ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ 作:グレン×グレン
……どっちかっていうとシリアル編が近いだろうか?
修学旅行も終わり、学園祭の準備が本格的にスタートしたある日のことだ。
俺達オカルト研究部に、二人のお客さんが現れた。
「お久しぶりですわ、リアスさまにイッセーさま」
「は~い! リアスちゃん達、お久~♪」
一緒に現れたのは、件のレイヴェル・フェニックスとセラフォルーさま!!
な、なんだなんだ?
「ごきげんようレイヴェル。そしてお久しぶりですわ、セラフォルー様」
とにこやかに挨拶するお嬢だが、その表情は少しだけ強張っている。
無理もない。セラフォルー様は割とトラブルメーカーだからな。何が起きたとしてもおかしくない。
なんでもイッセーが映画の撮影に付き合わされて、吹っ飛ばされたとか。しかもメインどころを段ボール箱にとられたとか。
冥界はおかしいと思う。
「とりあえず、私のお願いはレイヴェルちゃんの後でいいのよん」
「ありがとうございますわ、セラフォルー様。……それで、実はご相談があるのですが」
と、言う事で相談してきたのは、レイヴェルちゃんの兄であるライザーの事だった。
どうやらイッセーに一騎打ちで負けた事が酷くショックだったらしく、引き籠りになってしまったらしい。
それもドラゴン恐怖症を併発しているとか。トラウマ刻み込まれまくりだろう。
「それで、専門家に相談したのですが……」
その結果、なんでもグレモリー眷属のように根性を鍛えてみたらいいのではないかという意見になった。
まあ、聞いている限り負け知らずゆえに慢心していたガラスのエリートっぽいしな。
少しぐらい精神的なタフっぽさを手に入れなけりゃ、確かにやばいと思うな。
今後、ヴィクター経済連合との戦いは激化する一方だろう。そうなれば、若手とはいえ現役であるライザーなどは前線に出る事も多いはず。
前線ってのはハードな環境だからな。ある程度根性が無けりゃあやってられない。
そうしなけりゃ、周りの輪を乱してどんどん状況が悪化する事だってあるだろう。それが原因で大敗を喫する事もある。その結果軍法会議にかけられる……って落ちもあるな。
確かに、これは必要か。
「そういう事なら任せてください!! そもそも俺が負かしたのが責任ですから!!」
と、イッセーが名乗りを上げたのでここは任せるべきか。
なにせ根性ならイッセーが一番ある。むしろ適任だ。
根性=イッセーと言っても過言じゃない。ここは任せてもいいだろうって気にはなるな。
「それじゃあ、次は私の番ね」
と、何故かセラフォルー様は顔を少し赤くしていた。
……なに? この中の誰かに惚れたとか?
「こんなことをこのタイミングでいうのはちょっと恥ずかしいのだけれど……」
うん。なにかな?
そして、セラフォルー様は一枚のチラシを取り出した。
「お願い! 誰かこれに一緒に参加してほしいのよん!!」
そこには、何らかのイベントっぽい感じのチラシがあった。
俺は、それを目を凝らしてよーく見る。
―第一回、魔法少女フェスタ。
魔法少女フェスタ。それは、日本のアニメーションを代表するジャンルの一つ、魔法少女のフェスタだ。
古今東西の様々な魔法少女のフェスタであり、小さな子供達から大きなお友達迄、数多くの魔法少女のファンが一堂に集結するイベントである。
ちなみにエッチなお友達専用の同人誌コーナーまで完備してあるとのこと。至れり尽くせりである。
そしてもちろんそれは幅広いジャンルを取っている。
アニメの名シーンプレイバックはもちろん。
この為だけに、絶版されたグッズの再生産が行われる。
コスプレコーナーなど当然確保。
主題歌を歌った歌手やアイドルも再結集して、ライブも開かれる。
そして、そのイベントにセラフォルー様が参加する事は前から決まっていたらしい。
その為に毎日頑張って仕事を終わらせて、ちゃんと休暇も申請している。
まあ、普通に頑張ってるよな。これぐらいなら認めても罰は当たらねえだろ。
と、言いたいのだが……。
「全てはヴィクター経済連合の所為なのよん!!」
セラフォルー様が、魔法少女が決してしちゃいけない類の表情を浮かべている。
……俺の説教を受けて私服で活動しているからいいようなものの、いつものコスプレだったら大惨事だ。ほんと、説教してて良かった。
まあ、それはともかく。
このイベント、本当ならもっと前に行われる予定だった。
だが、東京都でロキが和議を妨害した一件の所為で延期が確定。伸びに伸びてこの時期になったのだ。
ロキが派手に動いたのも、本を正せばヴィクター経済連合が動いた為。そう言う意味ではヴィクターの所為と言っても過言ではない。
そして何とか日程のずれをフォローする事に成功したセラフォルー様だが、護衛の日程までは上手く行かなかったのだ。
ついてない事に近年に日本での連続の大事に上役が警戒心を強くしており、セラフォルー様の派閥とでもいうべき者達は「腕利きの護衛を必ずつける」事を参加の条件にした。
……で、白羽の矢が立ったのが俺だと言う事だ。
「別に契約金は貰ってるからいいですよ? その日は学校も休みだし」
「ホント!? あとで無理って言ったら氷漬けにするのよん?」
「言わないから言わないから。頼むからこの時期に氷漬けは勘弁してください」
俺もそこまで鬼じゃねえよ。
頑張って仕事終わらせたんだから、楽しむぐらいしてもいいじゃねえか。俺はそれには理解あるぜ?
魔王なんて重責背負ってんだから、息抜きする時間ぐらいはあってもいいだろうしな。
「御免なさいねヒロイ。私達もできれば手伝いたいのだけれど……」
「学園祭の準備もありますもの。学園を留守にするわけにはいきませんわ」
と、二大お姉さまが謝るが、まあそれは仕方がねえだろ。
学園祭の準備もあるしな。無茶はできねえ。
まあ、魔王をターゲットにして暗殺者が出てくる可能性ってのは確かにある。だけどお忍びだから可能性そのものは少ねえだろ。
それにあまり多いと逆に目立つからな。あとは一人か二人ぐらいでいいんだが……。
「それなら私も参加するわ。2人もいれば十分でしょう」
姐さんが、そう言って立ち上がる。
おお、姐さんが来てくれるなら百人力だぜ!!
「ありがとうリセスちゃん! これで魔法少女フェスに参加できるわ!」
「気にしなくていいわ。たまにはこういうお祭り騒ぎもいいでしょうしね」
……よし! これで準備は整った。
さて、魔法少女フェスタに向けて、準備スタート!!
そして参加しました、魔法少女フェスタ!!
参加したのは良いんだが……。
「……大きなお友達、なめてた」
つ、疲れるなコレ。
戦闘とか訓練とかに比べると、別の意味で疲れるな。
人ごみの中を掻い潜るのがまず大変だ。これでも噂のコミケと比べるとだいぶ少ないってんだから驚くしかねえ。
レヴィアたんとはぐれないようにするので大変だ。
っていうかレヴィアたんすげえな! 全然迷わず進んでやがる。
「しっかりしなさいヒロイ。この程度で気圧されているようじゃ、芸能界で生き残る事は出来ないわよ」
「いや。俺は芸能界に参加する気はないんだけど!?」
だから姐さんはなんで芸能界に詳しいんだ!!
「アイドルのイベントならこの程度の混雑は当たり前。受け容れなさい!!」
「俺は芸能界に興味ないから!!」
うぉお! 潰れる!!
っていうかレヴィアたんどこ行った?
いかん、護衛が護衛対象を見失ったなんて知られたら目も当てられねえ!!
「こっちよ。私の手をしっかり握ってなさい」
と、姐さんが俺の腕を掴むとそのまま、人込みを綺麗にかき分けて迷いなく前に進んでいく。
…………。
姐さんの手、トレーニングで硬いけど、どこか柔らかい。
やべえ。気が一瞬遠のいた。マジで感動ものだよ。
アイドルと握手して、もう手を洗いたくないとかいう馬鹿いるよな。そんなことしたら汚いから色んな意味で問題なのに。なんでそんなことすんのかよくわからないってんだ。
今気持ちわかった! 俺、今日、手を洗うのに覚悟がいるかもしれない!!
うっひょぉおおおおお!! 俺、ついてるぜぇえええ!!!
セラフォルー様は少しだけTPOを身に着けた!
ライザーはこれから根性を身に着ける予定だ!!
と、いうことで時系列が少しずれてる気もするけどライザー特訓編の裏側で行われる相同です。
今回の戦いで、募集したオリジナル勢力が出てくるので、ぜひお楽しみに!!
こっちを第四章にするという発想もなかったわけではなかったのです。京都が激戦だからだ速週あるしね。
でも、四章はリセスの試練偏でもあるのでちょっとこれだとあわないし、日本を舞台としているので三章でまとめた方がいいと思いました。