世界チャンピオンになれるはずだった男の孫(休載中) 作:無理やー
猫田side
会長に言われ何だか無茶苦茶なスパーをやらされることになった。だってそうだろう、中軽量級の俺が重量級の相手とスパーとかありえねぇし。そんなことを考えていたらもうすでに準備を整えている。
「(はぇぇよ!!もう少し心の準備とかさせろよ!!)」
「よぉ、準備できたぜ‼」
鷹村が声を掛けてきた。こいつヤル気満々だな。と言うより早くぶっ飛ばしてぇんだろうな。なんて考えていた。相手は重量級だ。一発でもくらったらアウトだろうな。
「よいか!!ルールは本番と同じ4round3ノックダウン制じゃ‼ヘッドギアもなしグローブも8オンスじゃ」
「って、ヘッドギアもなしかよ。ジジイ!本当に殺すきか?」
「ふん‼だから言っておるじゃろ?当たらなければよいのじゃ…」
「マジかよ……」
俺のツッコミもまるで聞く耳持たず無茶苦茶だ。
『カァーーーーーン』
そんなことを言っているうちにゴングが鳴り出した。それと同時に鷹村は突っ込んできて右を振ってきた。
「おらぁぁぁぁ」
それを猫田は避けた。そして鷹村はすぐさま左を振ってきた。まだボクシングの型を教わっていない鷹村のパンチはストレートもジャブもない。ただ振り回しているだけだ。しかしケンカ慣れしているためか避けてもすぐに対応してくる。
それに対し猫田は、距離を取りながら左ジャブを打ち抵抗している。そんなことなどお構い無しに鷹村は突っ込んでくる。
要所要所にカウンターを合わせるが、まるで気にせずその度々に振り回してくる。
「(しつこすぎ。一体何発浴びせたら倒れんだよ。猪かコイツは?)」
「(クソが!!何で当たんねぇんだよ。逃げてばかりいやがって、この俺様がパンチくらってやってんだ。テメェもくらいやがれ)」
猫田と鷹村はデッドヒートといってもいいスパーやっている。そのスパーは結局最終roundまでいったにもかかわらず、二人のスタミナはまだまだ十分残っていた。
正直信じられない。二人ともまだデビューすらしていないひよっこなのだ。なのに4roundやってまだ1roundと同じ攻防を繰り返している。まるでビデオを巻き戻して観ているようだ。猫田はまだ一月、鷹村はまだジムに来て初日の為練習すらしていない。そんな二人がこれ程までのスパーを見せてくれるのだ。
練習生達も練習を忘れ、二人のスパーを観いってしまっていた。猫田に毎日のようにフルボッコにされている連中だ。いつも全員1roundの途中で倒されているのだ。それが鷹村は20発以上はクリーンヒットを浴びている。しかし一度もダウンせずにすぐに打ち返しているのだ。
猫田はけっしてパンチが軽いわけではない。Jr.フェザー級だがフェザー級でも上位に入る位のパンチ力をもっている。(原作で言えばフェザー級時代のヴォルグクラス)いくら階級差があるといっても限度がある。
だが猫田も最終roundまで一度もパンチを当たっていない。2、3どパンチを受け止めているぐらいだ。ノーヘッドギアなので一発でも当たれば終わるのだろうが……
しかし鷹村にとっては屈辱意外のなにものでもない。彼は一度もケンカで負けたことがなかったのだ。それが先程から後数㎝のところで避けられている。必要最低限の動きで避けているのだこれ程の屈辱があろうか…その為か最終roundではこれまでにない程のフルスイングをしてきた。
(ブォォォォン ブォォォォン ブォォォォン)
「おわっと」
(ブォォォォン ブォォォォン)
「ちょちょちょちょっと、物騒な音だしてんじゃねぇよ」
「ケンカ中にしゃべってんじゃねぇ。ずいぶん余裕そうだな おい!?」
猫田がしゃべってきたのをキッカケによりいっそう振り回してきた。だがそれが幸を制したのか猫田はコーナーに追い詰められた。鷹村はすぐさま陣取り猫田を逃がす気がないようだ
「漸く追い詰めたぜ、今までの鬱憤をここで返させてもらうぜ」
そこで鷹村はコーナーにいる猫田に突っ込んでいった。猫田はコーナーから出る気配がない。
鷹村はそんなことをお構い無しで右、左と打ち続けていた。しかし猫田はコーナーにあるロープの反動を利用し今まで以上のスピードを上げ、鷹村のパンチを避ける避けるそして鷹村の右をクロスカウンターをしコーナーから脱出。振り向いた鷹村に対し、猫田はパンチを連打連打。その途中ゴングが鳴りスパーはここで終わった。
ボクシングをまだ始めてなかった鷹村だった為、まだ器用なボクサー相手には振り回され空回りされてしまうのだ。
原作で鷹村とリカルド・マルチネスが戦ったらどっちが勝つかと思いこの猫田一を作って見ました。将来は、フェザー級に上がりリカルドと対戦させる予定です。現時点ではまだ猫田の方が上でも後数ヶ月もすればどうなるか?これから展開を期待してください