って魔法を妨害をする。

 その隙に銃を撃とうとした彼らだったが。

 

「甘い!」

 

 12本の剣が踊る。

 テロリストに襲いかかる。

 

「な、何でキャスト・ジャミングが……」

 

 呆然とするテロリスト達。

 だがそれは隙となり、切り捨てられる。

 

「先輩!」

「おう!」

 

 桐原が壬生に斬り込む。

 

「お願いしますね」

 

 桐原に壬生を任せ、立華とレイナは残りの鎮圧に向かう。

 

 彼らにキャスト・ジャミングが効いていないのには理由がある。

 その理由は彼らが付けている指輪だった。

 

 この指輪は特殊な指輪だった。

 ある魔術師(キャスター)のサーヴァントお手製の指輪だった。

 この世界の魔法を知った1人が……「悪だくみ四天王」の1人である「P」が作った物。

 物作りに掛けては神代魔術師にすら匹敵する彼である。

 

 因みに幾つも作ってあり、その1つを桐原に貸している。

 

 そして、2人は。

 

「さて、フィナーレだ」

「フィニッシュ!」

 

 残りのテロリスト鎮圧に向かった。

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