ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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はい、そういうわけでベリアル編で堂々と設定されたイベントです。









そう、進路相談。








さて、ヒロイの保護者枠は一体誰になるのか!!


第六章 80話 ヒロイ「チェンジ! 姐さんにチェンジ!!」

 

 そんなこんなで数日後。俺たちにイベントがやってきた。

 

 学生のイベント、進路指導だ。

 

 イッセーたちも流石に今回は真剣にならなくちゃいけねえな。

 

 何てったって、イッセー達は親父さんたちに事情を説明してねえからな。その辺もごまかさねえといけねえわけだ。

 

 さて、俺はどうしたもんか……。

 

 と、思ったら。

 

「それじゃあ、カッシウス君は駒王学園の大学部進学が希望ですか」

 

「はい。学問というのは大事です。教会でも大学相当の学業を学ぶことはできますが、エスカレーター式の学園に通うのならそのままというのがいいとは思いましてな」

 

 ……なんでストラーダ猊下だ!!

 

 そこはせめて姐さん! 姐さんにしてくれ!!

 

「すんません先生。ちょっと身内で意思統一を」

 

 俺は我慢できず、一旦猊下を引っ張って教室の後ろに連れていく。

 

 で、そのままひそひそ声だ。

 

「なんでいるんだよ猊下?」

 

「うむ。前回の失態もあって枢機卿を辞すことにしてな。すこし今後の対応をアザゼル元総督殿と話し合おうとしたら、元総督殿から依頼されたのだ」

 

 あのマダオ! 余計なことを!!

 

 いや、確かに猊下は戦士育成機関の長で、俺も一応教えは受けてる。そういう意味では保護者……ってのも近いだろう。

 

 なにせ俺には親がいない。なら、親代わりになる人物を用意するのは理にかなってる。しかも猊下は枢機卿だから、その手の対応も即興でできてもおかしくねえといいことづくめだ。

 

 先生はそこまで考えて、即興で……いや絶対思い付きだろ。

 

 この枢機卿、意外とおちゃめなところがあるから困る。乗っかるなよ枢機卿。正体知られたらいろいろと大騒ぎだろうが。

 

「三者面談で誰もいないというのは、さすがにかわいそうと元総督殿は仰ってな。元総督殿は教師の仕事がある故ペト・レスィーヴだけで手いっぱいとのことだ」

 

 ペトは先生がやってのか!

 

 いや、なんで、姐さんじゃねえ!

 

 俺とペトと姐さんはセットだろうが。こういう時こそ姐さんの出番だと思うんだけどよ。姐さんは用務員だから楽に動けるはずだし。担任も顔知ってるから気軽に済みそうだし!

 

「ちなみに姐さんは?」

 

 絶対アザゼル先生が要らんことしたと思いながらも、俺は一応聞いてみる。

 

 それにストラーダ猊下は珍しく困り顔で顎を撫でる。

 

 なんだ? あの駄目天使何をした!?

 

「流石に高校中退が高校生の三者面談で保護者役はいかに……と元総督殿が苦言を呈されてな。それに―」

 

「―さすがに淫行がひどすぎて、今リセスさんは校長先生が直々に面談をしているんですよ」

 

 ……フォローできねえ!!

 

 あ、これ絶対無理だ。仕方ねえにもほどがある。

 

 姐さん高校生を食べすぎなんだよ。っていうかコレ、あとでペトも絶対呼び出されるぞ。

 

 姐さん、大学に進学する前にそもそも用務員をクビになるんじゃねえだろうか。

 

 俺はそんな不安を覚えながら、とりあえず席に座る。

 

「で、カッシウス君は大学卒業後の展望はあるんですか?」

 

 まあ、そうなるよな。

 

 大学部の進学もある意味適当に決めてるようなもんだからな。そっから先があるのか気になったんだろう。

 

 ま、それに関しちゃ俺にもビジョンはある。

 

「先生は修学旅行で聞いてると思いますけど、俺、もともと教会の悪魔祓いやってたんすよ。因みにこの爺さんはその戦士育成機関の重鎮でさぁ」

 

「なるほど。かなりしっかりした体つきなのはトレーニングを積んでいるからですか」

 

 うん。さすがにおかしいと思うよな。

 

 だってこの爺さん、爺さんの体つきっつーか、ボディビルダーの体つきだしよ。どう考えても老人って印象がねえ。っていうかなんで顔だけしわくちゃなんだ。

 

 東方不敗マスターアジ〇か。これて現役より衰えてるって本当にあり得ねえだろ。

 

 ま、そういうわけで……。

 

「で、ヴィクターがばらした聖書の神の死を知ったこともあっていったんクビになって、巡り巡って今や三大勢力合同で雇われてるエージェントやってるんでさぁ」

 

「となると、大学卒業後はそちらに一本化を?」

 

 まあ、そうなるが……。

 

「いや、実は一端国際NGOに参加するってことも考えてるんですわ」

 

「国際NGOですか?」

 

「ほぉ。そんなことを」

 

 先生と猊下が同時にそう聞いてくる。

 

 ま、これに関しちゃまだ考えてるってだけなんだがな。だから誰にも言ってねえ。

 

「俺は幸い武闘派で結構強いですから、最近荒れている地帯のNGO活動を手伝うついでに用心棒とかできるって思いまして」

 

 実際、ああいうところって色々大変だからな。

 

 ストリートチルドレンや災害孤児の教育とかを「余計なこと」と判断して、変なことしてくるろくでなしってのがいるんだよ。

 

 中には「ゴミ掃除」の名目でストリートチルドレンを殺してる連中までいるって話だ。この国だとホームレス狩りって感じか?

 

 そういうのはどうにかしねえといけねえ。ストリートチルドレンだった俺は、そういうところの実情を知った方がいいと思う。

 

 人の心を照らす英雄は、決して戦いだけが道じゃねえしな。見聞は広めたい。

 

「大学卒業するまででいろいろ考えてからって感じっすけど、それでいけると思ったらちょっくら休職して見分広めるってのも選択肢っちゃぁありと思いやして」

 

 ま、ホントに思いつきレベルんだけどな。

 

 ……その割に感心されたけどよ。

 

「カッシウス君。君は本当に、自分の将来のことを考えてますね。勤勉なだけでなく将来の展望も少なからず考えていて私もうれしいです」

 

「全くですな先生。英雄を目指すというありかたには不安を覚えましたが、決して目先の栄光につられているわけではないと安心しました」

 

 思った以上に高評価だな、オイ。

 

「まあ、ヴィクターとの戦いにケリがついたらにならねえといけねえッスけどね。俺、これでも主力側なんで」

 

 俺は実際にそう考えていることを、照れ隠しに言うしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「それはそうと、レスィーヴさんとイドアルさんの淫行は抑えられませんか?」

 

「俺が言った程度でどうにかなる手合いじゃないでさぁ」

 

 うん、そこは俺に言われてもマジで困りますぜ先生。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うむ。英雄とは戦場で名を上げるものとはいえ、ただの殺戮者で終わらないのはいいことだ。成長したな、戦士ヒロイよ」

 

「ま、英雄(ヒーロー)ってのは奉仕職業とかこの国の漫画でありやしたからね。それにほら、英雄(輝き)としちゃぁすさんだ連中の心を照らしてなんぼでしょう」

 

 そんなこと言いながら、俺らは他の連中が終わるまでだべっていた。

 

 ちっとばかしアザゼル先生に相談しておきたいこともあったからな。その辺も考えると都合がいいって感じだろ。

 

 しかしまあ、一度ガチバトルしたせいで俺はスッキリしたな、だいぶ。

 

 おかげで猊下とも普通にだべれる程度には成長できたぜ。

 

 っていうか猊下。あんたスマホゲーを暇つぶしてプレイしてるんですか。俺より俗世を満喫してませんかい。

 

「ああ、これを飲むといい。私が賜った土地で育てたブドウで造ったぶどうジュースだ」

 

「あ、ども」

 

 しかもジュース奢ってもらえたよ。

 

 ……ん? これヨーロッパのぶどうジュースだけど、検疫通ってんのか? 転移で来てたらまずくね?

 

 よし。全部飲んで証拠隠滅だ。こんなあほなことで猊下が怒られたら信徒もいろいろ複雑な気分になるしな。

 

 あ、うまい。作り立ての天然ジュース美味い。

 

「お、ヒロイじゃねえか。もう終わったのか?」

 

 お、アザゼル先生来たな。

 

 あれ? 確かペトの保護者ってことで参加してなかったか?

 

「ペトは?」

 

「リセスと一緒に説教受けてる」

 

 ああ。そういやそんなこと言ってたな。

 

「アイツ、SE〇カウンセラーを目指したり、一度A〇女優やってみたいとか言っててな。説教すごくなるぞ」

 

 ……俺が一緒に参加させられそうなんで、念入りに説教お願いします。姐さんにもしっかりやっといてください。

 

 っていうか、それを教師の前で言うなよ。女子大生で〇V女優やる奴とかもいるらしいけどよ? それいったらまずくね?

 

 いや、確かにペトも姐さんにカウンセリングうけて回復したもんだからそれはそれでいいんだけどよ? だからってそれ堂々と名乗るか?

 

「自分が回復した経験を活かしたいとか言ってたから、女優の方言ってくるまで担任も困ってたからな」

 

「……アイツ開き直ってねえか?」

 

 ペト。ソウメン相手に一発かまして吹っ切れすぎだ。聞かされる担任の身にもなれっての。

 

「猊下。あとでちょっと説法してくれませんか? いや、切実に少し改善したほうがいいってコレ」

 

「ふむ。確かに堕天使とは言え協会と連携を取るのだ、名の知れた精鋭がはしゃぎすぎるのはさすがに看過できんか」

 

 猊下も乗り気になってくれてるし。その調子でお願いします。

 

 いやマジで。姐さんとペトはさすがに覇者すぎだ。もうちょっと性的に落ち着いてください。

 

 っていうか姐さんはやらかして大打撃だろうが。

 

 ……気を取り直そう。ちょうどいい機会だしな。

 

「ああ、ちょっと先生と猊下に相談したいことがあったんだ。場所、変えてくれね?」

 

 流石にここでペラペラしゃべる内容じゃねえ。結構まじな話だしな。

 

 二人ともそれを察してくれたのか、ちょっと真剣な顔になってくれた。

 

 さてさて、これはOK出てくれるかねえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「聖槍を引っこ抜けるかどうかだぁ?」

 

 アザゼル先生が素っ頓狂な顔するのも無理はねえな。

 

 俺の言ったことは本当にあれだ。いろいろもったいないことしてるようなもんだし、今後の英雄街道にも影響するからな。

 

 だけどまあ、それでもこれでも結構考えての話なんだよ。

 

「いや、何も今すぐじゃねえよ。あくまでヴィクターとのケリがついたらって話でな」

 

「ふむ。まずはわけを聞こうか」

 

 俺が反論すると、猊下はそういった話を先に進めてくる。

 

 うん。この人は枢機卿なだけあって話が分かる。

 

 まあ、大したことはねえよ。

 

「いやな? そもそも俺みたいな破戒信徒が聖遺物の使い手ってのもあれだろ? 前からその辺は気にしてたんだよ」

 

「そこは信仰に目覚めてほしいのだが……」

 

 すんません猊下。七年かかっても無理でしたんで、ちょっとあきらめてくだせぇ。

 

 ま、そういうわけで俺としても、信徒に対して自粛したいって感情はあってな。

 

 ヴィクターがらみでかなり不満分子が動いているから、それを鎮圧出来りゃぁだいぶ余裕が出るとは思ってんだ。

 

 そうなるころには俺もそこそこ老いているわけで、一線を退いて何かするってのも考えねえといけねえだろ。

 

 NGOうんぬんはそこまで考えてだ。大規模な戦争が終われば、あとの戦いは小規模だし、そうなるころには全盛期を超えてるだろうからそういう活動をするのもいい。若いころに終わるとしても、見分広めて輝き(英雄)として活動を広げるのもいいはずだ。

 

 ま、そういう時になったら、聖槍はもっとふさわしい信心深い連中に与えるべきだって思いいたってな。

 

 もともと俺が聖槍持ってるのは問題視してる連中も多いからな。それを自主的に信徒に返還すりゃ、教会の和平反対派もいいイベントが起きて溜飲下がるだろ。……大半カルディナーレ聖教国とかに行っちまったから今更だけど。

 

「ま、そういうわけだよ。老後の相談みてぇなもんだ。今すぐってわけじゃねえしさ」

 

「ったくだ。今更お前を主力から外すなんて、今の俺らにそんな余裕はねえよ」

 

 っすよねぇ。

 

「ふむ。熟考しての結論で、かつ戦後の話だというのなら私から強くは言えんな。信徒達からすれば一種の朗報にもなるだろう」

 

 猊下は猊下で、まあいろいろと理解してくれた。

 

 まあ、猊下は俺の問題児っぷりをよく見てるしな。その辺考えると強く言えないだろ。

 

 ま、これはあくまで予定だ。その前に戦死するかもしれねえし、移植技術がうまくいかねえってこともあるだろうしな。

 

 俺はそう内心で結論付けながら、聖槍に視線を向ける。

 

 さんざん力借りたなっていうか、当分借りるだろうな。お前も信心ない俺なんかに使われて、思うところがあるだろうによく力貸してくれたよ。

 

 ま、俺の次の代は俺が戦死しなけりゃ信心深いし、お前ももっと気が楽だろう。

 

 ……いや、ホント信心深い人に継いでもらってほしい。正直ちょっと申し訳ねえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フラグじゃねえからな! 絶対だからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日の夕食は、かなり豪勢というかテンション上がっている人がいた。

 

 イッセーの両親が、イッセーが将来をかなり真剣に見据えていてしかも実現可能ってことで、喜んでいたらしい。

 

 何でもイッセー。上級悪魔になってからの展望をうまく人間世界風にして語ったらしい。

 

 大学を卒業したらグレモリー系列の会社で就職。その後系列会社でもいいから独立したいか。

 

 確かに、いい感じに虚実織り交ぜてるって感じだな。問題は、このままだと遅くとも大学在学中に起業することになるんだろうってことか。

 

 ふむ、イッセーもいろいろ考えてるんだな。

 

 俺もまあ、いろいろ将来考えてるけど、イッセーだっていろいろ考えるようになるってことか。

 

 ホント、こりゃ敗けてらんねえわな。

 




ヒロイ、完全に反抗期の孫であるの巻

因みに、ストラーダが責任を取ることになりました。演習における悪魔祓い側のトップだったことと、日本では総理が成果上げすぎて支持率高いので、辞任させるわけにはいかなかったというのが設定的な理由。メタ的には、アザゼル杯でリアスのチームにするにしても、現役の枢機卿から出るのはさすがにどうかと思ったのが理由です。








そして、ヒロイはヒロイでいろいろ考えています。

暗闇の中にいた自分を照らした輝きになることを目的としているヒロイ。その方法は一つではないと、吸血鬼の里でのリセスとの会話で思い至りました。

そして聖槍の返還も割と考え中。

こちらについてはヒロイは前々から「信心があまりない自分が聖遺物持つのはどうよ」と思っていたので、自分が持つ必要性が薄れたのならそれもありかと思っている感じですね。っていうか原作の聖遺物系神滅具、なんで全部信心なさそうな連中につかわれてんだよ。一人ぐらい信徒から出ろよ。いや、聖十字架は信徒に代替わりしたけど。


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