我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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第四節:準備と用意

 選手とエンジニアが無事(?)に決まった。

 その後、エンジニアと選手の顔合わせと打ち合わせがあった。

 のだが……。

 

「エンジニアは女の子が良かったな~」

「僕は仕事さえしてくれれば、誰でもいい」

 

 達也に関する声はあんまり好意的ではなかった。

 発言者は明智英美と里美スバル。

 

 後にこれが一変する事になる事を誰も知らない。

 まあ、深雪なら知っていたかもしれないが。

 ブラコンだし。

 

 それが終わり、本格的な準備が始まった。

 因みに立華とレイナの出場競技は……。

 

「わたし、クラウド」

「俺はピラーズ」

「「イエイ!」」

 

 ハイタッチする2人。

 レイナが「クラウド・ボール」、立華が「アイス・ピラーズ・ブレイク」となった。

 彼らの希望通りになった。

 余談だが、2人共、他の競技にも候補には上がったが、他に優秀な人がいたためこうなった。

 レイナは出場競技が1つで済み、立華は望み通りになった。

 

 だがレイナは少しだけ不満そうであった。

 

「でも、欲言えば、わたし、ピラーズ……」

「駄目」

 

 レイナの言葉に立華が駄目だしする。

 

「お前、深雪とぶつかったら”アレ”使うだろう?」

「……」

「アレは消耗激しいんだから」

「うん……」

 

 因みに深雪は「アイス・ピラーズ・ブレイク」と「ミラージ・バット」に決まった。

 激突はしないで済みそうだ。

 でも、だからこそ、激突しあったら両者ただでは済まない。

 

「まあ頑張れ」

「そっちも」

 

 そう言う訳で立華とレイナは準備をし始める。

 

「さて決まったからには」

「には?」

「勝つのは俺だ」

 

 そういう訳で彼は自身のCADを倉庫から引っ張り出す。

 

 形は色々だった。

 マイク、剣、独鈷杵など色々ある。

 一見すると武装デバイスのようである。

 

「これって……」

「うん。アレ」

 

 フフフと笑う立華。

 

 このCADは「NPシリーズ」と呼ばれる。

 NP……要するにNoble Phantasm、つまり宝具を再現したCADなのである。

 製作者は「獅子」と「紳士」。

 偶に補助として「マハトマ」や「ロボット」が手伝った。

 「仲良く喧嘩しな」状態で作ったのである。

 本物には劣るが中々な破壊力がある物が完成した。

 

「でも」

「?」

「あーちゃん、ショック死する、かも……」

「否定できないな……」

 

 だが、このCADには致命的且つ重大な欠陥があるのだ。

 それを知ったら、彼女が物理的にも精神的にも死にかねない。

 

「とりあえずエンジニアは別の人に頼もう」

「使う、の?」

「こういう機会じゃないと……ね」

 

 そう言ってケラケラ笑う立華だった。

 

 ◆◆◆

 

 そんな感じで一校の準備は進んでいた。

 

 全校生徒……特に選手とエンジニアは精力的に動いていた。

 

 達也のCAD調整をして貰った一年女子(一年男子はプライドの問題でほぼ全員拒否。立華は気にしなかった)が彼の事を見直した。

 そのおかげか、彼に対する否定的な意見は「雲散霧消」した。

 

 女子の「アイス・ピラーズ・ブレイク」の練習を立華が手伝った。

 情報強化は雫が参考にしていた。

 そこで出場者の1人である「明智英美」と知り合いになった。

 桐原の「クラウド・ボール」の練習も付き合っていた。

 

 レイナは戦法を達也や七草、出場経験のある先輩方に相談して決めていた。

 本人曰く「優勝?当たり前。完封目指せ!」だそうだ。

 他の選手とも仲良くなり、新たな呼び名が生まれたが、そこは割愛。

 

 そんな感じで頑張っていたのだが……。

 

「なあ立華君」

「はい?」

 

 その日立華は風紀委員の書類仕事をしていたのだが、そこへ渡辺が話しかけてきた。

 

「君は自分の練習はいいのか?」

「一応してますよ?」

「……そうは見えないんだが……」

 

 立華は競技の練習期間にも関わらず、風紀委員の仕事や生徒会の仕事を手伝っていた。

 他にも剣道部や剣術部にまで顔を出している。

 更に他の選手の練習に付き合ってばっかりいた。

 どう見ても自分の競技の練習よりも、他人の手伝いを優先しているふしがあった。

 

 他の選手曰く。

 

『手伝ってくれてありがたいし、練習が捗どって感謝したいけど、アイツ自身は大丈夫なのか?』

 

 とのこと。

 

 因みに今回はレイナとは別行動。

 最近は登校下校、昼食時位しか一緒にいない。

 

「女子の手伝って色々参考にしてますし。……あんまりできないですし」

 

 後半は聞かれないよう小声で言う。

 これにはCADの欠陥が関わっている。

 

「……そうか。ならいいんだが。……勝つk」

「大丈夫です。勝ちますよ。ただ……」

「ただ?」

 

 そう言って意味ありげに笑う。

 

「あーちゃん先輩が憤死するか、悶死するかしれません」

「一体全体何をする気だ!?」

 

 ツッコミを入れる渡辺。

 因みに立華のエンジニアは達也であった。

 中条には外れて貰った。

 

「本番を楽しみにしてください」

「不安しかないんだが……」

 

 そんな訳で本番まで過ぎていった。




NPシリーズ

エジソンとテスラ(とバベッジ、エレナ、モリアーティ)が協力して作ったCAD。
宝具の火力を現代魔法で再現した物。
結構沢山ある。
様々なサーヴァント達の宝具再現に成功した。

ただし欠点がある。

1つ目。あくまで贋作なので本物には敵わない。
2つ目。それ相応の魔法力が必要。
3つ目。――――――現在は閲覧不可――――――
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