我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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第十八節:新人戦 モノリス・コード 前編

 ◆◆◆

 

 夜。

 ホテルの自室に戻った響子。

 すると。

 

「……誰?」

 

 人の気配を感じる。

 

「もしかして立華君?」

 

 その呼びかけに立華が出現する。

 それに少し驚く響子。

 

 その後、立華がお茶(夜なのでノンカフェイン)を入れ、それを飲みながら会話する2人。

 

「……驚かせないで。でも一体どうしたの?」

「ちょっと聞きたい事がありまして。通信だと傍受される可能性あるので」

「……あの後輩さんがさせるとは思わないし、思えないのだけど」

「……まあそうなんですけどね」

 

 2人が思い浮かべたのは彼の契約サーヴァントの1人である「後輩」の事。

 彼女はハッキングスキルは凄まじい。

 なにせとある通信傍受システムの追加拡張システムを立華に使用可能にしたうえ、管理者から完全に乗っ取り、サーバー自体を立華の家にしてしまった。

 ……因みに元の7人の管理者には使えるままにしてある。

 だが、立華の検索履歴を見れない。

 逆に立華はその7人の検索履歴を見れて、管理者のアカウント削除もできる。

 

「まあそれはともかく聞きたい事がありまして」

「何?」

「無頭龍についてです」

「!」

「どうやらちょっかい掛けてきているようなので、敵について知ろうかなと思いまして聞きに来たんです」

「……私一応軍人で守秘義務があるのだけれど」

「知ってます」

 

 その言葉に響子はため息をつく。

 そして。

 

「わかったわ」

 

 響子が説明を始める。

 その説明を聞いて立華の口元が三日月になっていく。

 それは「ジェネレーター」……魔法師を材料に作った生体兵器の説明のところでだった。

 

「立華君?」

「ミツケタ」

 

 妙な事を言い出した立華の様子に疑問に思う響子。

 

「それで?無頭龍は捕まえるなり、排除するなりした後、そのジェネレーターはどうするんです?」

「元に戻すのは不可能だから……」

「それ俺が貰います」

「!?」

「正確には俺のサーヴァントがですけど。何体か回収させて貰います。いいでしょ?どうせ処分するのでしょうし」

 

 その言葉に響子は尋ねる。

 

「……一体何をする気なの?」

「大丈夫です。響子さんの邪魔にはなりませんし、迷惑にもなりません」

「……言っても無駄でしょうね。わかったわ。でも」

「バレないようにしますので」

 

 そう言って笑う立華にため息を吐く響子だった。

 

 ◆◆◆

 

 そして、次の日。

 新人戦8日目。新人戦は今日で終了。

 今日行われるのは「モノリス・コード」。

 この競技で優勝も来まる。

 

 その中で目立っているのは一校だった。

 なに代理出場する選手が選手だからだ。

 3人の内2人は知られていた。

 

 1人目は司波達也。

 他校を散々苦しめた天才エンジニア。

 

 2人目は藤丸立華。

 「ピラーズ・ブレイク」で華麗な女装と優勝候補と引き分ける凄まじい魔法を見せつけた選手である。

 

「出てきたな彼らが」

「ああ」

 

 三校では一条と吉祥寺がその事について会話をしていた。

 実は彼ら司波達也に宣戦布告を前にしたのだ。

 ぶつかるとは思っていた。

 ……選手としてぶつかるとは思ってなかったが。

 

 更に彼らが入場すると、更に注目は増した。

 その理由は……。

 

「剣?」

「直接攻撃は反則だろう?」

 

 立華が腰につけた剣型CADについてだった。

 

 実はこれ渡辺の「バトル・ボード」の試合を見た達也が思いついて作ったCADだった。

 本来はレオ用なのだが、立華が借りた。

 名称は「オレイカルコス」。

 ……本来は「小通連」になるはずだったのだが、()()を知っている立華が強硬に反対して、改名させた。

 一応立華はレオには及ばないものの、硬化魔法を使える上に、このデバイスを使いようによってはレオ以上に彼は使えるからであった。

 それ以外にも腕輪型の汎用型CADを手首に巻いていた。

 しかも2つ。

 なので合計3つのCADを持っている事になる。

 

 因みに達也も二丁拳銃に腕輪型CADを巻いているので3つである。

 

「複数のデバイス同時使用か……」

「お手並み拝見と行こうか……」

 

 一条と吉祥寺がコメントする。

 

 一方、一校陣営は。

 

「森林ステージか……」

「不利よね……。普通なら」

 

 相手は森林ステージが得意な高校なので、普通に考えればこちらが不利。

 だが、こちらには「忍術使い」九重八雲の弟子である達也と、何してくるか予測不能且つ理解不能な立華がいる。

 なので幹部達はあんまり心配していなかった。

 

「立華君どんな戦法取るんだろうね」

「楽しみ」

 

 ほのかと雫が嬉しそうに話す。

 特に雫は「モノリス・コード」の大ファンであるため、喜びもひとしおだろう。

 

「ねえレイナ」

「何、エミ」

「イが抜けてる!?……立華君はどう戦うの?」

 

 エイミィの疑問にレイナは少し考え。

 

「わからない。リッカ、手札、数えきれない。心当たり、多すぎ」

「そ、そうなんだ。じゃあ深雪は?達也君どういう風に戦うかわかる?」

「なんとなくは。でも見てのお楽しみよ」

 

 そう言って深雪は微笑んだ。

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