生きたければ飯を食え   作:混沌の魔法使い

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メニュー105 会議中の食事 その1

メニュー105 会議中の食事 その1

 

早朝から始まった会議は終わる気配は無い、それはアインズ殿が加わっていても同じ事だ。

 

「つまりだな、最重要なのはいかに洗脳されないか、そこに帰結する」

 

「ですね。私達の国の親書を運んでいた者は私が信用する者達ばかり、それらが洗脳された時期などは不明ですが、時間はさほど掛からないと思われます」

 

ジルクニフとリュク殿の意見は洗脳対策をどうするかと言う物で、これが1番会議での時間の割合を締めていた。

 

「それは確かに判る。だが竜王国の民に洗脳された痕跡はない。そこも無視出来んぞ」

 

「確かに、何か条件があるのではないだろうか?」

 

ビーストマンが洗脳された事、そして竜王国の民が洗脳されていない理由。それを突き詰める事が対策の1つではないか? と話し合っているとアインズ殿が手を上げた。

 

「前提条件が間違っていると言うのはどうかな?」

 

「ほう? 前提条件とは?」

 

「洗脳と言うのは確かに恐ろしい。笑いあっている友人が襲ってくるなんて事も引き起こし、更に言えば仲間割れのきっかけとなる。だがだ……すべて洗脳されていると考えれば疑心暗鬼になる。それは戦力の低下と連携を乱す事になる」

 

「ふむ。まぁ確かに全てその通りじゃな」

 

「洗脳と言うものを過度に恐れれば恐れるほどに、その力は増します。そして、その上でです。私は洗脳の条件を「信奉」だと考える」

 

信奉――? アインズ殿の言葉の意味を考えると、答えはおのずと出てくる。

 

「つまりあれか? バジウッド達であれば私に対する忠義心と言うことか?」

 

「ええ、すり替えられていると言うのはどうですか? 洗脳ではない、認識の変化。それがスレインの行った事だと私は考えます、ビーストマンであればリュク殿への強い忠義心、ジルクニフ皇帝も同様、ドラウディロン女王陛下は……子供の姿をしていたので守りたいとの願いなので、すり替えようが無かった。ランポッサ三世は……その」

 

「良い、判っている。私への信頼など無きに等しい物であった」

 

「すいませんね。嫌なことを言わせてしまい、つまり私が言いたいのは、強い思いを利用されていると言うことです」

 

王国は魔法に対する知識が低いが、卓越した魔法詠唱者であるアインズ殿の意見ならば、それは限りなく真に近いものだろう。

 

「つまり洗脳に対する魔法では意味がない可能性があると言うことか」

 

「ええ、洗脳と言うよりも――1種の催眠術と言うのはどうですかね?」

 

「洗脳魔法であれば、魔力の残滓で気付く、催眠術ならば……」

 

「痕跡はさほど残らない……か」

 

洗脳魔法に必要な魔力と催眠術に必要な魔力――それらには雲泥の差があると言うことか……。

 

「アインズ殿は何か対策は?」

 

「そうですね、やはり精神を守る物が1番優先でしょう。魔法詠唱者の育成に加えて、それらを無効化とまでは言わないですが、ある程度は抵抗できる装備が必要かと」

 

帝国と王国で建設が始まっている魔法詠唱者の学園だけではなく、魔法を付与した装備品の開発――スレイン法国と戦うにはただ戦力を揃えるだけではなく、様々な対策が必要なのだと判り、思わず溜め息を吐いた時、会議室の扉が小さく叩かれた。

 

「会議に根を詰めるのも良いと思うが、少し休憩を挟むともっと効果が出ると思う。軽く摘める物を用意したから、1回食事休憩にしたらどうだろうか?」

 

カワサキ殿の言葉にふと窓の外を見ると太陽がもう頂点に差し掛かろうとしていた。

 

「いやいや、会議が白熱しすぎたな」

 

「そういわれると確かに腹が空いた。より良い会議にする為に少し休憩にするとしよう」

 

カワサキ殿の提案に皆が口々に賛同し、1度会議を中断し、食事休憩を取る事となるのだった……。

 

 

 

 

会議室の隣の部屋に用意された料理を前にして、思わず笑みを浮かべた。料理自体は決して派手なものではない、小さく切られたサンドイッチや、小皿に盛り付けられた色取り取りのサラダ――派手さは無いが、それでもカワサキ殿の料理工夫と技術が生きる物が数多くあるのが判る。

 

「余り量が多くないですね?」

 

「はは、まだまだ会議をすると聞いていたからな。4種のコロッケとサンドイッチ、それとサラダと俺達の国でのご馳走を用意した」

 

そう言われて机の上を見て、見慣れないものを見つけた。それはランポッサ三世達も同じだったのか、驚いているのが良く判る。

 

「もしかしてあれですか? あれは一体……?」

 

「生の魚と米の料理だ。馴染みは無いと思うが美味いから、じゃ、ゆっくり食べて昼からの会議の英気も養って欲しい。夜はもっとちゃんとした物を用意しておくから」

 

そう笑って出て行くカワサキ殿。だが正直生の魚を使った料理と言うのは……怖いと思い、コロッケが山積みになっている机に足を向けた。

 

「これは丁度いい大きさじゃな」

 

大きすぎず、小さすぎず――本当に丁度いい大きさのコロッケだ。しかし4種類あると聞いたが、どれがどれか判らんな……。

 

「こういうのは勘を信ずる物だな」

 

「では私も」

 

ジルクニフが小皿にコロッケを取り、それに続くように皆もコロッケを手にする。アインズ殿は……っと探すと1人だけ生の魚と米料理の所にいた。

 

「えっと、醤油とわさびわさび……」

 

……これはあれだろうか? 友好を築くという意味でも後で料理を食べてみる必要があるのかもしれないと思いながら最初に手にしたコロッケにフォークを刺す。ザクリっと言う小気味良い音があちこちから響く、保存を掛けているのか今も温かいそれに笑みを浮かべ、小さく口を開けてコロッケを齧る。

 

「ん、これは中にチーズが入っておるな!」

 

齧った部分と口の間でチーズが引き伸ばされる。芋のほくほくとした食感と円やかなチーズの食感と塩味は淡白な味のコロッケの味わいに味の変化と見た目の楽しさを付け加えてくれている。

 

「む、これはなんだ……味わった事の無い……少しだけ辛いこれは一体?」

 

「ああ、それはカレーコロッケと言う奴じゃな!」

 

普段食べる辛味と比べれば大分物足りなさはあるが、それでもたっぷり使われている香辛料の香りと刺激は十分に楽しめる味わいだ。

 

「これは挽肉ですね。芋の食感の中に良いアクセントになってます」

 

「これは野菜だな。人参と玉葱か……うん。悪くないな」

 

コロッケという料理の中でも4種類の味の変化を与える――やはりカワサキ殿は凄い料理人だと改めて思う。普通の料理人ならば、1品で料理を終わらせる。コロッケと言う料理も芋を潰して茹でて、丸めて揚げればそれで終わりだ。その中に野菜やチーズを加えて、味と食感に変化を与えてくれているのはやはりカワサキ殿特有の料理の仕方だと思う。

 

(しかしこのチーズも悪くない)

 

悪いチーズは香りも食感も悪く、塩辛いだけだったり、牛乳臭かったりするが……これは香りも味も、塩味も全てが完璧と言っても良い。残りの半分を食べ終え、今度はカレーコロッケに手を伸ばす。

 

「んんーやはりこれだ」

 

ほんの少し物足りなさはあるが、この香辛料の香りと味わい。芋の淡白の味に大きく変化を与えてくれているこれは、本当に絶品だ。

 

「ドラウディロン女王は辛いものがお好きなのかな?」

 

「寒い国じゃからな辛い料理は体を温めてくれる」

 

国柄っという奴だなとランポッサ三世と会話を交わし、私はコロッケに舌鼓を打つのだった。

 

 

 

 

コロッケと言う料理は決して不味い訳ではないのですが、ただほんの少しの物足りなさがある。草食と肉食のビーストマンのハーフではありますが、やはり肉も野菜もそれなりに食べたいと思うのが、常だ。コロッケが非常に美味だった事もあって、芋を食べた後に肉を少し食べたいと思ってしまった。

 

「これですか」

 

塊の肉と言うのはありませんでしたが、肉の香りがするパンに視線を向け、それを手に取る。

 

(鳥肉ですか)

 

巨大な鶏胸肉1枚を挟んで4つに切り分けたのだろう。パン本体と比べてもかなり大きいそれを見つめながら大きく口を開けて頬張る。

 

「うん。これは良い」

 

パン自体も非常に良質なのか、柔らかくそして小麦の味と香りもしっかりとしている。それに鶏ではない、恐らく野鳥の歯応えの強い食感と適度に脂の乗った味を生かすための甘辛いタレと相まって、非常に食べやすく、そしてその大きさの割には非常に大きな満足感があるとどれをとっても満足の行く味だった。

 

「カワサキの作る料理はどれも絶品だな」

 

「ジルクニフ皇帝……ええ、そうですね」

 

派手さはないので貴族達には受けは悪いかもしれないですが、変な話見た目に重点を置いて、雑な料理よりも地味でも味も栄養の事も考えれているカワサキ殿の料理の方が美味しいと思うのは仕方の無い事だと思う。

 

「小さなサンドイッチであっても随所に工夫が施されている」

 

ジルクニフ皇帝が私に何かを伝えようとしているのが判る。

 

「リュクよ、よーっく料理を見てみればいい、そこに答えはあるぞ。若き君主よ」

 

料理の中に答え……? アインズ殿のほうに歩き出すジルクニフ皇帝の背中を見つめながら、手にしているサンドイッチと机の上の料理に視線を向ける。

 

「むう、これは……んんん」

 

「なんだ、ランポッサ三世は辛みは苦手かの?」

 

「余り馴染みがないものである故にな」

 

「そうかそうか、ではこれを機に食べれるようになると良かろう」

 

ランポッサ三世とドラウディロン女王の話を聞いて、私はやっとジルクニフ皇帝の言いたい事が判った。

 

(そうか、そういうことか……)

 

ここに並べられている料理の多くは竜王国、バハルス帝国、リ・エスティーゼ王国、そして私達の国の特産物。もしくはそれに準ずる物が使われている。それも、別の国の特産物同士を組み合わせ、それ単品で食べるよりもより良い味にしている。

 

(料理を持って協力し合う事の大切さを表現するか……)

 

ただ料理を食べているだけでは気付かないだろう。1つ1つの食材に何が使われているか、そしてどんな工夫がされているか? と考えれば、このサンドイッチにも深い意味があると言う事が良く判る。

 

(鳥肉は私達の国の鳥に近い、パンは豊潤な土地を持つ王国)

 

脂が乗っている鶏の肉ではなく、野性味のある味からそれは確実。そして使われている材料に辿り着けば、他の答えも見えてくる。

 

「なるほど、役者が違う」

 

ただ料理を楽しませるだけではない、自分達の国の特産物となれば当然そちらに視線が向くし、食べたい料理もそれによるのでそっちに足を向ける。そしてそこで別の話にも繋がる。会議というある意味自分の弱さを見せられない場所だ。例え協力し合う関係であっても、自分の国を下に見られるわけには行かないとどうしても片意地を張ってしまう。それはある意味君主としての習性と言っても良いだろう。下に見られて、御しやすいと思われては自分の民を危険に晒す事になる。だが今はどうだ? 食事の中で普通に話をしていると言ってもいい。

これからより強固に連携し、自分達の思い通りに世界を操ってきたスレイン法国と戦わなければならないのだ。形だけでの同盟では意味がないと言うことか……となればこの同盟の中で最も力のあるアインズ殿と友好を築くのはやはり必要な事だ、馴染みの無い生魚が怖いとか言っている場合ではない、私は手にしているサンドイッチを頬張りジルクニフ皇帝とアインズ殿の元に足を向けるのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

この食事というのは大きな意味を持つ、これから1つの目的に向かって動き出そうと言う時だ。国を預かる者として、他国に弱さを見せる事は出来ないが、その弱さを覆い隠し、意地を張り必要の無い対立を呼んではそれこそ本末転倒。4ヶ国同盟はあくまで対等な繋がりでなくてはならない。

 

「これがアインズ殿達の国のご馳走なのかな?」

 

「寿司と言います。ジルクニフ皇帝」

 

寿司……確かバジウッドとレイナースの報告にもあったなと思いながら視線を向ける。米の真ん中に生の魚、その周りを黒い何かで包まれているのは正直大丈夫か? と見ていて不安になるシルエットだ。

 

(だがこっちの方がましか)

 

米が外になっている寿司もあるので、それを見ればこの黒いのが巻かれている方がまだ食べやすいかもしれない。

 

「このわさびというのは刺激が強いので少量がいいですよ」

 

「ああ、ありがとう」

 

この緑の調味料か、刺激が強いと言う事は香辛料に属する物なのだろう。これは、分量に気をつけて、スプーンの先に少しだけ掬い醤油の中に溶かす。

 

(これは大きな転換期でもある)

 

アインズとカワサキが好む物を食べる事で連帯感を得る。そして話の話題を得るというのは非常に重要なファクターだ。他の国を出し抜きたいとかそう言う訳ではない、これからの事を考えての行動だ。

 

(蛸や烏賊を食うんだ。生魚がなんだ)

 

蛸や烏賊が好きなのだ。生魚を恐れている等と笑い話にもならんと気合を入れて寿司を手にして頬張った。

 

「っ!」

 

「だから刺激が強いといったじゃないですか、大丈夫ですか?」

 

最初に感じたのは鼻に突き抜ける今まで感じたことの無い刺激で、味を感じるとかそれ以前の問題だった。慌ててワインを口にして口の中を洗い流した。

 

「い、いや、驚いたな。今度はわさびとやらを付けないで食べてみよう」

 

「それが良いかも知れないですね」

 

新しい皿に醤油だけを入れて、今度は慎重に寿司を付けて口に運んだ。

 

「……美味い」

 

「ね、美味しいでしょう?」

 

黒い部分は見た目に反して非常に風味が良かった、それにパリッと言う独特な食感も悪くない。そして米はほんのりと甘く、そして酸っぱい――その甘みと酸味が中心に巻かれた生の魚の味をより良いものにしていた。しかし、驚いたのはそこではない魚なのに、肉のようなそんな不思議な味がしたのだ。

 

「これは?」

 

「マグロという魚の巻き寿司です、赤身の魚で好みが分かれるのですがどうですか?」

 

「いや、これは美味いな」

 

しっとりというべきか、なんというべきか――口の中に広がるほんのりとした血の風味と適度な弾力を持った食感を持つマグロ。それ単体では恐らく、生臭いというべき香りなのだろうが醤油をつけるとその香りはあんまり気にならない。むしろ、それが良いアクセントとなり食べたくなると思う。

 

「いやいや、まさかこんな美味いとは思ってなかったですよ」

 

「はは、生の魚と言われると怖いでしょうからねえ。そうそう、ジルクニフ皇帝は蛸がお好きだとか、これなんてどうです?」

 

アインズに進められたのは米が外側に来ている巻き寿司だった、その中心には確かに蛸が巻かれているのが判る。

 

「これは色々巻いてあるのですね」

 

野菜と卵が巻かれているのを見て思わずそう尋ねるとアインズも小さく頷いた。

 

「いや、私もこれを食べるのは初めてでしてね」

 

「なるほど、怖いから一緒にということですか?」

 

「はは、そういうことです。どうですか?」

 

「いただこう」

 

互いに初めて食べる料理――と言う事で奇妙な連帯感も生まれるだろう、そう思って奇妙な巻き寿司を手にして頬張った。

 

「ほお」

 

「なるほど、これは面白い」

 

米の柔らかい食感の後に、中に巻かれている黒い物が姿を見せるが姿を見せるのだが、先ほどはパリっとした海苔が中に巻かれているのでしっとりとした食感になり、共に巻かれている野菜と卵に微妙なアクセントを与えている。そして中から現れた蛸の歯を跳ね返す弾力――先ほどの巻き寿司とは違うが、これは面白く、そして美味い食感だ。

 

「それだけ美味いと言うのならば私もいただきましょうか」

 

「私も興味があるな」

 

「では私も」

 

「どうぞどうぞ、美味しいですよ」

 

私とアインズの美味いと言う声につられてやってくるランポッサ達、人間誰しも美味い物には勝てないということかと苦笑し、夕食はこれよりももっと豪勢な物になると聞いているのもあり、一体夜にはどんな物が出てくるのかと期待せずにはいられないのだった。

 

 

 

 

 

~シズちゃんとエントマのわくわくお料理日記 その2~

 

 

ユリ姉様の提案によって、2人で1つの料理を作って見ればいいと言う提案でシズとエントマが色々と動いているみたいなんだけど……。

 

「私を手伝ってくれればいい」

 

「私の手伝いをすれば良いのぉ」

 

「「うううーっ!!」」

 

シズとエントマの口論は止まらず、まともに料理が出来るのかどうかという不安がどうしても付き纏っていた。

 

「ユリ姉様。やっぱり無理があるんじゃないかしら?」

 

「そうかもしれないけど、でも2人が何時までもいがみ合っていても困るしね」

 

「実際の所、シズとエントマはどっちが妹なんですか?」

 

「そういやあ、知らないっすね」

 

「ユリ姉様はご存知なんですか?」

 

シズとエントマが喧嘩する理由、どっちが妹なのか? それが解決すれば、喧嘩する事はないんじゃないのか? と思って尋ねるとユリ姉様は苦笑して、手にしていた紅茶のカップを机の上に置いた。

 

「2人とも同じ日の同じ時間に作り出されたのよ、本当は双子って言っても良いかもしれないわね」

 

「あーなんとなくわかったっす」

 

「ガーネット様と源次郎様は仲が良かったですしね」

 

創造主同士は仲が良かったからこそ、同じ日に作り出されたプレアデス。それがシズとエントマの2人なのだ――では2人がなぜ喧嘩をするかというとそれも判った。

 

「そうあれと作られたのですね?」

 

「ええ、そうよ。競い合い、そして己の能力を高めるようにってね」

 

だから2人は喧嘩をして、相手よりも高い能力を得て、負けたほうを妹にしようとする。だけど2人の能力は基本的には似通っているので、中々決着がつかないのだろう。

 

「でも料理なら協力し合えるでしょう?」

 

「ユリねえって結構腹黒いっすね」

 

「腹黒いは余計よ。ルプー」

 

カワサキ様に料理を教えられ、そしてそれを自分達の物にし始めようとしているシズとエントマ。それを競い合い、より素晴らしい物にするとユリ姉様は期待しているのだろう。

 

「上手く行くかしら?」

 

「……かなり心配ですね」

 

「キッチン爆破とかさせたら、あたし達全員処刑っすかねえ……」

 

「だ、大丈夫よ。多分……」

 

今もなおキッチンから響く、どったんばったんと言う音と、互いの頬を掴んでいるのかうううーーっと言う呻き声を聞いて、ユリ姉様の判断は失敗だったんではないかと心から心配になるのだった……。

 

 

 

 

メニュー106 会議中の食事 その2へ続く

 

 




今回は食事描写はあっさりめ、次回は麻婆豆腐などのがっつりとお腹に溜まる料理を書いて行こうと思います。そしておまけではどっちが主導になって料理するかで揉めているシズとエントマとおまけの要素も頑張っていきます。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします。

やはりカワサキさんがオラリオにいるのは……

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