ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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いやぁ、話数の三倍の感想ってのはうれしいもんですなぁ。

そんな作品ってそうはない。しかもこの作品、スタートダッシュで連続投稿してたからその分で送れるし。

やっぱり感想はいっぱいあった方がうれしいです!! 評価やPVもうれしいけど、直接喜んでくれる声が届くってのがいいですね!!









それはそれとして魔法少女フェスタですが、ミルたんのことすっかり忘れてました(汗

そして濃すぎる展開なので入れてる余裕がないです(滝汗


第三章 44

 

 魔法少女フェスタ、飲食物コーナー。

 

 魔法少女の中には、親が飲食店を経営していたりする者がいる。

 

 お菓子をテーマにした魔法少女もいる。

 

 魔法少女の好物がヒューチャーされたものだってある。

 

 そんなこんなで、このフェスタには飲食物もしっかりと構成されていた。

 

「まさか、こんな本格的なオムハヤシが食えるとは思わなかったぜ」

 

「貴方今三時よ? あ、このパフェ本格的」

 

「ジュースも美味しい! 力がいっぱい入ってるわねん」

 

 俺達は一通り回ってから、こうしてだべっている。

 

 いやぁ、疲れた疲れた。

 

 テンションがMAX状態のレヴィアたんに付き合ってたら、いつの間にやらもう三時だ。

 

 ……今日はよく眠れそうだぜ。疲れた。

 

 しかしホント人がいるなぁ。

 

 子どもはもちろんのこと、大人もたくさんいる。

 

 子供に付き合わされただけの親御さんだけじゃない。大きなお友達もたくさんいる。

 

 驚くべきは女の大人も多いってことだ。女子高生とか中学生がコスプレしてる。

 

 なんでも、コスプレ専門コーナーまであるってことだ。マジで色々と考えてやがるな、オイ。

 

「今日はいっぱい堪能したのよん。夜のライブも楽しみねん」

 

 と、ものすごい満喫しているレヴィアたんだが、しかし俺は疲れた。

 

 寝たい。一時間ぐらい寝たい。マジで寝たい。

 

「気張りなさい、ヒロイ。アイドルのライブは、別の意味で体力を浪費するわ」

 

 マジですか、姐さん。

 

 うわぁ、これが年俸二億四千万の重みか。難易度高いぜ。

 

 き、気合を入れろ、俺。万が一にでもこのフェスタでテロが起きたら、俺が動かなけりゃならないんだからな。

 

 ……起きるわけねえよなぁ。レヴィアたんがいるだなんて、誰も知らないだろうし。

 

 そんなことを思ってたら、スプーンを取り落としてしまった。

 

 いかん、地面に堕ちたらオムハヤシが食えなくなる―

 

「―おっと。大丈夫か?」

 

 と、親切な人がさっとスプーンを取ってくれた。

 

 おお、親切な人だ。ありがたい。

 

「あ、ありがとうございま―」

 

 顔を上げた俺の目の前に、総理がいた。

 

「よう、聖槍の坊主。京都ぶりだな」

 

「そ、そそそそうむぐっ!?」

 

 思わず大声を出しかけた俺の口を、姐さんが勢いよく塞いだ。

 

 ね、姐さんの匂いがぁああああ!!

 

 別の意味で興奮する俺の耳元に口を寄せて、姐さんがため息交じりに口を開いた。

 

「落ち着きなさい。こんなとこに総理がいるなんて知られたら大騒ぎよ。フェスタの中止もあり得るわ」

 

「………ヒロイ君、静かにしてね?」

 

 レヴィアたん、怖い。冷気漏れてる。

 

 そんな様子を見て、総理は含み笑いをしながらビールを傾けた。

 

「いや、ようやく京都の件も落ち着いたんでよ。たまには孫にサービスしてやろうと思って連れてきてたんだよ」

 

 な、なるほど。総理が大きなお友達というわけではないと。

 

 それにしたって豪胆だな。よくもまあ、こんなところに護衛もなしで来てやがる。

 

 流石は次代を牽引する総理大臣。この乱世を生き残るのにふさわしいと褒められるだけのことはあるじゃねえか。

 

 俺達が感心してると、総理は飲み干したビールをテーブルに置きながら、ニヤリと笑った。

 

「ま、それにこんなところをテロったところで旨味はねえしな。ヴィクターの連中は異形に関係ない民間人にスポットを当てたテロはしねえし、こんなサブカル関係のイベント襲撃するほど阿呆じゃねえだろ―」

 

 その瞬間、俺の視線の先に魔方陣が展開された。

 

 転移用の魔方陣が、一斉に大量に数百ぐらい展開される。

 

 それはフェスタの会場を包み込むようにして展開され、そして人影を吐き出した。

 

 さらに、人工的に生み出されたっぽい十メートルを軽く超える巨大な熊やライオンが何体も現れる。

 

「「「「…………」」」」

 

 え、え……ええ?

 

 唖然とする俺達の視線の中、会場は一斉に包囲されてしまった。

 

 既に魔法が展開して、土が盛り上がってゴーレムが大量に生み出される。

 

 何が何だか分かってない……というか訳が分からない人達の前で、あっという間に包囲が完了された。

 

 その包囲する者達は、ローブを纏った魔法使い。

 

 三角帽子を被った者もおり、典型的な中世の魔女や魔法使いのイメージそのものな格好だった。

 

 そして、少し豪華な意匠が施された魔女らしき人物が、空中で魔方陣を展開して声を張り上げる。

 

「偉大なる我ら魔導の徒を愚弄するゴミムシども!! 我らは魔法使い連合体、ガールヴィラン!!」

 

 ……なんか宣言してるんですけどー。

 

「魔法使いという文化を愚弄する存在、魔法少女を信奉する愚か者どもめ。今日が貴様らの命日と知るがいい!!」

 

 ……敵意バリバリなんですけどー。

 

「おのれ、何が魔法少女だ」

 

「ぶりっこなんぞ魔法には無用の産物だぞ」

 

「我々の文化を勘違いさせる、最悪の存在め」

 

 周りの人達が魔法少女ディスりまくりなんですけどー。

 

 と、とにもかくにも、この場を包囲した魔法使い達は、ゴキブリを見るような視線を、大きなお友達や子供達に向ける。

 

 特に子供達に向ける視線がどぎつい。隙を見せたらすぐにでも攻撃を仕掛けてきかねないぐらいどぎつい。

 

「サバトの概念も知らぬ小猿共が。今すぐにでも焼き殺してやりたいところだが、然しそれではむしろ気がすまん……」

 

 ……サバトって確か、乱○とかするんだよな。

 

 そんなもん子供に教えるわけねえだろ。教えたらそいつが逮捕されるっての。

 

 などと思っている暇もなかった。

 

 その魔法使い達は杖を掲げると、高密度の呪いの塊を展開する。

 

 直接人を殺すのには不向きな能力だが、しかしそれには便利なものがある。

 

 一言で言う。死体が五体満足で残りやすい。

 

「今から我らがすることを教えてやる。これから貴様ら全員、呪いで皆殺しだ」

 

 そう言った魔女は、その事実を認識して恐慌状態になる前に、更に続けた。

 

「そして貴様らの死体でゾンビを作り出し、魔法少女などという文化を創り出す日本のアニメ会社をまとめてその信奉者によって食い殺してくれるわ!!」

 

 ……その瞬間、俺達は速攻で動いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔法少女達が動き出す数分ほど前、僕達は生徒会室に呼ばれていた。

 

「先日は姉が失礼しました」

 

 と、ソーナ会長が頭を下げる。

 

 どうやら、数日前のセラフォルー様のお願い事の件で謝りに来たかったらしい。

 

 なにせ生徒会長ともなれば、学園祭前は忙しいからね。本来なら会長が監視するつもりだったんだろうけど、そうもいかなかったということか。

 

「大丈夫でしょう。あのセラフォルーさまを説得したヒロイ君なら、きちんと手綱を握れるはずです」

 

 椿姫さんがそう言うけど、ソーナ会長はしかし首を横に振った。

 

「いえ。本来ならこういうのは眷属、もしくは妹である私の役目です。このようは私事に三大勢力共用のヒロイくんを使うのは、やはり問題があるのではないでしょうかと思うと……」

 

「多分大丈夫だと思いますぅ」

 

 ギャスパー君にまで言わしめさせるとは、ソーナ会長も色々と苦労しているようだ。

 

 なんだかんだでお姉さんのことが大好きだってことだろうね。だからどうしても気になってしまうんだろう。

 

 まあ、ヒロイ君なら大丈夫だと思うんだけどね。

 

 なにせリセスさんもついている。あの二人の戦闘能力は折り紙付きだ。

 

 そしてセラフォルー様も魔王の1人。其の力は並の最上級悪魔を圧倒するほどのものだ。

 

 そんな三人がいるなら、もしヴィクター経済連合が攻めてきたとしてもどうとでもなるだろう。

 

 そう思った瞬間だった。

 

「た、大変です会長!!」

 

 慌てて、会長の兵士である仁村さんが飛び込んできた。

 

「どうしたのです。部屋に入る時はまずノックを―」

 

「ヴィクター経済連合から通信が入ってきてます!! 緊急事態だとか言ってますけど!?」

 

 その言葉に、たしなめようとした会長はすぐに考え込んだ。

 

 当たり前だ。

 

 ヴィクター経済連合。旧魔王派閥を筆頭に、三大勢力のはぐれ者を多数所属させている組織。更には和平を結んだアースガルズやオリュンポスに敵対する派閥も数多い。

 

 ましてや、彼らは聖書の神の死を堂々と公開した存在だ。それによって発生した被害は甚大で、死亡者はもちろん、精神を病んだ者は数多い、やけを起こして犯罪組織に属しているものも少なくない。

 

 僕達三大勢力にとっての怨敵と言っても過言ではない組織だ。

 

 確かにロキとの一件では共闘したけど、それも戦力が足りない状況ゆえに苦肉の策。それにメインで動いていたのは反アースガルズ団体であるノイエラグナロクだ。

 

 話によると、ノイエラグナロクはエインヘリヤルの親族の末裔や、ドワーフで構成されている組織らしい。

 

 かつてのアースガルズは、ラグナロクを乗り越えるためにエインヘリヤルをかき集めたり、強力な武器を用意していた。

 

 その過程でロキに事実上ミョルニルを騙し取られていたり、意図的に戦争を引き起こして誰が死ぬかまで入念にコントロールしていた時もある。

 

 それらの恨みを引き継いだ者達が参加した組織が、ノイエラグナロク。真なる神々の黄昏を自称する者達だ。

 

 つまりは敵の敵は一時的な味方という理論。優先順位の差を利用して、先ずはロキに武具を騙し取られた意趣返しをしたにすぎない。

 

 アースガルズと和平を結んだ以上、僕達も彼女達にとっては倒すべき敵だろう。いずれ本格的に殺し合いが勃発すると見ていい。協力態勢を取るとは思えない。

 

 それなのに、一体なんで?

 

「……まずは最低限必要な情報を伝えさせなさい。会話するかどうかはそれから判断します」

 

「了解です! ……え゛!?」

 

 仁村さんが、目を見開いて顔を真っ青にした。

 

 そして、油の切れた機械のようなぎこちない動きで、僕達の方を向く。

 

「……魔法少女フェスタに関わった人達を皆殺しにしようとして、派閥の一つが暴走したって言ってるんですけど……」

 

「すぐに会話をします。それとお姉さま達に緊急連絡を!!」

 

 判断は迅速だった。

 

 いや、訳が分からない。

 

 なんで魔法少女フェスタを襲撃するんだ? それも、関わった人達を皆殺しにするなんて、問題行動すぎる。

 

 ヴィクター経済連合は、大義名分を持つ立派な国際同盟だ。少なくとも向こうはそう振舞っている。

 

 旧魔王派が暴走して余計なことを口走っていたが、それに対してきちんとペナルティを用意するなど、最低限の体裁は保っているのがあの組織だ。少なくとも、無意味な虐殺は行わない。

 

 あの同時多発クーデターだってそうだ。あくまであれは賛同者の為に行われたものだ。そう言う大義名分があった。

 

 それなのに、民間人のイベントで虐殺を行うなんてありえない。

 

 どう考えてもヴィクターの名声が大幅に落ちる。しかも戦略上の価値が全く持って分らない。意味がないと言ってもいい。

 

 それなのに……いったいなんで!?

 

 そんな僕達の混乱をよそに、魔方陣が展開して一人の女性の姿が移る。

 

 金色の髪を持つ、グラマラスな女性だった。

 

『初めまして。私はヴィクター経済連合、コノート組合(ギルド)の代表、メーヴ・コノートだ』

 

 傭兵らしいラフな格好をし、そして鍛え上げられた隙の無い動きを見せている女性だ。

 

『挨拶は無用なので要件を話す。本日有明で行われている魔法少女フェスタに、我々の派閥だったガールヴィランが離反して襲撃を仕掛けた。目的はフェスタに参加する者達全員を殺し、其のゾンビによって日本のアニメ会社の人間を皆殺しする事だ』

 

 あらゆる意味で頭が痛くなる。

 

 残虐非道にもほどがある所業。

 

 戦略的価値が全く見えない目的。

 

 そしてそれを、ヴィクター経済連合を離反してまで行おうとする意志。

 

 すべてにおいて意味不明だ、一体どういうことだ?

 

「……そういう事ですか」

 

 分かったんですか会長!?

 

 僕には全然意味不明です。どういう事か説明してください!!

 

「もとより、日本発祥の魔法少女という概念を嫌っている魔法使いは多いです。「魔法使いという存在を間違って認識される」として憎悪している者も数多い」

 

 会長は、かなり真剣な表情で歯ぎしりする。

 

 ま、魔法少女ッて概念そのものが日本発祥だったんですね。それこそ初めて知りました。流石お姉さんが魔法少女マニアなだけあります。

 

 そして、メーヴを名乗った女性もそれに対してうんうんと頷く。

 

『禍の団に所属する魔法使い団体でもそういった者は多い。それらが独自に集まったのがガールヴィランだ』

 

 そ、そんな馬鹿らしい理由で結束した派閥がいるのか……。

 

 僕は違う意味で戦慄するけど、そんな事をしている場合でもない。

 

『宰相達は「民間人をメインターゲットにするのはまずい」と抑えていたのだが、魔法少女に固定化したイベントがあると聞きつけて、ついに我慢の限界に達したらしい。我々から離反すると一方的に通告して、襲撃を開始しようとしているのだ』

 

「……何てこと。あそこにはお姉さまが!」

 

 ああ、なんて事だ。

 

 セラフォルーさまがいらっしゃるところで本当にテロが起きるだなんて!!

 

 ヴィクターを離反してまで魔法少女を滅ぼしたいのか! どれだけ魔法少女が嫌いなんだ!!

 

 セラフォルー様を狙って暗殺計画ならともかく、この調子だとセラフォルー様がいる事すら特に気づいていないっぽいぞ?

 

 なんてことだ。これは本当にテロだ!!

 

『……とはいえこれを見逃しては管理不行き届きで支持率が低下すると判断し、我々が派遣されたのだが。何分いきなりなので戦力が足りなくてな。苦肉の策として三大勢力と日本政府に緊急連絡をしたのだ』

 

「事情は分かりました。すぐに向かいます」

 

 ソーナ会長はそう断言すると、すぐに立ち上がった。

 

「すぐに動かせる戦力をかき集めてください。それとお姉さま達に至急連絡を」

 

「了解です会長」

 

 こんな馬鹿らしい展開で起きたテロにすぐに対応できるだなんて、会長はやはりすごい女性だ。

 

 正直、展開があれすぎて僕は反応できてない節がある。 

 

 イッセーくんのおっぱいネタとは別ベクトルで酷い。魔法少女を撲滅する為に、ヴィクター経済連合を離反してまでテロ活動って……。

 

『しかも、我々と敵対状態にあるテロ組織が勘付いて動いているという情報もある。あいつらも上級悪魔クラスが数十人いるから気を付けるといい』

 

「詳細情報をうかがってもよろしいでしょうか?」

 

 会長がそう促すと、メーヴ・コノートは目を伏せて頭痛を堪える表情を浮かべた。

 

 なんだろう。ガールヴィランとは別の意味で頭が痛くなる展開な予感がしてきたぞ?

 

『そいつらは―』

 

 その瞬間、僕は急性神経性胃炎を起こしてフェニックスの涙のお世話になった。

 

 世界でも類を見ないアホらしい理由でフェニックスの涙を使ってしまった。作っているフェニックス家の人達には、心から謝罪をしたいと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 




ケルトネタは募集したものです。ありがとうございます。








それはそれとして魔法使い団体襲来。ヴィクター経済連合のロビー活動が変な方向に化学反応を起こして、魔法少女撲滅派閥が本格的に始動しました。

あと、魔法少女ッて概念は日本が発祥なんだって! すごいね日本!

そして頭の痛くなる展開はまだ続きますよー! これも募集したネタを使ってるぜー!
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