ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ 作:グレン×グレン
しかし日常に影はいつさすかわからないもので―
そしてお嬢が出立して、その夜。
俺達は、ついに風呂を堪能する事が出来ていた。
「お姉様ぁ」
「姐さん、姐さん」
「はいはい。私の妹分と弟分は甘えんぼねぇ」
もちろん三人一緒だ! ただしエロい事はしねえぜ!!
え? 混浴って時点で十分エロイ? うるせえよそういうこすっからい正論なんざおよびじゃねえ。やらなきゃセーフだセーフ!
「それでヒロイぃ? シシーリアとは何回ヤったッスかぁ?」
「ノーコメント。っていうかあいつはあれ以来来てねえだろうが」
ペトめ。せっかくのこのでかい風呂を堪能するタイミングで、いらんことを言ってくるんじゃねえよ。
第一シシーリアは最近こっちに来てねえからな? だからそんなことにはならねえからな?
「ま、時間の問題だとは思うッスけどね」
「同感ね。私からせっついてこれでようやく片手が埋まったわけだし、やっぱり三けたの大台に乗っかってほしいわね」
すいませんそこのビッチ
いや、俺も色んなエロい姉ちゃんとかとエロいことするのには反論ねえけどよ? 英雄色を好むというんだし、色好む気満々だけどよ?
スキャンダルはあかんと思うんだよ、俺は。浮名を流すのとスキャンダルにまみれるのは違うと思うんだよ。
いらんゴシップ記事まで騒がせる気はねえぞ、俺は。
そんなこんなでいい感じに風呂を堪能しながらも、微妙にツッコミを入れて終わった気がするでかい風呂を出て、俺達は今日はもう普通に寝ようと部屋に向かう。
にしても、ホントにお嬢達は大丈夫か心配だぜ。
うかつに魔王の妹に手をだしゃ、その時点で戦争だってのはツェペシェの連中も分かってるとは思うんだけどな。やっぱり少しは不安になるぜ。
「今頃どうしてんだろうな、お嬢は」
「イッセー達も心配だろうっスね」
俺もペトも、不安になってるイッセー達を気遣うが、姐さんはむしろ苦笑を浮かべてた。
「あら、それよりこっちの方が大変かもしれないわよ?」
ん?
俺とペトが同時に首をひねりながら二階に到着すると、そこにゼノヴィアとイリナがポージングしている姿が見えた。
………何やってんの。
「あらら。リアスの分のベッドのスペースを取りに来たのかしら」
「おお、リセスか。その通りなんだ!」
「わ、私も主の為ミカエルの様の為、天界の戦力的なあれを増やす為に参戦しに来たのよ!!」
お前ら信徒としてどうよ? あとイリナはそれでいいのか、このエロ天使。
中を覗いて見れば、おいおいわらわらいるじゃねえか。
しかも俺がちょっと呆れてた隙に、さらに増えてきたぞ。
っていうかギャスパー。お前なんでいるんだよ。後部屋の隅で段ボール箱を広げるな。
「これはあれね。私達も参戦しちゃおうかしら?」
「おお、いいっすね! あわよくばアーシア達をご賞味できるっつーわけっすか!!」
そして姐さんとペトも参戦!? のりいいなオイ!!
くそ、こうなったら俺も負けてられねえ!! ギャスパーもいるんだし問題ねえだろ!!
「ちょっと待ってろ! 寝袋取ってくる!!」
「お前迄乗っかるなぁあああああ!!!」
イッセーの渾身のツッコミが飛ぶと同時、クローゼットの扉が開いた。
中から飛び出てきたのは……
「我、クローゼットから登場。えへん」
オーフィスちゃん。何時の間に潜り込んでおりましたですか!?
……結局、オカ研の殆どのメンバーがノリと勢いで全員雑魚寝することになった。
ちなみに、ゼノヴィアに蹴り落とされたイッセーの頭が鳩尾にぶつかって、俺の寝心地は最悪だった。
ゼノヴィアには、同衾禁止令を出してやる。
「そんなこんなでそろそろ着いてる頃かねぇ?」
「だろうな。一応転移魔法も使うだろうし、もうルーマニアには着いてるだろ」
と、俺は匙と一緒に学食でだべっていた。
流石はハイスペックな元女子高名だけあって、この学食、カフェメニューも存在してる。
たまには匙とだべるのもいいだろうと思い、俺から誘ってみたわけだ。
「っていうかよ、リセスさんとペトの男あさ……女あさ……両性あさりって言おうか。あれ、どうにかなんねえか?」
「無理。最近俺は姐さんに学友をあてがわれそうになってるから、逃げるので手いっぱいだ」
ふと後ろから呼ばれたら「リセスさんに頼まれたんだけど、ヒロイ君もいいかな~って」とか言ってくるクラスメイト見た俺の気持ちになれ。
姐さん。あんたは俺をどんだけ経験豊富にしたいんだよ。
いや、エロい経験が何度もできるってのは素晴らしいけどさ……。
「俺が一方的に気まずくなりそうだから、クラスメイトは避けたいんだよ」
「ペトと何度もやってるそうじゃねえか。その時点でそれは心配ねえよ」
この野郎。ホントにするぞ、マジで。
「いや、ホントにそろそろ控えるように言ってくれよ。会長が「そろそろお目こぼしも限界ですね……」とか言ってるから」
「姐さん。逆に生徒会長を引きずり込みそうで怖いな」
流石に止めとくか。
いくら上役の許可というか護衛任務とはいっても、それをかさに着て遊びすぎッてことか。それもそろそろ限界だろう。
姐さん。女学生あさりもほどほどにな。
まあ、こういうことで文句が出てくるってのも、この辺りが平和な証拠か。
ヴィクターの連中も日本で暴れるのは懲りたのか、最近日本にちょっかいをかけてこねえ。
この調子なら、駒王町にいるうちは平和に暮らせるのかねぇ。
そんなこんなで数日たち、俺らは体育の授業が始まるので、着替えて校庭に出てきていた。
「まじか。そり残しの腋毛に興奮するやつとかいんのか」
「な。マニアックだろ?」
そんな馬鹿話をしながら、俺たちは校庭を歩いていく。
いやぁ、体育の授業はちょっといいかっこ出来るから好きだ。授業自体が好きだけどな。
勉強ができるってのは幸福だ。まったく、この国の連中は勉強したくないとかよく言うけど、だったらできる奴と交換してやれってんだ。
だけどまあ、こういうことが思えるのもこの国が恵まれている証拠だ。そう言う意味じゃあ、欠点が何もない国なんてないって感じで納得するべきなんだろうな。
ほんと、基本的に平和な国だと思うぜ。そのまま平和が続けばいいんだが……。
「おい、あれ見ろよ」
「なんだ? コスプレか?」
と、何やらがやがやとしている。
なんだ? 変質者でも現れたか? レヴィアたんの同類が出てきたのか?
などと思いながら、俺達もそっち視線を向け―
―この時、俺はちょっとこの街の結界を過信してたんだと思う。
この駒王町の結界は、和平成立の地にして、各勢力の重要人物が多いので、かなり頑強だ。まあ、堕天使元総督とか72柱次期当主が住んでんだから、当たり前の対策だな。
敵意や悪意を持つものが入りづらいし、入ってくればすぐに気づけるようになっている。その質は、真ん中から数えるより上から数えた方が圧倒的に早いだろう。
だから、敵が入ってきたなら流石に警報ぐらいはなるはずだと、過信していた。
いや、過信ってのは言い過ぎか。普通あり得ねえ事をあり得ないと思うのは、そこまであれな考え方じゃねえだろ。
だが、それでもこれはうかつだった。
-ローブを着た男達が、俺達に悪意を向けていた。
日常回……と思わせて、原作通りの急転直下。
原作の第四章の殆どを占める本作の第六章ですが、どちらにしてもここからD×Dはダークサイドにいったんよるんですよね。
それと、活動報告でちょっとした募集をしてみました。
あまり大したことではないのですが、提案してくれると嬉しかったりします。