ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ 作:グレン×グレン
まずはイッセー編
イッセーSide
おっす! 俺イッセー。
皆は夏休み、何してるかな?
海でひと泳ぎ? 山でキャンプ? それとも遊園地でデートか? 糞羨ましいから最後の奴は死ね!!
俺は今、地獄の山で地獄の特訓を受けています!
具体的には、伝説のドラゴンに追いかけまわされてます!
もう色々と大変で、心が病みそうだよ。
具体的には、追いかけまわされている最中だってのに、裸の女の子の妄想が止まらない。前は普通に特訓が終わって休んでる時だけだったのにこの有様。自分でもどうかと思う。
まあ、今死にそうだけど。
「うぉおおおおおお!?」
「どうした! 逃げるだけでなく戦って見せろ!!」
「無茶言うな!! 俺なんかがオッサンみたいな伝説のドラゴンに勝てるわけねえだろぉおおおお!!!」
最上級悪魔だって言ってたし、元龍王らしいし。
まともに戦って勝てる相手じゃねえよ。間違いなく一瞬で消し炭だよ!!
もう逃げ足ばかり強くなってるって。だって攻撃してる余裕ないもん。
ああ、部長のおっぱいに包まれて眠りたい。アーシアに抱き着きたい。朱乃さんにちゅぱちゅぱされたい。っていうかゼノヴィアの子作りを受け入れればよかった。
あ、気づいたら俺、宙を舞ってる。
……走馬灯が、見えるよ~。
そんな瞬間、俺の顔は柔らかいものに包まれた。
「おっとッス」
あれ? これはペト?
「……地獄絵図ね。素人に毛が生えた悪魔にさせる特訓じゃないわ」
そう言って額に手を当てるのは、リセスさんだった。
あれ? なんでこんなところに?
「うっひゃぁああああ!! 気持ちいいぜぇええええ!!」
俺は、久しぶりに熱いシャワーを浴びていた。
火を起こすのも一苦労だから、お湯を浴びるなんてこの数週間全然してなかった。
ああ、これが文明人の生活ってやつだよ!!
ま、実際はシャワーってわけじゃないんだけどね。
「ふふ。ま、これも煌天雷獄の応用技ってところね」
そう言って微笑むリセスさんのおかげで、久しぶりに快適な生活が送れるぜ!!
「ふむ。煌天雷獄は天候と属性を支配すると聞いていたが、このような使い方もあったのか」
そうタンニーンのおっさんが感心する。
そう、今俺が浴びてるのは暑いお湯にシャワーじゃなくて、熱いお湯の雨だ。
天候操作でピンポイントに大雨を作って、さらに熱を生んでお湯にしてるんだ。
煌天雷獄ってすっげえ便利だ。神滅具にもこんな使いかたがあるんだなぁ。
あ、でも俺の赤龍帝の籠手も譲渡があるから、車とかに使用したら便利になるかも?
『俺としてはどうかと思うが、それはあり得るな。歴代の使い手の中には、譲渡をメインに使っている奴もいた』
マジか。俺も懐中電灯とかに使ってみようかな?
「お姉さまー! 準備できたんでこっちにも一雨欲しいっス!」
「はいはい」
と、俺がシャワーを浴びてる間にペトが河原に穴を掘っていた。
なんでも、そこに水を溜めてからあっためてお風呂にするとか。至れり尽くせりだ!!
「まったくもう。アザゼルも数日で逃げ帰るとか言ってたけど、適応してるとかすごいわね」
そう呆れるやら関心するやらのリセスさんは、今晩御飯の準備をしていた。
材料はレトルトだけど。久しぶりのまともな料理だ!!
もう俺は最近料理なんて食べてない。冥界の見たこともない動物や木の実を、オッサンに食べれるかどうかだけ判別してもらってから焼いたりしたりした程度だよ。
ああ、なんか涙出てきそう!!
ま、裸見られてるからちょっと恥ずかしいんだけどね!
二人とも全然気にしないから、なんかこっちが馬鹿らしくなってきた。
「ほら、お風呂もできたからつかりなさい。薬草も持ってきたから薬湯にしましょう」
「なんかマジでありがたいです!!」
俺はリセスさんにお礼を言うと、湯船につかる。
ああ~。久しぶりのお風呂は気持ちいいぜ!
しかも星空が見えるからなおさら気分がいい。
これだよ。これが夏休みの楽しみってもんだよ。いや、どっちかっていうと冬休み?
なんか、久しぶりにバカンスっぽいのした気分だぜ!
「いや~。こういうのも乙ッスね~」
「まったくね。たまにはこういうのもいいかしら」
うんうん。どうだよねお二人さん……って!?
「な、なんで二人とも入ってるんですか!?」
き、気づくの一瞬遅れたけど、二人とも一緒にお風呂に入ってきたし!
もちろん二人とも裸だよ!!
す、すごい眼福だけどいいんですか!?
「おやぁ? 散々童貞捨てたいとか言ってたくせに、なにどもってるんスかぁ?」
「どうせ一度見てるじゃない。気にしなくて触っていいのよ?」
お、おおおおおお!
二人が別々の方向から迫ってくるから、豊かなおっぱいが両腕に当たってうぉおおおお!?
こ、これはもしかして童貞卒業ですか!?
「……お前ら。種族が違うから気にしないとはいえ、俺がいるんだぞ?」
オッサンの声に、俺は正気に戻った。
そうだよ。オッサンいるじゃん!! 人がいるよ、ドラゴンだけど。
ど、童貞卒業はしてみたいけど、これはちょっとアブノーマルすぎる!!
「……確かに、龍王の前でまぐわうというのもあれね。あなたが嬉しくないのなら、しない方が礼儀だわ」
リセスさんもそれに気が付いたのか、タオルを出すとペトに渡しながら自分もまいた。
お、おお。ちょっと残念。
「さ、そろそろ晩御飯ッス」
「お風呂で食べるってのもなんか贅沢ね。ほら、アーンしてあげる」
と、俺は左右から美女と美少女にアーンされながら夕食を食べ始める。
な、なんかすごい贅沢な状況だ。部長やアーシアと一緒にお風呂入ったことはあるけど、お風呂につかりながら晩御飯とか初めての経験だぞ。
童貞も卒業してないのに、すごいエロエロシチュエーションだ。俺、なんか素敵すぎる体験してるって!
「お、オッサン。これ、夢じゃないかな?」
「夢じゃないが、俺に見られながらでいいのか坊主?」
『気にするなタンニーン。相棒はどうもこういう時暴走するんだ』
悪かったね伝説のドラゴンコンビ!!
「祐斗もゼノヴィアも山小屋とか別荘で修業してるっすよ? なんでイッセーだけサバイバルなんすか?」
「え、マジで? 俺だけこんな環境なのかよ」
ペトによって、衝撃の事実迄明かされたよ。
勘弁してくれ。俺だって人間の生活したいんだけど。
いや、寝てる時もオッサンは攻撃してくる時があるから、別荘とかいくつあっても足りないのか。
「凄まじい特訓ね。レトルト食品は置いておくから、好きな時に食べなさい。時々運ぶわよ」
「あ、ありがとうございます!! マジでありがとうございます!!」
俺は心から感謝した。
リセスさんが女神に思える。マジで救いの女神だよ。
「でもまあ、これぐらい過酷な特訓を潜り抜けないと、ヴァーリに追いつけないっていうのも分かるのよねぇ」
リセスさんはそういうけど、確かにそうだ。
魔王の末裔にして白龍皇。ヴァーリは俺のライバルになるんだけど、ちょっとシャレにならないぐらい強すぎる。
そんなのに追いつくなら、まともな特訓だと無理だってわけか。なにせ俺は禁手にもなってないからな。
そりゃ、ヴァーリも落胆するわけだ。バトルマニアとしちゃ、宿命のライバルがこんなのだとがっかりするんだろうなぁ。
「……だからって、俺の両親を殺して復讐者にするとか、マジむかつくぜ」
俺は、思い出してむかついてぽつりとつぶやいた。
……その瞬間、なんかお湯の温度が下がった気がした。
あれ? リセスさんが熱は送ってるからまだ冷めないと思うんだけど。
「へぇッス。そんなことやろうとしたんすか」
と、ペトが呟いた。
そして俺は気づく。
これはお湯が冷めたんじゃない。寒気がするんだ。
ぺ、ペトが怖い! 怖いよ!?
俺に冗談半分で抱き着いてくるペトの腕も、かなり力が入ってるし!!
こ、怖い。もしかして俺、とんでもない地雷踏んじゃったぁあああ!?
「ああ、言っちゃったわね、イッセー」
リセスさんが、遠い目をして空を見上げていた。
「タンニーンさん……だっけ? 修行の理由がなくなるかもしれないわね」
「そうなのか? その小娘が怒っているのはわかるが、上級堕天使の下位で白龍皇に勝つのは困難ではないか?」
「……この子、典型的な特定条件下で化けるタイプだから。……こうなると思ったから流石に言わなかったのに」
と、おっさんとリセスさんが話してたけど、俺はおっぱいの感触すら感じない恐怖でその意味をよく考えられなかった。
あれ? ペトってもしかしてそういうのマジギレするタイプ?
少なくとも、マジでキレてることだけはわかる。
俺とペトはまだそんなに仲良くなってるわけじゃない。なのに、俺の両親を殺すと言ってきただけで、ものすごく怒ってる。
……もしかして、ペトは両親を誰かに殺されてるのか?
いや、それは俺から聞いたらいけないよな。
……ただし、ヴァーリには黙祷しよう。
あいつ、余計なこと言いまくったんだろうなぁ。
俺はそんなことを思いながら、とりあえず晩御飯のカレーをかっくらった。
ヒロイ「憎しみで人が殺せたら……っ」
羞恥心があまりないリセスとペト。まあ、いろいろあったのです。
それはともかくとして、異界の倉にしろ煌天雷獄にしろ戦闘以外の用途にも使えるのが便利ですよね。煌天雷獄のシャワーとか、神滅具の無駄遣いだけどサバイバルとかにきゃんぴとかに超便利!
それはともかく、本日ヘルキャット編までは書き溜めました。
こっからホーリー編を書き始めてきますので、当分は毎日投降できると思います。