ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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第二章前半の山場、大激戦勃発です。










因みに、現段階での書き溜めは200kb強。

感想のたまり方次第で連続投稿しますので、感想待ってます!!


第二章 13

 戦闘が勃発してから一時間。既に敵の被害はかなりでかくなっている。

 

 俺達が担当している後方に敵が来ている事は全くない。むしろ敵が全く来なくてあくびが出てきそうになるぐらいだ。

 

 ……流石最上級悪魔にして元龍王のタンニーンさんだ。有象無象をちぎって投げちぎっては投げてるんだろうなぁ。

 

 う~ん。英雄になる男としては、こういう時こそ勇ましく前線に出て暴れたいところなんだが。既に実戦経験だっていくつも積んでんだし。

 

 ま、子供に人殺しさせたくないって心境もあるんだろうけどな。あの戦線の状況下じゃ、死人を出さないように暴れるのは困難だしよ。

 

 それに、どうやら俺がここにいる意味もきちんとあるみたいだしな。

 

「お、おお。あれが黄昏の聖槍か」

 

「そんなのがいるんだから、ここに敵が来ても大丈夫だよな?」

 

「あったりまえだろ! なんたって最強の神滅具様だぜ?」

 

 ……わりと、ビビってる奴が多いな。

 

 ま、ここにいるのは貴族の若者とその眷属が多い。

 

 お嬢と違って冥界で暮らしているらしいし、まだ実戦の経験はないんだろ。

 

 そういうのがいきなり実戦に出ても、足を引っ張る事が多いからな。こういうのは空気に慣れてないと何をしでかすわからねえところがあるしよ。

 

 ま、そういう意味じゃあパニック防止も兼ねてるってことか。最強の神滅具の使い手が付いてるってのは、安心感が違うからな。

 

 反対側にイッセーが付いたのも同じ理由ってことか。

 

 仮にもイッセーも神滅具の使い手だ。それも、一応ではあるが禁手に至っている。コカビエル相手に大打撃を与えたり、ヴァーリ相手に一時は圧倒したりといった戦果も上がってるしな。

 

 分散させたのは、一か所に集めっとそこ以外が逆に不安になるとかなのかもな。流石総督。少しはちゃんと考えてるな。

 

 ……さて、それでヴァーリ達は何時になったら来るのかねぇ?

 

 あの野郎に限って不意打ち暗殺だまし討ち何て好まないだろうし、多分来るなら堂々と仕掛けてくるはずだろう。

 

 だから、何かあったらすぐにでも助けに行ける位置で待機してる。具体的にはペトから1kmほど離れたところだ。

 

 ここなら、徹底的に鍛えた俺の足なら二分もかからない。あそこにも護衛役はいるから、それ位は稼げるはずだ。

 

 後方部隊の指揮を担当する奴も相当の実力者だ。簡単に聞いたが、最上級悪魔ほどではないが、レーティングゲームでタイトルを取ったほどの猛者だとか。最上級悪魔昇格も、十年以内に見込まれてるとか。

 

 そんなのが、眷属も込みでいるなら大丈夫だとは思う。如何にヴァーリでもすぐに倒し切る事はねえだろう。

 

 おそらく、その時はイッセーも来るから何とかなるたぁ思うんだが……。

 

「お、おい! 前線で戦闘してる叔父から通信があった!」

 

 む? 周りが騒がしいな。

 

 独断で私用の通信か? まあ、少しぐらいはお目こぼしがあってもいいたぁ思うけどよ。

 

「そ、それで? どうなんだ一体?」

 

 前線の様子を確認したいのか、何人もの悪魔が詰めかける。

 

 それに戸惑いながら、しかし連絡を受けた悪魔は嬉しそうな表情をしていた。

 

 お、こりゃ優勢ってわけか。

 

 人が集まりすぎてこっちには声が聞こえてこねえが、この調子ならどうやら安全に終わりそうだな。

 

 俺の出番がねえのは残念だが、こんなところまで戦線が下がったら、若手の連中がパニック起こして犠牲も増えちまう。

 

 そういうことがないのは、まあいいのかねぇ。

 

 ……んじゃ、そろそろ俺達はいったん食事の時間だ。

 

 簡単にサンドイッチにしてもらう予定だから。パパッと食べてすぐに護衛任務に復帰―

 

「お、おい」

 

 戸惑った声が、聞こえた。

 

 何人かがその声を出した悪魔に振り向くが、悪魔はそれに気づかない。

 

 そいつは、後ろを見て顔を真っ青にしてる。

 

 ………あ、これやばい。

 

 俺は即座に振り返り、かなりやばいことに気が付いた。

 

 防衛拠点として使っていたはずのホテルから、数百体のドーインジャーが出てきやがった。

 

 それもどいつもこいつも、空を飛んで制空権を確保して来てやがる!

 

 い、いつの間に潜伏してやがった!?

 

 くそ! まずはペトの護衛に回らねえと―

 

「ひ、ひいい!」

 

「嘘だろ!? 俺達、実戦なんて一回も……っ!」

 

「いやだ、死にたくない……死にたくない!!」

 

 くそ! どいつもこいつもパニックを起こしてやがる!

 

 今俺が抜けたら、確実にこいつら蹂躙される!

 

 ああもう! こうなったらやけだ!!

 

「……静まれ!!」

 

 俺は震脚を叩き込んで、同時に大きな声を出す。

 

 幸い、まだドーインジャーは射程まで来ていない。今から少しぐらいくっちゃべっても、攻撃が飛んでくることはねえ。

 

 俺の大声と物音に反応して、多くの悪魔がこっちに視線を向ける。

 

「……敵はたかだか下級悪魔と同程度!! それも千体にも届かねえ!! 上級悪魔なら十体以上まとめて相手できるし、下級の眷属でも数人がかりで挑めば大丈夫だ!! やり合ったことがあるから分かる!!」

 

「お、おお! マジか!?」

 

「おれ知ってる! あの人、駒王会談の護衛だった人だ!!」

 

「ってことは、マジか?」

 

 俺の言葉を聞いて、悪魔達は少しだけだが冷静さを取り戻していく。

 

 よし、ここが正念場!

 

 俺は聖槍を出すと、それを突き出した。

 

「それにここには(聖槍)がある!! 自分の身を守る事を優先していれば、俺が迫りくる雑魚を突き倒してやる!! だから安心してろ!!」

 

 い、言っちまった!!

 

 こうなったらやるしかねえ!! 意地でも大半は片づけてやる!!

 

 ……イッセー! 任せたぞ!! あとヴァーリ、来るなよ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 くそ! やっぱり一ひねりしてやがったか!!

 

「……ホテルから強襲ですって!? リムヴァン達、本部に逃げたんじゃなくてホテル内に隠れてたっていうの!?」

 

 部長も流石に驚いたけど、だけどすぐに冷静になった。

 

「イッセー! 私達はペトの所に向かうわよ! ヴァーリ・ルシファーがいる可能性がある以上、ペトに報復する可能性は十分にあるわ!!」

 

「はい、部長!!」

 

 流石部長だ! 突然の事態にもすぐに反応してくれる!!

 

 たぶんヒロイもすぐに向かうはずだ。特訓の成果をきちんと出した俺達が二人掛かりなら、きっとヴァーリ相手でもおっさんが来るまでは持ち堪えられるはず!!

 

 待ってろよ、ペト。ヴァーリの相手は俺達がするからな―

 

「イッセーくん、後ろだ!!」

 

 木場の声が、俺を現実に引き戻す。

 

 振り返るながら籠手を前に出せば、そこに光の弾丸が直撃した。

 

 な、何が起きたんだ!?

 

「まずいです先輩。この挟み撃ちで前線が混乱した隙に、突破してきた人達がいます」

 

 小猫ちゃんがプリティな猫耳を出しながら、警戒心を見せてそう教えてくれる。

 

 仙術を開放した小猫ちゃんは、気を感知することで敵の位置を知ることができるんだ。マジすげえ。

 

 って敵が突破してきやがったってのか!? くそ、マジでヤベえって―

 

「みろ! 赤龍帝だ!!」

 

「ブリテンの赤い龍か! しかも女を裸にする技を使うとか!!」

 

「女の敵! 死になさい!!」

 

 すごい勢いで、悪魔祓いの一団が迫ってくるぅうううう!?

 

 お、俺恨まれてますか!? なんで?

 

 あ、覗きの常習犯だからか。清貧を重んじる教会的に、エロの権化の俺は嫌いってことかな?

 

「よくもゲオルギウス様の聖剣を汚してくれたな!!」

 

「この変態が! 聖人を汚すな!!」

 

 ……そっちもかぁ。そっちもかぁ。

 

 確かゲオルギウスって、アスカロンの元々の持ち主で龍殺しの聖人だったんだっけ。

 

 あ、聖人の聖剣を変態の龍が持ってたら、そりゃ確かにむかついてもおかしくないよな。

 

 俺も、部長達のおっぱいを半分にしようとしたヴァーリが豊胸グッズ持ってたら、なんかむかつくし。

 

 でもさぁ。

 

「………そんなの、渡したミカエルさんに言ってくれよぉおおおおお!!!」

 

 り、理不尽だ! 理不尽すぎる!!

 

 こんな理不尽あっていいのかよ!! いくらなんでも理不尽だぁああああ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 神父の服装や、ゼノヴィアのような戦闘服をきた一団が、一斉に襲い掛かる。

 

 だけど、彼らは悪魔祓いの一団ではない。厳密には()悪魔祓いの一団だ。

 

 当然だろう。ヴィクター経済連合に与した悪魔祓いは、その大半が信仰を捨てている。

 

 ヴィクター経済連合によって知らされた聖書の神の死。それによって、信仰心が反転してヴィクター経済連合に与した者が、今の彼らのはずだ。

 

 だが、それでも信仰に生きてきた者たちだ。その性質は静謐を尊ぶのだろう。

 

 つまり、エッチなことはいけません的な感情を持っているはず。イッセーくんのような性欲の塊との相性はかなり悪いだろう。

 

 更にイッセーくんはアスカロンを持っている。

 

 かの聖人ゲオルギウスの遺品ともいえる聖剣。それを変態であるイッセー君が持っているのは、かなり苛立たしいのだろう。

 

 ……ミカエル様。なんでイッセーくんにそんなの渡したんですか。何か他になかったんですか?

 

 それともかく、これは流石にまずいな。

 

 イッセー君は正式な禁手を今発動する事は出来ない。まだ一日経ってないから、禁手のインターバルが終わってないんだ。その所為で神器の性能もまだ完全には回復してない。

 

 今のままでは、イッセー君が危ない!

 

 乱戦になる前に助け出さなければ―

 

「おーんやーん? そーこにいるのは、僕ちんをエクスカリバーごと切ってくださった、木場祐斗くんじゃありまぁああせんかぁあああん?」

 

 ―その声に、僕は足を止めた。

 

 まさか、この声は―

 

「―フリード・セルゼン!!」

 

「イエスッ! 僕ちんフリードきゅんでっす!!」

 

 にこやかに手を振るのは、既に二度に渡り戦ってきたフリードだった。

 

 まったく。彼が腕利きの悪魔祓いだったという事実が苛立たしいよ。

 

 だけど、それも過去の話だ。

 

 ……一からだ。一から剣を鍛え直した。

 

 聖魔剣という規格外の力を持つ禁手を手にしておきながら、僕はイッセー君を守る事が出来なかった。それほどまでにヴァーリ・ルシファーは強かった。

 

 心から悔しかったんだ。心から。

 

 だから師匠に一から剣術を叩き込んでもらった。聖魔剣も徹底して鍛え直した。

 

 もはや、彼が合一化されたエクスカリバーを持っていたとしても一瞬で切り刻める自信がある。

 

「時間がないんだ!!」

 

 一瞬でトップスピードに乗り、そして切りかかる。

 

 それをフリードは棒立ちで見て―

 

「―そんなつれないこといわないでん♪」

 

 フリードは、一振りの剣で僕の聖魔剣を受け止めた。

 

 なんだって?

 

「ふっふーん! 俺様ちゃんも、それ相応にパワーアップをとげてんのよん?」

 

 そう自慢げに言うフリードの手に持つ剣は、禍々しいオーラを放っていた。

 

 これは……魔剣か!

 

「人呼んで魔剣ノートゥング! 俺呼んでぇえええええ!!」

 

 振るわれる斬撃を横にずれて回避すれば、一瞬で地面が数メートルは切り裂かれた。

 

 何て切れ味を持っているんだ。これは、四本を合一化したエクスカリバーを超えている!

 

「―ぶった切りの剣! どうよ? これなら君の聖魔剣くんとも切り結べるぜ?」

 

 そういうと同時に、フリードは銃を突きつけると攻撃をそれを撃ってくる。

 

 そういえば、彼は射撃も中々の腕前だった。中々に正確で、しかし適度に射線が読みにくい。

 

 僕はそれを聖魔剣を地面から何本を突き出してガードする。

 

 だけど、一気にたくさん生成したから強度が足りなかった。

 

 フリードはそれを勢いよく両断すると、更に切りかかる。

 

「僕ちん、これでも蛇を使って強化したんですよーん? 俺様みたいな天才が蛇使えば、これぐらいはできるってね!!」

 

 なるほど。どうやら僕もなめてかかっていたようだ。

 

 だが、お前程度に躓いているようでは、イッセー君の隣に並び立つことなどできはしない。

 

 ここで終わらせるぞ、フリード!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、混迷する戦いの中、ある意味で最大の窮地が幕を開ける。

 

「うっわぁ。やっぱり来たッスかぁ」

 

 ペトが、心から嫌そうな表情を浮かべながらも、然し狙撃体勢だけは崩さない。

 

「……最悪、ですね」

 

 今後を見据えた勉強の為、あえて後方の指揮ポイントであるこの場所を選んで待機していたソーナが、歯噛みする。

 

「くそ! マジで来やがった!?」

 

 未だ実戦を殆ど経験していない、匙元士郎は狼狽していた。

 

「……下がっていろ。下手に前に出たら、死ぬぞ!!」

 

 そして指揮官である上級悪魔は、周りの者を下がらせながら、眷属とともに総攻撃の準備をする。

 

 それら全ての視線を浴びながら、その原因は静かに闘志を燃やしていた。

 

「さて、ペト以外の有象無象に用はない。邪魔をしなければ、痛い目を見なくて済む……とだけ言っておこうか」

 

 白い龍を模した鎧を身に纏い、魔王の系譜がそう宣告する。

 

 盟友を撃ち抜いた魔弾の射手に報復するため、明けの明星の末裔は戦意を高ぶらせた。

 

 のちに明星の白龍皇と呼ばれる男。ヴァーリ・ルシファーの明確たる敗北が刻まれる戦いが、今始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side Out

 




まさかホテルからくるとはこのリハクの目をもってしてもうんぬんかんぬん状態。

間引きが目的とは言え、一応戦果を挙げれるのなら上げておこうてきなてきとうな感覚で挟撃しやがりましたあの野郎。

そのせいでペトにヴァーリが接近したにもかかわらず、ヒロイもイッセーも駆けつけれない状況。さてどうなる!!
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