我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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第二節:彼と彼女は何に出る?

 その日立華とレイナは風紀委員室にいた。

 2人で書類をまとめていた。

 

「ナベ先輩、やらない。逃げる」

「次の委員長は書類仕事できる人がいいなあ」

「同感」

 

 そう言いながら進めていく。

 

「でもさあ」

「?」

「もし出来ない人が来たらどうするかねえ」

「物理、説教」

「それしかないな」

 

 ところ変わって別の場所では……。

 

「くしゅん」

「花音?風邪?」

「かなあ?」

 

 ある女子生徒がくしゃみをしていた。

 彼女が後の風紀委員長である(笑)。

 

 場所は戻る。

 

 そんな感じで作業をしていると……。

 

「ここにいたか……」

「言った通りだろ?この2人と達也君は書類作業をしてくれているって」

「摩利もやらなきゃ駄目よ?」

「……」

 

 噂をすれば影だった。

 三巨頭勢ぞろいだった。

 

「ナベ先輩、ナナ先輩、モンジ先輩、何用?」

「ナベ!?」

「ナナ!?」

「……俺の事か?」

 

 レイナのあんまりな呼び方に全員ツッコミを入れる。

 それに立華がフォローを入れる。

 

「気にしない方がいいですよ。ハラキリとかミカンとか、タロウとか、サワとかありますし」

「「「……」」」

 

 因みに……。

 「ハラキリ」が桐原。

 「ミカン」が壬生。

 「タロウ」が辰巳。

 「サワ」が沢木。

 である。

 

 桐原は訂正が面倒くさくなりそのままになり、壬生や辰巳はあんまり気にしない。

 沢木も名前で呼ばなかったため、気にしていない。

 ……一応先輩は付けているからだろうか?

 

 閑話休題。

 

「それで一体何用です?」

「九校戦についてだ」

「「ああ……」」

 

 渡辺の言葉に納得する2人。

 確かにそろそろ選手を決めなければならないだろう。

 

「わたし達、出場選手?」

「ええ、そうよ。成績的にも文句言う人はいないでしょうし」

「それでお前達の出場競技について聞きに来たんだ」

 

 その言葉に2人は顔を見合わせる。

 この2人はここ最近、雫(九校戦の大ファン)である彼女から競技の事については聞いている。

 

【スピード・シューティング】。通称「早撃ち」。

 規定エリア内に射出されたクレーを魔法で破壊する競技である。

 ……要するにクレー射撃の魔法版。

 

【クラウド・ボール】

 制限時間内にシューターから射出された低反発ボールをラケットまたは魔法を使って相手コートへ落とした回数を競う対戦競技である。

 ……要するにテニスの魔法版。テニヌみたいな感じ?

 

【バトル・ボード】通称「波乗り」。

 人工水路を3周するレース競技である。

 ……要するに水上スキーの魔法版。

 

【アイス・ピラーズ・ブレイク】

 自陣営12本、相手陣営12本の氷柱を巡って魔法で競い合う競技である。先に相手陣営の12本の氷柱を全て倒すまたは破壊した方の勝利である。

 

【ミラージ・バット】。フェアリーダンスとも呼ばれる。

 空中に投射されたホログラムを魔法で飛び上がってスティックで打ち、制限時間内に打ったホログラフの数を競う競技である。

 これは女子だけである。

 ……要するに軽体操の魔法版。……違うか?

 

【モノリス・コード】九校戦の花形である。

 3vs3の団体競技である。試合によってステージが異なる。敵陣営のモノリスを指定の魔法で割り、隠されたコードを送信するか、相手チームを戦闘不能にしたほうの勝利である。相手選手への魔法攻撃以外の攻撃行為は禁止されている。

 これは男子だけ。

 ……要するにサバゲ―の魔法版である。

 

 この6競技に最大2つまで出場可能なのだが。

 

「それでどうだ?」

「俺はピラーズ・ブレイクがいいですね。ただ……モノリス・コードは向いてませんので」

「わたし、何でもいい。でも、できるなら、1つで」

 

 十文字の問いに答える2人。

 その答えに七草と渡辺が驚く。

 

「……ちょっと待て、立華君。モノリス・コードが向いてないって……」

「貴方は魔法戦闘得意じゃないの?」

 

 そう言う2人に。

 

「俺は直接攻撃主体ですし、魔法は大火力での殲滅が多いので。向いてないんです」

「反則、死亡者、シャレ、ならない」

「「「……」」」

 

 立華の答えにレイナが付け加える。

 それに無言の3人。

 ややあって。

 

「なるほど。わかった。では鷹山。なぜ1つ何だ?」

「わたし、サイオン量、少ない。体力、持つか、わからない」

 

 レイナは魔力……サイオン量はかなり多い方ではある。

 が、自身のサーヴァントである立華の維持にかなりのサイオン量を使っている。

 彼はどんなサーヴァントにでも対抗できる代わり、結構燃費が悪いのだ。

 立華が本気を出しても、維持はできるが、彼女自身は魔法がほとんど使えなくなる。

 

「なるほど……」

「でも、出る競技、絶対1位取る」

「ほう。大した自信だな」

「自信?」

 

 渡辺の言葉にレイナがニヤリと笑う。

 

「違う。事実。ミユキチにも負けない」

「「「……」」」

 

 その言葉に無言になる3人。

 

 鷹山レイナの得意としているのは気流操作。

 大気の密度、組成を変えるのはお手の物。

 更に彼女にはとある切り札があるのだ。

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