ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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基本的にD×Dアンチ・ヘイト作品は毛嫌いしているので、よほど気にならない限り関与しないし、関与するにしても感想欄を見て雰囲気を確認して即座に切るのが大半なのが自分です。


中にはイッセーたち側の視点で見れば明らかに「即刻首をはねて教会に「寝言は寝て言え」」とかつけてもおかしくない三巻のゼノヴィア達の要求に関して「当たり前である」などと妄言をほざくどうしようのない輩もいて、ホントにD×Dのアンチ・ヘイトに関しては「好みじゃないから馬鹿にしていいとほざく馬鹿」という印象を抱いています。

中にはこんな意見もありました。D×D24間の内容で悪い意味の衝撃を受けた。悪魔祓いの言い分は正しいのに完全スルーするとはどういうことだ……的な意見です。

ぶっちゃけ短編集である13巻でどこの勢力も和平である程度抑制されているのに、なぜ悪魔祓いだけさも正論をほざいている風に見えるのかと疑問に思ったこともありました。……が、描写の足りなさからそういう風にとれる側面があるのもまた事実。

……そういうところを自分なりに参考にした結果、少々デュランダル編は変化球になります。この問題、第二部にも尾を引く展開にもなる予定です。



第六章 63 悪魔祓いの不満

 

 幸い、俺は何とか大晦日が過ぎた頃に回復。後遺症もなく復活した。

 

 復活したけど、クリスマスを大暴れできなかったのは冷静になると残念だな。

 

 ま、これもあの糞我儘蜥蜴を撃退する為に必要な経費と割り切るか。それより鈍った体を治さねえといけねえな。

 

 つーわけで、俺は今、初詣に行ってる皆と別れてランニング中。

 

 それもただのランニングじゃねえ。体内電流の操作で感覚を強化しながらのランニングだ。

 

 既にマラソンランナーを超える速さでランニングさせてもらっている。これぐらいはできねえとリハビリにならねえからな。

 

 なにせ三下のヤコブですら中々の敵だった。あれが何人もいる可能性を考慮すると、それなりに強くならないといけないのにリハビリ必須とかあれだな。

 

 ちなみにアステカの活動について、アステカ神話は「誠に遺憾である」「一部の下位の者の暴走」と断言している。その件について査察団を送り込んでもいいと言い切った。

 

 本当かどうかはともかく、少なくとも主流派はヴィクターと手を組んで迄こっちに仕掛けてくる気はないようだ。まあ、アースガルズとオリュンポスは完全に和平派だしな。各神話宗教でも強者側の神話二つがこっちについている以上、仕掛けたくても仕掛けられないといったところか。

 

 兎にも角にも、敵が動く前に感覚を取り戻さねえと。あの蜥蜴野郎、カウンターで呪詛とか掛けた所為で回復が遅れちまった。

 

 今度やり合う時は確実に封印してやる。そんでもってどっかのブラックホールにでもロケットとか利用して放り込んでやる。覚悟しやがれ。

 

 ま、その為には今はリハビリリハビリ。前線に早く戻れるように鈍った感覚を取り戻さねえとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんでもってランニングを終えて、俺は軽食タイム。

 

 胃の悪影響を押さえる為に、朝食はトースト半分と野菜ジュースだったからな。その分回数でカバーしねえと。

 

 さて、それじゃあ今度はうどんでも食うか。

 

 チェーン店でうどんを注文して、俺はそのまま水をゆっくり飲む。

 

 時間が時間だから、だいぶ空いてるな。席も殆ど埋まってねえ。

 

 何ていうか、店舗を支配してるようでちょっと愉悦。

 

 と、思ってたら新たなお客が入ってきた。そんでもって、俺の隣に座ってきた。

 

 おいおい。こういう時は距離を取ってくれや……。

 

「頭の痛くなる奇跡、ヒロイ・カッシウスね」

 

 ……チッ。

 

 ヴィクターの工作員か誰かか? 現政権側なら一言連絡があってもいいはずだが。

 

「此処で暴れる気か? 言っとくが、呼びかけられて隙をさらすほど雑魚じゃねえぞ?」

 

「安心して。私はプルガトリオ機関の者よ」

 

 その言葉に、俺は警戒心を少しだけ解いた。

 

 プルガトリオ機関。それは、教会に存在する暗部の一つだ。

 

 表向きに教会に所属させるには不都合な連中を集めて、信仰の敵と戦わせる暗部組織。その来歴上、教会でも微妙に煙たがられている組織だが、魔剣創造などのシステムのバグを懸念された神器保有者もいるから成果を上げていて取り潰せない奴だ。聖剣計画よりかは遥かにホワイトなんでな。

 

 因みに、俺もそっちに配属される可能性があった。信仰心が緩いのはプルガトリオ機関の方向性として逆にあれってことで立ち消えたが。確かアーシアもスカウト予定だったけど、上が煙たがって情報が行き届かずに間に合わなかったとか聞いたな。

 

 基本的に信仰心が強い連中が多くて、ヴィクターのネタ晴らしの後も離反者はゼロだったはずだ

 

 因みにプルガトリオってのは煉獄って意味だ。その立ち位置上、天国に行けない連中や覚悟完了してる連中が殆どだからな。そういう名前がついている辺り、結構あれな組織ではある。

 

 で、そんなのがどうしてここに?

 

「一つ聞きたいことがあるの。ちょっといいかしら」

 

「……なんすか?」

 

 俺が促すと、その姉ちゃんは少しだけ考えこんで―

 

「今の天界に、あんたはついていける?」

 

 ……あー。なるほどな。

 

「ま、ここ最近急激に和平結びまくってますからねぇ。ちょっとイラついちゃったと?」

 

「まあ、そういうことね」

 

 なるほどなぁ。

 

 確かに、千年以上続いていた冷戦が、一年足らずで一気に解決するわけだからな。

 

 ちょっとついていけない連中が大量発生しても、おかしくねえだろ。

 

 それが、本来排他的な聖書の教えの、そのまた他を敵視しやすい悪魔祓いからしたらイラつきも溜まるか。

 

「別に悪魔と和解するのは良いのよ。良い悪魔がいるのは同僚で知ってるし」

 

 と、プルガトリオ機関の姉ちゃんは言う。

 

 いや、ちょっと待て。なんで悪魔に良い奴がいる事を同僚で知ってる?

 

 いるのか? 同僚に悪魔がいるのか? そんな馬鹿な。

 

 俺が目を見張っていると、その姉ちゃんは静かに苛立ちを浮かべる。

 

「……だけど、それは悪魔が私達に頭を垂れてはじめて成立されるもの。はっきり言って、今の天界の冥界に対する対応は甘いわ」

 

 そう言いながら、その姉ちゃんは自分が頼んだ注文の品をがつがつと食べる。

 

 俺も届いたうどんを食べながら、色んな意味でかみ砕く。

 

 まあ、ホントにすげえ勢いで和平結んでるからな。それまで冷戦状態だったところがだぜ?

 

 そりゃ不満も溜まるとは思う。俺の知ってる悪魔祓いの大半は、特に異端者や悪魔や吸血鬼とかが大嫌いな連中が殆どだったからな。

 

 流石に急すぎるって言われたら、そりゃそうだ。

 

「……私はきついわ。はっきり言って、ついていけなくなってるのよ」

 

「ああ~……」

 

 確かにこれは、ちょっと普通の連中にはキツイかねぇ。

 

 言っちゃなんだが、聖書の教えを信仰している連中にとっちゃ、変化が急激すぎるか。

 

 ……で

 

「それで? 言っとくがリアス・グレモリーは俺のダチみたいなもんだ。危害を加えるってなら、黙っちゃいられねえが?」

 

 つっても、それで実際にクーデターでも起こすってなら話は別だ。

 

 流石にそれを見逃すわけにはいかねえよ。断じてそれは見逃せねえ。

 

 俺が鋭く睨んで見せると、その姉ちゃんは苦笑を浮かべる。

 

 なんだ? いったい何を考えている?

 

「おい、答えろや」

 

「安心しなさい。ちょうどいい機会は総理大臣が用意してくださったから」

 

 総理が?

 

 俺の脳裏に、あの豪快な総理の顔が浮かぶ。

 

 そういや、教会の不満のガス抜きとしての天界見学とかがあったのは見たな。あれも総理の提案だったはずだ。

 

 今度は何を考えてやがる?

 

「まあ、その時にまた会いましょう」

 

 そういうと、その姉ちゃんは立ち上がって店を出て行った。

 

 ちなみに食券制なので、そこは問題ない。信徒が食い逃げとか大恥ものだろうしな。大丈夫だろ。

 

 しっかし、あの総理が信徒絡みで何を考えてるんだ?

 

 俺は、あのロキ絡みでの一件を思い出す。

 

 総理、日本の平和ボケを何とかしないとまずいとか考えたのは立派だ。そしてその立派な志の元、総理大臣官邸に敵を引き込むという、ものすげえ荒業やってのけたな。そして大成功。

 

 ……嫌な予感がする。

 

 俺は、マジで何か大事になりそうな予感がしたので、ちょっとリハビリをしっかり素早く終わらせる事を改めて決意した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして後日、それは見事に的中する事となるわけだ。

 




E×Eのプルガトリオ機関をこっちでも本格採用。共有しても問題ない設定は積極的に利用するスタイル。


実際教会の暗部って色々手段選ばないですからね。その辺かんがえると悪魔のことそんなに悪く言えないと思うんだ、自分
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