ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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最終決戦の大激戦。イッセーとヴァーリ、ヒロイとリセス。

その戦いが、ついに決着します。


最終章 22話 二つの決着

 

 イッセーSIDE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 龍神化と魔王化。二つのD×D

 

 その力で、俺達は勝利を掴む。

 

 目の前にいる、空っぽの悪魔達を倒す!!

 

「いいでしょう。ならば最大出力であなた方を倒します」

 

「この力、全てを使い貴方方を屠りましょう!」

 

 ユーグリットとカテレアは、莫大な魔力を放つとその中に包まれる。

 

 そして、海がうごめく。

 

 そして、原初の水が溢れ出す。

 

 海水と原初の水が混ざり合い、一体の超巨大な蛇型のドラゴンが形成された。

 

 その全長は数百メートルどころか、キロを超えてる気がするんだけど。ミドガルズオルムよりもでかいんだけど!?

 

「……レヴィアタンの特性とアポプスの力を融合させたか。制御しているのはアジ・ダハーカか?」

 

 ヴァーリが冷静にそんなこと言ってるけど、カテレアってそんなすごい能力持ってたの!?

 

 っていうかでかい!! 更にでかくなってきやがる!!

 

「このままだとまずいな。流石に周囲の味方にも被害が出るだろう」

 

 ヴァーリがそんなことを言って、周囲を確認する。

 

 確かに、結構乱戦だもんな。

 

 こういう時、ヴィクターは有利だ。ドーインジャーは無人兵器だから、巻き込んでもあまり気にならないんだろう。

 

 だけど、ちょっとおかしいな。

 

「……どうした? 何か変なことを言ったか?」

 

「いや、お前がそんなに周りの事を気にするなんてな」

 

 昔のお前からだと考えられないって。

 

 ヴァーリもそれには自覚があるのか、苦笑すると頷いた。

 

「確かにな。だが、悪くない」

 

 ああ、そうだろ?

 

「では、死んでいただきましょう」

 

「貴方方の首を、リムヴァン様への手土産とさせていただきます」

 

 そして、巨大な龍の口から莫大なオーラが迸る。

 

 ああ、こりゃまずい。超獣鬼だって一発で吹き飛ばしそうなエネルギーだ。

 

 なら、こっちも全力で迎撃する。

 

 俺とヴァーリは並び立つと、同時に砲撃の構えに入る。

 

「勝負だ、カテレア……!」

 

「吹っ飛べ、ユーグリットォ!!」

 

 俺達は∞ブラスターとサタンルシファースマッシャ―を同時に放つ。

 

 そして、同時に龍からのブレスが放たれる。

 

 攻撃はお互いにぶつかり、そして一進一退だ。

 

 ったく、アポプスとアジ・ダハーカの二体の力を宿しているだけあって、やるじゃねえか!!

 

 だけど、負けられない。

 

 死ぬかもしれない。龍神化はそれぐらい危険だ。

 

 だけど、それでも、俺達は死ねない。だからこそ、この力を使う。

 

 負けられない。守りたい場所があるから。守りたい人達がいるから。

 

 俺達は、俺達の平和を守る!!

 

「敗けるか、この野郎!!」

 

 このままだと押し切られる。だけど、それでも俺は負けない。

 

 俺は覚悟を決めると、最後の切り札を切る。

 

 ヴァーリの鎧のように胸部装甲が展開し、そして砲門が形成される。

 

 ああ、これが最後の切り札だ。

 

 喰らいやがれ、カテレア、そして、ユーグリット!!

 

「ロンギヌス・スマッシャァアアアアアアア!!!」

 

 俺はロンギヌス・スマッシャーをぶっ放して、さっきまでの砲撃と融合させる。

 

 これが俺の出せる最大の攻撃だ、これで、勝つ!!

 

「これは!? まさか、ここにきて応用技術を―」

 

「馬鹿な!? 私のグレイフィアハーレムが―」

 

 2人が驚くが、それでも対処する余裕がない。

 

 そして、俺達の三つの砲撃は融合し、巨大なドラゴンを吹き飛ばす。

 

「リムヴァン様!? クルゼレイ……私はぁああああああ!?」

 

「わ、私のグレイフィアハーレムがぁああああああ!?」

 

 そして、その莫大な本流にカテレアとユーグリットが巻き込まれ、そして消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side Out

 

禁手化(バランス・ブレイク)! 魔人変成(デーモン・チェンジ)!!」

 

禁手化(バランス・ブレイク)! 始原の超人(アダム・サピエンス・レボリューション)!!」

 

 その瞬間、俺達は即座に禁手に至る。

 

 ああ、本当に実戦で覚醒する男だよ、俺は。

 

 そして、流石は俺の輝き(英雄)だぜ、姐さん。

 

 俺達は即座に禁手化の能力を把握、そして全力で反撃を開始する。

 

「なり立てならやりようはあるってなぁ!」

 

 即座に振るわれる長可の攻撃を、俺達は躱すとお返しの一撃を振るう。

 

 それを長可は凌ぐが、しかし完全には躱しきれず頬に傷がついた。

 

 よし、届く。この禁手があれば、今迄ろくに傷をつけられなかった長可にも届く!!

 

「ほぅ。動きが変わったな」

 

「能力は身体能力強化ってところか?」

 

 曹操と長可が冷静に判断する。

 

 ああそうだ。俺の魔人変成は、魔剣創造の応用で肉体を魔人に変化させる。

 

 そして姐さんの始原の超人は、始原の人間の能力向上率をシンプルに強化する。

 

 ここに至って能力はシンプルイズベスト。下手な奇策はせず、能力を素直にスケールアップして勝ちを狙う。

 

 ああ、ここで俺達は勝つ。そして、世界を照らす。

 

「行こうぜ姐さん!!」

 

「行くわよヒロイ!!」

 

 俺達はその言葉だけで、すぐに連携を取って反撃を開始する。

 

「上等だ、来なぁ!!」

 

「俺達の前進の礎と成れ!!」

 

 そして、超高速での攻撃が交わされ合う。

 

 ああ、この戦いは人生最大の難易度だ。

 

 最強の敵が、俺と同じ聖槍使いで、そして俺とは異なる形だが英雄を目指している。

 

 ああ、ある意味で最高の激戦だ。

 

 だから負けない。負けたくない。

 

 俺の最高の英雄と共に、この最高の難敵を乗り越えたい。

 

 ペトや仲間達に迷惑をかけた分だけ、せめて何かを返したい。

 

 ここに連れて来てくれたシシーリアに、最高の輝きを返したい。

 

 そして何より、姐さんと一緒に、強烈に輝きたい。

 

 だから、だから、だから!!

 

「負けてたまるかぁあああああ!!!」

 

 その想いに、聖槍もまた応えてくれる。

 

 聖槍の輝きが強くなり、そして相手の聖槍の輝きが弱くなる。

 

 ここにきて、無明に沈みし聖槍振るいし聖人殺しの力が強くなる。

 

 そして、同時に曹操の動きに陰りが見える。

 

 ……なんだ、これは。

 

「……ここが決め所よ、ヒロイ!!」

 

 俺が疑問に思う中、姐さんは即座に攻撃の密度を上げる。

 

 ……そうか、バテてるのか!!

 

 曹操は確かに努力を積んでいる。才能なら俺を凌ぐ。

 

 だが同時に英雄派の指揮官だ。特訓ばかりしていられない。

 

 それが、ここにきて仇となった。

 

 ……基礎体力という一点においてのみ、アイツはこの中で一番低い!!

 

 このチャンスは逃せない。ここで、俺達が一気に決める!!

 

「ハッ! ちょっと焦りすぎじゃねえか?」

 

 その瞬間、長可が完璧な狙いで一撃を放つ。

 

 それの一撃は姐さんの動きに完全に合わさっており、それゆえに回避不可能。

 

 その完全なカウンターの一撃は姐さんに迫り―

 

「甘いわ!!」

 

 その瞬間、姐さんの姿が一瞬だけ完全に掻き消える。

 

 そう、姐さんには完全回避能力と言っていい禁手がある。

 

 そう簡単に連発できるほど習熟していないので今まで使わなかったが、ここで使うか!!

 

 そして後ろに回り込んだ姐さんに、長可は動きを合わせてカウンターを叩き込もうとするが、それを姐さんは白羽取りで受け止める。

 

「今よ、ヒロイ!!」

 

 ああ、分かってる。

 

 このチャンスは逃せない。俺も切り札を切る時が来たようだ。

 

「行くぜ、槍王の型―」

 

「させるか!!」

 

 そこに、曹操が七宝を操作して反撃に転じる。

 

 七宝はもはや全ての種類を総動員して、一斉に仕掛けてきた。

 

 形状は槍のように鋭くなり、俺を殺す為に急所を狙う。

 

 だが、俺は躱さない。

 

 こっちも流石に余裕がねえ。このタイミングを外せば、姐さんが押し切られる。

 

 ここが勝負だ。決着をつける!!

 

 届け。届け。届け届け届け届け届けぇええええええええ!!!

 

 勝つ! そして、俺達は英雄として、輝いて見せる!!

 

 だから、俺は―

 

「―箒星!!」

 

 そして俺は全力で攻撃を放つ。

 

 間に合うか。

 

 間に合わない。

 

 一瞬だけ、七宝が届くのが早い。

 

 だが諦めるか。せめて相打ち―

 

 ―いや、勝つ!!

 

 勝って、俺は、英雄として、輝いて見せる!!!

 

 行けぇええええええええええ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その瞬間、俺は何が起こったのか分からなかった。

 

 気づけば、七宝は止まり、俺は槍王の型を振るい切っていた。

 

 本当に、その瞬間は何が起こったのか分からなかった。

 

 だが、なんとなく分かってきた。

 

 そうか。これが……。

 

「は、ははは……」

 

 槍王の型を受けて、腹を裂かれた曹操が力なく笑う。

 

 そして、長可はにやりと笑った。

 

「やるじゃねえか、兄ちゃん」

 

 そうかい。ま、褒められると悪い気はしねえな。

 

 血反吐を吐きながらも、長可は楽しそうに笑うと、そのまま倒れる。

 

「戦国生まれで死ぬのが当然、いきなり銃で狙撃されるよりかは、こっちの方がまだいい死に方だな、ああ」

 

「そうか。英雄とは、意外とあっけなく死ぬものだな」

 

 曹操もそう苦笑すると、そのまま倒れ伏す。

 

 ……そして、二人はそのまま笑みを浮かべたまま息を引き取る。

 

 何だろうな、壮絶な戦いだったけど、終わりは意外とあっけない。

 

「……意外と、こんなものなのかしらね」

 

 姐さんが、そう言って寂しげな目をする。

 

 ああ、そうだな。気持ちは分かる。

 

 英雄と言っても所詮は戦場で戦う戦士。その死は意外とあっけないのかもしれない。

 

 ……それでも、俺は英雄を目指し続ける。

 

 この先駆者(英雄)の末路を見て、それでも俺の輝き(英雄)の生き様は陰らない。

 

 だから、俺は先に行く。

 

 そして、必ず輝き切って見せるともさ。

 




二つの激戦、決着。

カテレアについてはパワーアップしまくりだったこともあり、最新刊で出てきた特性を生かした火力勝負で決着をつけました。イッセーとヴァーリの渾身の砲撃戦と拮抗する、こういう二次創作だからこそできる最大級の砲撃戦だったと思います。

そして聖槍決戦はギリギリでヒロイたちが勝ちました。もしこれから曹操が復活してリベンジを仕掛けてきたとしても、彼が聖槍使いである以上ヒロイには勝てません。ヒロイの聖槍の禁手は本来そう言うものです。

ただし、この戦いに限定すればまだぎりぎりでした。もし曹操にもう少し体力があれば、最後の一瞬で曹操が押し切ってました。

天才指揮官であるが故の敗北。いかに天賦の才能があるとはいえ、それだけでとはいかなかったわけです。
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