ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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第六章のラストバトル開幕!!

2人のD×Dが対に覚醒。さあ、明けの明星の座を奪い取る時だ!!



第六章 87 龍の逆鱗

 

 イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 野郎! 流石に超越者を名乗るだけはあるってか!

 

 しかもここにファーブニルの力まで加わってるから、むしろ追い込まれてるのは俺の方だ!

 

「どんな気持ち? ねえどんな気持ち? 覚醒したと思ったら結局逆転されて今どんな気持ちぃ?」

 

「本当に糞野郎だな、お前は!!」

 

 挑発にうっかり乗って殴り掛かるけど、リゼヴィムは聖なるオーラを放つアイテムでそれを受け止める。

 

 腕がひりひりする!! そして心はむかむかする!!

 

 畜生! このままだとさすがにガス欠になる!!

 

「ふっふ~ん♪ この調子なら持続力でおじちゃんの方が勝てる感じだねぇ? 勝っちゃうねぇ倒しちゃうねぇ撃破しちゃうねぇ!?」

 

 わかりきってることを言いやがって。勝者の余裕だってか、この野郎!!

 

 だけどどうする? このままだと押し切られて―

 

「兵藤一誠!!」

 

 その時、俺の耳に声が届く。

 

「待たせたな。俺も手を貸そう」

 

 ヴァーリか!? お前、もう大丈夫なのか!?

 

 とっさに振り返った俺は、ヴァーリのなんか晴れ晴れとした顔を見て唖然となる。

 

 マジかよ。アイツ、あんな顔で来たのか。

 

「いいご両親だ。これが終わったら親孝行に励むといい」

 

 そんなこと言いながら、ヴァーリは俺の肩に手を置く。

 

 そして、そこから力が流れこむ。

 

『待たせたな、赤いの。悪いが、ヴァーリの方が素質は上なのだ。おいて行かれたりはしないぞ?』

 

『ふっ。どうやら相棒、こいつらは本当に厄介な好敵手のようだぞ?』

 

 アルビオンの言葉に何かを察して、ドライグは苦笑しながらそう言った。

 

 ああ、俺も分かるぜ。

 

 今ならいける。ヴァーリも行ける!!

 

「すこしだけ時間を稼げ、兵藤一誠」

 

「任せとけよ、ヴァーリ!」

 

 ああ、勝ちの目が見えたぜ!!

 

「流石にそれはいただけないぜぇ糞孫ぉ!!」

 

「させねえよ、糞ジジイ!!」

 

 俺がヴァーリをかばってリゼヴィムを抑え込む、十数秒。

 

 それだけで、ヴァーリには十分だった。

 

「我に宿りし無垢なる白龍よ、覇の理をも降せ」

 

『我に宿りし白銀の明星よ、黎明の王位に至れ』

 

「濡羽色の無限の神よ」

 

『玄玄たる悪魔の父よ』

 

 なんでかねぇ。殴り合いしてる真っ最中だってのに、全然痛くねえ。

 

 感じるからだよな。この詠をどこかで謳っている、オーフィスの魂を!!

 

『「究極を超克する我らが誡を受け入れよ」』

 

 さあ、行こうぜヴァーリ!!

 

「『汝、玲瓏の如く我らが燿にて跪拝せよ!』」

 

 その瞬間、ヴァーリの鎧が俺の鎧みたいに変化した。

 

 より有機的に、ところどころに黒を宿し。

 

 今ここに、もう一人のD×Dが生まれたってわけか。

 

「……これが、魔王化、『D×D』・L(ディアボロス・ドラゴン・ルシファー)

 

『真なる明けの明星はヴァーリにこそふさわしい。このアルビオン・グヴィバーが断言しよう』

 

 まじか。ここにきてお前も至るかよ。

 

 いや、それでいいさ。

 

 格下の俺が置いてけぼりにするなんて、あり得るわけねえもんな、ヴァーリ!!

 

「いくぜ、ヴァーリ!!」

 

「行こうか、兵藤一誠!!」

 

 俺とヴァーリは左右からリゼヴィムに仕掛ける。

 

 それを見て、リゼヴィムもまた動き出した。

 

「させねえよ、させるわけねえだろうがぁ!!」

 

 超高速での打撃戦と砲撃戦を繰り広げながら、俺たちは攻撃を叩きつけ合う。

 

 遠慮なく全力で攻撃を叩きつけながら、リゼヴィムは吠えた。

 

「やりたいことだらけのお前らなんぞにやられてたまるか!! 俺は……ようやく生きがいってもんが手に入ったんだ!!」

 

 その翼が広がり、俺とヴァーリに突き刺さる。

 

 そして痛みで一瞬動きが鈍った瞬間に、大漁の魔力砲撃が叩き込まれた。

 

「この数千年間、俺がどれだけ生きる糧が無くて抜け殻だったと思う!! あれは生きてるんじゃねえ、死んでねえだけだ!!」

 

「ほざけ、リゼヴィム!!」

 

 ヴァーリが空間ごと半減を仕掛けるが、リゼヴィムはそれを意に介さず殴り掛かった。

 

「リムヴァンだ。アイツのおかげで俺は「このために生きている」感覚が得られた。生きがいが手に入ったんだ!!」

 

 後ろから殴り掛かる俺を翼で迎撃し、そしてさらにリゼヴィムは全身からオーラを放つ。

 

 その瞬間、俺たちの力ががくんと下がった。

 

 これは、神器無効化能力!? あの野郎、ここにきて出力が上がってやがる!!

 

「生まれてから生きがいに困ってねえようなガキどもが!! 俺の恩人の邪魔するんじゃねえぞぉおおおおおおお!!!」

 

 そして全力で俺たちを投げ飛ばし、俺たちは元いた場所まで吹っ飛ばされる!

 

 くそったれ! あの野郎……爺さんのくせして伸びしろがあるとか冗談だろ。

 

 ストラーダ猊下もそうだったけど、最近の俺の周りには、ハッスルしている爺さんが多すぎる!!

 

 あの野郎……! ファーブニルの力使って好き勝手しやがって―

 

「おらよ!!」

 

 気づいた時には、リゼヴィムが俺を踏みつけていた。

 

 くそ! ファーブニルの力を借りてるからって、二人掛かりでD×Dを発動させても届かないってのか!!

 

「くたばりやがりなクソガキ。招待状通りにてめえをトライヘキサへの生贄にしてやるぜ?」

 

 こ、の、野郎……っ!!

 

 俺が無理やり振り払おうとして、力を込めてもリゼヴィムは動かない。

 

 くそ! 神器無効化能力で出力が下がってる!! これじゃあ……!

 

「まだだ、リゼヴィム!!」

 

 ヴァーリが反撃のために突撃するが、それより早くリゼヴィムは動いた。

 

 一瞬で魔力を剣の形に固定化すると、それをヴァーリの振るった剣をぎりぎりでかわして突き刺した。

 

 ヴァーリの剣もリゼヴィムのプロテクターを傷つけるけど、それでも届かない。

 

「魔法オンリーの剣か。確かにそれなら効くだろうが、今の俺ならどうにでもできるんだよなぁ、お爺ちゃんに二対一で負けるとか、孫として恥ずかしくないん?」

 

 ぐりぐりと剣をひねりながら、リゼヴィムは勝ち誇った声を上げる。

 

 この野郎!! 無理やりファーブニルの力を使ってるくせして、ふざけたこと言いやがって!!

 

 それが悔しいのか、ヴァーリも震える手でリゼヴィムに触れ―

 

「―これで詰みだ、リゼヴィム」

 

『Divid!』

 

 半減が、何かを確実に減らした。

 

 なんだ? 何を減らした?

 

 神クラスすら超えている今のリゼヴィムをどうにかできるとは、さすがに思えないんだけど……。

 

 俺もリゼヴィムも一瞬きょとんとする。

 

 そしてそのとたんリゼヴィムから力が抜けた。

 

「……な?」

 

「……はっ! おら!!」

 

「ぐぼぁ!?」

 

 力が抜けて俺もリゼヴィムもぽかんとしたけど、俺の方が我に返るのが速かったんで殴り飛ばせた。

 

 あれ? なんかすげえ殴り心地がいいっていうか、全然避けてなかったぞ、リゼヴィム?

 

 いったい、どういう……。

 

 困惑する俺たちに、アルビオンの声が届いた。

 

『ほら、それで何とかできるだろう? おまえもこいつが嫌いなら、少しは力を貸せ!!』

 

 その言葉に反応して、イグドライバーから声が響いた。

 

『……アーシアたん傷つけた。許さない……!』

 

 この声! そうか、お前も頑張ってるんだな。

 

 龍王の意地ってもんがあるよな、ファーブニル!!

 

「ファーブニルだと!? まさか、半減させたのはイグドライバーのシステムそのものか!?」

 

「そう言うことだ!」

 

 狼狽するリゼヴィムの顔面に、ヴァーリのケリが叩き込まれる!!

 

「ファーブニルを舐めんじゃねえ、糞ジジイ!!」

 

 そして動きが鈍くなったリゼヴィムの腹に、俺の拳がめり込む!!

 

 そして俺たちの連続攻撃が、全部簡単にリゼヴィムに吸い込まれる!!

 

 そうか。ヴァーリが半減させたのはイグドライバーの機能。

 

 無理やり力を吸い出されていたファーブニルは、それで強引に支配権に干渉している。

 

 今なら、イグドラブニルはリゼヴィムを強化する鎧じゃなくてリゼヴィムを拘束する枷になる!!

 

「この……だったら、変身を解けば―」

 

「「させるか!!」」

 

 イグドライバーに延びかけた手を、俺たちは速攻で掴む。

 

 ファーブニルが作ってくれた最大のチャンスだ。ここで逃がす気はねえ!!

 

 そして、これ以上コイツをのさばらせる気はかけらもない。

 

 俺たちは、同時に頷いた。

 

 ヴァーリの腹部と俺の翼が展開して、砲口を形成する。

 

 ああ、今の状態だからこそ放てる最大火力。至近距離から同時にぶちかませば、神器無効化能力が効きかけている状態でもこいつを文字通り吹きとばせる!!

 

「これで終わりだ!!」

 

「消しとべ、リゼヴィム!!」

 

 散々好き勝手に暴れまわったんだ。いい加減つけを払う時だぜ、リゼヴィム!!

 

『Satan Lucifer Smasher!!』

 

『∞ Blastert!!』

 

 一斉に放たれる、真紅と白銀と漆黒のオーラによる大砲撃。

 

 動きが阻害されている状態でリゼヴィムが躱す余地はなく―

 

「まさか、保険の方を使う羽目に……リムヴァン、俺は―」

 

 そう半笑いの声を最後に―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リゼヴィムの上半身は、文字通り跡形もなく吹っ飛んだ

 




リゼヴィム、撃破。

しかし、まだ戦いは終わりません。っていうか二部書くつもりですし、一部にしても最終章が残っています。






さあ、ここからが地獄の始まりだ。
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