ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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さて、そういえば気になっていることもあるでしょう。

有象無象の小物は切り捨てるべしのリムヴァンが、なぜもろに該当するディオドラをあえて迎え入れたのか。

 同類のゼファードルは、ぶっちゃけ物のついでです。ここまで読めばわかると思いますが、本命はプリスの方です。









 では、ディオドラはなぜか?


第二章 25

 

 俺、ヒロイ・カッシウスは、オカルト研究部の仲間たちとともに全力でディオドラの城に向かっていた。

 

 あるタレコミからアーシアの居場所とディオドラの糞っぷりと奴らに同調した連中の亡命計画を知り、俺たちは速攻で魔王様のところに向かった。

 

 あらゆる状況が後押しし、サーゼクス様はおろか大王派、さらにはディオドラの親族であるアジュカ様の許可すら取り付け、俺たちはディオドラ捕縛の任務に参加することができた。

 

 なにせ、俺たちは対テロ戦闘の許可を得た悪魔の眷属とその仲間。その仲間が誘拐されたのだから、救出に協力する許可位は出るとは踏んでいた。

 

 それが、状況次第ではディオドラを殺していいという許可まで下りた。こりゃ僥倖すぎる。

 

 そういうわけで、俺たちは全力疾走で走っていく。

 

 与えられた情報は、今のところ全部正しかった。

 

 なら、アーシアの位置も情報通りのはずだ!!

 

「部長、城から大量の気が接近してきてます。どうやら徹底抗戦のようです」

 

「そう。なら私たちは全力で叩き潰すわ。イッセー達は予定通り隠し通路を通って、アーシアを救出して頂戴」

 

「「「「「「「はい、部長!」」」」」」」

 

 部長からの再度の指示も出て、俺たちは隠し通路のある位置まで走る。

 

 しっかし、思った以上に敵が出てるが、これ大丈夫かね?

 

 と思ったら、小猫ちゃんがイッセーに走りながら耳打ちする。

 

「え? そんな事でいいの?」

 

「はい。それで朱乃さんは全力を出します」

 

 ん? なんだなんだ?

 

 イッセーは少し戸惑っていたが、やがて決意すると朱乃さんに声を投げかける。

 

「あ、朱乃さん。これが終わったらデートしましょう」

 

 ちょうど同じタイミングで、敵の一団が現れた。

 

 貴族二人と、その眷属フルメンバーか。これは少してこずりそう―

 

「……やったぁああああ!!!」

 

 普通の女の子みたいに歓喜の声を上げた朱乃さんが放った雷光に、全員撃墜されましたー。

 

「え、え~……」

 

 すごいテンションでぶっ倒しやがった。鬼か。いや、悪魔だ。

 

 しっかし俺たち、ディオドラぶっ殺す&アーシア絶対救出の決意で来てたのに、一気にムードがぶち壊しになったな、オイ。

 

「ちょっと朱乃!! 私のイッセーと私より先にデートするってどういうこと!?」

 

「あらあら。リアス? イッセーは私とデートしてくれるって言ったの、これはイッセーの意思よ」

 

 いや朱乃さん。いま小猫ちゃんが耳打ちしたの忘れてませんか?

 

 あ、かろうじて動けた敵をギャスパーが停止させて小猫ちゃんが殴り飛ばした。

 

 ついでに木場は警戒を引き受けてくれてる。

 

 そんでもってゼノヴィアはすでに隠し通路の扉を開けていた。おまえ、この空気で救出作戦続行する気か?

 

 ま、すでに朱乃さんとお嬢はイッセーとキスした回数で喧嘩がヒートアップしてやがる。これはほっといた方がいいか。地雷踏みたくねえ。

 

「い、行くぞイッセー。ここにいるとお前に火が移るから」

 

「え、あ、うん。なんかよくわかんないけどわかった」

 

 ………ああ、いろんな意味で空気が台無しじゃねえか此畜生!!

 

 それはともかく!

 

「待ってろよ。今度こそ照らしてやる」

 

 ……それが、英雄(輝き)として俺がやるべきことだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 堕天使総督である俺、アザゼルは、今この襲撃作戦に参加していた。

 

 俺もオカ研の顧問だからな。流石に今回はあそこで一番偉い奴としての責任ってのがある。

 

 それに、できれば会いたい奴もいたからな。

 

「……よぅ、オーフィス」

 

「アザゼルか。久しい」

 

 そこにたのは、露出度の高い黒のゴスロリをきた幼女といってもいい女の子の姿。

 

 だが、こいつは女の子だなんて言うような奴じゃねえ。年齢なら少なく見積もっても万は越える。そもそも俺が前見たときは、よぼよぼのジジイの姿だったしな。

 

 無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)、オーフィス。ヴィクター経済連合有する禍の団の、真のトップだ。象徴だろうが、ヴィクター経済連合のトップと言い換えてもいいだろう。

 

 まず間違いなく史上最強の存在。それが、目の前の奴だ。

 

 こいつと同格の奴なんて、俺が知っている限り一体しかいねえ。そして奴はこっちから手を出さない限り、無害といっていい。

 

 このフィールドにオーフィスの反応を感知してから、部隊は割と大混乱だったが、俺を中心とした三大勢力最強格で相手するってことで、とりあえずは収まった。

 

 どうやらこいつも暴れる気はないみたいだしな、こりゃほっといてもよかったんだが……。

 

「オーフィス。確認したいんだが、一体何がしたいんだ?」

 

 そう、それが気になる。

 

 虚無を司るといわれているコイツが、俗世の覇権に興味があるとは思えねえ。世俗的なことに興味をとんと示さないのが目の前の奴だ。

 

 にもかかわらず、こいつは禍の団の頂点に立ち、蛇によって多くの者たちに力を授けている。

 

 はっきり言って目的が見えねえ。それがどうしても気になる。

 

 それを解明することができれば、今の状況をひっくり返すこともできるかもしれない。

 

「言っとくが暇つぶしだなんてふざけたこと言うなよな? この大騒ぎのせいで、文字通り世界がひっくり返りかけてるんだからよ」

 

「……静寂」

 

 は? 静寂?

 

 今の状況は、静寂なんかと全く関係がないじゃねえか。むしろ真逆だろ。

 

 そこまで考えて俺は気づいた。

 

「……おい、どこで静寂がほしいんだ、お前は」

 

「無論、次元の狭間」

 

 ………最悪だ。そう言うことかよ、畜生め!!

 

 次元の狭間はオーフィスの生まれ故郷。あいつはそこに帰りたいってわけか。

 

 だが、そこにはグレートレッドがいる。

 

 オーフィスと唯一互角の存在。赤龍神帝グレートレッド。

 

 そうか、オーフィスの目的は奴を倒すこと。それを餌に禍の団はオーフィスをトップに引き入れたということか!!

 

 そこまで考えて、俺もようやく理解できた。

 

 ヴァーリ、お前の目的もグレートレッドか!!

 

 そこに俺が思い立った瞬間、魔方陣が展開して悪魔が現れる。

 

 その男は、不敵な表情を浮かべると、俺に対して一礼した。

 

「カテレアが世話になった。俺はクルゼレイ・アスモデウス。真なるアスモデウスの末裔だ」

 

「……旧魔王派の幹部か。こんなところまで出張ってくるとはな」

 

 俺が軽口をたたくと、奴はいきなり殺気を全力でたたきつけてきやがった。

 

「旧などという頭文字をつけるな! 俺こそが、真なるアスモデウスの後継者にふさわしい存在、真なる魔王派の指導者の一人に舐めた口を……っ!!」

 

 おーおーあっさりぶちぎれてやがる。

 

 旧魔王派の嫉妬心は根深くて怖いねぇ。

 

「で? 何の用だとその真なる魔王様? こちとらオーフィスを相手にしなきゃなんねえんで大変なんだがよ」

 

「知れたこと。カテレアをいたぶってくれた貴様を見つけたのでな。ここで殺してやろうと思ったのだ」

 

 へいへい。こいつはカテレアの男か何かなねぇ。

 

 だがまあ、好都合だ。

 

 禍の団の主要派閥である旧魔王派。その指導者の一角を滅ぼすことができれば、こっちにとっては大きな戦果になる。

 

 オーフィスの奴をここで倒すのは困難極まるし、ここはあの小物で我慢するとしますかね。

 

 俺は遠慮なく人工神器である堕天龍の閃光槍を取り出して、即座に変身しようとし―

 

「―待ってくれ、アザゼル」

 

 その声とともに、サーゼクスが其の場に現れた。

 

 おいおい。こいつは今回の作戦の指揮官じゃなかったのかよ?

 

「なんでここに来てるんだ、サーゼクス」

 

「ここにクルゼレイが来ていることを索敵部隊がつかんだのでね。……どうしても、彼を説得したかったのだ」

 

 甘い奴だ。目の前の馬鹿がそんなものを受け入れるとはとても思えねえんだがな。

 

 だがまあ、そんな奴だからこそ冥界の民衆はこいつを王として認めてるんだろう。なら、少しぐらいは好きにさせてやってもいいか。

 

 俺は少し後退し、サーゼクスにその場を任せる。

 

 そして、サーゼクスはクルゼレイの殺意のこもった視線を真っ向から受け止めた。

 

「偽りのルシファーが! 今更俺たちに何の話があるというのだ!!」

 

「……クルゼレイ。どうか矛を収めてほしい」

 

 ダメもとなのはわかっているが、それでも真剣な声だった。

 

「私は今でも、旧魔王の末裔である君たちを追放したことに対して、ほかの手段がなかったのか考えている。ここで貴重な悪魔の民を減らすことは得策ではない」

 

 サーゼクスはサーゼクスなりに、悪魔の未来を真剣に考えている。

 

 少なくとも、戦争継続やこの大戦が悪魔のためになるとは欠片も思ってねえ。

 

「そして、君たちに対して詫びたい気持ちもあるのだ。どうか矛を収めてくれ、君には、現アスモデウスであるファルビウムと対話する機会を設けたいとすら思っている」

 

 そういって、サーゼクスは頭を下げた。

 

 さて、予想はできてるがその答えはどうだ、クルゼレイ?

 

「……ふざけるなよ、貴様」

 

 ……だろうな。

 

「この俺に、真なるアスモデウスに、偽物のアスモデウスと対話しろだと、寝言は寝て言うがいい!!」

 

 はっ! 寝言言ってるのは自分達だって自覚はねえんだろうなぁ。

 

「悪魔とは! 人間を堕落させ地獄に誘い、神と天使を滅ぼす存在!! 和平などというふざけたことをぬかし、其の力を天使や堕天使に向けん貴様らが、魔王を語るな!!」

 

「よく言うぜ。お前らのところだって、三大勢力のはぐれ者が集まってできたようなもんじゃねえか」

 

 俺がついあきれて突っ込めば、クルゼレイの奴は鼻で笑った。

 

「そんなもの、利用しているだけに決まっているだろう! この世界に我ら悪魔以外の種族など不要。そして我ら魔王の末裔こそが、その世界を統べるに値するのだからな」

 

 ………ここまで身の程知らずの雑魚の親玉のセリフをほざくとはな、今時漫画でもお目にかかれねえぞ。

 

 種の存続そのものが困難なこの時期に、そんなもん言える神経が理解できねえ。頭の中がどうなってんのか、マジで調べてえな。

 

 そして、サーゼクスもその言い草に腹をくくったらしい。

 

「……いいだろう。ならば私は魔王として、悪魔の未来を脅かす貴様を討つ」

 

「貴様が悪魔を語るな! だが、それでいいのだよサーゼクス!!」

 

 あ~あ~あ~あ~。サーゼクスの奴も苦労してるな。

 

 クルゼレイの奴、ここまでどうしようもないとはな。なんでこんなのに旧魔王派は付き従ってんのかマジでわからねえ。いや、マジでコカビエルの方がめちゃくちゃマシじゃねえか?

 

 そんなこと思ってる中、サーゼクスとクルゼレイが激突しようとして―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……いい加減にしてくれないかい、クルゼレイ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その怒気に、俺たちは全員動きを止めて下を見た。

 

「まったく、こそこそとディオドラくんに何か仕込んでるみたいだから調べてみたら、なんだよこの展開は。曹操も面白がって手を貸しちゃうしもぉ」

 

 心底苛立たし気にしながらため息を、ついているのは、金髪の悪魔。

 

 間違いない、あれはリムヴァンの野郎だ。

 

 だが、その気配は今までの軽い調子とは全然違う。

 

 あの野郎、本気で怒ってやがるな。

 

「アザゼル。これはまさか」

 

「ああ。どうやら旧魔王派の連中。独断でこれだけの大ごとをしでかしやがったな」

 

 リムヴァンのやったことにしちゃぁ、なんかおかしいと思ったぜ。

 

 何ていうか、違和感を感じていた。

 

 絵とか何度も見てると、だれが書いたかわかる奴がいるが、そんな感じだろうな。

 

 描いている奴のセンスが違う。なんというか、これじゃない感じがしやがった。

 

 なるほど、どうやら旧魔王派はリムヴァンの奴がむかついてるらしい。それで勝手に動いたのがこの作戦だと。

 

「前にも言ったよね。無能な働き者なんて必要ないって。それなのになんでかき集めてる上にこんなことになってるのかな?」

 

「それは、離反者にあえてこの情報を流させたからにきまっている」

 

 いやまてクルゼレイ。今なんて言った?

 

 ま、まさか、こいつらの目的は―

 

「すでに英雄派の連中から聞いているのだろう? この調子でいけば我々は確実に勝てる。あれをどうにかできるものなど魔王ですら不可能なのだからな!!」

 

 マジか! 旧魔王派の奴、どんな奥の手を用意しやがった。

 

 状況次第じゃイッセー達を呼び戻すことも考えなきゃいけねえかもな。くそ、こいつは参ったぜ。

 

「クルゼレイ、お前たちは一体何を切り札にしている!」

 

「そこまで言うほど馬鹿ではない!! せいぜい悩んで終末の時を過ごすがいい!!」

 

 その言葉の応酬とともに、サーゼクスとクルゼレイは魔力を同時に放ち―

 

「いや、僕が一番怒ってるのはそこじゃないんだよ!!」

 

 リムヴァンの一喝とともに、その魔力が吹き飛んだ。

 

 おいおい、サーゼクスだけでなくクルゼレイの魔力すらかき消すのかよ! すげえ出力だな。

 

 クルゼレイも蛇によってそこそこ強力になってるはずだってのに、マジか。

 

 あの野郎。まだ本気のほの字もだしてねえのかよ。

 

「……クルゼレイ。ここは僕が引き受けるから、今すぐディオドラ君を連れて撤退しろ」

 

「ふざけるな! ここでアザゼルとサーゼクスをまとめて屠れるチャンスを逃せだと!? そんなまねができるわけ―」

 

 反論するクルゼレイの頬を、灼熱がかすめる。

 

 何て威力だよ。普通に最上級の火力はあるじゃねえか。

 

 さすがは超越者を名乗るだけのことはあるってか。あの野郎、神器の多重適合も含めりゃ、もう魔王クラスだなんて領域をぶっ飛んでやがる。

 

 しっかしディオドラの救出を最優先だと?

 

 あの野郎にそこまでの価値があるとは思えねえ。所業が知られればバッシングは受けるし、器は小せえし、何より戦闘能力だって若手では高い方とは言えそこまでのレベルがあるとも思えない。

 

 いったい、ディオドラの何がリムヴァンに執着されてんだ?

 

「……クルゼレイ、これは宰相命令だ。いいよね、オーフィス」

 

「リムヴァンが言うなら、それでいい」

 

 お飾りとは言えトップの許可ももらい、リムヴァンは溜飲を下げたらしい。

 

 おどけたいつもの空気に戻すと、押し黙るクルゼレイに苦笑を浮かべる。

 

「ディオドラ君は、純血悪魔ではありえない神器複合適正の素質を備えてるんだよ。この意味が分かるね?」

 

「! ……そういうことなら早く言えばいいのだ。なるほど、それは貴重だ」

 

 チッ! ディオドラのやろう、そんな希少体質だってのかよ!!

 

 クルゼレイの奴もすぐに踵を返して回収に向かいやがった。

 

 そんな希少なデータが禍の団にわたってみろ。複合神器保有者や複合禁手の使い手がゴロゴロ産まれちまう可能性がある!

 

「待て、クルゼレイ!!」

 

 サーゼクスは即座に魔弾を放つが、それらはすべて掻き消える。

 

 俺も禁手を発動させて追撃するが、リムヴァンが割って入って剣で受け止めた。

 

 光が吸収される? 魔剣創造(ソード・バース)で作った魔剣か!!

 

「まったくシャルバたちには困ったもんだよ! こりゃ謀殺しといた方が得だったかなぁ?」

 

「だろうな! あんな小物を放し飼いにするから、こういうことになるんだよ!!」

 

 直接殴り掛かっても、リムヴァンの奴はすぐに回避して距離を取る。

 

 そして大量の炎が巻き起こされ、俺たちとクルゼレイの間に壁を作りやがった。

 

「さて、僕の複合禁手、滅殺の敵対者(レジスタンス・オブ・バエル)は消滅魔力を問答無用で打ち消す複合禁手。元の神器が魔力に効果抜群なのだらけだから、悪魔じゃ僕を倒すのは困難だぜぃ?」

 

 ふふんと得意げに胸をそらしやがる。餓鬼っぽいのがなんかむかつきやがる。

 

「さぁてお二人さん? 悪いけど、徹底的に時間稼ぎに付き合ってもらうぜぃ? ディオドラ君は基本的に無能な働き者だけど、検体としては垂涎物だから譲れないのさっ!!」

 

「………はっ!」

 

 俺は、そんなリムヴァンを鼻で笑った。

 

「どうしたアザゼル。ディオドラ、我の蛇をあたえた。楽には勝てない」

 

 なるほど、確かにそれ位の備えは奴もするだろう。

 

 だが甘い。甘すぎる。

 

「残念だったなオーフィスにリムヴァン。イッセーがどんな特訓してきたか、知らないからこそそんなことが言えるんだよ」

 

 そう、イッセーに施した特訓を、リセスは地獄絵図と例えた。

 

 まさにその通りだ。

 

 いくら手加減しているといえど、あのタンニーンがつきっきりでしごいたんだ。かつての六大龍王の一角である、タンニーンが。

 

 普通なら死ぬ。どう考えても死ぬ。だから逃げ帰ることを前提に組んでた特訓だ。

 

 それをひと月近くも乗り切ったイッセーの地力は、お前らの予想なんかよりはるかにでかいんだよ。

 

「イッセーを舐めるんじゃねえ。アイツはヴァーリの宿敵だぜ? 蛇を当てた程度じゃどうしようもねえよ」

 

「その通りだ。私の義弟を舐めないでくれないかな」

 

 サーゼクスも俺と並び立ってそう答える。

 

 おいおい。イッセーのやつは鈍感すぎて、まだリアスが惚れていることに気づいてないぜ? 気が早ーよ。

 

 だが、実際そんな感じだ。

 

 そこに怒り心頭のヒロイとゼノヴィアまでそろってる。

 

 むしろ、ディオドラの奴はもうすでに死んでるかもしれねえなぁ。

 

「なるほど。腐っても赤龍帝。蛇を持っているとはいえ、上級悪魔の子息程度では荷が重いNE」

 

 リムヴァンはそれを認め―

 

「―だけど残念だNE」

 

 ―にやりと嗤った。

 

 なんだ? あの野郎、何の隠し玉をディオドラに仕込みやがった?

 

「こっちも、とっておきの貴重な神器を彼に移植したのSA!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ、これやばいかもしれねえ。

 

 イッセー、ヒロイ、ゼノヴィア。……死ぬなよ!!

 




かつてここまでディオドラを魔改造した作品が存在しただろうか!!









はい、そんなわけでリムヴァンがディオドラを気にかけている理由はその適正故です。

ぶっちゃけ、この作品のディオドラは強敵です。マジ強敵です。強敵です。
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