ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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ついに第六章に突入。ここまで言ってるD×D作品は、めったにないはず!!









昨日は失礼しました。ニエの今後をどうするか考えながら書いてたら思わぬ大失敗をしてしまいました(滝汗


第六章 リリンの悪意
第六章 1


 微睡みから覚めて、俺は目を覚ます。

 

 そして欠伸を一つして、パジャマ代わりのジャージを脱ぐと、そのまま駒王学園の制服に着替えて下に降りる。

 

 近年の研究で、朝起きてそのままトレーニングをするのはかえって体に悪いとのことだ。まあ、水ぐらいは飲んでからにしたい。

 

 と、いうわけで下に降りている間に、イッセー達のいる二階まで下りる。

 

 ……人の気配多すぎだろ。

 

 イッセーの部屋に何人分集まってんだ。いつもイッセーはお嬢やアーシアと眠ってるけど、今回倍以上集まってねえか?

 

 ああ、これもイッセーが死にかけたことが原因か。……いや、あれはもう一度死んでるな。

 

 そのせいでたがでも外れたのかねぇ。それにしたって集まりすぎだろ。

 

 ちょっと呆れながら俺は外を見る。

 

 ……だいぶ涼しくなってきたな。俺が日本に来た時とは大違いだ。

 

 さて、今日は何をして過ごそうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ。ついにお前も登り始めたと聞いたぞ、童貞を卒業した者だけが進める男坂をな」

 

「おめでとう。俺達は兄弟だ」

 

「ああ、キモイなお前ら」

 

 俺は松田と元浜を速攻で切って捨てる。

 

 こいつら、今だに時々この変態モードが発生するからマジで困る。

 

 いや、悪い奴じゃないんだぜ? むしろ良い奴だと思ってるぜ?

 

 姐さんが童貞を食べて心に余裕ができたから、覗きもやらなくなってるしさ。そう言う意味でも俺はダチと認めてる。

 

 だがキモイ。際限なくキモイ。

 

 童貞卒業という余裕が、一周回って気持ち悪さになってやがる。

 

 そしてそのキモイ視線が、イッセーに向けられた。

 

「イッセー。お前もどうだ、そろそろリセスさんにお願いしてみろよ」

 

「そうだぜ親友。お前も俺達と同じところに上ってこい」

 

「殴っていいか?」

 

 怒りが一周回って笑顔になりながら、イッセーは拳を握り締める。

 

 だろうな。冗談抜きでイラってきただろ今のは。

 

「……まあ、俺もいい加減両手が埋まるぐらい経験人数あるから憐れんでるが」

 

 ついでに言やぁ、松田や元浜より質は良い。

 

 なにせ我が英雄たるリセス・イドアルと、同士たるペト・レスィーヴ。そして俺を英雄にしてくれたシシーリア・ディアラクという三コンボだ。

 

 恋人という方向性はない残念な関係だけど、それでも俺にとってはかけがえのない女性達だ。……本当に残念な関係だ。

 

 それに彼女達から俺に対する感情も十分深いと思ってる。姐さんにとっての英雄が俺だし、シシーリアにとっての英雄も俺だし、ペトから見ても俺はある種の同士だろう。

 

 それに比べて、松田と元浜は姐さんやペトにとっては普通の友達。関係の密度や質で言うのならば俺の方が上だ。残念だったな。

 

 ……そして、イッセーは童貞を卒業してないだけで、恋人がいる。

 

 お嬢とは告白を終えている。ついでにいやぁ、こいつはハーレム王目指してるんだから、よほどのことが無けりゃぁ女の子に告白されて断るなんてことねえだろう。とくにオカ研のメンバーとは絆も強いしな。

 

 そう言う意味じゃあ一番勝ち組なのがイッセーなんだよ。だって俺ら彼女いねえじゃん。すっげえ哀れだぞ、俺達。

 

 ……あれ? なんでイッセー未だに童貞なんだ?

 

「ったく。呆れた事ばかりしてるわね、この馬鹿コンビは」

 

 桐生が呆れ半分でついにツッコミを入れてきた。

 

 ああ、お前から見てもこいつら馬鹿だよな。いや、気持ちのいいバカなんだけど気持ち悪いっつーかなんつーか。

 

「ふっ。どうせ彼氏もいない処女には分かるまい」

 

「お前もリセスさんに抱かれるといい。あの人が女もイケるのはペトで分かってるだろ?」

 

 なんかポージングをしながら、二人揃ってサラリと反論する。

 

「「人生が薔薇色に見えるぞ?」」

 

「うん、それ麻薬キメてるようなもんだからパスで」

 

 凄まじく辛辣な意見だな、オイ。

 

 っていうか流石にそれは反論するぞ。

 

「姐さんをドラッグ扱いすんな。てか、俺はどうなる!!」

 

「うん、あんたは元からなんかキマってる気がするから」

 

 喧嘩売ってんな、このアマ。

 

 いや、確かに俺は姐さんをキメてるっちゃぁキメてるぜ? 俺の脳裏には姐さんの輝きが焼き付いてるからよ。

 

 だが松田と元浜の同類扱いは嫌だぞ。

 

 俺は反論したかったが、しかしそれをスルーして桐生はイッセーに視線を向けた。

 

「ところで兵藤? ちょっと聞きたい事があるんだけど」

 

「なんだよ? 言っとくけど、俺も最近は覗きやってねえぞ?」

 

 うん、空しくなるもんな。

 

 そのまま完全に覗きをやめりゃぁ、きっと普通の女子にもモテるだろうから頑張りな。

 

 そう応援する俺の目の前で、桐生は口を開いて疑問を出した。

 

「リアス先輩のこと、呼び捨てにしてるってホント?」

 

 ………。

 

 おい、爆弾発言やめろ。

 

 クラス中の視線が集まったぞ。マジで集中してんぞこれ!!

 

「おい待てよどういう事だこの野郎!!」

 

「羨ましいぞコラさっさと話しやがれ!!」

 

 速攻で地が出た二人はまあもちろん当然だな。

 

 それどころか、クラス中の視線が集まってざわついている。

 

「え? それってつまり、どういうこった?」

 

「嘘でしょ? 可愛がってるってのは知ってたけど、マジで?」

 

「リアス先輩、ゲテモノ趣味?」

 

「最後! 人のことをゲテモノ扱いすんな!!」

 

 ゲテモノ扱いされたイッセーが、流石に我慢できないと文句を言ってきた。

 

 だがな、イッセーよ。覗きの常習犯であるお前は、ゲテモノってむしろオブラートに包んでる物言いだぞ。自覚しろ。

 

 最近してないからって今までやってきた事実が消えると思うな。お前は駒王学園の女子生徒の大半からしてみりゃ、ゲテモノ以外の何物でもねえ。

 

 最近ディスられてねえからって、気が緩んでねえか、こいつ?

 

「っていうか、ゼノヴィアさんにイリナさんにアーシアさんもイッセーのこと気に入ってるよな?」

 

「うんうん。一年生の子猫ちゃんやレイヴェルちゃんも慕ってるよね」

 

「っていうか先輩って言ったら、姫島先輩もちょくちょく顔見せに来るよな?」

 

 と、クラス中がイッセーのことを再認識してきた。

 

 ……特に最近、登校時はイッセーに抱きつき合戦が勃発してっからな。いい加減誰か気づくか。

 

「なんだ? 明らかに男としてのレベルじゃ俺達が勝ってるのに、負けてる気がするぞ!?」

 

「どういうことだ! どうしてだ!?」

 

 松田と元浜が愕然とするが、そりゃそうだろ。

 

 お前ら遊びで童貞捨てただけだろ。本命が腐るほどいるハーレム王の前にゃ形なしだろ。

 

 つってもこれが知れ渡るのはそれはそれでまずいよな。

 

 なにせ、お嬢はこの学園のマドンナだ。そしてイッセーは最近はましになったぁいえど、覗きの重犯だった問題児だ。

 

 この二人がマジで付き合ってるだなんて事が知れ渡りゃぁ、高確率で騒ぎになる。下手すりゃイッセーが闇討ちされかねねぇ。

 

 いや、されても大丈夫だとは思う。っつーかイッセーならただの人間相手に殺される事はねえだろ。それ位には強くなってるしな。

 

 だけど、それはそれとしてないならない方がいいに決まってるしな。

 

 さぁて、どうしたもんか……。

 

「あ、皆。今日の放課後のことで話があるんだけど、いいかな?」

 

 と、まさにそのタイミングで木場が教室から顔を覗かせて声を変える。

 

 なんツーいいタイミングできやがったんだ、木場の奴。

 

「あ、ああ分かった! ほら、皆も行こうぜ!」

 

 これ幸いと、イッセーはすぐにアーシア達を促して教室から出る。

 

 俺ももちろんついてきた。ま、今回の放課後は俺はあまり関わらねえんだろうけどな。

 

「あ、おいイッセー! 肝心なこと聞いてねえぞ!!」

 

 松田が止めるが俺達はスルーする。

 

 悪いな松田。あんなところで話す様な内容じゃねえんだよ。

 

「……木場、助かったぜ」

 

「どうかしたのかい?」

 

 イッセーに拝まれた木場が、何が何だか分からない表情を浮かべる。

 

「ああ、お嬢とイッセーが付き合ってる事がばれそうになってな」

 

 俺はそう言うが、木場は軽く苦笑した。

 

「ああ、部長も明らかに機嫌がいいからね。彼氏が出来た事はほのめかしてるみたいだよ」

 

 お嬢の所為かい!!

 

 お嬢。気持ちは分かりやすが、もうちょっと落ち着いてくだせぇ。イッセーが大変な事になっちまいやすぜ。

 

 ま、これについては後で言っとくとするか。

 

 などと思いながら歩いていると、ゼノヴィアがイッセーの右手に抱き着いてきた。

 

「ふふふ。イッセーの腕にしがみつけるチャンスが来るとは思わなかったぞ」

 

「お、おいゼノヴィア! このタイミングでそれは―」

 

 イッセーが慌てふためくが、更に左腕にアーシアまでしがみついた。

 

 涙目になってむくれてるよ。よっぽど悔しかったらしい。

 

「ゼノヴィアさん、ずるいです! 私が最初にイッセーさんを好きになったんですよ!」

 

 アーシアぁあああ!! こんなところでそういうこと言ったらあかん!!

 

 偶然人がいなかったからよかったけど、声でかいから! 誰が聞いてるか全く持ってわからねえから!!

 

「や、やっぱり背中と肩車しか手がないのかしら!」

 

 イリナ。お前もう黙った方がいいと思う。

 

 っていうかな?

 

「お前ら、もうちょっとイッセーに対する迷惑とか考えたらどうだよ」

 

 俺はなんとなくそう思ってツッコミを入れる。

 

 ああ、まあ一度死んだような状態になったこともあってタガが外れてんだと思うぜ? そりゃもう好き好きアピールしないという選択肢はねえんだろうよ。

 

 ただよ、お前ら節度は保て。

 

「愛は真心、恋は下心っていうだろ? 本気で好きなら、リターンを求めるより相手に何か与える方がいいんじゃねえか?」

 

「何を言うか! 愛とはギブアンドテイク! 打算的ではないものは恋というともいうぞ!」

 

 即座に反撃してきやがるところ悪いが、お前は致命的なことを忘れてっぞ、ゼノヴィア。

 

「いや、イッセーにとってこれ、負担以外の何物でもねえだろ。お前らはイッセーの気持ちを考えることが足りてねえ」

 

 ああ、マジで足りてねえ。

 

 なんで言い切れるかって? ペトから聞いてんだよこの馬鹿の暴走は。

 

「お前、野郎にとって女と一緒にエロゲやらされるのは恥辱以外の何物でもねえんだよ」

 

 ああ、マジ聞いた時はイッセーに同情したね。

 

 お前、エロゲーを女達の前でプレイするとか、もう恥辱を通り越して絶望だろうが。俺なら逃げるね、全力で。聖槍抜いて壁をぶち抜くぐらいのこたぁするわ。

 

「お前もお前だイッセー。してほしくないことやできないことはきちんとそう言え。甘やかすからつけあがるってよく言うだろ」

 

「ま、待ってくれ! 木場にも似たようなこと言われたけど、やっぱりそれは―」

 

「それはダメね」

 

 と、ここで姐さんがイッセーのセリフをさえぎって登場した。

 

「できないことを無理にしようとしたら、できることまでできなくなるわ。相手のことを思うなら、時に厳しいことを言うのも立派な優しさよ」

 

「リセスさんまで!?」

 

 思わぬ攻撃に、イッセーはががーんという表情を浮かべる。

 

 だがイッセー。ここは一応聞いといた方がいいだろう。

 

 姐さんは頼りがいのある女であるべく頑張ってるからな。いろんな相談を受けたこともあるだろう。

 

 そこからくる意見だ、きっと役に立つ。

 

「イッセー。甘やかすことと優しくすることは違うの。優しさっていうのは、嫌われてでもその人のためになることをすることよ。嫌われないことをするのは甘いっていうの」

 

「無理です! 俺はリアス……部長たちに嫌われることなんてできません!!」

 

 駄目だこりゃ。

 

「だったら強くなりなさい。人はできること以上のことはできないの。今のあなたはできないことを無理にしようとしてどんどん限界に向かってるわ。そのままだと今度こそ死ぬわよ?」

 

「「「えっ!?」」」

 

 姐さんの指摘に、イッセーより先にアーシア達が過剰反応した。

 

 ……ははぁん? 姐さん、そっちが本命だな。

 

 イッセーの性格なら好きな女の子に順位をつけたり厳しくできないって分かってて、アーシア達に自重させる事を目的としていたな?

 

「そりゃそうでしょ。無理をさせ続ければ壊れるのは当たり前。……そんなことも分かってないの?」

 

 そのまま説教の対象をアーシア達に向ける姐さん。

 

 流石は俺の英雄だ。こういう時こそ年長者の貫禄が出るってもんだぜ!!

 

「……ヒロイ。流石に私も年を気にする年齢なのよ?」

 

 すいませんっしたぁ!!

 




先ずは日常回。

しかし、ここから戦いも激戦度が上昇していきますぜぇ?
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