ラブライブリスタートシリーズ ラブライブカーニバル 作:しゅみタロス
卒業式まで後1週間となった2月、俺は秋葉原駅周辺をただひたすら歩いていた。
パーツ屋を抜け、アイドル専門ショップの多いエリアに来ると新しくできた店の前で止まる。
その店はミューズの関連アイテムを取り扱ってるらしくその店の張り紙を見た時後ろで自分に声をかけられた。
「久しぶりだね、この店気になるのかい?」
声をかけたのはラブライブ運営委員会の赤峰浩太さんだった。
俺は赤峰さんに挨拶しつつこの店について聞いてみた。
「お久しぶりです、この店ってミューズのアイテムを取り扱ってるみたいですけどどういった理由で俺たちの商品が並んでるんですか?」
「日本全国にはラブライブが店と提携してスクールアイドル関連のメディアミックスを行ってる。その際ラブライブは企業を繋いでオリジナルグッズを開発と販売を行いつつラブライブを世に広めているんだ。目の前の店もラブライブの提携店舗の一つだよ」
余り実感が湧かないけど俺たちはここまで有名になっていた事に少し心の中で驚いていた。
赤峰さんは俺を見ながら何故か嬉しそうだった。
恐らくミューズと言う新しいアイドルがトップに立ったのが余程嬉しかったのだろう。
俺は赤峰さんと店を商品を見ながら記念に何個か買う事にした。
そこで赤峰さんはある事に気づく。
「君は彼女、高坂穂乃果に何か思い入れがあるのかい?やけに彼女のアイテムが多いじゃないか」
「幼馴染なんです、自分にとって大切で、スクールアイドルをやるきっかけになったのは高坂さんの唯一の願い、それを叶えようと思ったからそれで……」
赤峰さんはその言葉を聞くとある言葉をかけた。
「君にとって高坂穂乃果の存在は君の鋼の意思、大空の様な夢を叶える要因になった理由と言う訳か。とても素晴らしいと思うよ」
「ありがとうございます」
「もう一つ聞こう、君は高坂穂乃果にとって幸せな存在として側にいる事が君にとっての理想だと私は思う。君はこの先彼女とどうありたいんだい?」
「高坂さんは俺にとって離れたくない存在です。自分は高坂さんを守り続けるのが自分の存在理由であり、自分が信じ通す信念でもありますから」
赤峰さんは満足した顔で俺に今後のエールを送った。
「必ず幸せにしてみせなさい、私も君を応援する。後悔の無い今後を祈る」
赤峰さんはそう言って帰っていき、俺は買ったアイテムの袋を抱えて帰路へとつき、帰宅後コンビニのドリップコーヒーを飲みながらテレビを見た。
翌日 とあるケーキ屋にて
「カップチーズケーキとバニラクッキータルト、南さんの家に向かうついでに奮発しちゃったけど喜んでくれるかな?」
店を出て南さんの家に向かう俺は南さんから俺に想いを寄せる存在の事を聞くためにお茶会の話を昨日していた。
最初こそ南さんは驚いてたけど理由を話すとすぐ納得してくれた。
これで前に進める、高坂さんに手が届く。
そう思いながら歩きつつ南さんの家の前にやってきた。
入る前にキャラメルを一つ口にしてインターホンを鳴らす。そして扉が開くと……
「いらっしゃい、心咲君」
「どうも、なんていうか、無茶な話しちゃったけど……いいのかな?」
少し苦笑いすると南さんが笑顔で受け答えてくれた。
「そんなことないよ、心咲君が悩んでるの私は分かってたから。とりあえず上がって行って」
「ありがとうございます、それとこれ、お茶菓子のケーキなんですけど」
「このケーキ、新しいお店の、わざわざありがとう!!」
「いえ、手ぶらで行けなかったのは俺の都合ですから」
家にあがると目の前にコーヒーとバニラクッキータルトが出された。
俺はコーヒーを口にすると南さんに本題を切り出す。
「それじゃあ、教えてください。俺に想いを寄せてる人について」
南さんはそのことについて話す前にある事を聞いてきた。
「心咲君にとっての幸せ、それは誰を選ぶ事が心咲君にとっての幸せなの?」
俺にとっての幸せは、高坂さんが笑顔でいられる事以外に望む幸せは無い。
そう思った俺は南さんに今まで打ち明けなかった本心を打ち明けた。
「俺の想い人は……ずっと昔から決まってて、離れていた間ずっと会えることを願ってた。俺が好きなのは高坂さんただ一人です」
その言葉に南さんは嬉しそうな表情で俺の肩を掴んだ。
「おめでとう、心咲君。両想い……だね」
その言葉に俺はまさかの愕然としていた。
「まさか……想い人の正体は……」
「穂乃果ちゃんも心咲君の事が大好きなんだよ。心咲君の願いは叶ったんだよ!!」
俺は高坂さんが好きで高坂さんは俺が好き。
俺の恋は、ずっと前から叶っていたんだ。
俺はその事に気付かせてくれた南さんの頭を撫でて伝えた。
「ありがとう、必ず幸せになる」
「頑張ってね、心咲君」
それから卒業式前日の日、俺は音ノ木坂の前に来ていた。
「お待たせ、心咲君。話があるって?」
俺は写真ケースを見せて伝えた。
「卒業式の終わった夜、あの桜の公園で会おう!!」
俺に迷いは無かった。