ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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そんなこんなで第六話。


ペトの成長に関してですが、実は結構大変だということに気が付いて苦労しました。

なぜなら、ペトの場合ホントに狙撃に才能が割り振られてる典型的一芸特化型だからです。汎用性も狙撃に割り振られているキャラ設定なのです。

ゆえに、それが生かせる環境なら非常に強いのですが、然し問題点も数多い。ぶっちゃけ英雄派とかの弱点を突くタイプからすれば、対策を取りやすいタイプです。

上級堕天使クラスの光力による超遠距離精密狙撃が持ち味ですが、裏を返せばそれ以外の技術は上級堕天使でも下の下なので、狙撃を生かせない環境で戦えばペトは楽に倒せる部類です。英雄派の中堅どころでもそれに持ち込むことができれば勝てるでしょう。

例えばデイウォーカー編で吸血鬼の里がそうでしたが、霧で戦場を包み込んで見通しを悪くする。これだけで狙撃はつぶせます。入り組んだ屋内で仕掛けるという戦法も行けますね。

そして火力も上級堕天使のレベルですので、原作第四章の邪龍共クラスとなればガン無視も狙える。
 オカルト研究部のメンバーは総合力なら上級レベルが原作最終章でも大半ですが、それぞれレアキャラなのでぶち抜ける武器があるわけです。
 しかしペトの武器は驚異的な狙撃の才能。つまり遠くから確実に当てる能力です。……それはそれで化け物なんですが、原作第四章に突入すると、邪龍軍団は頑丈だし織勢力のイグドラシリーズも神滅具の全身鎧型禁手とまともにやり合える性能だし、雑魚敵の量産型邪龍は量産型邪龍で数が多いから狙撃だと数減らすのも一苦労だしで、ペトの強化が必要だということに気が付きました。

 それでとりあえず即興で何とかしてみました。



第五章 6

 

 なんたらかんたらうんぬんかんぬん。

 

 今、俺達は冥界のホテルでだべりながら、イッセー達の試験の報告を待っていた。

 

「いやぁ、やっぱり昼酒は最高だな。他の奴らが汗水たらして働いている中で飲むってのが実にいい」

 

「そう言うところで邪悪なこと言うの、やめて頂戴。私の酒がまずくなるわ」

 

 と、アザゼル先生と姐さんは昼酒を飲みながらだべっている。

 

 ちなみにオーフィス達も一緒に来ている。

 

 流石に簡単な変装はしている。しかも術を使って気配を消しているようだ。結構な人数がいるが、誰一人として意識してない。

 

 こういうことができるからこそ、ヴァーリチームは神出鬼没ってわけか。流石はヴィクターでも少数精鋭で通ってるわけだな。

 

 頼むからこんなところで迷惑な事をしないでくれよな。ここで俺達が止めようとしても、被害が甚大になるからよ。

 

「……前から思ってったッスけど、部長は痴女いところがあるから気を付けるッス。そう言うところがイッセーの鈍感とかみ合ったんっすよ?」

 

「だ、誰が痴女よ!!」

 

 ペトの半目での指摘に、お嬢が反論をする。

 

 だが、同意を求めて向けられた視線に応える者は誰一人としていない。

 

 だって、イッセーとのファーストコンタクトを皆知ってるからな。そりゃそうなる。

 

 貞操観念が硬いのか緩いのかわからねえよ。俺、そのファーストコンタクトだったら「童貞食べてください!!」って土下座しそうだしよ。OKしてくれそうな感じなファーストコンタクトじゃねえか。

 

「り、リアスお姉さまはやっぱりイッセーさんに対していやらしすぎます」

 

「いや、アーシアも最近はイッセー相手に大胆ではないか。既にイリナと同じく染まっているぞ」

 

「染まってないもん! 私、ミカエル様のAだもん!!」

 

 教会三人娘のだべりを聞き流しながら、俺はから揚げを食べる。

 

 っていうかイリナ。お前はもう染まっている。

 

「イッセー先輩、そろそろ実技でしょうか」

 

「じゃねえの? 手加減の仕方間違えて、相手殺してなきゃいいんだが」

 

 俺は小猫ちゃんと一緒にもぐもぐとから揚げを食べる。

 

 ちなみに別の席でもオーフィスがむぐむぐとから揚げを食べていた……かと思えば、サラダも食べていた。

 

 どうやら、ペトの意見を参考にしたらしい。黒歌やルフェイよりバランスのいい食事をとってんな。

 

 思わぬところで敵にパワーアップの気配が出てきちまった。これ、和平結ばないと俺達負けるんじゃねえか?

 

 ちなみにギャスパーはここにはいねえ。

 

 朝早くから、グリゴリの研究施設に行って特訓をするとのことだ。

 

 どうも、バアルとのレーティングゲームの襲撃でイグドラフォースにボコられた事を気にしているらしい。

 

 あれは敵が強力すぎたわけでもあるんだが、しかしそれでも気にしてるようだ。

 

 ロスヴァイセさんも、お嬢の眷属になってからあまり役に立ってないのを気にしていたし、こういうのって眷属全体の特色なのかねぇ。

 

 ペトに至っては敵の親玉に慰められてたし。いや、その人の部下なんだよ、お前の攻撃が通用しなかったの。

 

 ……俺らは若手の中では化物だって言われてるけど、それでも勝てない連中はゴロゴロいるんだよなぁ。

 

「敵のインフレも激しくなってきているし、俺らも何かしらのパワーアップが必要なのかもねぇ」

 

「そうですね。私も、これまで以上に頑張らないと」

 

 俺は小猫ちゃんと一緒に少し落ち込んだ。

 

 俺の場合は、やっぱり聖槍や魔剣を禁手に至らせる事だよな。

 

 英雄派は、禁手に至る方法を探り出して、それをばらまく事で潜在的な不満を持っていた連中をたきつけている。そう言う連中を捕えれば、聞き出す事もできる。

 

 ……曹操に対抗する為にも、俺もそれ位はした方がいいんだろうか。

 

「私は、どうしたものでしょうか」

 

 小猫ちゃんはその辺大変だ。

 

 仙術は扱いが難しいからな。その辺の指導役が必要だ。

 

 ……いっそのこと、黒歌に要求するっていう手もあったんだがな。

 

 だけどヤベえな。黒歌は小猫ちゃんを奪いに行って、それを拒絶されたら殺す気で仕掛けた前科がある。しかも主殺しのはぐれ悪魔だ。何してくるかわからねえ。

 

 流石に教わるってのは困難かねぇ。

 

「あら、それならいっそのこと黒歌に教わったら?」

 

 って姐さん!

 

 俺はちょっとそれは的な目を向けるけど、姐さんは意にも介さずつまみの枝豆をぱくついた。

 

 そして、お手拭きで手を拭いてから、小猫の頭をなでる。

 

「あれで中々話しは分かるわ。きちんと対価を払えば、まあアドバイスぐらいはくれるでしょう」

 

 そ、そうなのか? すごくいい加減なアドバイスしそうで怖いんだけどよ。

 

 っていうか対価ってなんだよ。イッセーの種とかいうんじゃねえだろうな。お嬢キレるぞ。

 

 姐さんはそのまま微笑を浮かべると、小猫の頭をもう一度撫でる。

 

「まぁ、テンション任せの生き方なところはあるけれど、腹を割って話せばいろんな事情も―」

 

「ちょっと」

 

 と、姐さんの言葉を遮って、黒歌の声が届いた。

 

 割とジト目だ。結構イラついてる感覚がもろに出てやがる。

 

「……余計なことは言わなくていいのよ」

 

「あら、悪かったわね」

 

 と、姐さんはそんな黒歌に苦笑すると、またビールを飲みながらつまみを堪能し始める。

 

 ん? なんかあったのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなやり取りの後、イッセー達が来たので、俺達はそのまま談笑をしながら食事を再開した。

 

 イッセーの奴、実技の試験で鎧まで展開して割とマジで相手を殴り飛ばしたらしい。

 

 死んだんじゃねえかとか思ったけど、幸い生きてたらしい。その悪魔、将来性あるんじゃねえか? 頑丈すぎだろ。

 

 つか、イッセーの奴相当自信なかったらしい。実技試験は模擬戦闘だったらしいけど、負ける可能性とかを本気で心配していたとか。とにかく全力でぶつからないとと気合入れていたらしい。

 

 ……お前が中級悪魔候補程度に苦戦するわけねえだろ。前に覗く覗かないで激闘を繰り広げたライザーってのは、上級悪魔だったはずだぞ。上級とは戦えてるじゃねえか。

 

 あいつ、自分が苦戦続きだったから今回も苦戦すると思ってたみてえだな。

 

 あの野郎、自分の戦ってきた連中がどんだけ化け物なのかよくわかってねえな。

 

 コカビエルは最上級堕天使の中でも、グリゴリの幹部を務める傑物。ヴァーリは、魔王の血を継ぐ白龍皇。ディオドラは姐さんや俺に匹敵する神器適合能力を、悪魔のみで保有している奇才。ロキは腐っても北欧のメジャーな神。そして英雄派は天才ぞろい。

 

 ……どいつもこいつも最上級クラス。そんなのとまともに戦えるってことが、どんだけ化け物なのかよくわかってねえみてぇだな。

 

 ったく、馬鹿じゃねえのか。

 

 んなことを思いながら、俺はトイレに向かって声を投げかけた。

 

「姐さん、そろそろ収まったかぁ?」

 

「だ、大丈夫……。全部出したら収まったわ……」

 

 今、姐さんはペース配分を間違えて吐いていた。

 

 どうも冥界独自の食い物を喰っていたら、食い合わせも悪かったらしい。姐さんが飲みすぎで吐くところなんて初めて見たぞ。

 

 出すもん出し切ったって感じだな。

 

 こんな姐さん、俺は見たくなかった……っ

 

「ヒロイ~。お姉様は大丈夫ッスか~?」

 

 と、ペトがドリンクバーで用意したオレンジジュースを持ってきてくれた。

 

 なんでも、悪酔いには糖分を補給するのがいいとか。

 

「ああ、だいぶ調子が良くなってるぜ」

 

「……ごめんなさい、ペト。心配かけたわね……」

 

 と、トイレのドアを開けて、姐さんがだいぶましになった顔を見せて出てきた。

 

 そのままジュースを貰うと、一気に飲み干した。

 

「ふぅ。水分取ったらかなり楽になったわ」

 

「無理は禁物っすよ、お姉様」

 

 そう苦笑するペトを見て、俺はふと気が付いた事がある。

 

 ペトの胸元には、ネックレスが輝いていた。

 

 8の字みたいな飾りのついたネックレス。なんか黒く輝く金属でできている。

 

 こんなおしゃれしているところ、見たことねえな。なんで今日に限って?

 

 あ、姐さんがプレゼントしたのか。それなら、ペトなら毎日でもつけていようとするだろうな。

 

 いや、俺にもくれよ姐さん。俺だって姐さんからプレゼント欲しい。童貞を食べてくれたのは感謝するけど、それとこれとは話が別なんだよ。

 

 そう思った俺は視線を姐さんに向けるが、姐さんも首を傾げていた。

 

「あら? ペト、そのネックレスは?」

 

 そう姐さんに言われて、ペトは首を傾げる。

 

 そして首元に手を当てて……。

 

「あれ? なにっすかこれ?」

 

 ペトも知らんのかい!!

 

 いや、ちょっと待て。

 

 当人も知らんうちに首掛けられていたネックレスって、ホラー以外の何物でもねえ。

 

「おいペト、それ、危ないから外した方がいいんじゃねえか?」

 

「待ちなさいヒロイ。外したら死ぬ呪いとかけられてそうだから、アザゼルに相談しましょう」

 

「ちょ、お姉様もヒロイも怖いこと言わないでほしいっす!!」

 

 俺達がちょっとパニックになりながら、とりあえず困った時のアザゼル先生に頼ろうとしたその時だった。

 

 ……黒に近い、霧がレストランを包み込んだ。

 




ついに英雄派襲撃。

因みに、曹操の七宝の女宝ですが、ペトとリセスにはあまり意味がありません。

リセスは駒王学園の中でも最上位クラスの実力があるので突破できます。神滅具を禁手に至らせたのは伊達ではなく、そして準最強の神滅具なので元から強力なのです。加えて龍天の賢者になれば、女宝どころか七宝全部に対してリスクもあるけどリターンが馬鹿でかい対抗策が取れます。……自分の作品、対女性能力持ってる曹操相手に有利にできる女多いな。

逆にペトは戦闘スタイル的に相性が最悪ですね。超遠距離からの精密狙撃が持ち味のペトですので、そもそも女宝を届かせるのが大変です。射程が長いというのは脅威なのです。曹操のスペックではペトの火力でも一発で大打撃を与えらえるのもポイント。
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