ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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ヴァルキリー編ラストバトル。

さあ、この編では情けないところが出てきていたが、主人公はきっちり活躍するものだ!!


第六章 47 基本は大事

 

 こりゃ大ピンチだ。マジで大ピンチだ。

 

 大量の出てくるドーインジャーに、まだ残っている邪龍。

 

 しかもドーインジャーはすばしっこくて中々落とす事ができないってわけだ。面倒だ。

 

 だからあれだ。本体叩くしかねえ。

 

「要は二天龍以外はどうにかできるってことだろうがぁ!!」

 

 俺がやるしかねえよなぁ!!

 

 ギリギリでイッセーを庇って聖槍を構えながら、俺は聖槍を抑え込む。

 

 つっても龍槍の勇者は解けてやがる。どうやら二天龍の力そのものに妨害行為を加えさせれるようだな。厄介だなオイ。

 

 だが、俺は赤龍帝の力を借りるだけの存在じゃねえ!!

 

 腐っても教会の秘密兵器を舐めんじゃねえぞ、クソ野郎!!

 

「教会の面汚しが! 粛正タイムだ!」

 

「はっはー! あんたに言われるのはちょっとむかつくねぇ!!」

 

 高速で魔剣と聖槍をぶつけ合いながら、俺達は睨み合う。

 

 つっても向こうは頑丈なプロテクターに身を包んでやがる。攻撃を多少は無視できる分、あっちの方が有利か。

 

 しかもフリードの奴は格闘打撃で俺をぶちのめせる。大してこっちは魔剣を生成しても突破困難。

 

 俺の作り上げる龍殺し程度じゃ、あの装甲はぶち抜けねえ。

 

 つまり聖槍でどうにかするしかねえってわけだ。クリーンヒットが必要不可欠。

 

 そして、一本しかねえ聖槍と二本ある伝説の魔剣のどっちが手数で有利かなんてわかりきってやがる。

 

 ……上等っ!!

 

「イッセーさがってな! 今度はこっちが仕事する番だ!!」

 

「だけどヒロイ!!」

 

 イッセーが割って入ろうとするが、想像以上に封印が酷くて、流石にこれ以上は無理があるな。

 

 ランダム軌道で弾幕と攻撃回避に集中しているF型のドーインジャーは、どうやら紙装甲でとにかく躱すタイプってわけだ。

 

 イッセー達の性能向上から言って、装甲に割り振って鈍重にすりゃぁ、大火力で一気に吹っ飛ばされると判断したんだろうよ。

 

 仕組みはわからねえが、一体でも捕縛出来りゃぁアザゼルがどうにかしてくれるはず。……できねえとまずいがな。

 

 とにかく! ここは俺達がどうにかするしかねえ!!

 

 俺は真正面からフリードを見据えて、動きに対応する。

 

 落ち着け。やりようはある。戦い方はある。

 

 俺は軽くステップを踏んで、その辺りから体内電流を加速させる。

 

 ごく僅かに、しかししっかりと動きが見えるようになる。

 

 ……命がけで成功か死かって時なら気合の入り方が違うな。百の訓練より一の実戦ってのはよく言ったもんだぜ。

 

 そして、その一の実戦を生き残るために積んできた、数百の訓練がここで生きる。

 

 基礎工事はしっかり出来ていると断言できる。此処がしっかりしてない奴は、何か起きた時にもろさが露呈するもんだ。

 

 俺はそうはっきり確信できるほど、フリードの攻撃を捌く事が出来ていた。

 

 今回は完璧に聖槍の意識を向けて反撃を叩き込む。

 

「うぉっ!?」

 

「お前、ほんともったいねぇよ」

 

 俺は心底残念に思うね。

 

 こいつあれだ。基本トレーニングを地味だとか言ってやらないタイプ。そんでもって天才的な感覚で難易度の高いことだけはきちんとやれちゃう厄介な類。

 

 だが、だからこそ同格同士がぶつかれば、基礎がしっかりできている方が最後に立つ。お前は見掛け倒しで柔いんだよ。

 

 だから、俺がお前に負けることはない!!

 

「覚悟しな。散々暴れてくれた礼は、きちんと返すぜ!!」

 

 俺は全力で叩き潰すべく、聖槍の連撃を叩き込んで、相手を空中に飛ばす。

 

 その一瞬があれば十分。この技は隙がでかいからな。溜めが欲しかった。

 

「槍王の型―」

 

「舐めんじゃねえよクソガキぃいいいい!!」

 

 カウンターでフリードはバルムンクを突き出すが、悪手だな。

 

 刺突の威力で、こいつを超えようだなんて考えたのが敗因だ。

 

「―流星!!」

 

 遠慮なく渾身の一撃が、バルムンクのオーラをあっさりと突き破ってフリードの肩口に突き刺さった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヒロイの奴、滅茶苦茶強くなってやがる!!

 

 初代孫悟空の爺さんに指示されたこと、しっかりきちんと習得しやがった。少しだけど、動きがしっかりと一瞬で変わりやがった。

 

 そんでもってこれ以上ないレベルで槍王の型を叩き込みやがった。お前は特撮の主人公か何かかよ。

 

 流星を喰らったフリードは、悲鳴を上げる間もなく上空に吹っ飛ばされる。

 

 そして、それをカテレアとユーグリットが回収した。

 

「潮時ですか。そろそろ離脱した方がよさそうですね」

 

 ユーグリットはぎこちなく肩を動かすと、そのまま上に飛ぶ。

 

 気づけば、上空には絶霧で作られたっぽい霧が作られている。

 

 あの野郎!! そのまま逃げる気か!!

 

「いい感じに暴れられたし、俺も帰るか」

 

「萌え燃えできて満足ですわぁ。皆さまごきげんよう♪」

 

 キュラスルとヴァルプルガもそう言って、邪龍に飛び乗って逃げようとする。

 

 くそ! 結局逃げられるのかよ!! 下手に追いかけると敵のど真ん中に現れそうだし、追いかけたくても追いかけられない!!

 

 そして霧は薄くなり、あいつらは完全に転移しやがった。

 

「……今連絡が入った。アグレアスを覆っていた邪龍達も撤退したそうだ」

 

 サイラオーグさんの言葉に、俺達はちょっとほっとする。

 

 結局一人も再起不能にできなかったのは残念だった。

 

 だけど、俺達の成果はきちんとある。

 

 俺達は、誰からともなく振り返る。

 

 そこには、かろうじて無事だったアウロス学園の校舎がある。

 

 そこから、子供達がゆっくりと顔を覗かせていた。

 

「ほらイッセー。こういう時こそおっぱいドラゴンらしい事しないとダメよ?」

 

 そうリセスさんに背中を押されて、俺はどうしたもんかと思って……。

 

「……悪い奴らは追い払ったぜ!! みんな、もう大丈夫だ!!」

 

 と、とりあえずこんな感じでいいかな?

 

 ちょっと沈黙があって心配なんだけど……。

 

『『『『『『『『『『やったぁあああああああ!!!』』』』』』』』』』

 

 勢いよく、子供達が歓声を上げる。

 

 ……うん、とりあえず俺達、この学園はきちんと守る事ができたんだよな。

 

 色々と上の思惑もあるけど、それでもきちんとできた「どんな悪魔でも通うことができる学校」。その第一弾が始まる前からぶち壊されるなんて、見てられないもんな。

 

 ああ、ざまあみやがれユーグリット。

 

 お前達が思うほど、俺達だって弱いわけじゃない。

 

 俺だけじゃない。リアスにリセスさん、そしてヒロイ達もいる。

 

 何があろうと、お前達の好きにはさせてやらないからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 




 強化装備で圧倒する相手に、基礎をしっかり固めていたから勝てるというパターンって結構正論な気がする今日この頃。

 しっかりきっかりトレーニングしているからこそ、いざという時の底力が出せるのです。
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