ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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はいはい皆さんお待たせいたしました!

ついにヴァーリも本気モードです!!


第五章 28 白銀の極覇龍

 

「兵藤ぅうううううう!!! 俺は、お前が死んだとばかりずっと思っててなぁあああああ!!!」

 

「いや、ホント勝手に殺さないでくれよ」

 

「死んでねえのがおかしいんだって何度も言ってんだろ」

 

 匙、イッセー、俺の順で色々と言ってるけど、んなことしてる余裕もねえわな。

 

 だけどまぁ、ここで邪龍ヴリトラが参戦ってのはいいタイミングだ。

 

 ああ、これなら勝ちの目もだいぶ見えてきたってもんだ。

 

「……まさか、我が結界を強引に突破するとは……っ」

 

 プライドを思いっきり傷つけられたのか、ゲオルクが苦苦しげな表情を浮かべる。

 

 そうそう。そう言う顔が見たかったんだよ。

 

「さて、これで状況は大きく変わったわね」

 

「そうね。これなら容赦なく消し飛ばす事もできるかしら」

 

 リセスの姐さんとリアスのお嬢が、嗜虐的な笑みを浮かべてゲオルク達を見据える。

 

 ああ、散々こっちもやられてきたからな。そろそろいい加減今までのツケを払わせても良い頃だろう。

 

 まあ、そう油断できるわけでもねえだろうがな。

 

 なにせあいつ等、まだ隠し玉があるらしいし。それを出されたら流石に五分五分か。

 

「どうしたものか。このまま撤退というのも癪に障るが、そろそろ敵も増援を送り込んできそうだ」

 

「確かにねぇ。こっちも業魔人(カオス・ドライブ)をポンポン使って旧魔王の末裔たちを調子づかせるのもあれだし?」

 

「おいおい逃げんのかよ。こっからがいいところなんじゃねえか」

 

 英雄派共の間で会議らしきものが始まるけどよ。お前ら、そんな事する余裕があるとでも思ってんのか?

 

「一応言っておくけど、このまま逃がしてあげるほど、こっちも優しくはないわよ」

 

「その通りだ。貴様らが巻き込んだ冥界の子供達の恐怖の分だけ、お前達には責を負ってもらう」

 

 姐さんとサイラオーグさんが一歩前に出て、いつでも飛びかかれる体勢に入る。

 

 ああ、俺達も結構フラストレーションが溜まってるんだよ。

 

 覚悟してもらうか!! イッセーの復活劇の生贄になるといいわ!!

 

 そう思って踏み込んだ瞬間―

 

『では、こちらの相手もしていただきましょうか』

 

 その言葉と共に、殺気を感じた。

 

 とっさに壁となる大型ホンダブレードを展開しながら飛び退れば、鋭い鎌がそれを両断した。

 

 なんだこいつ。間違いなくかなりできる野郎じゃねえか。

 

「プルートか! こんな時に!!」

 

 木場が舌打ちをしながらグラムを構える。

 

 いや、それ呪いがシャレにならなかったよな。まずは聖魔剣を構えろや。

 

「あらあら。何をしに来たのかしら?」

 

「……どうせ、私達の邪魔をしに来ただけでしょう」

 

 バチバチと雷光を飛ばす朱乃さんに、小猫ちゃんがため息交じりにそう答える。

 

 つーかプルートっつーと、確か最上級死神の一人だったよな。

 

 曹操にボコられた後のイッセー達を始末しようと、ハーデスに送り込まれたとか。最上級の死神とか、間違いなくシャレにならねえ実力者なんだろうな。

 

『先に通達しておきましょう。……我々冥府はハーデス様の意思の元、ヴィクター経済連合に正式に加入しました』

 

 ……マジかよ。

 

 あのジジイ、素直にヴィクターに頭下げる手合いだと思えねえんだがな。

 

 アザゼル先生たちが何かして、追い詰められたか? そんでヤケを起こしたってところなんだろうが…‥。

 

『とは言え、我々の序列は最下層。……早めに手柄を立ててこの屈辱的な立場からのし上がりませんと。悪魔や教会からの派閥に上から目線を向けられるなど我慢できませんので』

 

 プルートはそう言うと、鎌を構える。

 

 なるほど。シャルバと曹操をいいように使った事に、ヴィクターの連中も腹を立ててるってわけか。自業自得だな、オイ。

 

 つっても、そのシャルバにとどめを刺したイッセーを潰せば、それなりの功績にゃぁなるだろうな。

 

 しかもこっちにゃオーフィスがいるからな。上手くして捕まえる事が出来りゃぁ、一気に序列を上げる事も不可能じゃねえってわけか。考えてやがる。

 

 チッ。結果的に挟み撃ちになりやがった。面倒なこったなぁ、オイ。

 

 上等だ。イッセー達をボコった借りもあるし、とりあえず俺が相手してやる。

 

「捕らぬ狸の皮算用っつー日本の格言知ってっか? 今からそれを体験させてやるよ」

 

 俺は聖槍を構えて一歩前に踏み出して―

 

「……いや、悪いがそいつの相手は譲れないな」

 

 その言葉と共に、白が舞い降りた。

 

 ……この鎧、ヴァーリか?

 

『ほう。冥府に仕掛けたかと思えば、ドーインジャーの大群の前に逃げ帰ったヴァーリチームですか』

 

「ああ。まさかヴィクターが総力を挙げて防衛線を張るとは思わなかった。あれは流石にこちらが死んでしまうのでね」

 

 プルートの皮肉に苦笑交じりにそう返すヴァーリ。

 

 そんなヴァーリのもとに、ヴァーリチームの面々もやってくる。

 

 おいおい、オールスターでやってきてくれたじゃねえか。こりゃ英雄派の幹部連中も確実に倒せるだろ。

 

 俺が思わぬ援軍に喜ぶ中、ヴァーリは視線をプルートに向ける。

 

「いい加減鬱憤を晴らしたくてね。だけどハーデスたちにぶつけるのは些かリスクが大きい。ここはのこのこと出てきたお前で晴らすべきだろう」

 

『これは怖い。ですが、史上最強の白龍皇との戦いは心躍りますね』

 

 プルートの奴も乗り気だ。こりゃ、凄い事になるのが目に見えてるな、オイ。

 

 さて、実際のところどうなるのかねぇ。

 

 と、ヴァーリが全身から強大なオーラを放つ。

 

「せめてもの情けだ。俺の切り札を見て死ぬといい」

 

 ヴァーリの切り札。ってことはつまり、覇龍(ジャガーノート・ドライブ)でも出す気か?

 

 いや、似ているが何かが違う。……なんだ?

 

「兵藤一誠は歴代を説得したようだが、俺はねじ伏せる方が性に合っていてね。こんなものを生み出してみた」

 

 その言葉と共に、放たれるオーラがより絶大に上昇した。

 

「我、目覚めるは、律の絶対を闇に堕とす白龍皇なり」

 

 あ、詠唱が違う。

 

「無限の破滅と黎明の夢を穿ちて覇道を往く」

 

 ってことはあれか。イッセーの真女王と同様の形態ってことか!!

 

「我、無垢なる龍の皇帝と成りて―」

 

 っていうかおいおいちょっと待て。

 

 この出力、覇龍に匹敵どころかそれ以上―

 

「汝を白銀の幻想と魔導の極致へと従えよう―!」

 

 そこに映るのは、白銀に輝く龍の鎧。

 

 出力だけなら覇龍すら超え、然しどことなく紅の鎧を思わせる。

 

 そんな強大な力の権化が、俺達の目の前に現れていた。

 

「|白銀の極覇龍《エンピレオ・ジャガーノート・オーバードライブ》。……覇龍はリスクが大きすぎたんでね、もっと安全なものを開発させてもらった」

 

 さらりととんでもないこと言ってきやがったな、この野郎!!

 

 覇を克服したり凌駕したり、今代の二天龍は色々と規格外すぎやしねえか、オイ!!

 

『面白い! 今のあなたとの戦いなら、私も新たな高みへと到達しそうです!!』

 

 その言葉と共にプルートはもの凄い速さでヴァーリに切りかかり―

 

「遅いな」

 

 ―一瞬でヴァーリはそれを殴り飛ばした。

 

 マジか。あの高速の切りかかりを余裕で返り討ちにしやがった。

 

「―どこまでも潰れるといい」

 

 そして吹っ飛ばされるプルートに手を向けると、そのまま莫大な出力を展開する。

 

『Compression Divider!!』

 

 その音声が響き渡ると、プルートは横に半減、縦に半減を連続で繰り返して一気に小さくなっていく。

 

『これが、魔王の血を継ぐ白龍皇の本領―』

 

 その言葉を最後にプルートは視認する事すらできなくなり―

 

「終わりだ」

 

 ―最後の小さな衝撃一つ残して、プルートは完全に消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一分ぐらい、俺達は唖然となっていた。

 

 うっわぁ。マジかよオイ。

 

 アザゼル先生が龍の鎧を展開して、なお互角に渡り合うような奴を瞬殺しやがった。文字通りにだよ、オイ。

 

 ヴァーリ。お前、一体どこまで強くなる気なんだよ。マジでどんな高みに行く予定なんだよ。

 

 え? 俺、格上の神滅具持ってるからこれ以上狙わねえと駄目なのか? うっわぁ、死ぬような特訓しても追いつけるかどうかわかんねえ。

 

 あ、そういえば業魔人(カオス・ドライブ)の材料も魔王の血だったな。そうか、魔王の血が原因か。

 

 それにしたって限度があるだろうが、オイ!!

 

「……この状態は長続きできないが、主神にすら届くと自負している。最上級クラスでは相手にならないさ」

 

 息も絶え絶えで鎧を解除しているヴァーリだが、凄まじくスッキリしたみたいだな。

 

「お疲れ様です、ヴァーリ様」

 

「おいおい。俺達の分がねえじゃねえかよぉ」

 

「まあいいだろう、幸い、英雄派の連中はまだ残っているしな」

 

 ルフェイと美候にヴァーリはそう答え、そして視線をゲオルク達に向ける。

 

「さて、思わぬ援軍を潰してしまってすまなかったな。まあ、俺は当分休みたいところだから安心してくれていいぞ」

 

「……サマエルでお前を無力化したのは正解だったようだ。流石にあれは、曹操でも俺を庇い切れんな」

 

 冷や汗をたらりと流しながら、ゲオルクは歯を食いしばる。

 

 だろうな。あんなもん相手できる奴、主神クラスじゃねえと無理だろ。

 

 神滅具の使い手が禁手になった程度じゃ流石に無理か。姐さんとイッセーと俺が三人がかりで挑まないと倒せねえんじゃねえか?

 

 ……消耗が激しすぎてよかったぜ。そうじゃねえと倒す算段が付けられねえからな。

 

「やむを得ん。本気で行くぞ。それも、業魔人を使うことも視野に入れて―」

 

 ゲオルクがそう言いながら注射器を取り出した、その時だった。

 

「―いや、その必要はない」

 

 その言葉と共に、ついに奴が現れた。

 

 ああ、やっぱり来るか。来ちゃいますか。

 

 来てくれてよかったぜ。一発ぶちかましたかったからな、俺達も……!

 

「ようやく出てきやがったか、曹操!!」

 

「ああ、主役は遅れてくるものだろう?」

 

 その鼻っ柱、へし折れるチャンスを待っていたぜ、この野郎!!

 




そしてついに、本丸曹操登場。

さて、原作通りに行くなんて、そんな幻想は思ってませんよね(邪悪な笑み
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