ハイスクールD×D英雄譚 ロンギヌス・イレギュラーズ   作:グレン×グレン

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今回は、ちょっと短め


第三章 30

 

 そして早朝、俺は伸びをするとシャワーを浴びた。

 

 ったく。個室にも風呂があるのは好都合だが、それはそれで小さい奴だな、オイ。

 

 八畳一間に二人で寝る。これ、高級ホテルの生活じゃねえだろ。どう考えても安い旅館のそれだ。

 

 これも普段高級な豪邸で暮らしている反動かねぇ? いや、ゼノヴィア達女性陣は普通に高級な部屋に泊まってるんだけどな。

 

 第一あそこはイッセーの家なんだから、イッセーは高級な部屋に泊まらせてやれよ。何がこいつをそこまで不憫な目に合わせる?

 

 ……っていまだに覗きの常習犯だった。それも、この京都ですら覗きを敢行しようとしてたしな。俺はともかくイッセーに関しちゃ当然の対応な気がしてきたぞ?

 

 とはいえ、そのイッセーは朝からトレーニングの真っ最中だ。

 

 いつものことだが元気なもんだ。たまには完全休養日を入れてもいいだろうによ。

 

 ……ま、俺は俺でいろいろやることがあるけどな。

 

 俺はマスドライバースティンガーやコイルガンの研究のために、最先端技術の研究を行い始める。

 

 俺の紫に輝く双腕の電磁王は知識が肝だからな。その辺の精密動作こそが真骨頂。勉強もまた必要なのさ。

 

 ……ペルティエ効果? なんかすごそうだな、少し調べてみるか。

 

 と思っていたら、とんとんとノックが聞こえる。

 

「ハイどうぞー?」

 

「どうもっスー」

 

 と、入ってきたのはペトだった。

 

「どうしたよ、ペト」

 

「いやぁ、ヒロイの勉強に触発されて、自分ももっと狙撃の勉強をしようと思ってッス」

 

 というと、俺が持っていたパソコンを指さした。

 

「ついては感覚でやってた距離計算とか勉強したいんで、ネット貸してくれないっすか?」

 

 ほほう。ペトもやはり、まだまだ精進するつもりだということか。

 

 いいことじゃねえか。俺たち激戦続きだからな。やっぱり強くなるための特訓は大事だな。

 

「いいぜ。あと、俺もマスドライバースティンガーの研究があるから、良さそうなページはお気に入りに登録しといてくれ」

 

「OKっす!」

 

 そして、俺たちは朝ごはんに呼ばれるまで、思い思いに勉強を続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……あとで男女が朝っぱらから一緒の部屋にいたことで、先生方に怪しまれたが。

 

 ほら、ペトは色々いかがわしいことしまくりじゃん? 変なことしてると勘違いされてもおかしくねえじゃん?

 

 逆に全くそういうことをしてなかったので、変な心配の視線が向けられたけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで観光タイム!

 

 修学旅行~修学旅行~♪ 古都の京都で観光だ~っと!

 

「因みに、こっちから行くと近道っす! 前に友達に教えてもらったッス!!」

 

「おお! ペトがすごく頼りになる!!」

 

「いつもお世話になります!! 下半身も!!」

 

 松田と元浜に感心されながら、ペトがスピーディに抜け道を教えてくれるおかげで、あっさり清水寺についた。

 

 流石は元京都府在住。田舎の方に住んでたと聞いてたけど、時々京都に来てたみたいだな。

 

「知ってるアーシア? 三年坂で転ぶと、ホントに三年で死ぬらしいわよ~?」

 

「はぅう! 転びたくありません!!」

 

 と、桐生にからかわれたアーシアがイッセーに抱き着いた。

 

 もろとも転びそうだからやめときなさい。あと、そんな呪いみたいなものは俺が聖槍で弾き飛ばすから。

 

 と思ったら、ゼノヴィアまでイッセーに抱きついていた。

 

「日本は恐ろしい術式を仕込むんだね」

 

「恐るべし日本。私、生まれ故郷だけど怖くなってきたわ」

 

 イリナまで抱き着きやがった。

 

「ま、まってくれ三人とも。歩きづらくて俺が転ぶ……いや最高ですけど」

 

「「「お前だけ転んで死ね!!」」」

 

 思わず松田や元浜と一緒に悪態ついたぜ。

 

「いや、自分五年前に転んだッスけど全然大丈夫ッスよ」

 

 ペト。お前転んだんかい。

 

 などとやっていたら、清水寺に到着した。

 

 意外と低いな。これなら落ちても別に死にゃしないと思うけどよ。

 

「因みに、落ちたけど生きてるって人は結構多いわよ」

 

 マジか桐生。物知りだな。

 

「前に小犬が落ちたけど、あっさり着地してたっす。おひねりもらってたっす」

 

 いらん情報ありがとよ、ペト。

 

 まあ、あいつなら普通に三回転半ひねりとかして着地しそうだよな。身体能力抜群だし。

 

「おお! 俺とアーシアの相性は抜群だってさ!!」

 

「はい! 最高です! 最高の気分です!!」

 

 なるほど、アーシアとイッセーはおみくじで相性を占ってたんだな。

 

 お嬢が後で嫉妬で狂いそうだぜ。いや、アーシアには甘いし大丈夫か?

 

「さて、俺もおみくじでもするかねぇ」

 

 これぐらいなら主の遺したシステムもお目こぼしするだろ。

 

 と、思っておみくじを開くと凶だった。

 

 あれ? 駄目っすか清水寺の仏様?

 

 いろいろと微妙な評価だったが、何より気になるのは恋愛だった。

 

―想い人に、試練来る。乗り越えれるかはあなた次第。

 

 ……想い人? 俺、恋愛的な意味で惚れてる人なんていねえぞ?

 

 やっぱおみくじ何てこんなもんか。当たるも八卦当たらぬも八卦……と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「金閣寺は金で、良かったぁ」

 

「はい、良かったですねゼノヴィアさん」

 

「これで金じゃなかったら、ゼノヴィアは倒れてたわね……。主よ、お慈悲をありがとうございます」

 

「寺に聖書の神の遺志が関わるわけないっすよ?」

 

 ほっとするゼノヴィアに対するアーシアに続いたイリナに、ペトがツッコミを入れた。

 

 割とボケキャラのイメージがあるが、周りの方がボケだよな、うちのメンツ。

 

 ゼノヴィアの奴、歴史の教科書見てたはずなのに、銀閣寺に銀が使われてると思ってたからな。

 

 事前にそういうのは調べとけよ。画像あるだろうに。

 

 しっかし、生で見るとすごく輝いてるな、金閣寺。すげえ。

 

「金……金色……」

 

 茶屋で休憩しているときもゼノヴィアはそんな事ばかりだった。

 

「キャー! 痴漢よー!」

 

「おっぱい、おっぱいをちょうだいぃいいいい!!!」

 

 と、またも痴漢騒ぎ。しかも今度の下手人は女っぽいな。

 

 同性愛者の痴漢とか、珍しいな。同性愛者自体が結構珍しいから痴漢なんてもっと少ないからな。

 

「なんか、京都じゃ痴漢が多いな」

 

「そうね。もっと平和なところだと思ったんだけど」

 

 と、元浜と桐生がちょっとうんざり気にぼやく。

 

 確かに多いな。昨日の夜も、泊まりに来ていた観光客が「痴漢を見かけた」とか言ってたし。

 

「そういや、俺もなんか無性におっぱい揉みたくなったんだよなぁ」

 

 松田もそうだったな。かくいう俺もそうだ。

 

 俺がそんな暴走をするわけねえし、これはやっぱりヴィクター経済連合による精神攻撃か?

 

 いや、こんなあほなことするメリットがわからねえ。犯罪を起こさせて治安を悪化させる作戦なら、もっとやるべき犯罪があるはずだからな。

 

 しっかし、だとしたらなんだこれ? いくらなんでも痴漢多すぎないか?

 

「……え? 狐?」

 

 ん? イッセーが電話で誰かと話してるぞ?

 

 それも何やら警戒心が出てきてる。どういうこった?

 

 気になったんで俺が聞こうとしたその時だ。

 

「あれ? なんか……眠……」

 

 と、桐生が急に眠りこけた。

 

 それだけなら昨日寝れなかったのかと思ったが、そうじゃない。

 

 松田と元浜もまた、気づいたら眠っている。

 

 それどころじゃない。ほかのお客さんたちもまた、眠りこけていた。

 

 ……チッ! また攻撃か?

 

 そう思って警戒態勢を取る俺たちの前に、人影が出てくる。

 

 とっさに戦闘準備をとった俺たちだが、その姿を見て警戒心が緩んだ。

 

「ペッちゃん、やっほー♪」

 

「小犬ちゃん?」

 

 あ、神代小犬とか言ったっけ?

 

 以前オーディンの護衛で出てきた、小犬が姿を現していた。

 

 ど、どういうことだ?

 

 疑問に思う俺たちの前で、ロスヴァイセさんもまた姿を現した。

 

「皆さん。すいませんがちょっとお時間を取らせてください」

 

 ん? どゆこと?

 

 首をかしげる俺たちの前で、小犬が勢いよく頭を下げた。

 

「こっちゃんが本当にゴメン! ちゃんとわかってくれたから、ちょっとあってくれないかな?」

 

 ……これは、状況に変化があったとみていいのかねぇ?

 




はい、観光編終了です。

そういうわけで、次は状況説明会ですね。
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