ラブライブリスタートシリーズ ラブライブカーニバル 作:しゅみタロス
【やりたかっただけスピンオフ】王都魔術捜査官園田海未
王都執行省司令室。
「海未、今回の任務について説明するわ。これが資料よ」
「これは……絵里司令、この薬品はまさか……」
「呪術コカイン。通常のコカインに魔術物質や呪文詠唱を使った既存の麻薬とは違う最新の麻薬。秋葉原で何人か使用者が出ていて被害が大きくなってる。最悪このコカインは並みの検査機じゃないと麻薬と判別不可能、タチの悪さと隠ぺい性なら従来の麻薬以上よ」
「すなわちこれの出所を突き止めて潰すというわけですね」
「そうよ、このまま放っておいたら被害者が増えるばっかりだから早急に止めないと」
「わかりました、この任務、私に任せてください」
「期待してるわ」
秋葉原 南通り
「ここが取引の多い地区ね。見るからに訳アリの魔術師が何人も……」
海未は手にアップルジュースを飲みながら写真の男を待っていた。
(10時まで後2分、この時間に奴は取引に来るはず。)
ジュースのパックを握り締めると顔を軋ませた。そして……
路地裏に一人の男が現れた、紛れもなく写真の男である。
「ターゲット確認、行動開始」
「あのーすみません」
「何だあんた女が俺に何か用か?」
「求人見たんですけど、楽に60万稼げるって本当ですか?」
「ああ、何だバイト要望か、それなら本当だ、ならついて来いよ。」
「面接試験とかは?」
「心配ない、誰でも大歓迎だ、最も働くだけでも地獄だがな」
(別に働くのは好きですがやっぱり信用しない方が良いですね)
そして男に連れてこられたのは喫茶店。だがここで海未は恐ろしい物を目にする。
「リーダー、バイト志願者だ。例の新薬試しましょう」
その組織のリーダーと思われる男は煙草を踏み潰しニヤリと笑った。
「小娘さん、ようこそ。少々人が邪魔で申し訳ない」
喫茶店には中高年の若者たちが痩せ細った姿で死んでいた。
「これ、バイトですよね……」
「ああ、そうだよ。バイトだよ、新薬のね」
そう言いつつ紫の粉を水で溶き、注射器で吸い上げる。
「さあ、おいで、君も彼らと同じモルモットなら言う事聞くよねえ」
すると男は海未の腕を捕まえ、注射器を突きつける。その時……
「モルモットか、お前たちには他の人間がそう見えてるのだな」
「あん?貴様、どういうつもりだ」
「リアノモート」ギン!
「ぐあああ、貴様、何しやがる!!」
「お前まさか……」
「王都執行省だ、君たちを魔術条例107条違反で連行する」
「畜生!だが俺たちだけじゃないぞ、この喫茶店の奴らは」
ガタッジャキッ
「なるほど、地下が麻薬工場で40人が働いていた。正に許されるべきではない人間の集まりがここというわけですか、絵里の睨んだ通りですね」
「やっちまえ!」
一斉に攻撃がかかると海未は背中隠し持っていた武器を取り出した。
「スレイブバレル」
ズガーン
「おい待てよ。まさかお前、聖神器使いなのか!」
「聖神器ユニコーンアルテミス、ユニコーンに選ばれた者だけが使える第2神器だ」
「そんな……こんな奴に俺たちは……」
「ここは執行省が完全に包囲した。後は連行するだけだ。」
「ちく……しょう……」
その後麻薬工場となっていた喫茶店の人間は全て逮捕された、だがあのどさくさに紛れてリーダーと幹部数名が逃亡し海未はしばらく捜査を続けていた。
「依然として減りませんね、被害者」
「まあそういわずに座ったら、少し肩の力抜かないと」
そう言いつつ絵里は缶コーヒーを海未に渡した。
「あいつら一体どこに逃げたのやら」
「執行省が今出所を突きとめようと頑張ってるからせめてその間は休みなさい」
その言葉を聞いて納得のいく様子の無い海未に絵里はこう付け足した。
「今回の事件、裏にトネリア教団という不気味な教団が関わってる」
「トネリア教団、最近増えてきてる信仰者ですね」
「この事から恐らく聖魔術騎士団が黙ってるはずがない。きっと動いてるはずよ」
海未はそれを聞くと静かに司令室を出て行った。
その後
「聖魔術騎士団か、主に悪教徒や反乱軍の壊滅を生業とする王都直属の魔術騎士。そんな奴らが動き出したなら恐らく全員終わってしまうだろう」
悔しさと笑いが両方出つつ、空を見上げる。すると……
ピローン
携帯から着信が入る、絵里から緊急出動の連絡だ。
場所はトネリア教会で現在麻薬パーティーが行われてるとの事、急いで現場に向かった。
トネリア協会
「今日も大量です。リーダーがトネリア教皇で良かったっすよ」
「この金さえあれば全魔術大国全てと戦争ができるレベルの魔術武装が手に入る、この国で最強の教団が出来る訳だ」
積みあがる大金に野望を口に出すリーダーは静かにワイングラスを傾けた、その時
「おっと邪魔な小娘が入ってきたようだ」
「あなたの好きにはさせませんよ」
「下がってろ、良いぜ、相手になってやる」
そしてリーダーは長刀を手にした。
「冥剣フォルタ、こいつで貴様を刻む」
眼に殺意を宿し、先制攻撃を仕掛けたのは海未だった。
「レイリモーナ」
海未のユニコーンから刃の弾丸が放たれた。
「フォルタエリア!」
「あれは次元魔術、攻撃反射の派生魔術」
「よくも計画台無しにしてくれたなあ、だが近接戦闘に甘さが見える」
「気づかれたか」
「デビルチェーンロック」
「何、拘束魔術だと!!」
「ここで終わりだ……」
「クッこれまでか!!」
「シネエ!!」
バキーン
「君たち、そこまでだ。」
「あなたは……」
「聖魔術騎士団団長、心咲護と言います。」
「聖魔術騎士団……だと……」
「あなたに逃げ道はありません、重罪魔術師として拘束します」
すると犯人は剣を落とし手を挙げた。
「リーダーと幹部を連行、執行省の園田海未を救出」
「大丈夫ですか、園田さん」
「まさか私が助けられるとは、皮肉ね、しかもあなたに」
「執行省時代が懐かしいですね」
この一件以降、呪術コカインによる事件はめっきり消えた。
これは園田海未の妄想によるストーリーである。
「全部妄想ですか!!」by心咲護
しゅみタロス「海未ちゃんの妄想だった。作者の妄想でした。
どうもありがとうございました。」